SearchSearch

大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)  第57回 遅めの夏休みにした、10年に1度あるかないかの体験。

2015.11.11 Vol.654

 先週、少し遅めの夏休みをいただきました。『キキマス!』もお休みさせていただいて大分へ。墓参りをしたり、自分が子供のころにいったバッティングセンターに息子を連れて行ったりしました。後になってそこの人が教えてくれたんだけど、そのバッティングセンター、この春で閉まっちゃうんだそうです。時代であるとかいろいろな事情があってのことだろうし、大分だけじゃなく、いろんなところでこういうことがあると思うんですよね。それでも、残していきたいってものもたくさんある。ここ数年、「村起こし」は自分がやりたいって思い続けていることですが、その気持ちを改めて確認しましたね。

 夏休みといっても、こまごまいろんなこともしてたわけですけど、すごい出会いがあったんです。それが熊本の「こだま」。飯を食って感動するなんて10年に1度あるかないかだけど、まさにそれ。感動しちゃった。ブログ(ダイノジ大谷ノブ彦の不良芸人日記)に書いちゃったんだけど、すごい。革命的でした。

 チーズと餅の茶わん蒸しとかね、さんまをおにぎりに巻いて焼きました!っていうようなやつとか。とにかく仕事が丁寧。お造りや馬刺し、どの料理も全部うまいんだけど、特に思ったのがさ、野菜ね。うまいのよ。サラダもそうだけど、塩で食べた小里芋、さつまいもの天ぷらも。魚や肉だけじゃなく、九州は野菜もうまい。そんなことを思った旅でした。熊本の滞在日程が延びたのは「こだま」のせいっていうのもありますね。この店に行くためだけに熊本に行きたいぐらい。

「こだま」に導いてくれたのは、あるお客さん。僕のやっているDJイベント「ジャイアンナイト」によく来てくださっている方なんだけど、その人が教えてくれました。以前この連載でも書いたけど、旅先では、そこに暮らしている人に普段何を食べているかを聞いたり、その人のおすすめの店に行くということをします。今回もそれにならったからこそ、出会えたんだよね。

 大分の竹田市を走ってたときにも、人がどんどん入っていく店を偶然見つけて「…あれはうまいに違いない」と、Uターン。そしたら、からあげの名店だったという出会いもありました。遅めの夏休み、良かったなあ。

 今週9日から『キキマス!』にも戻っていますので、よろしくお願いします!

格闘家イケメンファイル Vol.36 よく笑い、よく投げ、よく倒す男 安藤達也(あんどう たつや)

2015.11.09 Vol.654

 ごついイメージのある総合格闘家の中でも、ザ・総合といった見た目の安藤達也。国士舘大学のレスリング部出身で、デビューするやモンスター・ルーキーと呼ばれた安藤はいかにして生まれたのか。

「小学校の時に地上波の格闘技を見て、その影響で中学校の時には将来は格闘技をやりたいと思っていました。Dream、PRIDE、HIRO’S…。当時は須藤元気や山本“KID”徳郁、宇野薫、魔裟斗など格闘技を知らない人でも分かるアイコン的選手がいて、ものすごくあこがれていました」

 格闘技歴は?

「高校でレスリングを始めるんですけど、その前に空手をやっていて、それも格闘技に向かったきっかけです。小学校の時にちょっとばかりやんちゃで、母親に心を鍛えろって言われ、空手の道場に入れられました(笑)。そこで礼儀も習いましたし、自分の人間形成的に大きな影響を与えられたと思います。母親の言うとおり、心は鍛えられました(笑)。それで、受験の時にレスリング部がある高校を調べ、須藤元気さんの母校でもある関東一校に進学しました。レスリングを選んだのは、さっき言った選手のほとんどがレスリング出身だったので、格闘技にレスリングって大事なんだなと思って。そこで自分が母校で最初の高校チャンピオンになるなど、割と活躍して(笑)。で、レスリングにハマったのと、国士舘大学からスカウトしていただいて、スポーツ特待生として入学できるということと、教員免許も取りたいと思い、格闘技の夢はいったん置いておいて、大学に進学しました」

 大学でも大活躍をした安藤。いよいよ格闘家としての道を歩み出すかと思いきや…。

「それがですね、アメリカに行っちゃったんです。高校生の時に全国優勝者だけが行ける海外遠征に、高校生日本代表として、アメリカのミシガン州に行ったんです。そこで海外のいろいろな学校の選手と試合をさせてもらって、アメリカいいなって(笑)。文化も好きだし、スタイルとか人との関わり方が自分と合っているんじゃないかと思い、住んでみたいとあこがれを持ちました。それで大学卒業後、半年ぐらいバイトを3つ掛け持ちするなど、ボクシングをやりつつ、必死にお金を貯めて、渡米しました。なんのツテもなく、行けばなんとかなるだろう思って行ったんですけど、何とかならず(笑)、いろいろトラブルもあり、1年の予定が3カ月で帰ってきた(笑)。アメリカで格闘技を始めたかったんですけど、結局12月30日に帰国して、翌1月5日に現在も所属しているTRIBE TOKYO M.M.Aに入門しました」

 そして晴れて2014年9月にプロデビュー。

「やっとリングに立てるという気持ちでワクワクでしたね。デビュー戦はKOで勝ち、ROAD TO UFC JAPANを除けば、戦績は現在4戦3勝1敗2KOです。寝技はレスリングをやっていたので、倒したり、倒されなかったりというのは自信がありますが、パンチは自分で言うのもなんですが、まだ粗いので、ボクシングジムに通って集中的にやっています。理想の勝ち方はKOか一本。はっきりさせたいんです」
 今後はプロフェッショナル修斗への参戦が決定。11月29日の後楽園大会では昨年度新人王との対戦が決定。

「前回の試合で自分の思う戦いができなかったので、そこをしっかり修正して挑みたいと思います。課題は見えているので、それにしっかり取り組んで爆発できたら。格闘技を知らない人が見ても“わー、おもしろい”ってぶっ飛ぶような試合をしたいですね。これまではあまり相手を研究せず、なんとかなるでしょって感じだったんですけど、前回の負けで相手の研究をする必要性を感じたので、じっくり研究して、倒しにいきたいと思います。将来的には日本で一番強くなって海外で戦ってみたい。ラスベガスのMGMっていう世界で一番大きな会場で試合をして勝って世界一になります」

 おお、頼もしい。では女性ファンに男としての魅力をアピールして下さい!

「ワイルドさと甘えん坊のギャップ(笑)?! ワイルド&マイルドってことで」

長島昭久のリアリズム 国家と安全保障を考える(その十一)

2015.11.09 Vol.654

 いよいよ本シリーズも今回と次回で完結です。これまでに、国際政治学の泰斗高坂正堯先生の「日本は東洋の離れ座敷」という概念や聖徳太子の外交戦略などを引きながら日本の地政学的位置づけを明らかにし、大陸とは古来「和して同ぜず」の基本姿勢を貫いて来た歴史を辿りました。それを踏まえて、戦前最大の反省は、この外交・安全保障の基本戦略を踏み外したからに他ならず、国際法軽視と相俟って国際秩序の挑戦者・破壊者となってしまったことだと断定しました。

 その上で、今後の外交・安全保障戦略を考えてみたいと思います。その中核は、リアリズム(現実主義)と地政学です。リアリズムは、「リベラル・アイディアリズム」(理想主義)の対極にある国際関係の基本的視座で、国際社会が本来的に無政府状態(アナーキー)であるという現実を直視し、お互いの国力の力関係(バランス・オヴ・パワー)によって国際秩序が形づくられるという考え方です。夢も希望もない見方なのですが、理想主義者が強調する「条約や協定を結び話し合えば信頼関係が醸成される」といったナイーブな考え方を戒めるには大事な視点だと思っています。また、地政学とは、地理と歴史(政治・外交史)に基づく国際関係論と定義できると思います。これらを総合して岡崎久彦大使は「戦略的思考」と一言で表現しました。

 地政学に基づいて我が国を取り巻く各国の思考や行動を観察してみると、それらは明らかに歴史的な所産であることがわかります。日本にとっての朝鮮半島は、神宮皇后の出兵から昭和戦争に至るまで常に我が国安全保障上の脅威の経路であり、中国大陸は我が国を混乱に陥れる元凶です。朝鮮半島には、北方のロシア、中国、日本などによる侵略の被害者意識が今日でも色濃く残っています。中国大陸は、古来北方からの侵略に蹂躙されて来た歴史があり、秦の始皇帝以来万里の長城を建設して北方の脅威から中原を守って来ました。ところが、1840年のアヘン戦争以来、脅威はすべて海からやって来るようになりました。そこで、国力を回復した中国は、自国の権益を守るため、陸の万里の長城に代わって海の長城を西太平洋に建設しようとしているのです。それが、南シナ海における「砂の長城」(ハリー・ハリス米太平洋軍司令官)なのです。

 もちろん、地政学的観点から、アメリカも黙っていません。次回は結論として、アメリカのアジア戦略を踏まえた我が国の現実的な外交・安全保障戦略を明らかにしましょう。

(衆議院議員 長島昭久)

江戸瓦版的落語案内  長屋の花見(ながやのはなみ)

2015.11.08 Vol.654

落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。

「いかすぜ日本」~クールなJAPANを世界に売り込もう! 第五回 海外に「ウケル」2020年東京五輪開会式の心得

2015.11.08 Vol.654

 2020年東京五輪の開会式はクールジャパンを世界にアピールする絶好のチャンスです。JOCは全力を挙げて準備に取り掛かっていることでしょう。成功するために重要なのはアピールしたい相手、即ち「ターゲット」を明確にし、主催者側の自己満足に陥らないことです。国内では喜ばれたのに、海外では冷笑される可能性があるからです。

 2012年ロンドン五輪の開会式は200カ国で放送され、約9億人が視聴したそうです。芸術監督を務めたダニー・ボイル氏はアカデミー賞受賞経験がある映画監督ですが、開会式の演出を担当する上でイギリス文化や歴史を布石としつつ、人間性、ユーモア、ドラマ性などを表現することを心がけたとのこと。007でおなじみ、ボンド映画の風刺コントにエリザベス女王がヘリコプターでサプライズ出演したり、元ビートルズのポール・マッカートニーが8万人の観客とあの名曲、「ヘイ・ジュード」を大合唱したり、国内外の観客を魅了するいたりつくせりの内容でした。また、イギリスの植民地の歴史や、多くの自国民を犠牲にした産業革命についても反省的な演出を取り入れて世界を驚かせたのです。「反省=自虐」と日本では見なされる傾向があるようですが、ボイル氏はそれを見事に覆しました。その結果、国内はもちろん、国際批評も概ね好評で、欧米、インド、中国、ロシアなどの主要メディアでは肯定的に報道されました。世界のソーシャルメディアでも好意的なコメントが目立ちました。北京の開会式が「口パク」問題や国家権威などに拘ったとの国際報道に苦戦したのとは対照的ですね。普遍的なコミュニケーション能力に長けた、イギリス演劇の勝利と言えます。

 東京の開会式でもさっそくだれが芸術監督になるのか、どのアーティストが登場すべきか、議論が始まっています。どなたが演出を任され、どのアーティストが選抜されても注意してほしいのは日本を外から見据える視座です。自国を相対的に理解するには、日本と少し距離をおき、冷静かつ客観的に考察する術が不可欠だと言えます。

 マーケティング的に企画を練る際に重要なのは、コミュニケーションの対象とする方々から忌憚ない意見を頂戴することです。主な手法としてフォーカス・グループ・インタビューという定性調査があります。商品やサービスの対象消費者を集め、モデレーターをおいて「お茶会」のような雰囲気の場で見解を収集するのです。ターゲットの反応を見計らう有効な手段です。

 そこで提案。鎖国された環境で開会式の内容を決断するのではなく、開会式を見てもらう海外視聴者を対象にクールジャパンについてのフォーカス・グループ調査を実施してはいかがでしょうか? いくつかの開会式企画オプションを海外視点で分析するよい機会になるでしょう。

 ちなみに、JOCが実施した14万人以上を対象とした国内世論調査の結果、出演が期待されるアーティスト1位はサザン・オールスターズ、2位は嵐、7位にAKB48が入りました。AKB48をプロデュースした秋元康氏は2020年東京五輪組織委員会の理事を務めていますが、開会式における「JAPAN48」の出演には公私混合の立場から否定的だとしつつ、「違う方がプロデュースしていたら推薦するかも知れないけど」と発言しています。まんざらでもないようです。

 しかし、演出内容を後悔しないために、ぜひ、海外の皆様にも意見を聞いてもらい、世界に誇れる素晴らしい開会式になることを望みます!

鈴木寛の「2020年への篤行録」 第26回 ロボットと共生する社会を目指す

2015.11.08 Vol.654

 みなさんは「コンビビアリティー」(conviviality)という言葉を聞いたことがあるでしょうか? おそらく東大生でも知っている方は少ないでしょう。ご存知という方がいたら、現代哲学や社会思想に強い関心をお持ちだと思います。

 コンビビアリティーは、オーストリア出身の思想家イヴァン・イリイチ(1926〜2002年)が提唱した概念で、日本語では「共悦」「共愉」、つまり“みんながワイワイ楽しく、生き生きとしている様子”を言います。もともとは効率を何かと優先する産業主義的な考え方を批判する視点から生まれたものなのですが、2020年以降、私はコンビビアリティーが非常に重要になってくると、最近考えています。

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックを契機にいま注目されているのが自動運転の普及です。先ごろ、トヨタ自動車が2020年頃を目処に高速道路での実用化を目指す方針を明らかにしました。またDeNAも2020年のロボットタクシー実用化構想をぶち上げました。

 自動運転を巡っては既存の自動車産業だけでなく、世界的にはグーグルも研究開発に力を入れており、遠くない将来、私たちの移動の概念を根底から変えていくイノベーションになります。ロボットが運転をしてくれれば、人間がいままで運転に充てていた時間を使って、車内で仕事なり、家族とのコミュニケーションなり、時間をより生産的に使えるようになります。飲酒運転も過去のことになるでしょう。

 一方で、未来の働き方を占った世界的ベストセラー「ワークシフト」でも論じられたように、テクノロジーによる社会のアップデートは同時に既存の雇用を奪うことになります。多くの国でタクシー運転手は、所得が比較的低い人たちが担っており、ロボットに運転の役割を取って代わられると、職を失ってしまいます。

「ワークシフト」では、暗い未来を論じていますが、「人間VS機械」のような単純な二項対立はある意味、欧米的な言説のようにも思えます。しかし私は、日本人は古来、外国からの文物を巧みに取り入れる多様性があることから、ロボットと仲良くなりながら、より豊かな社会を作れるのではないかと考えています。

 9月に「ユニバーサル未来社会推進協議会」を設立しました。目指しているのはロボットの力を借りて、障害の有無、言語の壁を取り払い、誰もが生き生きと(コンビビアルに)生活できる社会。ロボットや人工知能研究の第一人者にお集まりいただき、今後、民間企業をも巻き込んで日本から人間・ロボットが共生する社会のロールモデルを打ち出していきたいと思います。
(文部科学大臣補佐官、東大・慶応大教授)

江戸瓦版的落語案内 Rakugo guidance of TOKYO HEADLINE 猫の災難(ねこのさいなん)

2015.10.26 Vol.653

落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。

大谷ノブ彦 カタリマス! 第18回 大谷ノブ彦は腸だ?

2015.10.26 Vol.653

 憂鬱だったスペシャルウイーク最終日も乗り越え、28日からはいつもの『キキマス!』を、いつものメンバーでお送りします。いろいろな分野の専門家をお招きしてお話を伺ったり、火曜にはマキタスポーツさんと食べ物のこだわりについて議論、水曜には森脇健児さんと相撲やパ・リーグの話をして…。毎日いろんな話題に触れています。

 そんななかで、いま、僕が一番気になっているのが何かというと、腸内環境。今、注目されている方も多いですよね。きっかけは、『キキマス!』が始まる前に遡ります。あるスタッフから言われたんです。「大谷さん、昼間の帯番組をやるんだったら、精神状態をニュートラルにしてください。今日は調子が悪いのかな、今日はなんだか上機嫌だな、そういう波長ができるだけ分からないように」って。そのためにはどうしたらいいか考えました。心身ともに健康であること、そのためにも睡眠に気を付けること…。インターネットを使ったり、本を読んだりしながら。

 そんなとき、あるテレビ局のプロデューサーと話してて腸の話になったんです。人間って腸なんだよって。なぜそう考えるかっていうと、ヒトを含め生物がどう進化してきたのかってこともひとつあるし、プレッシャーを感じるとお腹を壊すとかいうのも、それを裏付けるというか。調べていくと、腸内環境は健康だけじゃなくて精神状態にも影響があるみたいなことも書かれていました。それで確信したんです、人間って腸だなって。

 まず腸内環境から始めよう、そう思い立って『キキマス!』の放送にはヤクルト400を飲んでから臨んでいます。普段からバナナを食べたりもしています。僕は腸、ですからね。

 余談ですが、例えば、甘いものが食べたいなとか思うとき、脳で考えていると思いますよね。でもその前に、腸が“それあったら気持ち良くなれんじゃないの”っていう信号を脳に伝えてる…みたいなところもあるんだとか。司令塔は腸にある。ということは腸を自分のコントロール下に置ければ、ダイエットだって成功するっていうわけです。

 今、『シリコンバレー式自分を変える最強の食事』(デイヴ・アスプリー著、栗原百代訳)という本を読んでいるんです。シリコンバレーで成功した著者がいろんなダイエット方法を試していくんだけど、ロジカルでね。腸内環境と合わせて、おすすめです。

格闘家イケメンファイル Vol.35 ハイパーノヴァ 大雅(たいが)

2015.10.26 Vol.653

 兄はK-1甲子園2008チャンピオンで、高校時代からその実力が認められている格闘家・HIROYA。そしてまた大雅も弱冠16歳でプロデビューし、まだ19歳ながら13戦11勝という好成績を残している。強く、そして揃ってイケメンな兄弟が格闘家になったのは必然だった。

「プロの格闘家になろうと思ったのは小学校1年生…いや、幼稚園の時には決めていました。ずっとK-1を見ていて大好きだったので、なるのが当たり前という感覚。さらに兄の試合も小さなころからずっと見ていたので、自然とプロを目指す環境になっていたと思います。僕はそうですが兄は小さいころすごく泣き虫で、無理やり道場に連れて行かれたって聞いています(笑)。K-1では、特に魔裟斗選手がかっこいいと思ってずっとあこがれていました。ですから小学校2年生の時に空手を始め、5年生で黒帯になると、ボクシングジムへ3年間通いました。その後キックボクシングを始め、今に至ります。最初から将来的にはキックボクシングをやろうと思っていました。ただ、小さいころは近所にキックボクシングジムがなかったので、空手を習い、ボクシングジムもキックボクシングをやるために、パンチの技術を学ぼうと思いやっていた。全部キックボクシングをやるための手段でしたね」

 今年4月から休養をしていて、11月21日に東京・国立代々木競技場第二体育館で行われる試合が復帰戦となる。

「4月に行われたK-1 WORLD GP 2015 IN JAPAN〜−55kg初代王座決定トーナメント〜の決勝戦で負けてそれが結構ショックで…。あと手も痛めたということもあり、休養していました。決勝で負けた相手の武尊選手とは、去年の11月にも試合をしたんですが、KO負けをして、本当に悔しくて、悔しくて。そのあとすぐにトーナメントが決まったので、そこで返すつもりだったんですけど…。ただ、休養明けの試合となる11月21日のK-1 WORLD GP 2015 IN JAPAN 〜THE CHAMPIONSHIP〜のスーパーファイトから階級を−60kgに変えるので、武尊選手に借りを返すのは、いつになるか分からないですね。−60kgは初めてですが、以前から変えようという話もあり、自分でもずっと変えたほうがいいなと思っていた。しかし、大事な試合が先々決まっていたので、たまたまこのタイミングになりました。相手のレオナ・ペタス選手は最近勝ち続けていますし、間違いなくこの階級のトップの選手。背が高くてパンチが得意だという印象がありますが、僕もパンチが得意なので、今回はパンチで勝負しようと思っています」

 試合を控えますます格闘技中心の生活を送っているが息抜きは?

「趣味もありませんし、興味のあるものも特には…。友達とご飯を食べに行くぐらいが息抜きかな。あと実家にグーっていうボストンテリアがいるんですけど、こいつにはめっちゃ癒されます。おっさんみたいな座り方をする犬なんですけど(笑)。人懐っこいので誰にでも懐くので、実家に帰って会うとめちゃくちゃ懐いてくる。好きな女性のタイプ? 自分がしっかりしていないので、しっかりしている人がいいですね。格闘技を知らなくてもいいけど、格闘家としての生活をサポートしてくれる人。もちろん年上でもいいです」

 夢はK-1が昔の輝きを取り戻すということだという大雅。

「まず、地上波で生放送されるのが目標です。深夜ではありますが、テレビ東京で『新K-1伝説』という地上波のレギュラー番組が始まりましたし、少しずついい方向にむかっているなというのは肌で感じます。ですから、今度の試合ではしっかり相手を倒して実績を作り、いつか地上波で試合が生放送されるようにしたい。とは言っても、格闘技は生で見ると迫力があるし、面白いので会場に足を運べる人にはぜひ生で見てほしいです。11月の試合は、それまで格闘技を見たことがない人にも分かりやすいように派手な試合をしようと思っているので、みなさん楽しみにしてて下さい」

友香の素 vol.156 スコップ? シャベル?

2015.10.26 Vol.653

 休みがあるとガーデニングに勤しむ今日このごろ。そこまで暑くも寒くもない今の季節は、作業もはかどりやすいから好き。

 先日は、友達と2人で来年の春に咲かせるチューリップの球根を、200個植え込みました。ひたすら掘っては埋め、掘っては埋めるという地味な作業(笑)。ちなみに球根は地面を10センチくらい掘って植え込むのですが……。

 さて、みなさんは10センチくらいの浅めの穴を掘る時に、シャベルとスコップ、どちらを使いますか? 私はというと、スコップです。ここで、「スコップで掘るの?シャベルでしょ」と思われた方は東日本生まれの方かと思われますが、このシャベルとスコップの呼び方、西日本と東日本では、なんと逆の物を指すのです。ご存知でしたか? 西日本では、小さいほうがスコップ。大きいほうがシャベル。一方、東日本では小さいほうがシャベル。大きいほうがスコップ。ややこしぃ〜(笑)。私は大阪生まれ。一緒に作業した友達は東京生まれ。浅めの穴は小さいほうを使うのが良いとして、例えば私が「スコップ持ってきてほしい〜」と言うと、友達は大きいほうを持って来ちゃうのです。なので、頭の中で私は考えます‥‥。え〜っと、西日本では小さいほうをスコップって言うから、友達にはシャベルって言わなきゃいけない‥‥。「シャ、シャベル持って来て〜」ってな具合です。その都度「シャベル? ん? スコップ?」みたいに考えちゃう(笑)。

 他に、行動での違いで有名なのは、エスカレーターの左右どちらに乗るかの違いがありますよね。この違いは日本のどの辺りで変わるのか? 例えば、京都のエスカレーター。京都まで行くと東京と逆だから、右に立ちます。大阪のエスカレーターも右。では、日本の真ん中の名古屋ではどっちに立てば良いのでしょうか? このままだと私、名古屋のエスカレーターで右往左往しちゃいそうだわぁ。

小池百合子のMOTTAINAI TPPは日本経済に喝!を入れるチャンス 

2015.10.26 Vol.653

 TPP・環太平洋パートナーシップ協定がロングラン交渉を経て、ついに大筋合意に至りました。長年、交渉にあたってきた甘利明担当大臣の髪もいつしか真っ白に。まことにご苦労様でした。

 2006年のスタート時点ではシンガポール,ニュージーランド,チリ、ブルネイの4か国(P4)という比較的小規模の経済協定という小舟による船出でしたが、2010年3月に米国、豪州、ペルー、ベトナムの8カ国が参加。加えてマレーシア、メキシコ、カナダ、そして日本が交渉に参加したことで一気に大船団へと大化けしました。

 その経済規模は、EUを凌ぐ世界の国内総生産(GDP)の4割を占め、世界経済に与える影響は極めて大です。このところ停滞気味の「アベノミクス」ですが、TPPという強力な援軍を得たといえます。太平洋を挟んだ12か国でモノや人材、サービスのやりとりが盛んになり、国際標準作りも期待できます。

 少子化で毎年人口が20万人規模の純減で経済のパイが小さくなる一方の日本の国内市場に「喝!」といったところでしょう。TPPを実施するリスクと参加しないリスクを秤にかければ、不参加のリスクは圧倒的に大きいといえます。

 牛肉の関税は現在38.5%ですが、TPP発効1年目に27.5%に、その後も段階的に引き下げられ、16年目には9%に。87tの国内供給量のうち、52万tが豪州、米国、ニュージーランドからの輸入ですが、牛丼などの値下がりが期待されるところです。ただし、デフレ対策には逆行し、プラス・マイナスでしょうか。

 しかし、日本の酪農家にとっては現時点でプラス材料を見つけることは正直、困難です。生き物相手だけに、手が抜けず、機械化も限度があります。芸術品の域に達している日本の牛肉をマーケティングの徹底などでブランド化し、高付加価値が享受できるよう、しっかり応援したいと思います。

 コメも同様です。中国の某指導者の妻が訪日した際、トン単位で日本のコメを爆買いしたと聞きました。世界のすしブームを背景に、「本格的なすしは日本米でないと…」といった常識を作り、海外への販路も確保することです。イタリア料理店で本場のパスタを売りにしているのと同じです。

 TPPが実施されようが、されまいが正念場を迎えている日本の農業を大転換するチャンスでもあります。棚田保全など課題もありますが、産業、保水、景観、福祉など分野別の農業政策を強力に進めたいものです。(自民党衆議院議員)

Copyrighted Image