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小池百合子のMOTTAINAI

2013.05.13 Vol.591

 2年前、アラブ各地で吹き荒れた「アラブの春」の嵐も、今や旧勢力の巻き返しなどで「アラブの冬」へ逆戻りしつつあるという悲観的な見方が広がっています。

 特に紛争が泥沼化し、内戦状態にあるのがシリアです。アサド大統領側と反体制側の戦いはサリンの使用疑惑からイスラエルの空爆まで、悪化する一方です。

 激しい戦闘から逃れるため、すでに100万人を超える人々が周辺諸国へと流出し、その数は連日、万単位で増加し続けています。

 世界では関心の強いシリア問題、難民問題ですが、日本でも支援熱を高めるため、3月に超党派によるシリア難民支援の議員連盟を立ち上げました。そしてGWを活用し、約30万人のシリア難民を受け入れている隣国、ヨルダンを訪問。17万人を収容しているザアタリ・キャンプ、2.5万人が収容可能なハラバート・キャンプを視察してきました。

 首都のアンマンから約1時間。ザアタリ・キャンプにはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)のテント、サウジアラビアなど支援国の紋章の入ったコンテナ・ハウスが見渡す限りの荒野を覆っています。案内のドイツ人責任者も途中で道を間違えるほど、似たような風景が延々続いています。

 男性はシリア国内で戦闘に参加していることが多いからか、難民には女性や子供の姿が目立ちます。圧倒的な水不足から、トイレ、シャワー、そして洗濯も容易ではありません。あちこちに汚水の水溜まりができている状態です。水の確保を巡っての喧嘩も相次いでいます。

 一方で、キャンプの目抜き通りにはバラックを活用した店舗作りが進んでおり、八百屋、タバコ屋や衣服、扇風機を売る店がずらりと軒を並べています。シャンゼリゼ通りと呼ばれています。

 さすがシリア人です。アラブの中でもシリア人の商売上手は定評がありますが、どこから物資を調達してくるのやら。たくましいシリア人の本領発揮です。

 そんな中、古着の配布や共同の洗濯場支援で国際機関や難民から信頼を得ているのが日本のNGOです。親戚宅に身を寄せたり、自力で生きる難民たちの支援を続ける日本のNGOも活躍中です。

 日本NGOの代表者の皆さんそれぞれに話を聞くと、企業での職を離れ、大学院で学び、NGO活動に参加したといいます。

「給与は3分の1くらいになりましたが、やりがいがあります」

 シリア人だけではありません。

 日本の若者だって、たくましい。日本も捨てたものではないと希望を見出しました。

 シリア内戦の終結への国際的な連携とともに、日本のNGO支援の必要性を訴えてまいります。
(日本NGO支援組織:JAPAN PLATFORMへの寄付はコチラ→ http://www.japanplatform.org/programs/syria/
 (衆議院議員/自民党広報本部長)

長島昭久のリアリズム

2013.04.22 Vol.590

 4月16日、筆者は外交安保をテーマにした衆議院予算員会の集中審議で質疑に立った。年明け早々アルジェリアで勃発した日本企業関係者人質殺害事件を受けて、在外邦人の保護を強化する目的で改正される自衛隊法について安倍総理に質した。今回の改正は、邦人輸送に際し、これまでの空路と海路に加えて陸路も自衛隊に担当させようというもの。いうまでもなく、未知なる他国の領域内深くまで入って車両で陸上輸送を行うことは、航空機や艦船による輸送に比べはるかに難易度も高く、不測の事態にも直面しやすい。

 ところで、自衛隊の海外任務が新たに付与されるたびに問題になるのは、隊員の安全確保と共に任務を果たそうとする隊員に十分な権限が付与されるか否か。とりわけ、武器使用基準をめぐりこれまでも多くの議論が重ねられてきた。というのも、憲法9条により、海外における自衛隊の武器使用については厳しい制約が課されているからである。しかし、その「制約」が真に憲法の要請に基づくものなのか、これまでの国会における与野党間の激しい攻防の過程で積み上げられた政府解釈によって過度に規制されたものなのか、冷静に見極める必要がある。これが、私の年来の問題意識であった。

 実際、3年3カ月の民主党政権の下で、総理官邸と防衛省での経験を通じて、政府の憲法解釈が、内閣の法律顧問である「法制局」によって歪められ、しかも、それを修正しようとすることに対し頑強に抵抗されるという場面にしばしば遭遇したのである。彼らは「憲法の番人」を自任し、憲法を守る使命感に燃えて仕事をしていたが、私には、これまで彼らが堅持してきた「答弁ライン」を必死に守っているようにしか感じられなかった。そこには、ますます海外に拡大する我が国の国益や、海外で働く企業戦士やNGOや国際機関職員たちの生命や財産の保護、その邦人保護のために命懸けで任務を果たそうとする自衛官のミッションに対する生きた現場感覚はほとんど見られなかったのである。

 そこで、今回から3回にわたり、海外における自衛隊の武器使用権限について、憲法の趣旨を十分に踏まえながら考察を加えてみたい。筆者は、これまで憲法(解釈)上の制約により、我が国自衛隊の武器使用基準は国連が定める武器使用基準に比べ厳しい制約が課され、一緒に活動している他国の国際平和活動部隊との連携を著しく阻害してきたために、自衛隊による積極的な貢献ができなかったという現実を重く受け止めている。(つづく)       
(衆議院議員 長島昭久)

DANCEの道 EXILE TETSUYA  第7回 僕のEXILE PRIDE

2013.04.15 Vol.589

 ダンスが楽しくて楽しくて仕方ない事に、あらためて気づかされている今日このごろ。毎日これでもかっていうくらい汗をかいては、Tシャツを着替えてまた汗をかく…。一体、1日に何回着替えるのっ!(笑) そしてよく食べて、よく寝る、最近はそんなルーティンを習慣にしていますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

EXILEは、いよいよ始まる【EXILEライブツアー2013EXILE PRIDE】に向けてリハーサルの真っ最中。4月16日から大阪の京セラドームを皮切りに全国のEXILEファミリーに会いに行きます。

 今回のライブ、またヤバいんです(笑)。先日、実際のセットを建てて本番さながらのリハーサルをしてきたのですが、皆さんが会場に入ってきた時のリアクションが今からすごく楽しみです(笑)。

 今回のテーマでもある【EXILE PRIDE】は、これから未来のEXILEにとって、大切なキーワードになります。先日発表されましたが、この2013年でHIROさんはパフォーマーとしての一区切りをつけ、2014年からは新たな可能性の創造をするため、プロデューサーという立場から、EXILE TRIBE全体を総指揮して頂くことになります。発表の時はびっくりされた方も多いかと思いますが、HIROさんは何があってもEXILEですし、いつも僕らの近くにいて、みんなで今までと変わらず皆さんへ向けてワクワクするようなエンターテインメントをお届けしていきます。なので来年からのEXILEエンターテインメントをぜひ楽しみにしていてほしいのです。が!まずはターニングポイントとなるツアーを成功させるべく、オールメンバー、オールスタッフ、気合みなぎっています!

 ところで、皆さんにとっての”PRIDE”って何ですか? なかなかすぐに答えるのは難しいですが、EXILE PRIDEって僕にとっては、ファンの皆さんへの最高のおもてなしにつながること。そのすべてを指していると思っています。キレイゴトを言うつもりはありませんが、自分がやりたい事、好きな事に誇りを持って全力で一生懸命にやり、それが結果としてたくさんの方々に喜んでもらえる、こんなにも最高に幸せな人生はないんじゃないかって思っています!(笑)

 だからこそ自分のできる表現方法に嘘をつかずまっすぐに向き合う事が僕にとってのEXILE  PRIDEなんじゃないかな…。なんて少しカッコつけた事を言ってしまいましたが、嘘は言ってませんよ(笑)。ライブ中での笑顔の交換が少しでも「日本を元気に」へつながっていくと信じていますし、今回のライブの演出やパフォーマンスなど、いたるところにその想いが散りばめられているので、見にきて頂ける皆さんに、あます所なく体感してほしいです。見て楽しく、聞いても楽しく、一緒に踊ってしまえばもっと楽しく、そんな会場全体が一つになる瞬間って、どの曲でどういうパフォーマンスをすればいいとかではなくて、その日その時だけに感じられる最高のご褒美です(笑)。DANCEやってて良かった! EXILEで良かった! それが僕のPRIDEです。

小池百合子のMOTTAINAI 「サッチャー元首相から学んだこと」

2013.04.15 Vol.589

「鉄の女」と呼ばれたイギリスのマーガレット・サッチャー元首相が8日、87歳の生涯を閉じられました。

 私は幸運なことに、サッチャー元首相とは二度、直接お会いすることができました。自伝出版の際の来日での講演会では、格調高い英語による20分ほどのスピーチを聞いた後、会場との自由な質疑にてきぱきと応じておられました。時折、ユーモアを交え、「鉄」というよりはしなやかな「竹」のような方でした。

 今でも心に焼き付いている言葉があります。それは、「これからは、コンセンサスからコンヴィクションの時代ですよ」という指摘です。
 今の時代、みんなの意見を聞いて、足して二で割る「コンセンサス」の政治ではない。リーダーたる者は、時代が求める方向性を定め、信念をもって決断し、そのことを説得「コンヴィクション」せよという指摘です。

 郵便スト、清掃ストなど、かつての大英帝国の機能と誇りをマヒさせた国営企業や国営産業を次々と民営化したこと。シティーに代表される金融の窓口を閉じるのではなく、世界に開くウィンブルドン現象を容認したこと。そして、何よりも戦後の冷戦構造を同盟国アメリカとともに打ち破ったこと。偉業の数々です。

 なかでもアルゼンチンとの領土紛争では、多くの犠牲者を出しながらも、自らの領土を守るため、軍事的な挑戦に乗り出しました。メリル・ストリープ演じるサッチャー首相の生涯を描いた映画では、イギリス軍の責任者から戦況を伝えられた後、「沈めよ」(sink it!)と指示する最高指揮官としてのシーンは印象深いものがありました。

 今もサッチャーリズムの是非については賛否両論がありますが、数々の偉業は、信念をベースに自らが困難な課題に結論を出し、議会、国民を説得しながら、実行していったものばかりです。

 サッチャー自伝によると、ヒラの一議員であったころから、英国をどのような国にすべきかを考え、そのためにさまざまな対処策や方針を書き綴っていたといいます。私なら、ああする、こうするといった具体策です。

 よくイギリス初の女性首相として、サッチャー元首相をどう思うかとの質問を受けますが、陳腐な質問だと思わざるをえません。男であれ、女であれ、なすべきことは同じです。要は、なすべきことをし、結果を出すこと。それにつきます。

 多くを学ばせていただいた偉大な指導者のご冥福を祈ります。

(衆議院議員/自民党広報本部長)

鈴木寛の政策のツボ 第二十四回

2013.04.01 Vol.588

 野球の春のセンバツ大会の時期まっただ中ですが、同時期に同じ西宮市の県立総合体育館にて「科学の甲子園」の第2回が行われました。全国の高校生が学校単位で6〜8人のチームをつくり、団体戦で理科、数学、情報といった科学分野の競技に参加します。今回は全国約6800人、800チームが参加し、県予選を勝ち抜いた359名47チームが筆記競技と実技競技に臨みました。そして大激戦の末、愛知県の岡崎高校が見事優勝しました。

 我が国の更なる科学技術の発展のためには、世界で通用する研究人材を育て、次世代の研究者の層を厚くするという観点も大変重要です。この「科学の甲子園」は、私が文部科学副大臣在任時に提案し、関係者の大変なご尽力の結果、昨年立ち上げていただいた催しですが、名前からも分かる通り、野球の全国大会である「甲子園」の仕組みを参考に発案しました。日本の野球界は、甲子園という全国大会があることによって球児たちがより高みを目指すようになり、プロ野球選手からやがてメジャーリーグでの活躍やWBCで好成績を残すなどの世界に通用するプレーヤーへと育っていく土壌があるのです。この仕組みを科学の分野にも応用し、各校の科学部などを支援し、「科学の甲子園」を開催することで、理数好きの子どもたちの裾野を広げることができると考えています。また、大学生向けにも「サイエンス・インカレ」という取り組みが昨年から始まっています。今年の末には、中学生向けの「科学の甲子園ジュニア」も始まります。

 全国の意欲ある理数好きの若者同士が切磋琢磨し、協働を重ねながら世界をリードする研究者として育っていく環境が必要です。「科学の甲子園」や「サイエンス・インカレ」に参加する学生がもっと増えれば、より質の高い研究者がどんどん輩出されることも期待できるでしょう。
(元文部科学副大臣・参議院議員)

EXILE TETSUYA「DANCEの道」第07回「僕のEXILE PRIDE」

2013.03.15 Vol.DANCEの道

 ダンスが楽しくて楽しくて仕方ない事に、あらためて気づかされている今日このごろ。毎日これでもかっていうくらい汗をかいては、Tシャツを着替えてまた汗をかく…。一体、1日に何回着替えるのっ!(笑) そしてよく食べて、よく寝る、最近はそんなルーティンを習慣にしていますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

 EXILEは、いよいよ始まる【EXILEライブツアー2013EXILE PRIDE】に向けてリハーサルの真っ最中。4月16日から大阪の京セラドームを皮切りに全国のEXILEファミリーに会いに行きます。

 今回のライブ、またヤバいんです(笑)。先日、実際のセットを建てて本番さながらのリハーサルをしてきたのですが、皆さんが会場に入ってきた時のリアクションが今からすごく楽しみです(笑)。

 今回のテーマでもある【EXILE PRIDE】は、これから未来のEXILEにとって、大切なキーワードになります。先日発表されましたが、この2013年でHIROさんはパフォーマーとしての一区切りをつけ、2014年からは新たな可能性の創造をするため、プロデューサーという立場から、EXILE TRIBE全体を総指揮して頂くことになります。発表の時はびっくりされた方も多いかと思いますが、HIROさんは何があってもEXILEですし、いつも僕らの近くにいて、みんなで今までと変わらず皆さんへ向けてワクワクするようなエンターテインメントをお届けしていきます。なので来年からのEXILEエンターテインメントをぜひ楽しみにしていてほしいのです。が!まずはターニングポイントとなるツアーを成功させるべく、オールメンバー、オールスタッフ、気合みなぎっています!

 ところで、皆さんにとっての”PRIDE”って何ですか? なかなかすぐに答えるのは難しいですが、EXILE PRIDEって僕にとっては、ファンの皆さんへの最高のおもてなしにつながること。そのすべてを指していると思っています。キレイゴトを言うつもりはありませんが、自分がやりたい事、好きな事に誇りを持って全力で一生懸命にやり、それが結果としてたくさんの方々に喜んでもらえる、こんなにも最高に幸せな人生はないんじゃないかって思っています!(笑)

 だからこそ自分のできる表現方法に嘘をつかずまっすぐに向き合う事が僕にとってのEXILE  PRIDEなんじゃないかな…。なんて少しカッコつけた事を言ってしまいましたが、嘘は言ってませんよ(笑)。ライブ中での笑顔の交換が少しでも「日本を元気に」へつながっていくと信じていますし、今回のライブの演出やパフォーマンスなど、いたるところにその想いが散りばめられているので、見にきて頂ける皆さんに、あます所なく体感してほしいです。見て楽しく、聞いても楽しく、一緒に踊ってしまえばもっと楽しく、そんな会場全体が一つになる瞬間って、どの曲でどういうパフォーマンスをすればいいとかではなくて、その日その時だけに感じられる最高のご褒美です(笑)。DANCEやってて良かった! EXILEで良かった! それが僕のPRIDEです。

EXILE TETSUYA「DANCEの道」第6回 笑顔でDANCEができることに感謝したい

2013.03.11 Vol.586

 暖かい日差しが降り注いできて、春のおとずれを感じる今日このごろ、長い冬から目覚めるパワーをいろいろな所で発見することができます。

 EXILEは4月からスタートするツアーのリハーサルが始まりました。全国のみなさんに早く会いたい!と、毎日踊りまくっています(笑)。今回のツアーも史上最高のエンターテイメント。みなさん、ぜひぜひEXILE PRIDEを体感しにきてください!

 さて、そんな中、先日、「夢の課外授業」にメンバーのKENCHIと参加させていただきました。「夢の課外授業」は、いろいろな著名な方々が、小学校や中学校に行き、さまざまな分野で子供たちとふれあい、夢の持つ力を感じてもらうプロジェクトで、EXILEとしても今までにたくさんの子供たちと一緒に踊ってきました。福島県や岩手県などの被災地にも行かせていただき、昨年には横浜で行われた「夢の課外授業スペシャル」で、500人以上の中学生と『Rising Sun』を一緒に踊ることもできました。直接学校に行きレッスンをするのはもちろんですが、『Rising Sun』の教材DVDや教本も作らせていただいていたり、これからも長く深く関わらせていただきたいイベントです。

今回は、僕とKENCHIの地元でもある横須賀での「夢の課外授業スペシャル」ということで、横須賀市長井にあるソレイユの丘に行ってきました、ここはバーベキューができたり、馬がいたり、相模湾を一望できたり横須賀のみんなに愛される素敵な広場です。

この日は、かなり寒さは厳しかったのですが、清々しく大きな青空の下、池上中学校、大津中学校、武山中学校、大楠中学校の生徒さん、269人が約1カ月間『Rising Sun』を練習して、目の前で発表してくれました。それぞれ個性が出ていて見ごたえ抜群でした。男子だけの男くさく力強いダンスがあったり、振付だけではなく構成に凝っていたり、大きな声で歌いながら踊っていたところもありました。緊張して間違えてしまった子や、上手く踊れた子、そして先生方もノリノリで踊っていたり(笑)、とさまざまでしたが、大きな青空と大きな芝生の隙間でたくさんの笑顔を見られたことがうれしかったです。

  僕の大好きなDANCEが人々を幸せにする瞬間は、いつ見て感じてもたまらなくうれしい時間です。発表が終わった後に、全員と一緒に踊ったり、記念撮影もする事ができ、僕らもいい思い出になりましたし、たくさんの元気をもらいました!

 今回参加してくれた生徒のみなさんが、DANCEでもいいし、そうでなくても何でもいいので、夢や目標に向かってキラキラ輝いて行ってくれたら最高ですね。また一緒に踊りましょう!

 横須賀という街でKENCHIと出会い、ともに夢を抱えて街を飛び出した僕が今、EXILEのパフォーマーとしてこのような形で横須賀に戻ってこられたことは、ずっと応援してくれている地元のみんながいてくれたからだと、改めて考えることができました。自分自身にとっても素敵な素敵な「夢の課外授業」となりました。今自分が笑顔でDANCEができていることを、たくさんの人々に感謝です……。

小池百合子のMOTTAINAI

2013.03.11 Vol.586

 中国の高度成長の負の面として、環境問題が深刻化しています。

 最近の話題はPM2.5。髪の毛の太さの30分の一、直径2.5マイクロメートル以下の微小粒子物質で、日本にも飛来して健康被害をもたらすとして問題となっているのはご存じのとおりです。

 北京オリンピックが開催された2008年頃にも、北京の大気汚染が問題となり、マラソンなどへの影響が取りざたされました。対策として、北京市内、近郊の工場を遠方への移動や、自動車については、ナンバープレートの末尾数字によって、偶数は偶数日、奇数は奇数日のみとする交通規制が敷かれました。オリンピック期間中はなんとか凌いだものの、さらなる高度経済成長が続き、元の木阿弥どころか、状況は悪化。さらに、自然現象が加わり、今回の事態となったとみられます。

 私が環境大臣在任中には、日中関係が今ほど悪くはなく、日中韓三か国環境大臣会議や数々の国際会議などの場で、中国のカウンターパートとの接点が多数ありました。人間関係も良好で、家族の話などを交わすなど、楽しい思い出もあります。

 日本から中国への政府開発援助(ODA)は中国経済が拡大するにつれ、徐々に分野が変わり、規模も縮小し、残ったのが環境協力分野でした。1996年に北京で設立された日中友好環境保全センターがその象徴であり、大気や水質汚染など、環境問題研究の拠点となっていました。日本の環境、省エネ技術、モニタリングの手法だけでなく、水俣や四日市などの経験を中国語版のDVDを制作して伝えるなど、技術、法整備協力を真しに行ってきたつもりです。

 日本の高度成長期には、コストのかかる環境対策よりも経済を優先した結果、人々の健康を害し、結局、高いツケを今も払うことになったことを、伝えたのです。その度に、中国は「後発優位」と言って、先進国の失敗を学び、同じ過ちは繰り返さない、と胸を張っていました。

 実際、中国の環境に関する法制度はさほど劣っているとはいえません。問題はそれらの法律が遵守されていないことです。

 中国は「法治国家ではなく、人治国家だ」といわれるように、さじ加減でどうにでもなることが、最大のネックです。

 逆に、ひとたび問題が起これば、原因とされる素材や化学物質を使用していない日本企業や日系企業を標的にし、操業停止を迫られるなど、法律を逆手に取るケースもあります。実際、賄賂を渡すことで、操業停止を免れたという経験談を聞いたこともあります。

 中国共産党の権力を持続させたいのなら、軍事費よりも環境対策を優先させたほうがおよろしいのでは…。さもなければ、近隣諸国への迷惑も続きます。
(衆議院議員/自民党広報本部長)

鈴木寛の政策のツボ 第二十三回

2013.03.04 Vol.585

アスリートの尊厳をいかに守るか

長島昭久のリアリズム

2013.02.25 Vol.584

 中国の軍艦による射撃管制レーダーの照射。この信じ難い挑発により、尖閣をめぐる日中関係はさらに深刻なステージに進みかけました。我が国政府のみならず、米国政府からも非難の声が上がる中で、中国政府は暫しの沈黙の後、「自衛隊の艦艇が感知したのは射撃管制用ではなく通常の警戒監視用のレーダーである」との専門家でなくとも見破れるような虚偽の反論を行った上で、日本側の主張こそでっち上げだと非難したのです。ただし、「何が悪い」と開き直らなかったことから、北京政府がこれ以上のエスカレーションを望んでいないことも確認できました。

 いずれにせよ、2度にわたる中国海軍による射撃一歩手前の蛮行が、中国政府の意思を体したものであるのか、最前線の指揮官による独断専行であったのか、未だ謎ではありますが、一触即発の危機的状況が尖閣諸島を取り巻く東シナ海の日中中間線の日本側海域で日常的に続いていることを、日本国民のみならず世界が再認識させられたのです。

 すでに本欄で何度か指摘してきたように、中国の海洋国土の拡張は、70年代以来、「本気で」(弱体化した清朝末期に帝国主義国家によって奪われた失地を回復する正当な行為だという確信)、「計画的に」(80年代から「海洋強国」建設に向けた長期戦略の存在)、「着実に」(南シナ海から東シナ海へと漸進的に力の空白を埋めてきた)実行されてきたのです。

 米国シンクタンクのシミュレーションにあるように、夜陰に乗じて「非武装の漁民たち」が一切の干戈を交えることなく上陸した場合、これを排除するために直ちに防衛出動(つまり武力行使)を下令することができるかは微妙です。中国政府の反発(「無抵抗の民間人に武力攻撃するのか!」など)や国際社会の反応、米国による軍事協力の困難性(日米安保条約には「武力攻撃」への共同対処のみ明記)と併せてかなり悲観的にならざるを得ません。

 これを阻止する道は、私見では、たった二つです。日本人を尖閣に常駐させる(堅塁を築く)か、何らかの形で「現状維持」の固定化に持ち込んで我が国が尖閣防衛態勢を確立するまで時間稼ぎをするかです。前者が最善の策と信じますが、その政治決断ができないようなら、後者、すなわち力不足を悟って(小平氏がやったように実力をつけるまで)戦略的なクリンチ(speak softly while prepar
ing a big stick)に持ち込む以外にないのではないかと考えます。その決断のタイミングは刻一刻と迫っています。
(衆議院議員 長島昭久)

DANCEの道 EXILE TETSUYA

2013.02.18 Vol.583

 寒い冬が続いていますが、皆さん風邪など引いていませんか? めちゃくちゃ寒がりな僕ですが、実は2月18日で32歳になりました...32って...(笑)。自分が10代のころには32歳はおじさんに感じていたのですが、いざなってみるとあのころとそんなに変わった気はしてませんし、なんだか最近はこれから歳を重ねていくのが楽しみになっています。

 僕がDANCEを始めたのは19歳の今ごろ。僕の人生の13年という月日をDANCEと共に過ごしてきて、今、改めて感じる事がたくさんあります。それは、やはり公演中の『DANCE EARTH〜生命の鼓動〜』に出演させてもらっていることがとても大きいです。劇中の僕が演じるサルタの台詞に、「DANCEが生命の正体そのものなんだ」という台詞があります。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、そう思う事や感じる事って実際あるなぁ〜と思います。昔はバイトしながらレッスンに通っていたのが、いつの間にかDANCEでお金を稼ぐようになり、いつの間にかDANCEだけで食べていけていて、食べることが生きる事と思えば生命の正体と言っても大袈裟ではないような気がします。今、一緒に出演しているダンサーの方たちを見ているとさらにそれを感じます。明日踊れなくなっても悔いが無いくらい、今日のステージで生きたいと言っていた人や、毎朝必ず1番に来て、最高のパフォーマンスをするために入念なアップをしている人、この舞台が終わったらフランスで行われるDANCEの世界大会で日本代表として戦う人、他にもそれぞれ人生をかけて踊っている皆さんのパワーがこの舞台をより素晴らしく素敵なステージに誘ってくれています。

 そして今回は個人的に初めてのチャレンジをたくさんさせていただいています、これだけ大きな規模でしっかり「主演」というもの初ですし、今回初めて「歌」にもチャレンジできました! かなり練習しました、正直(笑)。でも歌という表現も本当に気持がいいものです。そしてパフォーマーとしてなんといっても「ロンダートからのバク宙」!! 今まで一度もやった事が無かったのですが、稽古初日の演出の岸谷五朗さんの「TETSUYAやってみるか?」から毎日特訓が始まり、毎朝岸谷さんやキャストの方に補助してもらいながらバク宙、バク宙、バク宙(笑)。「余裕でできるようになったら演出に入れよう」と言われて、完全に火がつきました。途中スランプに落ち込み上手く回れなくなった時があったのですが、すかさず岸谷さんが「TETSUYA見てろ」と、なんと僕のためにロンダートバク宙をしてくれたんです! そこにいた全員がびっくりしました、でもそのおかげでスランプを抜け出すことができ、本番でも失敗せずやり続けられています。

 表現をして人に伝えるということは本当に難しいですが、だからこそやり甲斐があるし「生きてる」と感じます。公演もあとわずかですが、こんな愛の溢れた現場に携われた事が幸せです。最後まで気を抜かず、全力でパフォーマンスして、一人でも多くの方たちに「DANCEという、言葉にならない何か」を伝えていければと思っています。

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