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時代を経てもなお健在 ミュージカル『サタデー・ナイト・フィーバー』

2019.12.13 Vol.725

 ジョン・トラボルタ主演の映画『サタデー・ナイト・フィーバー』。1977年に公開されたこの映画は世界的ディスコブームを巻き起こし、指で天を指すあのポーズは、時代を経てもなお健在だ。

 本作はその名作映画を舞台化したもの。労働者階級に置ける厳しい現実から逃げだそうと、主人公のトニーが、唯一の生きがいであるダンスを武器に成功への道へ走り出すというストーリー。行き場のない青春のエネルギーを、“胸アツ”なディスコミュージックとエネルギッシュな振付けで魅せる。ビージーズを思わせるシンガーたちが歌うライブステージスタイルもまた新鮮だ。

 主演のトニーを演じるのは、『マシューボーンの白鳥の湖』などで知られるリチャード・ウィンザー。本作といえばまずノリノリのディスコダンスへとのイメージが直結するが、ソロ、デュエットなど、ディスコダンスだけではない、さまざまな種類のダンスが登場し、違いや豊さに圧倒される。2019年はディスコミュージックとともに締めくくろう。

ユーモラスかつスリリング『荒れ野』穂の国とよはし芸術劇場PLATプロデュース東京公演

2019.12.13 Vol.725

「穂の国とよはし芸術劇場PLAT」は2013年に愛知県豊橋市に開館した劇場で、豊橋市ばかりではなく東三河エリアの芸術文化交流に大きな役割を担っている。

 初代芸術文化アドバイザーを務めた平田満のもと、穂の国とよはし芸術劇場プロデュース公演『父よ!』(2013年、2015年)を上演した。そして、2017年には劇団KAKUTAの主宰である桑原裕子が作・演出を務め、プロデュース公演第2弾として『荒れ野』を上演。同作は第5回ハヤカワ『悲劇喜劇』賞、第70回読売文学賞を受賞するなど高い評価を得た。

 2018年4月、平田に代わり桑原裕子が2代目芸術文化アドバイザーに就任。そして2019年12月に『荒れ野』をオリジナルキャストで再演する。

 物語は郊外の古びた団地の一室が舞台。そこには奇妙な共同生活をする疑似家族が暮らしていたのだが、ある日、ニュータウンのショッピングセンターから火災が発生し、近接した一戸建てに住む3人家族がその部屋に避難してくる。偶然にも一つ屋根の下で過ごすこととなった人々の一夜の物語がユーモラスかつスリリングに描かれる。

 最初はバラバラに存在していた登場人物たちの関係性や、彼らの抱えている問題が、物語が進むにつれ徐々につながっていき、どんどん物語に引き込まれて行く。

宇宙Six松本、クリスマスは「相葉くんのお祝いしたい」。ブロードウェイミュージカル初出演

2019.12.06 Vol.Web original

ブロードウェイミュージカル「ELF The Musical」の初来日公演が6日、東京・品川プリンスホテル ステラボールで開幕した。初日公演前の囲み取材にはW主演の浜中文一、宇宙SixでジャニーズJrの松本幸大らが出席し、作品への思いやクリスマスの予定などを語った。

日本初上陸のブロードウェイ作品

本作は、2003年に全米大ヒットを記録したファンタジックコメディ映画「Elf」のミュージカル作品。2010年にはNYブロードウェイでミュージカル化され、現在もクリスマスを代表する作品として人気を集めている。本作はその日本版として、初上陸作品となった。初日を前に「日本初上陸ですからね、楽しみです」と意気込む主演の浜中。松本も、「クリスマス作品ですし、ブロードウェイでもミュージカル化されて夢のある作品。観に来てくださる皆さんを幸せな気持ちにできたら」と語った。

市原隼人主演で『脳内ポイズンベリー』舞台化! 共演に蓮佛美沙子 

2019.11.29 Vol.Web Original

 水城せとなによる人気コミック『脳内ポイズンベリー』が来春舞台化されることになり、29日、発表された。主演は市原隼人。

 1人の頭の中で5つの思考が擬人化されて、 “脳内会議”を繰り広げるというラブコメディー。2015年に佐藤祐市が監督を務め映画化されている。

 主演の市原は、“脳内会議”の議長、吉田役を演じる。現実世界を生きる人間・いちこを蓮佛美沙子が演じる。

 市原は、「ある人間の脳内の感情が擬人化し会議を行う物語の中、議長の吉田を務めさせて頂きます。これからの稽古に向け、今ある作られた作品の世界を壊し、一から積み上げます。楽しみで仕方ありません。皆様の想像を超える舞台を創り上げますのでお楽しみ下さい」と、コメントを寄せる。

 本作でストレートプレイに初挑戦する蓮佛は、「観た方によって捉え方が違う、人間臭さでお腹いっぱいになる作品だと思います。テンポや間が物凄く重要な作品だと思うので、市原さん始めキャストの方たち、スタッフの方たちと息を合わせて創り上げていけたらと思います」と、意気込んでいる。

 水城せとなは、「一人のアラサー女性の頭の中であーでもない、こーでもない、どうしよう…と繰り広げられている思考を擬人化表現した作品です。観てくださった方に、人間って愚かで愛おしい、自分って愛おしい、と感じていただければ嬉しいです。漫画とも映像とも違う手法でどのように舞台上で表現されるのか、わたしも一観客として楽しみにしています」と、期待を寄せている。

 他出演に、早霧せいな、グァンス(SUPERNOVA)、本髙克樹(7 MEN 侍/ジャニーズJr.)、斉藤優里。演出は佐藤祐市で、初めて舞台作品の演出を務める。

 新国立劇場中劇場で、2020年3月14~29日。

演劇界の二大コメディエンヌの揃い踏み『あれよとサニーは死んだのさ』月影番外地 その6

2019.11.25 Vol.724

 1995年に「劇団☆新感線」の女優・高田聖子が、劇団公演とは違った新しい試みに挑戦しようということで「月影十番勝負」というユニットを立ち上げた。

 公演ごとに気鋭の作家・演出家・俳優を集め、12年かけて2006年の第十番『約束』で区切りを迎えたのだが、高田自身「まだ勝負はついていない。もっと続けたい」という思いが募り、「月影番外地」として復活したのが2008年のこと。

 今回は脚本に劇団「はえぎわ」のノゾエ征爾、演出には木野花という布陣。木野は「月影十番勝負」時代の『僕の美しい人だから』以降、演出もしくは役者としてほぼ全作品に参加する最も高田が信頼を寄せる存在で、月影番外地にはなくてはならない人。

 物語では孤独な老後を迎えた者たちとそんな老人たちを「看取る」青年を描いていく。舞台はいつしか「孤独に死を迎える者を看取る」という「フリーの介護士」が社会の中で立ち上がり始めた近未来の物語。孤独死する者たちの姿は映像化され、その配信された動画には看取った人数によって看取りポイントなるものがつくようになる。その「フリーの介護士」は「ミトリーマン」と呼ばれ、人気職種となっていた――。

 ちなみにノゾエは長く世田谷区内の高齢者施設での巡回公演を続けているのだが、そんなノゾエが奇抜な設定のもと「老後」「孤独死」といったテーマをいかに表現するのかも興味深いところ。

 そして今回は『約束』以来13年ぶりに池谷のぶえが出演。高田と池谷という演劇界の二大コメディエンヌの揃い踏みが実現する。

雑誌『青鞜』の編集部を舞台にした青春群像劇『私たちは何も知らない』二兎社公演43

2019.11.22 Vol.724

『ザ・空気』(2017年)、『ザ・空気 ver.2』(2018年)と、観客が「今、日本で起きていること」をリアルに体感する話題作を立て続けに発表してきた永井愛が、一転、明治~大正期に発行された雑誌『青鞜』の編集部を舞台にした青春群像劇を書き下ろす。

『青鞜』は封建的な家族制度が根強く残る時代に女性たちの覚醒を目指して創刊された雑誌。これまでも小説や舞台の題材になってきたが、今回はこれまであまり取り上げられることのなかった「編集部」の活動に焦点を当てる。

 平塚らいてうを中心とする「新しい女たち」の手で編集・執筆され、女性の覚醒を目指した『青鞜』は、創刊当初は世の中から歓迎され、らいてうは「スター」のような存在となる。しかし、彼女たちが家父長制的な家制度に反抗し、男性と対等の権利を主張するようになると、逆風やバッシングが激しくなっていく。やがて編集部内部でもさまざまな軋轢が起こっていくのだった。

 作品では何が『青鞜』をこれほどまでに特別な雑誌にしたのか、そしてクールな雰囲気を漂わせながらどこかミステリアスならいてうが、本当に目指していたものは何だったのかを独自の視点で探っていく。

全国4都市で上演する「変半身(かわりみ)」inseparable

2019.11.21 Vol.724

「inseparable」というのは劇作家・演出家・小説家の松井周と作家の村田沙耶香が共同原案をもとに演劇と小説をそれぞれ発表するというプロジェクト。

 ともに相手に対し強い共感性を感じた2人が取材、合宿&試演会といった過程を経て、共同で原案を作り、同じ設定をもとに同じ編集者で2人が別々の作品を作り出す。

 舞台版はDNAや遺伝子組み換えといった題材をテーマに近未来の「東洋のガラパゴス」といわれる離島で起こる出来事を描いていく。11月の東京を皮切りに三重、京都、神戸と全国4都市で上演する。

 村田による小説は11月29日に筑摩書房から刊行される。

敷居の高さなんて感じない オペレッタ「天国と地獄」東京二期会オペラ劇場

2019.11.15 Vol.724

 音楽の秋にオペラへの扉を開きたいのなら、オペラとミュージカルのいいとこどりのオペレッタで一歩を踏み出してみたら? 

 オペレッタは小さいオペラを意味する。セリフがたくさんあって演劇的な要素が多いのが特徴で、コミカルな作品も多く、ミュージカルの始まりとも言われている。

 東京二期会オペラ劇場が届けるのは、オペレッタ「天国と地獄」。バイオリン教師オルフェと妻のユリディスは倦怠期真っただ中。オルフェは妻の不倫相手である羊飼いアリステをやっつけようと罠を仕掛けるも、毒蛇に噛まれて死んだのは妻だった! 予想外の結果に喜ぶオルフェだったが実はアリステは地獄の王プルートの下界の姿。すべてユリディスを地獄に連れて行こうとしていたプルートの仕業だった。一部始終を見ていた「世論」によってオルフェはしぶしぶながら妻を連れ戻すために、神々の世界に赴くが……。

 有名なフレンチカンカンを始め、心が踊る音楽と風刺精神、笑いに満ちた明るいオペレッタ。敷居が高いなんてことは少しも感じることはなさそうだ。

EXILEの松本利夫、最新出演舞台でEXILEの「愛すべき未来へ」歌う! 人生初のボイトレも開始

2019.11.07 Vol.Web Original

 EXILEのMATSUこと松本利夫が6日、都内で行われた、演劇ユニット「地球ゴージャス」の最新公演となる『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』製作発表に出席した。発表には、ユニットを主宰する岸谷五朗と寺脇康文、主演を務める新田真剣佑、笹本玲奈、湖月わたる、愛加あゆ、島ゆいか、森公美子の主要キャストも登壇した。

『サタデー・ナイト・フィーバー』のリチャード・ウィンザー.「すべては日本公演のために」

2019.11.06 Vol.Web Original

 ミュージカル『サタデー・ナイト・フィーバー』の製作発表記者会見が6日、都内のディスコで行われた。会見には主演のリチャード・ウィンザー.、公式サポーターのDJ KOOとアン ミカが登壇した。

真剣佑にWサプライズ! 「地球ゴージャス」二十五周年祝祭公演で主演

2019.11.06 Vol.Web Original

 演劇ユニット「地球ゴージャス」の最新公演となる『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』の製作発表が6日、都内で行われ、ユニットを主宰する岸谷五朗と寺脇康文、主演を務める新田真剣佑、笹本玲奈、松本利夫(EXILE)、湖月わたる、愛加あゆ、島ゆいか、森公美子の主要キャストが登壇した。

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