今年いっぱいで歌手活動を休止する氷川きよしが、6月3日より東京・明治座で座長を務める『氷川きよし特別公演』を行うことが発表された。
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まさに総合芸術!ミュージカル『天使について〜堕落天使編〜』
韓国で生まれ大ヒットしている話題の二人芝居型ミュージカル『天使について〜堕落天使編〜』が2月、港区の自由劇場で上演される。
天才芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチが残した歴史的な芸術品の誕生の秘密をたどるミュージカル。作品の創作に苦しむダ・ヴィンチのもとに、新米天使のルカと堕天使のヴァレンティノが降臨。ルカとヴァレンティノ、ダ・ヴィンチ、そしてダ・ヴィンチの助手ジャコモも加わって、2人の天使と2人の人間が絡み合い騒動が巻き起こる。
韓国生まれの本作を、日本人キャストのトリプルキャスト編成で上演。人気上昇中のダンス&ボーカルグループのTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEでボーカルを務めるRIKU、Leadの鍵本輝、2.5次元舞台などを中心に数多くの舞台に出演中の古谷大和、中村太郎、ドラマやストレートプレイ、ミュージカルなど幅広く活躍している実力派の鈴木勝吾、石井一彰とさまざまな分野で活躍するメンバーが揃う。
劇中では全23曲のミュージカルナンバーが登場。ロックからオペラのアリアまでとジャンルも幅広く、想像を超えた壮大な音楽で物語を綴る。RIKU、鍵本をはじめ、キャスト陣がどんな歌声をきかせてくれるのか楽しみだ。チケットの一般発売は2月5日から。
まさに総合芸術!KAATカナガワ・ツアー・プロジェクト 第一弾 『冒険者たち~JOURNEY TO THE WEST~』
2021年度よりKAAT神奈川芸術劇場では、新芸術監督・長塚圭史のもと、シーズン制を導入。春から夏をプレシーズン、秋からをメインシーズンと位置づけ、劇場に季節感とリズムを取り入れている。本作は1年目のシーズンの掉尾を飾るもので、長塚の芸術監督就任後、初の書き下ろし新作となる。
物語は『西遊記』に想を得た、時空を超えた冒険譚。
天竺を目指す道中で三蔵法師、孫悟空、猪八戒、沙悟浄、馬の一行は時空を超えて神奈川県に迷い込んでしまう。そして困ったことに猪八戒は行方不明。どうやら県内各地で飲み食いに明け暮れているらしいということで、一行は猪八戒を見つけ出し、天竺への道へ戻るために県内各地域の伝説や昔話の世界を旅するというもの。
また本作では「ひらかれた劇場」を目指して、劇場を飛び出し、より多くの神奈川県民やこれまで劇場に足を運んだことのない人々と出会うために、川崎、相模原、大和、厚木、小田原、横須賀の神奈川県内6都市を巡演。公演以外にもワークショップやトークイベント、レクチャーなどのアウトリーチ活動も行っていく。
藤原紀香が底抜けに明るいサザエさんを好演!回る磯野家も…舞台『サザエさん』
俳優の藤原紀香、葛山信吾、高橋惠子、松平健らが出演する舞台『サザエさん』が、1月29日より東京・明治座にて開幕した。2019年、国民的人気作品「サザエさん」の10年後を描いて好評を博した舞台の第2弾。今回は完全新作版として、さらに未来となる10数年後の磯野家の日常を描く。
まさに総合芸術! Project Nyx『女歌舞伎 さんせう太夫~母恋い地獄めぐり~』
Project Nyxは新宿梁山泊の水嶋カンナが2006年に立ち上げた実験演劇ユニット。宇野亜喜良の総合美術、金守珍の演出を基盤に、不朽の名作から知られざる傑作までをも現代のパフォーマンスとして蘇らせている。さまざまなジャンルのアーティストが集い、演劇という枠を超え、音楽、舞踊、人形、アートが融合。新たなエンターテインメントが創造されている。
今回は2020年に上演した女歌舞伎の第二弾。本作は不朽の名作である『さんせう太夫』を寺山修司と親交の深かった白石征が寺山の短歌を織り交ぜ書いた作品。
この安寿と厨子王の物語は多くのドラマや映画、舞台にもなっているのだが、Project Nyxでは妖艶かつ華麗なビジュアルと個性派女優たち、さらに津軽三味線若手奏者・駒田早代、人形遣い・百鬼ゆめひなを迎え、スーパーロック・ネオ女歌舞伎として上演する。
藤原紀香「サザエさんを地でいく」おっちょこちょいエピソードをフネ役・高橋惠子が暴露
29日より開幕する舞台『サザエさん』合同取材会が28日、明治座にて行われ、俳優の藤原紀香、葛山信吾、高橋惠子、松平健が登壇した。
2019年、国民的人気作品「サザエさん」の10年後を描いて好評を博した舞台の第2弾。今回は完全新作版として、さらに未来となる10数年後の磯野家の日常を描く。
フグ田サザエ役の藤原は、約2年ぶりの再演に「新作の台本を読んでいたらすごくほっこりして、癒しがあって元気で明るくて『ああ、サザエさんの世界観はこれなんだな』と、とても幸せな気持ちになれました。こういった明るく元気になれるような作品を今、上演できることはすごく意味があるなと思います」と語り、マスオ役の葛山も「初演が大変楽しかったものですから、また先輩方とご一緒できて新しいメンバーも加わるという話を聞いた時には本当にうれしかった」と同調した。
磯野フネを演じる高橋が「お父さん(波平)と何十年も一緒に暮らしたような気分で演じさせていただきましたが、初演が終わったとたんにまったくお会いしていませんで(笑)、再演が決まって皆さんとお会いできることが本当にうれしかったです」と答えると、波平役の松平も「楽しくてあたたかい磯野家だったので、ふたたび皆さんと公演できることをとてもうれしく思いました」と返すなど息の合ったところを見せた。
サザエさんにちなんでおっちょこちょいエピソードを聞かれた藤原が「特別なエピソードはないんですけど……」と口ごもると、高橋から「あり過ぎて思い出せないくらい、毎日のように稽古場でもサザエさんを地でいく紀香さんという感じで(笑)」と助け船。とはいえ、その高橋も「ご飯が炊けていなかったという話を聞いていたのですが、フネもこの間、家で炊飯器のスイッチを入れ忘れてしまいまして。私もだんだんサザエさんになじんできました」とサザエさん化を告白。昨年「マツケンサンバII」が再ブレイクした松平は「皆さんから『楽しかった』というお声をたくさんいただきましてうれしい限りです」とほころんだ。
最後に藤原は「こういったご時勢ですけれども、もし劇場に足を運んでくださるなら……」と前置きしたうえで「サザエさんの持つ明るくて元気な世界観、孤独や寂しいものが一切なくて本当にほっこりするあたたかさが伝わるような作品になるべく稽古してきました。いよいよ初日を迎えますけれども、そういった世界観が少しでも皆さんに伝わるといいなと思います」とメッセージを送った。
まさに総合芸術!噺と話byプリエール『銀色のライセンス』
プリエールは芝居や朗読、落語などさまざま舞台作品をプロデュースしており、今年で20周年を迎える。
これまで小劇場で活躍する作・演出家とベテラン俳優、その逆でベテランの作・演出家と新進気鋭の若手俳優、もしくは舞台ではめったにお目にかからないタレントの起用といった、プリエールならではの斬新な組み合わせの作品を多く手掛けてきた。ここでの出会いが別の出会いを呼ぶなど、演劇界に果たす功績は大きい。
今回は演劇作品のプロローグを落語が担うという構成で、真打の噺家による『死神』を一席楽しんだ後に、高座が装置へ、噺家が俳優へと変化して芝居が広がっていく。2020年に上演され好評を得た作品をブラッシュアップしての再演となる。
物語は高齢化が進み、誰にでも訪れる「老い」が原因で巻き起こる事件や事故が多発する世の中で、自動車教習所で巻き起こる出来事を通じて、人間の尊厳や周囲の人々の思いを描いていく。
作・演出は解散まで東京サンシャインボーイズに所属し、三谷幸喜の演出補を務め、解散後は自身の演劇ユニット「泪目銀座」を主宰し、2012年からは劇団「丸福ボンバーズ」を立ち上げ、多くの作品を生み出している福島三郎が手掛ける。
年末年始も演劇三昧 が〜まるちょば LIVE 2022 STORIES 『PLEASE PLEASE MIME』
2021年の夏にピクトグラムパフォーマンスで世界を喜ばせたパントマイムアーティスト・が〜まるちょばが、年明けからオーディエンスの心を揺さぶる。
2021年1月に上演した『PLEASE PLEASE MIME』を、長編ストーリーの名作を含めてブラッシュアップして上演するもの。1年前には緊急事態宣言によって7公演中3公演が中止になったが、そのリベンジともいえる。
ストーリー仕立てのショート・スケッチと、長編ストーリーで構成。言葉をはじめ、一般的に舞台の上で行われる表現と比べると、いろいろ「ない」にも関わらず、が〜まるちょばの動きで見えなかったものがビビッド見えて、舞台の上や下、劇場の外までも再現なく広がっていく世界が広がっていくように思える不思議なステージだ。
公演に先立ち行われた取材会では「マイムで感動するって言っても、“一人でやってて喋らないのに?”って。そういうパントマイムの力を信じられない人にこそ舞台を見てほしい」と熱く語った、が〜まるちょば。「これからも〈舞台だから面白い〉ってものを届けていきたい。〈舞台でのパントマイム〉を楽しんでもらえるように頑張りますので、期待していただければ、と」。期待で胸をパンパンにして紀伊國屋ホールに向かおう!
年末年始も演劇三昧 ヨーロッパ企画『九十九龍城』
ヨーロッパ企画は同志社大学の演劇サークルに所属していた上田誠、諏訪雅、永野宗典が1998年に旗揚げした劇団。
当初はSF的なシチュエーションの中で巧妙に伏線を張り巡らせた会話を展開するコメディを得意としていたのだが、映画化された『サマータイムマシン・ブルース』以降は会話よりも「構造」で見せる笑いへシフトチェンジ。現在はテレビゲームを思わせるトリッキーな地形や、SF・ファンタジめいた世界観の中で、登場人物たちがモソモソと日常会話をつむぐ、といったスタイルの群像コメディを得意としている。
今回は約2年ぶりとなる本公演。「魔窟劇」とのことでアジアの知られざる魔境「九十九龍城」を描いた作品なのだという。
今回の作品にあたっての作・演出の上田誠の言葉に「九十九龍城のことを描きます。あの体験は強烈でした」とあるのだが九十九龍城? どこの話?と思ったあなたはもう彼らの術中にはまってる?
8・10・15・22日の18時の回には出演者によるおまけトークショーもあり。
年末年始も演劇三昧 B機関『レミングー 世界の涯まで連れてってー』
B機関は2016年に舞踏家・点滅により結成された演劇身体表現ユニット。舞踏を含む身体表現的技法を用いた演出で、新たな演劇の在り方を目指している。
点滅は1993年に土方巽記念アスベスト館にて舞踏を始め、翌94年にパルコ劇場で上演された寺山作品「毛皮のマリー」で舞台デビューを果たしている。その後も寺山作品との縁は深く、活動名の「点滅」というのも寺山の言葉である「点滅して明なり」から取っているという。
このB機関が旗揚げ公演以来、寺山修司作品を連続して上演しているというのも、なるほど納得である。
これまで年1回、本公演を行ってきたのだが昨年は4月に予定していた『毛皮のマリー』がコロナの影響で今年4月に延期。その今年4月の公演も延期されてしまい、今回の『レミングー 世界の涯まで連れてってー』は約2年ぶりの本公演となる。
寺山の死後もその作品は多くの演劇人によって作品化されてきた。それぞれの時代背景や感性のもとさまざまな解釈がなされてきた。今回点滅は物語の主題となる「壁」とは国境であり 自己と他者とを区別する境界線の比喩と解釈したという。その解釈のもと、舞踏を用いた演出でB機関ならではの「レミング」が表現される。
年末年始も演劇三昧 千葉雅子×土田英生 舞台製作事業VOL.2『徒花に水やり』
2013年に猫のホテルの千葉雅子とMONOの土田英生が「千葉雅子×土田英生 舞台製作事業」という座組で二人芝居『姐さん女房の裏切り』を上演した。
同作は暴力団組織の組長の妻だった女と鉄砲玉だった男の愛の逃避行の末の物語。2人は抗争が起こった時にホテルにいたためその関係が組関係者にバレることを恐れ逃亡。その抗争で多くの死者が出たのだが、男の犯行とされてしまい、組どころか警察からも追われることに。それから20年が経ち、姉さん女房の女は50歳を過ぎてもスナックで働き、少し年下の男はヒモのようになっていた。そんな2人に再び暴力団と警察による追跡が忍び寄り…といったお話。
物語の面白さ、千葉の姉さん女房と土田のヒモ同然の男というキャラの絶妙さ、2人のかみ合わせの良さなどさまざまな要因が重なったこともあり好評を得たのだが、あれから約7年、ついにこの2人が帰ってきた。それも強力な3人のメンバーを引き連れて。
今回は好評だった前回の世界観を踏襲したお話。地方を拠点とした暴力団「日和組」は組長の死をきっかけに廃業。組長には4人の子供がいたのだが、三女がある男を連れて実家にやってきたことからさまざまなドラマが展開されていく。社会からはみ出した徒花たちの悲哀を滑稽なやり取りで描いていく。三姉妹に千葉、桑原裕子、田中美里、三女が連れてきた男を岩松了。土田は今回、千葉とは弟役で絡んでいる。