『アンテベラム』
博士号を持つ社会学者で人気作家でもあるヴェロニカは夫と幼い娘とともに幸せに暮らしていた。ところがある日、講演会を終え友人たちとディナーを楽しんだ直後、彼女の日常が崩壊する…。
博士号を持つ社会学者で人気作家でもあるヴェロニカは夫と幼い娘とともに幸せに暮らしていた。ところがある日、講演会を終え友人たちとディナーを楽しんだ直後、彼女の日常が崩壊する…。
街の小さな法律事務所で働く雇われ弁護士・筧史朗〈シロさん〉とその恋人で美容師・矢吹賢二〈ケンジ〉。同居する2人にとって食卓を囲む時間は大切なひと時。ある日、史朗の提案で賢二の誕生日プレゼントとして「京都旅行」に行くことに。
血のつながらない親に育てられ、4回も苗字が変わった森宮優子は、わけあって料理上手な義理の父親・森宮さんと2人暮らし。今は卒業式に向けピアノを猛特訓中。一方、シングルマザーの梨花は、娘に愛情を注いでいたが…。
目が覚めるとそこは謎の立方体=CUBEの中だった…。そこに突然閉じ込められた何の接点もない男女6人。エンジニアの後藤、団体職員の甲斐、フリーターの越智、中学生の千陽、整備士の井手、会社役員の安東。理由も分からないまま脱出を試みる彼らを殺人的なトラップが次々と襲う。
昨年に続きまだコロナ禍の影響が続くなか、TIFFでは「映画館で映画を観る喜び」を伝えるべく、検温をはじめとする感染対策を徹底したうえで映画館でのフィジカルな上映を基本に映画祭を開催。
また今年はSDGsの活動にも、より積極的に取り組み、環境への配慮の他にも、世界の映画業界の男女平等を推進する「Collectif 50/50」という国際活動にアジアの映画祭として初の署名。2021年9月1日時点で、スタッフ80人中女性が約6割を占めている。
従来のような海外映画人の来日イベントは今年も難しいが、オープニング作品のクリント・イーストウッド監督最新作『クライ・マッチョ』をはじめ、厳選された映画たちが世界各国から集結。
注目のコンペティションには113の国と地域から寄せられた1533本から15作品が選出。日本映画からは池松壮亮、伊藤沙莉共演、松居大悟監督のラブストーリー『ちょっと思い出しただけ』が出品される。
日本公開前の最新作をプレミア上映する〈ガラ・セレクション〉ではウェス・アンダーソン監督の最新作『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』やベネディクト・カンバーバッチとジェーン・カンピオン監督がタッグを組んだ『パワー・オブ・ザ・ドッグ』など最新の話題作が勢ぞろいする。
写真左:第34回東京国際映画祭フェスティバルアンバサダーは女優・橋本愛
写真右:コンペティション部門国際審査委員長はフランスを代表する女優イザベル・ユペール © Peter Lindbergh
写真:〈監督特集 人間の心理をえぐる鬼才 𠮷田恵輔〉では松山ケンイチ主演作『BLUE/ブルー』などを上映©2021『BLUE/ブルー』製作委員会
TIFFならではの部門も見逃せない。この1年の日本映画を対象に、特に海外に紹介されるべき日本映画という観点から選考された作品を上映する〈Nippon Cinema Now〉では、最新作『空白』も話題の𠮷田恵輔監督を特集するほか、吉本ばななの名作を映画化したエドモンド・ヨウ監督作『ムーンライト・シャドウ』などを上映。他にも世界初上映10作品が集った〈アジアの未来〉、湯浅政明監督の最新作『犬王』の上映や、本年3月に逝去されたアニメーター大塚康生氏のレトロスペクティブ上映などを行う〈ジャパニーズ・アニメーション〉などもTIFFらしいセレクションを楽しめる。また、TV放映やインターネット配信等を目的に製作されたシリーズものの秀作を日本国内での公開に先駆けてスクリーンで上映する〈TIFF シリーズ〉では、松田聖子監督作品『あの風が吹いた日』などを上映。
他にも、カンヌ映画祭カメラ・ドール受賞作『ムリナ』をはじめ世界の国際映画祭で注目された話題作や日本での公開がまだ決まっていない最新の作品などを上映する〈ワールド・フォーカス〉、森田芳光監督作『家族ゲーム』4K修復版を上映する〈日本映画クラシックス〉など、毎年人気の部門も見逃せない。
写真:撮影・伊藤彰紀(aosora)
東京国際映画祭は、今年から、メイン会場を昨年までの六本木から、日比谷・有楽町・銀座エリアに移転。プログラマーの交代による部門改編も行い、より進化を目指す。その中で掲げられたのが3つのテーマ。「コロナを超えたその先の映画の在り方を考えていく」「国際映画祭として“国際”色を高めていく」「男女平等、環境保全などSDGsへ積極的に取り組んでいく」。これを踏まえ、今年は大きなテーマの1つとして「越境」をコンセプトに、さまざまなボーダーを越える映画祭を目指す。
そんなコンセプトを表現する今年のメインビジュアルは、世界的デザイナー、コシノジュンコが監修。本ビジュアルについてコシノは「かっこい女性が、コロナも吹っ切れて、前に向かう、風を切って向かうというイメージ」とコメントをよせている。
代々泥棒一家“Lの一族”の娘として生まれた三雲華は、家業を継ぐことを拒み普通の人生を求め、運命的に出会った代々警察一家の息子・桜庭和馬と許されざる恋に落ちた。いくつもの障害を乗り越えて結ばれ、最愛の娘・杏も授かり幸せな毎日を送っていたが、華の父・尊が泥棒引退を宣言し…。
世界観が変わる映像体験! 1984年にデビッド・リンチ監督によって映画化され、2000年にはドラマ化もされたフランク・ハーバートによる傑作SF小説が、誰も見たことが無いスペクタクル・アドベンチャーとしてよみがえる。
希少な物質を産出する危険な砂漠の惑星デューンをめぐって繰り広げられる壮大物語を未知の映像体験として生み出したのは、巨匠リドリー・スコットが生んだSF映画の金字塔の続編『ブレードランナー2049』や、異星人とのコンタクトを描いた『メッセージ』など、未知の世界を圧倒的な映像で描き出すカナダの鬼才ドゥニ・ヴィルヌーヴ。アトレイデス家の後継者であり“未来が見える”能力を持つ主人公ポール役には『君の名前で僕を呼んで』でブレイクして以来『ビューティフル・ボーイ』、Netflixオリジナル映画『キング』など話題作が途切れないティモシー・シャラメ。巨大な陰謀により殺された父の復讐のため、そして全宇宙の平和のために立ち上がり、成長していく主人公を演じる。ポールの夢に繰り返し現れる、自由の民フレメン(デューンの先住民族)の少女チャニ役にはアーティストとしても人気のゼンデイヤ。ポールの父、レト・アトレイデス公爵役にオスカー・アイザック、ポールの母レディ・ジェシカ役にレベッカ・ファーガソン。他、ジェイソン・モモア、ジョシュ・ブローリン、ハビエル・バルデムら超豪華俳優が勢ぞろいしている。
終戦間近の1944年、陸軍中野学校二俣分校で秘密戦の特殊訓練を受けていた小野田寛郎(遠藤雄弥/津田寛治)は、劣勢のフィリピン・ルバング島にて援軍部隊が戻るまでゲリラ戦を指揮するよう、命令を受ける。
御堂一男は8年前に最愛の妻・江津子を亡くし、今は中学生の娘・ひかりと2人暮らし。小さな教会の牧師をしながらガソリンスタンドで働き、ひかりを男手ひとつで育てている。思春期に突入したひかりとは衝突することもある幸せな日々を送っていた。しかしある日突然ひかりが倒れ白血病と診断される…。
1971年、ニューヨーク。アメリカを代表する写真家の一人と称えられながら今や酒に溺れすさんだ生活を送るユージン・スミス。そんな時、アイリーンと名乗る女性から、熊本県水俣市にあるチッソ工場の公害被害に苦しむ人々を撮影してほしいと頼まれる。
大学卒業を控え就職も決まり手持無沙汰な日々を送るホリガイ。身長170cmを超える22歳、処女。変わり者とされているがさほど自覚は無い。同じ大学に通う1つ下のイノギと知り合ったホリガイは、過去に痛ましい経験を持つイノギと独特な関係を紡いでいく。