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パリピ孔明、たまに後悔 春はあけぼの、僕はたわけ者【徳井健太の菩薩目線 第187回】

2023.11.10 Vol.web original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第187回目は、ドラマ『パリピ孔明』出演について、独自の梵鐘を鳴らす――。

『パリピ孔明』を見てくださった皆さま、ありがとうございました。そして、お邪魔しました。TOジャンプが、あんなに辛いものとは思いませんでした。

 以前、当コラム『汗だらけって、どんな化粧よりもかっこいい。あるドラマ現場で感じた花束みたいな関係性』でお伝えしたことは、このときのことでした。スタッフの皆さん、エキストラの皆さん、演者の皆さん、ありがとうございました。

 花束を渡されて、どう振舞っていいか分からなかった僕は、「いやいや」と毒にも薬にもならないクソ対応をしてしまった。だけど実は、もう一つ懺悔したいことがある。

 僕は、劇中に登場する仮面アイドルユニット「AZALEA(アザリエ)」の熱狂的な古参ファンとして出演した。ドラマを見た方なら分かると思うのですが、僕を取り囲むように、同じくAZALEAファンとして春雄・夏希・秋彦・冬実の4人がいたと思います。彼ら彼女らとはドラマの中で行動をともにすることが多かったため、撮影以外の場所でも話すことが必然的に多かった。

 僕と春雄、夏希、秋彦、冬実たち4人のシーンを撮り終えると、春雄が「徳井さん、もしよかったら一緒に写真撮りませんか?」と声をかけてくれた。灼熱の中、ともに戦い抜いた仲間みたいな演者だ。僕は、気持ちよく一枚の写真におさまった。

 ロケバスに乗り、宿泊ホテルに向かう途中、春雄が「徳井さん、さっきの写真どうします?」と尋ねてきた。

 撮影の合間、春雄はよく話しかけてくれた。彼はお笑いが好きなようで、「M-1の敗者復活戦のときって、どんな気持ちなんですか?」なんて質問してきた。「敗者復活戦に上がったことがない俺に聞くなよ」という言葉が出かけたが、はたから見れば気難しそうに見える僕に、あれこれと興味をもって話しかけてくる春雄を見ると、「渋いことを聞いてくるな」なんて思いながら、勝手に敗者復活戦に上がった設定で話をしていた。

 比較的なついてくれていたその彼が、「写真どうします?」と尋ねてきた。

 きっと春雄は、AirDropで写真を共有しましょうか?といったことを伝えたかったんだろう。でも、僕はそのAirDropとやらがいまいちよく理解できなかった。気が付くと、「うん。大丈夫。いいや」と断っていた。

 彼は、「あひはは!」と甲高く笑った。

 いや、正確に表現するなら、甲高いトーンで笑ってごまかした――と思う。その笑い声が、今でも耳にこびり付いていて、本当に申し訳ない気持ちになる。「断られた」というやり場のないくすぐったい感情を、たぶん、彼なりに暗くならないように表現した結果、受け身の取れていない笑い声となり、こだました。

「徳井さんらしい! ありがとうございます!」

 春雄はそう笑い飛ばしていたけど、僕は笑い飛ばすことができないことを、ずっと後悔している。僕たちAZALEAファンは、解散してしまったのだ。

 あの無理矢理笑ったような声のトーンは、「3日間、いろいろ話しかけたけど、何にも残らなかったのかな」という虚無の響きをともなっていた。ただ単に、写真を共有したかっただけなのかもしれないのに、僕が発してしまった「いいや」は、3日間を全否定するような突き放しと受け取られたのかもしれない。

 いい歳をした大人が、何をしているんだか。「AirDropとかよくわかんないからいいや」という部分指定が、彼には全否定に映ったかもしれない。伝え方を間違えたなって、本当に後悔している。

 今さら伝えたところで、申し訳なくなるだけだけど、ともに撮影に臨んだ春雄、夏希、秋彦、冬実たち。あのときは、写真をどう共有していいか分かなかっただけで、決してこの数日間を否定したつもりはないんです。本当に申し訳ないことをした。いつかまたどこかで会えたら、きちんとAirDropの方法を学習したので、間に合うようなら写真をいただけたらと思っています。写真を撮ってくれてありがとう。

“実写化苦手派”で、そこそこのワンピファンがNetflix実写版『ONE PIECE』を観てみた!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

2023.11.08 Vol.web original

 こんにちは、黒田勇樹です。

 11月なのに夏日とか、なかなかな日々が続いてます。いったい秋はどこに行ってしまったんでしょうか? という話を去年もしていた気がします。また急に寒くなるみたいですが、暑い時は11月でも12月でも半袖でいいと思いますよ。ええ。

 では今週も始めましょう。

THE RAMPAGE 浦川翔平ことホンタイボーイのタイの土産話〈BUZZらないとイヤー! 第62回〉

2023.11.07 Vol.Web Original


ホンタイボーイ、タイの思い出に浸る……

THE RAMPAGEのパフォーマーとして活躍する一方で、DJ Sho-heyとして、TikTokerとして、日々バズることについて思いを巡らせている浦川翔平が、BUZZの中心に乗り込んだり、その兆しを探りながらBUZZのワケを探る連載企画「BUZZらないとイヤー!」。今回はタイ。9月にTHE RAMPAGEで初めてタイでライブパフォーマンス、10月末には再びタイにわたりアジアのトップアーティストが集まるフェスティバル「OCTOPOP 2023」に出演しました。「土産話を持って帰ります!」と飛び立っていた翔平さん。その土産話、そろそろシェアしましょうか? 翔平さんスマホ撮影の写真を軸にお届けします!

ーー今回はタイの土産話回にしようと思います。MA55IVE THE RAMPAGE(以下、MA55IVE)がアツかったので、ちょこちょこ話は聞きながらも、BUZZらないとイヤーでお届けするタイミングを失っていたので、ここでがっつりと!と。さて、10月末はフェスでタイでした。どうでしたか、”久しぶりの”タイは?

翔平さん:”久しぶりの” ?

ーー『バンコク日本博2023』が9月の頭でしたから2カ月は経ってないですけど(笑)。

翔平さん:……そうか! 今回はホンタイ(タイの嗅ぎ薬のメーカー名)を70個は買おうってことで……

ーーとりあえず音楽フェスティバル「OCTOPOP 2023」(10月21日に出演)の話から始めませんか(笑)?

翔平さん:タイでのライブ、新鮮なんですよ。そこで掛け声を出すんだ!とか。バンコク日本博の時、例えば『100degrees』のサビの部分の「running on running on」のところで叫んでるし、『Fandango』なんてステージを見てなくて各々盛り上がってるような雰囲気もあって(笑)、すごくアツい現場だったんです。だから、OCTOPOPもすごく楽しみにしてたんですけど……めちゃくちゃスコールにあいまして。

ーーSNSで流れて来た動画で拝見しました。

翔平さん:すごかったです。もともと僕らの出番は20時40分の予定だったんですけど、スコールの影響もあったりで、21時半、22時ぐらいになりました。そんなこともあって、前後の出演アーティストさんたちもそうでしたけど、パフォーマンスする曲を2曲ぐらい減らさなきゃいけなくなったんです。なるほどー!いろんな戦いがあるなと思いました。

 時間が押してるし、水浸しのステージの床を拭く時間もない状況で、どうやったらベストを尽くせるかとみんなで考えました。滑るから高速移動系はなくそうってなって、まずは『16BOOSTERZ』が消え、最初に『Lightning』で煽りながら出てきたほうが良くないかって。雨もそうでしたけど遠くの方で雷も鳴ってたし、謎に演出みたいになりました。それが功を奏してなのか、おそらくTHE RAMPAGEを知らない人たち、TAEYANG(テアン、BIGBANGのSOL)とかGOT7のファンの方とかめちゃくちゃいたんですけど、会場全体が頑張れ!みたいなムードになって。こんなふうに意図せぬ盛り上がりがあるんだって思いました。自分たちも一体感が強まったし、良くも悪くも雨を味方にして乗り切った感じです。

ーー雨の野外ライブって盛り上がっちゃうんですよね。見ている方も大変ではあるれど記憶も色濃くなります。雨のステージという意味で、特に記憶に残っていることはありますか?

翔平さん:やっぱり『100degrees』かな。濡れることに抵抗がなくなった瞬間があったんです。屋根がない客席エリアに突き出たステージがあって、そこでパフォーマー全員でソロをするんですけど、それぞれ状況を生かしてました。自分だったら背中をつけて水しぶきを利用してやろうと思ったし、水を蹴り飛ばすメンバーもいたり、水をかけているメンバーもいたんじゃないかな。目を合わせることもなく、お互いにオーラを感じあってビシャーッて。なんでもありな感じでもあって、THE RAMPAGEらしさもあったなあ……暴れ狂ってました。日本ではたぶんできない感じです。

 それと、滑るので上半身で頑張って踊ってたなっていうのも記憶に残ってますね。自分と(神谷)健太さんは移動が多くて、5秒ぐらいで10メートル弱の距離を移動しなきゃいけないんですけど、ツルツルのところを行くから謎の友情が生まれました。ハイタッチしながら上手くいったな、みたいな。普段踏ん張らない場所で踏ん張りながらだったので、後になって、めっちゃ足にきました。

 あの経験をしたら、もう何でもやれる気がします。またTHE RAMPAGEが強くなった経験です。

土曜日のわちゃわちゃ〈黒谷友香の友香の素。vol.363〉

2023.11.01 Vol.Web Original


 皆さん、こんにちは!今日から11月ですねぇ。もう、あっという間過ぎてホントですか
!? って思います(笑)

 7月からパーソナリティをさせていただいているABCラジオ土曜日やんなぁ?も始まってはや3月。元アスリートの青木愛ちゃん、フリーアナウンサーの谷尻萌ちゃんと一緒に東京タワーが間近に見える浜松町のスタジオから関西へと放送しています。毎週土曜日、13時から15時45分までの生放送。世代の違う女子3人が集まってわちゃわちゃと話している番組は、リスナーさんからもまるで女子会のようで楽しいと言っていただいています(笑)

 3人とも関西出身。私は大阪、2人は京都なので番組では皆んなが関西弁。愛ちゃんはまだまだ若い30代、萌ちゃんはキャピキャピの20代。え、私はって?ハイ。私は華の40代。話しているとお互いに世代間ギャップに驚いたりすることもあり、良い刺激になります。それがエキスとなって私は若返っています(笑)番組でアンチエイジングなのだ‼︎

 愛ちゃんは大阪在住なので毎週東京に通っているのですが、先週の土曜日は、なんと大阪のスタジオにいる愛ちゃんとリモートで生放送を行いました! パソコンの画面越しの愛ちゃんといつもの浜松町のスタジオにいる私と萌ちゃん。番組は滞りなく進み、便利な時代になったのを実感しましたが、やっぱり3人が集ってその場に「居る」のが良いんですねぇ〜。わちゃわちゃできるのも、顔を突き合わせてるからこそ!その大切さを感じた回でもありました。

 ちなみにradikoでも聴けるので是非チェックしてみてくださいね!

あの伝説の名作映画“セブン”の監督の最新作『ザ・キラー』が、やっぱり、とってもヤバかった!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

2023.11.01 Vol.web original

 こんにちは、黒田勇樹です。

 そろそろ寒くなるのかな?と思っていたら、いや実際、朝と夜はちょっと寒いんですが、どうやら今週末は夏日になるとか。

 ここ数年、同様、秋をすっとばして冬になるのかと思ったら、夏日!

 皆様、体調にお気をつけて。

 では、今週も始めましょう。

愛と平和と金とエンタメ、その絶妙なバランスを「さよなら ほやマン」から教えてもらった【徳井健太の菩薩目線 第186回】

2023.10.30 Vol.web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第186回目は、試写会について、独自の梵鐘を鳴らす――。

 

 11月3日に公開されるMOROHAのアフロさんが主演を務める『さよなら ほやマン』の試写会へ行ってきた。

 アフロさんとは何度かお会いしたことがあり、「今度ご飯でも行きましょう」なんて話していたのに、口約束になってしまっていた。ごめんなさい。なのに、アフロさんは、「よろしければ試写会に来ませんか」と誘ってくれた。

 宙ぶらりんのような状況で、「~~しましょう(しませんか?)」と声を掛けるって、とても勇気のいることだと思う。おまけに、僕は気難しそうな雰囲気があると思うから、いろいろとアフロさんに気を遣わせてしまったなぁと申し訳ないやら、声をかけられてうれしいやら。

 試写会は、なんだか優しい空間に包まれている。試写会に来る人は、基本的に関係者やメディアにたずさわる人に限られる。これから、この作品に愛を注いで大きくしていこうという人たち、あるいはこの映画にかかわって、ものすごく汗をかいた人たち――。まるで、我が子を見守るように見つめている。愛と平和の約2時間。

 お金を使っている人と時間を使っている人と筋肉を使っている人は、エンターテイメントに優しい。たとえばお笑いのライブ。映画と比べるのも恐縮だけど、お金も時間も使って、そのライブに足を運んで、たくさん笑って、「面白かった」と言ってくれる。もちろん、中にはハズレもあるから、厳しく評すことだってある。お金や時間や筋肉(そこに来るまでの労力)を使っているんだから、「つまらない」と切り捨てたっていい。その感想は提言として、誰かの頭上に降りて来る。

 一方、無料で視聴することができるテレビとなると、なんだか優しさが消えてしまう。「もっと頭を使え」「○○はつまらない」などなど、その感想は上から目線で落ちて来る。

 どうして人は、お金を使わないものに対して厳しくなってしまうんだろう。逆に、どうして人はお金を使ったものに対して優しくなれるんだろう。愛を注いだ分だけ、思慮深さが生まれるのかもしれない。

 ネットニュースもそう。タダで読めるからなのか、やたらとコメントをしたがって、マウントを取りたがる。まるでお金を払って、時間を使って本を読んだかのように、あーだこーだと言いたがる。

 お金も時間も筋肉も使わない人のアドバイスや感想って、優しさがない。裏を返せば、優しさを育むためにはお金や時間や筋肉が必要なんだと思う。想像力は無料じゃないのだ。

 この世界でいろいろと仕事をするようになって、テレビはスポンサーさんがお金を提供してくれないと成り立たない世界だとしみじみ分かる。僕が若手だった頃、そんなことは一切分からなかったし、理解できなかった。お金=ギャランティー。その程度の認識しかないまま、芸人をやり続けていた。お金って直接的なお金と副次的なお金があって、後者の大切さを教えてあげないとダメだよなって、この歳になってようやく分かる。

 まだキャリアが浅い人には、お金の仕組みについて教えてあげた方がいいんじゃないだろうか。お金を出してくれる人がいるから、ライブやテレビに出ることができる。それってスポンサーさんだったり、足しげく通っているファンのおかげだよね。違う業界も、似たような構造があるはずだ。

 どれだけ面白いものを作ったって、それを表現できる場所がなければ、アンダーグラウンドで爆弾を作り続けているのと変わらない……かもしれない。別に、他者に感謝して芸を磨きましょう!みたいなことを偉そうに言いたいわけじゃない。そういう意識があるだけで、自分の選択肢って穏やかになるような気がするんだよね。

「丸くなったほうがいい」なんていう気はさらさらなくて、ふと立ち止まったとき、穏やかに考えることができるという選択肢を持つためにも、自分がいる世界の構造をきちんと理解しておくことはとても大切だと思う。

 お笑いだけを学ぼうとするなら、今はもうYouTubeにたくさん教科書になるような動画が散らばって落ちている。お笑いを教えるってことは、どうしたらウケるかだけじゃなくて、お笑いのシステムやお笑いのバックヤードも教えてあげないといけないんじゃないかな――なんてことを優しい世界を見て感じた。厳しさだけじゃ、もう想像力は育たない。

満月の夜には何かが起きる!スタイリッシュムービー『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』を観た!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

2023.10.25 Vol.web Original

 こんにちは、黒田勇樹です。

 先週の相談で交通事故の件を書かせていただいたんですが、励ましの声をたくさんいただくと同時に、勉強になったという声もいただきました。少しでも皆さんのお役に立ててうれしいです。

 とりあえず今は11月4日に初日を迎える、ボクらの罪団 第七犯公演『Island-売春島-』の稽古に励む毎日を送ってます。何度も恐縮ですが、ご興味のある方はぜひ。

 では今週も始めましょう

アクセラレイト & activate〈Girls² 小田柚葉の柚葉24じ 第60回〉

2023.10.24 Vol.web Original

こんにちは!柚葉です🍋🩵

冒頭に言っておきます!
今日のコラム中々盛りだくさんです!笑

まずは12/20リリースの「アクセラレイト」に関して〜〜!!
ソロジャケ写も全員のアー写も公開されましたが、みんなチェックしてくれましたか〜〜??
結構「え!? ゆずちゃん!? 誰かと思った!」っていうコメントを見かけました😂

だいぶ印象を変えたジャケ写かもしれないです!
なんと言ってもメンカラ水色カムバです!!笑
結構嬉しいのです!!
やっぱり私は水色だよなぁと自分で感じております笑

 
 
 
 
 
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𝐆𝐢𝐫𝐥𝐬²(ガールズガールズ)(@girls2_official)がシェアした投稿

まだ見てない方は是非見てみてくださいっ🩵

今回、4曲入りのEPとなっておりまして〜

「Rise&Shine」「どっち!?」
は既に先行配信がスタートしております!!
どちらも素敵な楽曲なので、是非聴いてみてください🎶
あと2曲はもう少し楽しみに待っててね〜〜😂

『音燃え!』で観た黒猫チェルシーさんが、僕はいまだに忘れられない【徳井健太の菩薩目線 第185回】

2023.10.20 Vol.web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第185回目は、ライブシーンを盛り上げるにはどうすればいいかについて、独自の梵鐘を鳴らす――。

 北九州のライブハウスへ行くと、『恥骨』というバンド名の3ピースパンクバンドのフライヤーを見つけた。どっからどう見てもハードコア系のバンドで、「どうして恥骨って名前にしたんだろう?」と、ずっと気になってしまった。自分の知らない場所で轟音を鳴らしているバンドって、もっと知られてもいいのに。インタビューなんかできたら、きっと面白いんだろうなと想像した。

 そういえば昔、ジュニアさんがMCをやっていた『音燃え!』という音楽番組があったことを思い出した。日本全国の高校生バンドの中から日本一を決めるというコンセプトのもと、毎回、さまざまな荒削りの高校生バンドが登場していた。

 その中で、高校生とは思えないカリスマ然としたパフォーマンスと華を放つ、一組のバンドを見た。画面越しに映る「黒猫チェルシー」は、あまりに圧倒的な存在感で、まるで売れる気配のない芸人だった僕は、「こういうバンドが売れていくんだろうな。どんな風に売れていくんだろう」なんてワクワクしてしまった。人のことを考える余裕なんてないのに、ワクワクさせてしまう。やっぱり音楽って最高だよなって、テレビを眺めていた。

 数年後、タワーレコードだったかTSUTAYAだったかへ行くと、目立つ場所に「黒猫チェルシー」と掲げられたポスターとアルバムが並んでいた。「あれ? なんか見覚えあるな……あ! あの番組で見た彼らか!」。着実に売れるための階段を上っている彼らを見て、まるで遠い親戚のおじさんのように、「がんばってね」なんてつぶやいてしまった。

 お笑いもそうだけど、音楽も売れるまでのプロセスを共有することができる世界だ。でも、お笑いに比べると、なんだか音楽の世界は、その背中がずいぶん見えづらくなってしまったように感じる。

 子どもの頃や青春時代って、ライブハウスシーンで有名だったバンドやアーティストが深夜番組で取り上げられて、次第にメディアを介して羽ばたいていく――そんな姿をよく目撃していた気がする。ネクストブレイクの期待のアーティストを知る接点がそれなりにあって、『イカ天』や『えびす温泉』のようなオーディション番組も少なくなった。

 お笑いも『GAHAHA王国』のような勝ち抜き番組があって、若手が羽ばたいていくムーブがあった。音楽とお笑いはどこか似ていて、期待の新人を発見できる、そんな場があったから、僕もミュージシャンを目指すか、お笑い芸人を目指すかで迷っていたのかもしれない。

 でも、いつからか音楽の世界から、そうした番組を見かけることはなくなってしまった。

 ライブハウスシーンで注目を浴びているようなアーティストや、よく分からないけど活きのいいアーティストを見ることができるようなコンテンツって、そんなに需要がないんだろうか。

 たとえば、フットボールアワーの後藤さんや、バイきんぐの小峠さんのような音楽愛にあふれた人が、ライブハウスシーンで話題になっているアーティストを深掘りするとか、音楽好きの若手芸人が実際に地方のライブハウスまで足を運んでロケをしたりとか、現在進行形の音楽のかたまりみたいなものを知ることができる番組があったら、個人的には激推しコンテンツなのに。

 成長の過程を共有できるような音楽番組って、潜在的ニーズがあるような気がするだけど、ないのかな。たまたま見ていた番組から、めちゃくちゃ面白いネタが流れてくる。これも奇跡的な偶然体験だけど、めちゃくちゃかっこいい音楽が流れてくる方が、五感がざわつく。そういう飛び上がる体験って、むしろ今の時代にこそ求められている気がするんだけど。あくまで、気がね、気が。

 コロナ禍で、さまざまなライブハウスがライブ配信をするようになったそうだ。実際に訪れて体感する方が臨場感という意味では特別だろうけど、遠い場所で暮らしている行きたくても行けない人にとっては、新しい体験の仕方だよね。

 だったら、各ライブハウスに協力を募り、ライブハウスの店長さんが映像を提供しながらおすすめバンドをプレゼンするなんてこともできるんじゃないのだろうか。昔より、知らない場所でとんでもなくかっこいい音を奏でている人を知る機会は多いはずなのに、なかなか伝わってこない。

 あるミュージシャンの人と話す機会があって、お笑いと音楽の違いについて、僭越ながら意見を交わしたことがあった。そのとき、お笑いは横のつながりがあるけれども、音楽は強い横のつながりはなくて、同じパイを取り合う以上、ライバルになる。だから、徳井さんのように、「〇〇って言う若手芸人が面白くて、これから売れると思うみたいなことが言いづらい」と話していた。

 なんとかならないんだろうか。音楽が好きな関係者の皆さん、もっと光を当てられる方法を一緒に考えません?

男性27歳「交通事故に遭われたとか。大丈夫ですか?」【黒田勇樹のHP人生相談 135人目】

2023.10.18 Vol.web Original

こんにちは、黒田勇樹です。

 TOKYO MXで放送されている「妖ばなし」が残り3話で完結します。あ、100物語を完結するっていう企画ですので。

 振り返ると僕も7本、監督させていただきました。現在、期間限定で、過去作も見逃し配信されていますので、ぜひご覧ください。

 今週は久々に人生相談です。では始めましょう。

THE RAMPAGE 浦川翔平、中目黒の最新映えスポットでウワサの一枚麺の肉ボナーラと出会う 〈BUZZらないとイヤー! 第61回〉

2023.10.17 Vol.Web Original

THE RAMPAGEのパフォーマーとして活躍する一方で、DJ Sho-heyとして、TikTokerとして、日々バズることについて思いを巡らせている浦川翔平が、BUZZの中心に乗り込んだり、その兆しを探りながらBUZZのワケを探る連載企画「BUZZらないとイヤー!」。今回はLDH JAPANのお膝元・中目黒! 本格的なパーティーシーズンの到来を前に、翔平さんの縄張りに上陸したウワサの映えスポットを偵察してきました?(撮影・齋藤日南子)

 いよいよ秋が本気を出してきて少し前までの暑さはどこへやら。日中も夜帯も出かけやすい季節になりました。それに合わせてイベントごとも続々。今月末にはハロウィーンが、それが終わると街はクリスマスイルミネーションで輝き始めます。それと同時にパーティーシーズンも到来。飲食店もさまざまな工夫を凝らして、ゲストを迎えます。

 そんな中、話題の店が中目黒に上陸。「BUZZらないとイヤー!にぴったりのお店が……」と、ライブの準備やMA55IVEのレコーディングにと相変わらず動き回る翔平さんを引っ張りだしました。

 目的のお店は「Meat&Cheese Forne」。東急東横線/東京メトロ日比谷線の中目黒駅からは女性の足でゆっくり歩いても、例え駅前の横断歩道で信号につかまったとしても3分とはかからず、EXILE TRIBE STATION(LDH JAPAN 所属のアーティストのグッズなどが揃うショップ)からは息を止めて歩いても到着できるぐらいの距離です。

 待ち合わせの時間通りに到着した翔平さん。「この場所、なんか……既視感がある」とつぶやきながら店舗へと向かいます。

「Meat&Cheese Forne」は9月にオープン。新宿にも複数の店舗があり、シカゴピザやチーズで人気を集めています。中目黒にはチーズとお肉を堪能できるお店として登場。フォンデュなどチーズのおいしさを楽しめる料理、グリルなど肉料理、パスタなどメニューも豊富です。

 なかでも豪快な「映える」メニューは人気で、これからのパーティーシーズンの盛り上げ役になりそうです。火山が噴火しているような「ミートソースのボルケーノパスタ」、たっぷりのチーズが流れ出る「シカゴピザ」、そして名物の「一枚麺のサーロイン肉ボナーラ」! いずれのメニューもインスタなどSNS上でもよく見かけます。

「長く住んだし、仕事でも来るし」と中目黒は慣れたエリアですが、「だからプライベートでは離れて生活しちゃってますね」と翔平さん。中目黒にいても会社の周辺で過ごすことが多いそうです。窓の外を眺めながら「最近は駅の方までなかなか来ないから新鮮!」と新しい発見もできそうです。


窓の外には東急ストア、店の前のオレンジジュースの生絞り自動販売機に「あんなのあるんだあ」と翔平さん

 マネージャーの野村直樹さんとイケメン店員に笑顔で迎えられて通されたのは中目黒の雑踏を見下ろす窓際の席。

「食事の用意ができるまでにいかがですか?」と勧められたのは映えるフルーツソーダ。キウイ、ストロベリー、ラズベリー、レモン、マンゴーといった豊富なラインアップのなかから、翔平さんは「これはいっぱい果肉系ですか……うーん」と、しばし迷った末にマンゴーをチョイス。「マンゴー、好きなんですよね。インドカレーを食べる時もマンゴーラッシーですし」


「えー、かわいい。おいしそうなおフルーツのおジュースの…お信号!」……ってどういうレスポンス? イチゴと迷ったとのことで映え意識で追加注文

「すごいですね、これ! 見た目がすごい! 下の方にはシロップみたいなのが入ってて……すっきりしてて、いいな」と、お気に召したよう。

「フルーツは全般好きなんですけど、特に好きなのがマンゴーとイチゴ、メロン」だそう。「自分がフルーツ好きだからとライブがあったりすると親族が楽屋にフルーツを差し入れしてくれるんですけど、メンバーが全然食べないので自分で食べてるんですよ」なんて話をしているうちに、一品目が到着。

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