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江戸瓦版的落語案内 Rakugo guidance of TOKYOHEADLINE 幇間腹(たいこばら)

2015.09.14 Vol.650

落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。

格闘家イケメンファイル Vol.32 一蹴必倒の光速キック 和氣光春(わき みつはる)

2015.09.14 Vol.650

 今年の1月にKrushのリングでデビューした和氣光春は、現在18歳のフレッシュなイケメン格闘家。これまでにKrushとK-1で3戦3勝という成績を残し、今月22日「K-1 WORLD GP 2015 〜SURVIVAL WARS〜」で、南野卓幸(チームペガサス)と対戦が決定。当初、南野と同門の平本蓮と対戦予定だったが、平本が木村“フィリップ”ミノルの対戦相手に抜擢され、南野と対戦することに。

「平本選手と対戦する予定だったんですが、変更になっちゃいました。やりたい気持ちもあったし、やると思っていたから、対戦できなくなったのはちょっと悔しいですね。平本選手は僕より年下なので、負けられないという意地もあるし、実際すごい気合が入っていたので(笑)。でも南野選手もとても強く、格上の選手なので、いつもの試合通り気を抜かないで、びっしりと練習をして当日を迎えたいと思います。対戦相手については結構研究もしますが、弱点を狙うだけではなく、自分のスタイルも曲げずに、完璧に勝てるようにしていきたいと思っています」

 スポーツ万能の和氣が最終的に選んだのが格闘技だった。

「中2の時、友達がキックボクシングをやっていたので、自分もやりたいなと思って興味本位で始めたのがきっかけです。それまで、野球や合気道やサッカーなど、いろいろやっていたのですが、格闘技を始めたら、すっかりはまってしまった。今でもとにかく格闘技が1番楽しくてたまらない(笑)。最初は友達と同じジムに行こうと思っていたんですが、たまたま野球の試合の帰りに見つけた現在のジムに飛び込みで入ったら、優しく教えてくれて、ここいいなって(笑)。先輩も大好きだし、先輩後輩、みんな尊敬できる人しかいないので、このジムに入れて本当に良かったと思っています。格闘技は1対1で戦うっていうところが、自分に合っている。あとは…かっこいい。単純に1番かっこいいっていうのが魅力ですね」

鈴木寛の「2020年への篤行録」 第24回 「ドラえもん」で政治を学び直す

2015.09.14 Vol.650

 社会の難しい問題を、わかりやすく教えてくれるジャーナリストの池上彰さんがテレビ各局で引っ張りだこです。ヘッドライン読者の皆さんもよくご覧になっていることと思います。私も、プロジェクト学習を通じて東北復興を担う人材を育てる「OECD東北スクール」で、池上さんとはご一緒したことがありますが、子供たちの視点に立って、理解を促す語り口を目の当たりにして改めて感心させられました。

 池上さんがNHK時代に司会をされていた子どもニュースは、実は子供たちよりも親御さんたちの方が熱心に見ていたという話があります。ある時事の出来事について、大人であっても自分の仕事と関係の薄く、専門外の分野となると、子どもたちから尋ねられると自信を持って答えられなくなるもの。学生の皆さんも年の離れた弟、妹から「集団的自衛権ってなに?」と尋ねられた時、同じような思いをされるのではないでしょうか。

 そうはいっても子どもたちの手前、「いまさらゼロから聞けない」「そもそも論として」といった話は多いはずです。今の時代は“グーグル先生”がある程度、基礎的な知識を教えてくれてなんとかなるでしょうが、ニュースの現場は動いていますので、日々の報道もどんどん続報で更新されていきます。

 新聞もテレビも最初から経緯を説明することはなくなり、一度取り残されてしまうと、「あれ?安保法制って何だっけ?」「いつの間に橋下さんは維新を出て行ったけど、どうなっているの?」という状況に陥ります。それでも親御さん、お兄さん、お姉さんとしてはプライドもありますから、「いまさら」「そもそも」のところで、困惑する方は結構多いのです。池上さんが各メディアで次々に起用されるのは、そんな隠れたニーズをしっかり拾い上げたからでしょう。

 そんな思いにもとらわれながらですが、このほど、子どもたちに政治のことをわかりやすく学んでもらおうと、小学館とのコラボレーションで新刊「ドラえもん社会ワールド 政治のしくみ」を監修させてもらいました。社会科の教科書や、この手の政治入門の書籍では、三権分立の仕組み、時事問題の解説あたりをイントロにすることが多いと思います。これに対し、今回の書籍では、私から編集者に提案して、まず政治が私たちの生活と直結していることを、子どもたちが理解しやすいように、学校の中の話題からスタートしています。

 政治は社会のルールや方向性を決めていきます。学校も、たとえば、「チャイムの5分前になったら席に着く」といったルールがたくさんあります。そして公共的なことを考えるのも政治に必須です。教室の小鳥や花を世話する「いきものがかり」は、クラスというコミュニティに対する“公共サービス”。児童会や生徒会の役員を選挙で決め、学校運営の大事なことを児童・生徒の多数決で結論を出します。そういう風に、まずは学校の中のことを引き合いに、政治の視点からまとめることで、子どもたちの関心を集められたらと思いました。

 解説記事だけではなく、書籍のトピックごとに合わせて、編集者がドラえもんの歴代作品からセレクトしたストーリーを掲載しています。大人になってからの視点でそれぞれの作品を読み返すと、また、深いメッセージがあったことに気づくことは間違いありません。そういうわけで、「子ども向け」と侮れないのは、これは私が思った以上に提案した要素を、編集者に汲み取ってもらって驚いたのですが、現実の政治を考える上で極めて重要な「トレードオフ」についても、しっかり取り上げられているのが特徴です。

 改めて確認すると、トレードオフとは「あちらを立たせばこちらが立たず」。本では小学生向けに「見たいテレビ番組を見てしまうと、宿題ができない。宿題をすると、テレビが見られない」といった基本から入ります。その上で、現実の社会や政治の話、たとえば「病院の診察料をもっと安くし、保育所を多くして子どもを育てやすくしたいが、そのためにはお金がかかるので、今よりももっと多くの税金がかかる」というように展開していきます。教科書では遠い一片の制度や政治・行政用語を学ぶことに終始しがちですが、政治プロセスにおいて最も苦しい「決定・決断をすること」についても、しっかり認識できるような構成になっています。

「学び直し」にも役立つはずなので、ぜひ書籍を手にとっていただければ幸いです。なお今回は私に印税は入りませんので、あしからず。
(東大・慶応大教授、文部科学大臣補佐官)

長島昭久のリアリズム 国家と安全保障を考える(その九)

2015.09.14 Vol.650

 我が国の歴史から安全保障を考える本シリーズも、いよいよ結論に近づいてきました。今回は、結論を急ぐ前に、8月14日に出された戦後70年の内閣総理大臣談話について、考えてみたいと思います。
 率直に言って、この総理大臣談話は歴史的な文書となることでしょう。戦後50年の「村山談話」、60年の「小泉談話」、慰安婦に関する「河野談話」、日韓併合百年にあたっての「菅談話」など、これまでのいかなる歴史談話よりも具体的かつ詳細に反省すべき内容、感謝すべき対象(国および国民)を歴史的事実も踏まえ明記しました。そして、その反省に基づいて未来志向の決意を内外に鮮明にしたのです。その上で、歴代政権が示して来た歴史認識が今後も揺るぎないことを再確認しました。
 中でも特徴的なのは、次の三点です。第一に、「国際秩序の挑戦者」という耳慣れないが国際関係論では重要な文言を使って、満州事変以降「進むべき進路を誤り、戦争への道を突き進んで」行った過去への反省とともに、暗に中国に対する牽制を行っている点です。第二に、「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」と言い切って、これまで繰り返されてきた「謝罪外交」に終止符を打った点です。第三に、全体として英文調だということもじつに印象的でした。特に、後半部4段落連続で「・・・過去を、この胸に刻み続けます」(We will engrave in our heart the past)のくだりは、あたかも英文が先にあったような感覚に陥ります。いずれにせよ、世界に向けて発信することを念頭に置いて作成されたもので、極めて効果的といえます。
 そのような中でなお不満が残ったのは、大正から昭和にかけての我が国が「国際秩序の挑戦者」になってしまった原因を世界恐慌後のブロック経済化に求めている書きぶりです。まるで外的要因にその非を転嫁しているように読めてしまい、醜い権力闘争に陥った昭和初期の二大政党制の未熟さ、止めどなき世論の激情とそれを煽ったマスメディア、凄惨な軍部の下克上など、我が国に内在する要因への真摯な省察が足りないように感じられました。
 かくなる上で大事なことは、この談話に込められた反省と感謝を今後何世代にもわたって受け継ぎ、言葉ではなく行動で我が国の誠意と精誠を尽くして行くことだと思います。私も日本国民の一人として、国政を預かる政治家として、歴史に対する責任を果たして行きたいものです。
(衆議院議員 長島昭久)

広告PRのスペシャリストが考察 「いかすぜ日本」~クールなJAPANを世界に売り込もう!vol.3

2015.09.12 Vol.650

 僕がアメリカに移住したのは14歳の春。

「クラスの皆さ~ん、日本からやってきたベッシャー君です。英語が苦手なようだけど、仲良くしてね」転校初日、このように先生に教室で紹介されました。それまで、ロシア語と日本語で育った僕は言葉が通じない同級生と仲間になれるのかとても心配でした。授業後の休憩時間、学生に囲まれ、一気に話しかけられたのですが、会話にならず動揺してしまいました。ウルトラマンの胸に点滅するカラータイマーのように僕の心臓は破裂しそうなくらいバクバクしていました。ピンチの度合いは「赤」に達し、絶体絶命寸前です。そんな時、僕を救ってくれたのがウルトラマンだったのです。どこからともなく、だれかが、「ジャパン! ウルトラマン!」、と叫び、皆で大笑いしたのです。そうです、言葉は通じなかったけど、ウルトラマンが共通の話題になりました。驚いたことに、同世代のアメリカ人が皆、ウルトラマンを知っており、「ウルトラマンはクールだ! ウルトラマンが誕生したジャパンは凄い!」と大騒ぎになりました。僕がクール・ジャパンのパワーを知った初めての経験でした。

 1966年に日本で誕生したウルトラマン・シリーズは1973年ごろからアジアでも放送が始まり、その後、米国や南米にも広まります。1980年代には9カ国語以上のウルトラマン・シリーズが知れ渡るようになりました。結果、世界中でクール・ジャパン普及の先駆的な役割を担っていったのです。

 そんなウルトラマンに「都市伝説」があると最近知る機会がありました。『日本人はなぜ存在するのか』という本にウルトラマンの沖縄ルーツの話が載っていたのです。調べてみると史実でした。ウルトラマンは円谷プロに所属する沖縄出身の脚本家、金城哲夫により立案され、彼の企画路線と監修はウルトラセブンまで続きます。実際、金城さんが担当したウルトラマンの作品には沖縄のヒントが多々あります。ウルトラマンが生まれたM78星雲は「南、那覇」に由来。伝説の怪獣たち、「キングジョー」は沖縄に多い苗字「金城」、頭でっかちの「ジブル星人」は琉球語のジブル(頭)より命名、ザンバ星人は有名な沖縄泡盛の「残波」から名づけられた、等々。

 でも、大切なのは沖縄問題の本質と重なる物語です。ウルトラマンは地球人(科学特捜隊)と協力して地球侵略を企てる怪獣と戦う話ですが、初代ウルトラマンの魂が乗り移ったハヤタ隊員は宇宙人と人間の両面を持ちます。地球(日本)を救うために「正体を隠して生きるマイノリティ(沖縄)」なのです。ウルトラマンは義理もないのに、なぜ自分を犠牲にしてまで地球のために戦わなければならないのでしょうか。このような文脈で考えると、金城さんのウルトラマンは現代日本に沖縄の問題を映写しているとも言えます。ウルトラセブンの最終回、キリヤマ隊長が残した言葉に「地球は我々地球人が自分たちの手で守らなければならないのだ」があります。地球を守るためにボロボロになったウルトラセブンを労わる言葉です。沖縄と日本は共存しなければなりません。今、必要なのは日本が沖縄に感謝し、沖縄を労わることではないでしょうか? 沖縄もウルトラマンも「クールな日本」として世界に広まっています。ウルトラマンの放送の終わりに繰り返される、「ありがとうウルトラマン」が改めて心に響きます。

脱こじらせへの道 第6回 特別編「素人男子をいじめたい」女性AV監督・山本わかめにインタビュー

2015.09.11 Vol.650

 こんにちは、田口です。
 突然ですが、TOKYO HEADLINEの読者の皆さんは、AVには詳しいですか? 現在、我々アダルトコンテンツメーカーにとっては最大規模のコンペティションとされる「AV OPEN2015 あなたが決める、アダルトビデオ日本一決定戦」というイベントが行われています。ケンドーコバヤシさんが大会委員長を務めていて、スポーツ新聞や雑誌などでもドーンと広告が出ているので、それを見かけた方は多いんじゃないでしょうか。
 
 このイベントを簡単に説明しますと、各メーカーがそれぞれ得意の分野の作品をエントリーして、ユーザーさんの投票で決まる「総合グランプリ」と売り上げで決まる「部門賞」を争うというものなんです。
 そこにSODクリエイトからも女優部門に『香澄はるか AVDebut』と企画部門に『SOD女性監督・山本わかめ式「射精コントロール」〜勃起した男子は‘射精の快楽’を味わうためなら、女子の言いなりになってしまうのか?〜』の2作品がエントリーしておりますので、みなさんよろしくお願いします。
 
 さて、前置きはこのくらいにして、この『SOD女性監督・山本わかめ式——』を撮った山本わかめ監督は業界的にも珍しい女性監督で、会社的にはもちろん、田口個人としましてもとても期待している監督の一人なんです。
というわけで、今回はいつもの「こじらせ」のテーマから離れて、緊急企画としてこの山本監督をご紹介したいと思います。今回はアンケートではなく、ふたりの対談形式でお届けいたします。

田口「まず自己紹介からお願いします」
山本「SODクリエイトに入社して3年になります。監督としては2年目です。これまで9本の作品を撮らせていただいたんですが、最初の8本は若手の登竜門的なレーベルの〈アマチュアインディーズ〉からのリリースでしたので、今回の作品でメジャーデビューということになりました」
田口「今回はどんな作品なんですか?」
山本「“男子は勃起すると、射精したいあまり何でも女子の言うことを聞いてしまうのか?“という検証をするというテーマで、素人の男の子を責めるという作品です。女優さんには、凄テクをたくさんお持ちの波多野結衣さん、上原結衣さん、春原未来さんをお招きして撮影しました。」
田口「いつもどんなジャンルのものを撮っているんですか」
山本「女の子が責めるというか、積極的な側に回るセックスが好きで、そういった作品を撮っています」
田口「デビューからずっと一貫してそのテーマですよね? ふだんというか、もともと自分にそういう趣味があって、ということですか?」
山本「女の子が責められているものを見るより、気持ちよさそうにしている男の子を見るほうが好きなんですね」
田口「山本監督の作品には可愛い男の子が多く出演していますよね」
山本「はい。“気持ちよさそうにしている男の子”といっても“ただしイケメンに限る”なんです。でもそれって男性も一緒ですよね。基本的にはカワイイ女性が好きですよね」

田口「デビュー作は『素人男子をトイレで逆レイプ…したら逆に感謝されちゃいました!』という作品です」
山本「“逆レイプもの”というジャンルの作品をどうしても撮りたくて、この業界に入ったんです」
田口「私はこの作品を見たときは、実はAVとしてはよく分からなかったんです。監督が出演者の男の子を面接するシーンから始まり、その男の子にドッキリをしかけて、トイレで女優さんが逆レイプしちゃう、という内容。この面接のシーンで男の子が来た時に監督の心の声があって。男の子に対して“写真とは全く別人。”とか“そんな顔でよく言えたな”とか。そういうところがすごく面白くて、作品としては楽しく鑑賞したんですが、性的な面では私は共感できなかった。でも“この作品がめちゃくちゃ好きだ”とか、“こういう作品を見たかった”というユーザーさんからのレビューが結構あったんですよね」
山本「男の子でも、“分からん”という人と “俺もこうされたい”という人といろいろいるようです。アマチュアインディーズでは最後に監督の電話番号を載せているんですが、M男の方から、“僕もこうされたい”という意見が多く寄せられました。この作品は海外サイトにあげられてしまったんですが、ブラジル人や韓国人からLINEが来るようになって、翻訳すると、やはり“僕もこうされたい”とか“自分も出たい”という内容でした。海外にもこういう嗜好の人っているんだなって思いました」
田口「自分にそういう願望があるということはいつ気づいたの?」
山本「そのへんはあまり覚えていないんですよね。でもこういう作品を撮っていると、“山本わかめは男を屈辱的にさせたいんだろう”ということを言われる時があるんですが、むしろ逆で男の子に愛情を持っているからなんです。女性の立場から見て、“愛があるからこそやってほしい”ということをやってもらっている。私の作品は基本的には全部そう。男の子が好きだからやらせたいし、嫌だけど勃起している姿を見たい。愛があるからこそなんです」
田口「愛があるからこそ、喜んでいるところ以外も見たいという感じ?」
山本「そうです。嫌で泣きそうになりながら勃起している男の子とか、可愛い男の子が見たいんです。それをブサイクな男の人がやったところで見ているほうも撮っているほうも盛り上がらないと思うんです。根本にかわいい男の子への愛情というか、かわいい男の子が好きという思いがあって、それで撮り始めていますので」

田口「出ている男の子たちはどうやって集めるんですか?」
山本「ガチで経験のない素人さんをナンパしました」
田口「作品の中では、AVでは珍しいアイドルソング的な曲を使っていますよね」
山本「野本義明さんという先輩監督がいるんですが、野本監督の作品って、野本ソングといわれるほど定着している曲があって、イメージシーンなんかはPVのようになっているんです。そういうのにあこがれがありまして、私だったらガールズポップだなって思いまして、今までうちの作品では使ってこなかったような音楽を使っているんです」
田口「GIRL’S CHでも、『大人の社会科見学』という作品ではポップな曲を使っているんですが、あれよりももっとポップですよね」
山本「私は最初、『大人の社会科見学』にあこがれていて、見たときに結構感動したんです。音楽も演出もすごいなって。SODクリエイトでも絶対誰も作っていないなって思いました。それで監督になる前に先輩の作品のPRを作るときに、GIRL’S CHで使っている音楽を探し出して、真似してやったりしていたんです」
田口「GIRL’S CHがポップな感じにしているのは、エロ動画じゃないよ、という感じを出したくて使っていたんです。でも完全なAVでこういう音楽を使っている人は珍しいです」
山本「最初はユーザーさんに“あの音楽やめてください”って言われました(笑)。でも頑なに使っているうちに、私の作品のひとつの色になってきているように思います」

田口「今後もこのジャンルを突き詰めていく?」
山本「先輩とか周囲の人に“全然別のテイストのものも撮ってみろ”といったことは言われています。私の作品のエロの濃度をもっともっと薄めて、通常の企画モノを撮る。例えばマジックミラー号を撮ったら、普通の企画の中に私の作風が残って新しいものができるかもしれないなと。あと、女性監督も業界にはあまりいないので、女性監督だからこそ撮れるものとか。でも根本にあるものは変わらないので、いかにエロを薄めていくかということが今後のテーマになると思います」
田口「今は男性向けの作品を撮っていますが、女性向けの作品を撮ることは考えている?」
山本「もちろん、女性向けの作品はやってみたいですよ。以前GIRL’S CHの現場に行ったとき、男性向けと違って大変なところもあるんですが、すごく楽しいんです」
田口「かわいい男の子もたくさんいますよね」
山本「そう!ロケも丁寧というか、女性向けに作っているので繊細というか綺麗に撮っていますよね。編集も男性向けとは違います。男性向けは赤青黄色を使うけど、女性向けはパステルカラーとか柔らかい色。同じ女性として、そういうところはすごく共感できます。でも今の自分が撮ってもまだ実力不足だと思うので、まずは男性向けで一人前になってからですね」
田口「私はぜひ今のこのテイストで女性向けを撮ってほしいです。どうなるんだろうって興味がありますので、GIRL’S CHでお待ちしてます」

大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)第51回 糠漬けは、人生だ!

2015.09.09 Vol.649

『キキマス!』でアシスタントをしてくれている東島衣里(えり)アナウンサーが、お手製の糠漬けを番組に持ってきてくれました。これまでもいろんなものを作ってきてごちそうしてくれて、どれもなかなかおいしくいただいたんですが、この初めての糠漬け…! しょっぱい! 正直、食べられたものじゃありませんでした……。

なぜ衣里ちゃんが糠漬けを始めたかというと、あるリスナーのメールがきっかけです。その日(8月4日放送)はストレス解消法をリスナーから寄せてもらっていたんですが、そのなかにあったのが、この「糠漬けの感触やにおいに癒されます」というメール。そしたら、「糠漬けをやってる人は、何をしていても、糠をかき回すために毎日家に帰る」だとか、「糠床は同じ人がかきまぜないと味が変わる」だとか、マキタスポーツくんと盛り上がってね。衣里ちゃんも興味を持ってたそうで、やってみようよってことになったんです。

 それで、しょっぱい糠漬けになったわけです。この話を番組の冒頭でしたらね、すごかったですね、リスナーからのメールが。止まらない、止まらない。「しょっぱくなった糠漬けは細かく刻んでミョウガを添えて、お茶漬けにすればいいよ」だとか、「捨て漬けはしましたか」だとか、「最初は安定しないから…」なんていうアドバイス、「頑張ってね!」っていう応援メッセージまで。それはもう、すごかった。

 番組でも話したけど、あまりのすごさに自分も糠漬けやってみようかななんて気分になっちゃいました。いただいたメールを読みながら思っちゃったんだもの、糠床って人間っぽいなって。例えば、衣里ちゃんの漬けた時間についても「そのくらいでいい」とか「もう少し短く」だとかアドバイスが全然違うし、糠床の育て方についてもクギを入れるとかクギは危ないからパチンコ玉を入れてるだとか、焼いた鮭の皮や骨を入れているだとか、家庭ごとにやり方が違っている…。選択肢がたくさんある感じ、人の人生にいろんなものが詰まっているのと似ているなあって。糠床の一部を交換して育てていったりもするんでしょう? なんか、それって、なんか結婚ですよ。そこでつけられていく、きゅうりやにんじんを思ったらさ…。これ、1人では生きていけないってことを示してるんじゃないのなんて思ったり。これはもう、自分でもやってみたいという気持ちになりますよ。

 たくさんのアドバイスを受けて、衣里ちゃんはこれからも糠漬けに精進していくそうです。……楽しみですね。

大谷ノブ彦 カタリマス!(裏)第50回 エンブレム問題は、パクリ探しで終わっちゃいけない。

2015.09.04 Vol.649

 9月の声を聞くとともに比較的過ごしやすい日が続いています。涼しくなったと感じる一方で、ますます過熱しているのが、2020年東京オリンピック・パラリンピックのエンブレム問題。1日には、組織委員会が白紙撤回を決め、選考し直すことを決めました。
 
 この件について、デザインを手がけた佐野研二郎さんの盗作なのか否か、トレースがどうだと、ネット上では「これもそうじゃないか」「あれもそうじゃないか」っていう指摘が、ものすごい勢いで行われ続けています。これが、なんか気持ち悪い。行き過ぎちゃってる感じもするし、揚げ足取りにしか見えなくなってきてるんです。

 この動きが大きくなったことで白紙撤回になったとは思うんだけど、本当の問題というか、驚いたのは、デザインの世界って、こんな身内で回ってるんだってことが分かっちゃったことじゃないですか? それで仕事が発生してるんだったら、デザインをやってる人、これからやろうと思っている人は……希望がないって思っちゃうんじゃないかな。

 いろいろな報道を見ていると、受賞は持ち回りになっていたとか、選ばれる顔ぶれが似ているとか…。これって、決定の方法が問題ですよね。誰がエントリーできるようになっているのかってこともそうだし、審査する・決定する人、権力のある人たちは、ちゃんと仕事をしているのかなっていう見方もできちゃいます。

 お笑いに置き換えて考えてみると、お笑い番組に出ている芸人が同じ顔ぶれだとしましょう。でも、それって芸人それぞれの努力や人間的な魅力があってプロデューサーに気に入ってもらい、「使いやすい」だとか「大衆性がある」だとか、ちゃんと理由があって、呼ばれているわけです。それ以降も呼ばれるかどうかは、芸人自身がさらに努力し続けるかどうかなんですよね。プロデューサーは常に新しい才能に目を光らせていますから、常に自分をプレゼンし続けないとならない。そうやって動いているんです。

 僕はデザインのことは分からないですけど、佐野さんもこれまでいろいろ仕事をしてきて、プレゼンし続けてきたからこそ、そこに名を連ねる人になったんだと思います。ただ、自分のプレゼンを続けている人は佐野さんを含めて今もいるし、これからも出てきます。だからこそ、選ぶほうがもっとしっかりしなければならないと思うんです。審査をする人として選ばれたんだからね。そうすると、デザイナーさんもこれまで以上に自分をプレゼンしていくことが必要になるけど、希望が持てるんじゃないかなって思うんです。

 新国立競技場のことについても、同じことじゃないの。そう思わずにはいられません。

EXILE TETSUYA「DANCEの道」第34回「また一つ夢が叶った」

2015.08.28 Vol.DANCEの道

 先日、僕はさいたまスーパーアリーナで行われたE-girlsのライブツアーファイナルで、ステージに立たせていただきました。人前でのパフォーマンスは、去年のEXILE TRIBEのステージ以来で、雨のような歓声に正直、鳥肌が立ち身震いがしました。何度立ってもあの感覚は不思議で、緊張感と高揚感が同時に僕を襲い、やみつきにさせるのです。

 それはさておき、なぜ僕がステージに立ったのかといいますと、ここのコラムでも何度か紹介している、世界中をDANCEで旅している、踊る旅人EXILE ÜSAさんのソロプロジェクトのDANCE EARTHが関係しているんです。2013年にDANCE EARTHの舞台に立たせていただいてから、一緒に旅をさせていただいたり、DANCE EARTHビレッジでのキャンプに参加したり、E ダンスアカデミーやEXダンス体操などさまざまな活動を一緒にやらせていただいています。その中で、DANCE EARTH PARTYというÜSAさんを軸としたユニットは、いろんな方とコラボレーションしてCDをリリースしたり、その曲がその時の舞台のテーマソングになっていたり、昨年のEXILE TRIBEのライブツアーでパフォーマンスしたりと、僕は過去2回のPARTYに参加してきました。そのDANCE EARTH PARTYにÜSAさんの他、僕、EXILE TETSUYAとE-girls/DreamからShizukaが正式メンバーとして加入することになりました。「少し驚いた」という声や、「今までも正式メンバーだと思ってた」(笑)などの声もいただきましたが 、ようやく念願叶って、皆さんに発表することができました。

 DANCE EARTHは、ÜSAさんの夢です。そしてEXILEは夢を共有するグループです。誰かの夢を知り応援することで、自分の夢も応援してもらえます。僕がDANCE EARTHをより深く理解し、より近くで応援することで、僕の夢も広がり、同時に走ることができますし、DANCE EARTH自体が僕の夢にもなるのです。だからこそ今回の発表は、僕の夢が叶った瞬間でした。迎え入れてくれたÜSAさんを始め、応援してくれているEXILEメンバーに本当に感謝です。

 そして、これから同じ夢を共有し音楽の旅を共にしていくShizukaちゃんをメインボーカルとして活動するわけですが、今までのスタイルと変わらずにその時に合ったコラボレーションをこれからもしながら、いろいろなPARTYを組み、さまざまな音楽を皆さんにお届けしていこうと思っています。近いうちにワクワクするような報告ができると思いますのでぜひ楽しみにしていてください!!

 DANCEでEARTHをHAPPYに! テーマはまさにこれですが、DANCEってなんでこんなにもパワーがあるんだろ? 先日、ニューヨークに行ってきたのですが、あの場所は特別ですね(笑)。久しぶりにカルチャーショックを受けて刺激をもらいました! 音楽、DANCE、アート、どれをとってもパワフルでとてつもなく文化の違いを思い知り、同時に日本の素晴らしさも感じることができた旅になりました。僕のニューヨークでの活動は、これから月刊EXILEやEXILEモバイル、SNSなどで順次皆さんにお届けしていきますので、こちらもお楽しみに!!

EXILE TETSUYA「DANCEの道」第35回「EXILE」

2015.08.28 Vol.DANCEの道

 遂に第四章へと突入したEXILEがテレビでパフォーマンスをさせていただきます。今月27日にオンエアされますが、今はそれに向けてのリハーサル真っ最中です。リハーサル初日、スタジオに入るとNAOKIが上半身裸で本気ストレッチをしていて、思わず気合が入りました(笑)。見習って僕も裸ストレッチをNAOKIの隣りでしてみたのですが、鏡にうつる二人があまりにもシュールで笑ってしまったのですぐやめました…。

 みんながそれぞれに忙しい中で、全員が同じ時間に集まることはなかなか難しいですが、メンバーみんなで同じ想いを込めて、皆さんに画面を通して想いを伝えたいと思っていますので楽しみにしていてください!

 今回はなんと新曲初披露ということでかなりいきり立っていますが、メンバーでのリハーサルはやっぱり楽しいですね! 振りを作るメンバー、構成を考えるメンバー、全体をまとめるメンバー。テレビでのパフォーマンスということで、画面から何を伝えるか考えながら今よりもっと良くしようと、作っては壊してまた作る…、といった作業が僕はたまらなく好きです。

 今年のツアーテーマはAMAZING WORLDですが、年ごとでテーマが変化するEXILEは、日々その想いやパフォーマンス内容も変化と進化を繰り返しています。今度のテレビパフォーマンスや今年のツアーで、僕たちEXILEの過去からの変わらない歴史や、変化していく現在、そして進化を繰り返していく未来を感じていただきたいです。

 さて最近の僕といえば、夢の課外授業や大学での講義、雑誌やテレビ収録にDANCE EARTH PARTYの活動とかなりめまぐるしく楽しい毎日を送っています。つい最近、一日を通してずっと先生していた日がありました。まずは夢の課外授業。東京の小学校で全校生徒とEXダンス体操をしたり『Choo Choo TRAIN』をレクチャーしたり質問に答えたり、生徒のみんなから合唱のプレゼントをもらったりと、ものすごく楽しい時間でした。そこからすぐ移動して大学での講義レッスンです! 小学校の先生 to the 大学の先生は、今までの人生の中で初めての経験でした(笑)。大学のほうもいよいよ終盤に差し掛かり、生徒の皆さんも僕も頑張っています! その日その日に用意した課題や振り付けを皆さん一生懸命覚えてくれていて、ギリギリですが何とか最後の講義に間に合うような形にはなってきました。最後まで気を抜かず、僕の講義を受けてくれたたくさんのみなさんが、一生の思い出に残るような時間になるように頑張ります。そして新生DANCE EARTH PARTYの第一弾ニューシングル『BEAUTIFUL NAME』が8月5日に発売になります!! 今回のゲストアーティストはジャマイカのスカバンドTHE SKATALITES、そして三代目 J SOUL BROTHERSから今市隆二が参加してくれます!  あのゴダイゴさんの名曲をこの豪華なメンバーでカバーできることは本当にうれしいです!  DANCE EARTHのハッピー感と『BEAUTIFUL NAME』のハッピー感が合わさって、さらに超ハッピーな世界観になっているので、皆さんぜひお楽しみに!

EXILE TETSUYA「DANCEの道」第33回「皆さんの夢は何ですか??」

2015.08.28 Vol.DANCEの道

 皆さんの夢は何ですか??

そんな事を唐突に聞かれたら、どのくらいの速度で答えられるでしょうか? そういえば今思い返してみると僕が初めて夢という夢を持ったのは中学1年生の時、水泳でオリンピックに出場したい! だったかもしれないです…。親に目指してみれば? と言われたのが始まりだったと思いますが、確かにそう思っていました。

 しかしその夢は中学3年生の時にあきらめてしまい、もっと現実的で将来設計もしやすい大工さんになる! という夢というか目標に変わった瞬間を今でも鮮明に覚えています。もちろん大工さんも立派な仕事だし魅力的でした。必ず独り立ちして親方になると心に決めて高校も建築科に行き、周りの友達も家業が大工さんだったり建築業が多かったです。このまま順調に行けば大工さんの夢はもしかしたら叶うと思っていました…ダンスと出会うまでは。(笑)

 人生なんて何があるかわかりませんね、実際に大学にも行かず高校卒業してすぐに建築業に就職した僕が、今では大学の教壇で客員教授をやらせていただいているのですから(笑)。昨年初めてのチャレンジでしたが、今年も引き続き淑徳大学人文学部表現学科で2年目の講義が先日スタートしました。第1回目の講義は教室での座学ということで、パワーポイントや映像を作ってしっかりと準備をして、スーツに身を包み指示棒を片手に本番を迎えました!  今年も出席を取ったり、自己紹介したり、EXILEをより深く知ってもらう事で、僕たちが何を表現したくて、実際にどんな方法で表現をしているか、そしてこの講義で僕が伝えたいことを生徒の皆さんに感じてもらいました。

 そんな中の一つに夢のプレゼンがあります、まず色紙にみんなの夢を書いてもらうのですが、表現学科だけあって皆さん夢を書き上げるまでのスピードが速い速い(笑)。EXILEメンバーの中でよく出る話の中に、流れ星に夢を願うのは、その一瞬の間に自分の夢を明確に願うことができるくらいの想いの強さを持っていれば、叶わない夢は無いんだというのがあります。確かに願っただけで叶うのならそんな楽なことは無いですね(笑)。大切なのは情熱を持って想い続け更に行動し続けることなんだと改めて感じています。

 生徒の皆さんからは、声優、アナウンサー、俳優、プロデューサー、イベント企画や雑誌編集など様々な夢が飛び出して来ましたが、驚いたのはプレゼンが躊躇なく思いっきりで面白かったです。こういう時、1番に手を挙げて発言するのは勇気のいることですが、次々に手を挙げて躊躇なくプレゼンする生徒たちに驚きと頼もしさを感じました。真面目なプレゼンやおもしろキャラもいたり、今年も本当に楽しい講義になりそうです! 次回の講義からはダンスを実際に踊ってもらい僕のダンスという表現方法を通じて自分の表現へ繋げてもらおうと思っています。こうやって講義を続けて、いつか自分の仕事場で、あの時の生徒と一緒に仕事するのが、僕の新しい夢になりました!

 最後の講義まで気持ちを込めて一生懸命に先生をしたいと思いますので応援よろしくお願い致します。

 さて、皆さんの夢は何ですか??

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