緊急参戦の鶴屋怜 ランキング入り目指し「フィニッシュするつもり」も「まずは勝つことが大事」【UFC 313】

「UFC 313: Pereira vs. Ankalaev」(3月8日=日本時間9日、米ラスベガス・T-モバイル・アリーナ)でUFC2戦目に臨む鶴屋怜(THE BLACKBELT JAPAN)の試合を前にしたコメントが大会を配信するU-NEXTを通じて届いた。鶴屋は今回は負傷欠場のブルーノ・シウバの代打で緊急参戦。ジョシュア・ヴァン(ミャンマー/4oz. Fight Club)と対戦する。ヴァンは2023年にオクタゴンデビューを果たし、昨夏、チャールズ・ジョンソンにUFC初黒星。しかし、その後2連勝でUFCでの戦績は5勝1敗、プロ戦績は14戦12勝(6KO、2S)2敗の23歳。

 鶴屋は2024年2月に「Road to UFC(RTU)」フライ級トーナメントで優勝しUFCと契約した22歳。プロ戦績は10勝無敗、UFCでの経験ではヴァンには劣るものの、RTUではオクタゴンで3戦を経験し昨年6月のデビュー戦ではユナニマス判定でカルロス・ヘルナンデスに勝利を収めている。ストライカー対グラップラーの構図となる今回、レスラーとして知られる鶴屋の打撃での成長も見られるか、期待のマッチアップであるとともに、フライ級15位から先週外れ再び順位を上げたいヴァンと、いち早くランク入りを目指す鶴屋の互いに大事な一戦となる。

UFC2戦目に臨む鶴屋怜(©U-NEXT)

 現在の調子はいかがですか?
 鶴屋「普通に、いい感じです」

 いつも通りファイトウィークでも落ち着いている様子ですね。ただ、今回は緊急参戦で、試合まで3週間を切ってからのオファーと聞いています。ご自身の2月の対戦が流れてから、この話が来るまで「いつでも戦えるぞ」という心構えで作ってきていたのですか?
鶴屋「そうですね。試合がしたかったので体重的にもいつもより軽く、いつでも試合できるようにはしていました。デビュー戦からもう半年ぐらい空いてしまっているので、そろそろ“やりたいな”っていう気持ちでした」

 とはいえご自身の動画で、試合が決まった段階で10キロ以上あると。それくらいは難なく落とせるということですか?
 鶴屋「ちょっとキツかったですけど。ただまあ、いつもキツいので、何週間であっても、あんまり変わらないかなという感じです」

 前戦からはもちろんですが、決まっていた試合が流れたタイミングから見ても少し時間が経っていたなかで、どのようにモチベーションを保って練習してきたのですか?
 鶴屋「いつでも戦える準備をしていたので、モチベーションというより、ただもう普通に“いつ試合でも大丈夫だよ”っていう感じではありました。本当は11月あたりにもちょっと話があって、そこで本当はやりたかったんです。でもそこからかなり飛んでしまった」

 その間=対戦相手が決まっていないなかで、それでもいつ来てもいいように試合に備えて練習を続けるというのは、取り組みが難しい部分もあったでしょうか。全体的に取り組んできた課題などがあれば教えてください。
 鶴屋「いえ、常にそれが仕事みたいなもので、練習はしないといけないものですからね。もちろん、モチベーションが崩れてはいかなかったというのもありますけど。少し期間が空いて、打撃や寝技であったり、全体的にレベルアップできたのかなと思います」

 才賀紀左衛門コーチのもとで打撃の練習に取り組んできたそうですが、先ほど仰った全体的なレベルアップのために、打撃面の強化は大きな部分を占めていたのですか?
 鶴屋「全体的に見た時に、打撃が良くない点だというのは分かっていたので今までも打撃を強化したいなといろいろな人に教わったりしていたのですが、そこまで、みっちり教えてくれる人がいなかったのもあって、やっといいコーチに出会えたと感じています」

 みっちりという言葉もありましたが、才賀コーチと出会えてよかったと特に思う部分はどういう点ですか? 例えば、MMAにおいてご自身の強みである組み技を活かせる打撃が学べるとか?
 鶴屋「これまでにボクシングを習っていた時もあったのですけど、ボクシングのコーチだとやはりボクシング選手としかやったことがなかったり、距離感的にもボクシングのそれなので、近くなっちゃったりというのがあって。MMAの中でなかなかものにしづらいところもありました。さらに、何人もいる生徒の中の一人になってしまうというのもあったので。紀左衛門さんは、しっかりと自分を見てくれて、マンツーマンぐらいの感覚で教えてくれていたのが良かったです」

1 2 3>>>