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スタジオジブリ約3年ぶりの東京展覧会「鈴木敏夫とジブリ展」

2019.02.06 Vol.714

 国内外問わず多くのファンを持ち愛され続けるジブリ作品を手掛けてきた、 スタジオジブリの敏腕プロデューサー鈴木敏夫氏の“言葉”に注目した展覧会「鈴木敏夫とジブリ展」が開催される。

1年の終わりと始まりに「自分」と「世界」を見つめてみる「EPSON teamLab Borderles」

2018.12.29 Vol.713


MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderles

 2018年6月21日にお台場にオープンし、わずか3カ月弱で来場者数50万人を突破した「MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderless(森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス)」。11月28日に行われた来場者100万人突破記念セレモニーではオーストラリアから来たNikky Parkerさん一家が記念すべき100万人目として何度も無料で入館できる「Borderlessパスポート(非売品)」を贈呈された。

 日本全国からはもちろん海外からの観光客にも人気のスポットとなった同館。館内の作品はどれも、それぞれの世界を表現しているようでいて、実は作品それぞれの間には境界がない。ある時は作品が“部屋から出て”移動したり、他の作品とコミュニケーションして影響を受け合ったり。境界のないアートに全身を没入させて1万㎡の、複雑で立体的で変化し続ける世界に触れてみて。

新たな発見があるかも 長島 大三朗写真展「solitarational singularity ―孤独における特異点―」

2018.12.09 Vol.web Original

 最近注目されている写真家・長島 大三朗。彼の考案した造語「solitarational singularity」(孤独における特異点)をテーマとし、彼が自分自身との対話の中で発見した“特異点”を写し撮った40点に触れる写真展。

 機材にトイカメラを採用するなども興味深い。長島 大三朗の日常を切り取る視点の見事さを改めて感じることができる写真展だ。

長島 大三朗
1986 新潟生まれ。
2012年、第60回ニッコール・フォトコンテストにおいて、
“GENZABURO my grandfather”が、モノクローム部門準特選に選出。
2013年 写真展 「重力との邂逅」中目黒 CAMARADA
2015年 写真展 「GENZABURO my grandfather」
ROONEE 247photography

1年の終わりと始まりに「自分」と「世界」を見つめてみる 川島秀明展「Youth」

2018.12.08 Vol.web Original

 2001年アーティストとしての制作活動を開始して以来、世代を代表するアーティストとして注目を集め、国内外でも評価されている川島秀明の個展。

 活動初期より、一貫して自意識と向き合い、人の顔と、そこに現れる繊細で複雑な感情を描き続けてきた川島。その作品は常に静謐さをたたえているが、見る者は画面に広がる色のグラデーションの巧緻さや、描かれている人物の目や表情に強く引き込まれ、自分とのつながりを覚えてしまう。

 今回、発表された新作では初めて画面に2人、3人と複数の人物が描かれ、さらに背景までも描かれている。これまで同様、自分を投影した人物であることに変わりはない、という川島。しかし画面に複数の人物が登場することで「従来のように鏡に映った虚像そのものを描くという感じから、その虚像を見ている自分を描くという、幾らか客観的な視点が混じっている気がします」と語っている。

 本展のタイトル「Youth」に関して、川島は、自分が描いているものは、その当時(10代のころ)へのわだかまりではないかと思い当たった、と語る。若いころの自意識とナルシシズムをどこかに置いてきた大人たちも心を揺さぶられずにはいられない。

感じてみよう“美術のちから”『カタストロフと美術のちから展』

2018.11.22 Vol.712

 2003年の開館記念展では「幸福」をテーマにした「ハピネス」展を、10周年を迎えた2013年には「愛」に注目した「LOVE展」を開催してきた森美術館が、15周年を迎える記念展にとりあげたテーマは「カタストロフ(大惨事)」。負を正に転ずる力学としての「美術のちから」について注目し、その可能性を問いかける。

 本展ではベテラン作家から気鋭の若手まで、国内外を問わず40組の作品を展示。近年日本でも注目を集める、作品や活動を通して社会に変革をもたらすことを目指す「ソーシャリー・エンゲイジド・アート(SEA)」として、オノ・ヨーコや宮島達男による鑑賞者参加型の作品や、社会的メッセージが込められた美術作品の良作を紹介。また、東日本大震災を契機に制作されたChim↑Pom、トーマス・デマンド、池田学など約10作家の作品を紹介し、風化しつつある震災の記憶をよみがえらせ、議論の再燃を目指す。

 マスメディアとは別の観点、手法によってカタストロフと向き合うことで、新たな可能性を切り開いてきた“美術のちから”に今一度、着目したい。

感じてみよう“美術のちから”「ブルーノ・ムナーリ — 役に立たない機械をつくった男」

2018.11.17 Vol.712

 20世紀イタリアを代表する美術家ブルーノ・ムナーリ(1907-1998)の作品約300点がそろう、日本初の本格的な回顧展。絵画、彫刻、グラフィック・デザイン、インダストリアル・デザイン、絵本、著述、さらには子どものための造形教育にも力を注いだ、多岐にわたる彼の活動を9つのパートに分けて紹介。初期の絵画や代表的オブジェ《役に立たない機会》を展示するプロローグに始まり、うち7つのパートは、ムナーリが1985年に東京のこどもの城で行った、子供のためのワークショップにヒントを得て、テーマを設定している。エピローグでは、ムナーリが開発した遊具を実際に手に取って遊ぶことができるコーナーとなっている。

 色彩と触覚だけで物語を想像する、文字の無い絵本《読めない本の試作》や、縞のある石に自転車を描き、白い縞を道に見立てた《みたての石》など、彼のアートはごくシンプルな発想から生まれ、大人も子供も誰もが親しみながら、想像力をかき立てられるものとなっている。

 また会期中は国際的に活躍するイタリア人振付家・演出家のルカ・ヴェジェッティがムナーリに捧げるパフォーマンスなどイベントも実施。

アートで気持ちもカラフルに!「写真展「木村伊兵衛 パリ残像」」

2018.10.25 Vol.711

 戦前そして戦後の日本を代表する写真家・木村伊兵衛。彼が1950年代のパリで写し撮った、人と街の表情を通して、当時のパリの魅力に触れる写真展。

 戦後間もない日本では海外渡航がきわめて難しく、芸術の都パリは遠い遙かな夢の世界だった。1954年、初めて念願のヨーロッパ取材が叶った木村伊兵衛は、ライカのカメラと開発されたばかりの国産カラーフィルムを手に渡仏。そこで写真家アンリ・カルティエ=ブレッソンやロベール・ドアノーと出会い、生きたパリの街並みと下町の庶民のドラマを目の当たりにした。本展では「パリの街角」「素顔のパリっ子」「安らぐパリ」「華やぐパリ」の4つの構成でカラー作品131点を展示する。

 念願のパリに渡った木村の視点はもちろん、木村作品のなかでは珍しいカラー表現の知られざる魅力、そして現代では失われた50年代半ばのパリの街角の光景も、興味深い。

 モノクロのリアリズムで昭和の日本をとらえてきた木村伊兵衛。そのイメージを新たにしつつ、パリを舞台に日常を切り取る視点の見事さを改めて感じることができる。

今夏5年ぶりに仙台で「ジョジョ展」開催

2017.04.24 Vol.689

 アニメ化、実写映画化と話題の大人気マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』誕生30周年を記念した「荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展 in S市杜王町 2017」の制作発表会が24日都内で行われた。

 本原画展は『ジョジョの奇妙な冒険』の作者・荒木飛呂彦氏の出身地である仙台で行われる。仙台開催は5年ぶりのことで、期間は8月21日から9月10日となり、原画展をメインコンテンツとした「ジョジョフェス」として、作品の舞台となっているS市杜王町のモデルである仙台市が企画した。

 仙台市で原画展が行われるということもあり、仙台市がをモデルとしている杜王町が舞台の『ジョジョの奇妙な冒険』第4部と第8部を中心に多数の原画の展示をする。今回はモノクロで描かれている本編の原画が中心になるとのこと。

 

少女たちの心に咲いた永遠のばら『デビュー50周年記念展池田理代子ー「ベルばら」とともにー』

2017.02.28 Vol.685

 不朽の名作「ベルサイユのばら」の魅力と半世紀にわたる華麗なる創作の軌跡をたどる展覧会『デビュー50周年記念展池田理代子ー「ベルばら」とともにー』が開催される。同展では、初期の社会派作品から「女帝エカテリーナ」などの歴史ロマン、音楽への思いあふれる「オルフェウスの窓」、そして40年ぶりの復活が話題を呼んだ「ベルばら」の新作「エピソード編」まで、初公開を含む貴重な原画や資料200点以上を展示。さらに展覧会限定のオフィシャルブックや紅茶専門店TEAPONDとのコラボ商品などオリジナルグッズも取りそろえる。

 

杉戸洋 − 青木淳 展

2011.03.07 Vol.500

 美術家・杉戸洋と建築家・青木淳。アーティストと建築家のコラボが生み出す、表現の広がりを楽しめる展覧会。その青森県立美術館で4月23日から開催される開館5周年記念展「はっぱとはらっぱ 青木淳×杉戸洋展」の、さきがけとして行われる。

 建築も美術も完結することのない“テストピース”だと言う2人。本展では、日常で誰もが目にするものを使って、ギャラリーを“スタディー空間”にする、ユニークなインスタレーションを披露する。作品は完成すればおしまい、ではなく、使う人や見る人によって、常に少しずつ生まれるもの…そんな作り手の思いを共感できるはず。

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