大泉洋と長尾謙杜が大暴れ!ジャンルのハイブリッドが凄い、映画『室町無頼』【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。
三栄町LIVE×黒田勇樹プロデュースvol.18「LALALA羅生門/ドララ羅生えもん」が昨日(11日)からスタートしました。
今回もいい感じに仕上がったと思っています。上演時間は1時間と短いですが、きっちりいろいろ入れ込んでいます。逆に今まで「2時間長えな」という方がお芝居を見るきっかけになってくれればとも思いますので、ご興味のある方はぜひ。
では今週も始めましょう。
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こんなに、いい意味で「ありきたりの感想しか出てこない」映画を久しぶりに観ました。
「俳優豪華!」「衣装、カッコいい!」「セットが壮大!」「映像、綺麗!」「アクションすげー!」「音楽、たまらん!」「ストーリーと演出が骨太!」もう、これで大体この映画のことは説明がつきます。
大泉洋さんが主演長尾謙杜さん堤真一さん、柄本明さん、北村一輝さん、松本若菜さん、武田梨奈さん…錚々たるメンバーでおくられる時代アクション映画。混沌とする室町時代を舞台に歴史上初めての一揆を起こした武士と言われている、自由人で剣の達人、そして無頼、蓮田兵衛という男が仲間を集め権力と戦う、物語り。
男子は皆カッコいいし、女子は皆美しい。あとめちゃくちゃ演技がうまい。
群像劇とも言える描き方なのですが、主要人物たちは「この時代にそんな服あったの!?」と、外連味溢れ、色鮮やかで、キャラクターをよく表したおしゃれな衣装を着ているので、ストーリーを追うことに負担がありません。セットも壮大で、当時の権力者たちと貧しい人たちの格差で荒れていた京都を想像させる、素晴らしい出来栄え。この衣装とセットが、なんというんですかね?「ちょうどいいスピードで綺麗に」映し出されていきます。
昔の時代を描くほど、調度品や建築物、装飾品など「しっかり細部を見たい」と、思う一方「それだけに時間を使われても困るから、ストーリーを進めてくれ」と思う筆者の日頃の葛藤に答える絶妙なバランスで撮影されていました。きっと、CGも上手に使っていたんだろうな。
そして、アクション、音楽、演出、脚本は、一気に。
「西部劇✕時代劇✕現代アクション」のハイブリッドを、全パートの協力というか、もはや好き放題の共犯関係で魅せてくれます。
ウェスタン調の曲の直後に、和風だったり現代風のBGM、それに合わせて行われる様々なジャンルのアクション、時には西部劇の決闘のように、時には最近のるろ剣とかキングダムの実写化かと思うような特撮使いまくりの派手なアクション、時代劇では定番の見せ場「主人公無双」、全部が織り交ぜられているけど、ストーリーの邪魔にならない。
むしろ、盛り上げまくる。
痺れたのは、長尾さんの「どんどんと達人になっていく、アクションの変化の付け方」と例の弓の名手の「紹介から最後のアレまでの登場させ方」。
まだまだ書き足りないですが、どっかの居酒屋でバッタリ会ったら、たっぷり語り合わせて下さい。
是非、劇場の大スクリーンで!