コロナ禍で高校1年時に起業を決意した高澤さん。大学入学後、ベンチャーでのインターン経験を経て、AIを活用したスカウト採用支援ツール「マッハスカウト」を開発。人材採用の課題解決に挑む若き起業家の挑戦と、AIビジネスへの洞察に迫る。
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「失望期もあった日本のAIブーム。 AIビジネスの新たなムーブメントを起こしたい」株式会社xenodata lab.関 洋二郎
公認会計士からITベンチャーの世界に挑んだ起業家が放ったのは、独自開発の経済特化型言語モデルを搭載した、世界初のAIによる経済予測ツール。その裏には、AIの可能性への確信と周到な戦略があった。
もはやどんなビジネスも無関係ではいられない!?「AI時代」の起業心構え
あらゆる分野・業種でもAIを活用する時代! まずはリテラシーを高めよう
AIビジネスはLLMの登場で大きく変化
「スタハのコンシェルジュ相談でもAI関連は増えてますね。これまでは、マッチングやシェアリングサービスなど、予測や分類といったところでAI(※1)を使ったビジネスの相談が多かったのですが、ディープラーニング(※2)を応用したLLM(※3)が出てきたことで大きく変化している印象。より“取っつきやすく”なったことで、さまざまな分野・業種でAIを取り込んだビジネスが生まれています。言うなればインターネットがコンピューターを扱う人だけのものではなくなったように、今後あらゆる領域に関係してくると思います。もちろんAIが特に効果を上げる、活用が進んでいく分野とそうでないものとはあると思いますが。
ちなみに “AIによって仕事がなくなる業種リスト”を上げたアーンツ論文により、AIに仕事が奪われるという危機感が広まったりもしましたが、その反証も出ていて最近ではそこまでのインパクトはないととらえられています。確かにAIによってシステム化が進んで仕事自体が無くなるものはあると思いますが結局、AIを活用することによって新しく仕事が出てくるので。
普段使っているメールサービスにも自動応答やリコメンドなどAIを使った機能が搭載されていますよね。もはやスマホを触っているだけで意識せずともAIを使っている時代です。分野や業種に限らず起業を考えている人はまず、AIを意識せず使っている側から仕掛ける側に回る視点を持ってみてはどうでしょう」
起業家育成の現場でもAIを活用
「私は早稲田大学で“人工知能とビジネスモデル創出”というテーマで5年ほどAIを使った起業家育成の授業をしているのですが、LLMが出たことで去年から教え方を変えてLLMありきでの事業創出にフォーカスしています。授業では、LLMを搭載したプロトタイプまで作ってもらうんですが、Python(※4)による構築と比べ各段にスピードが速くなりました。また今年から、ビジネスアイディエーションの段階からLLMと一緒に“壁打ち”をしたらどうなるか恩師と共に実験もしているのですが、まだ改善の余地があります。ちなみにウォールトン大学の研究で、あるテーマによっては人間がビジネスアイデアを考えるよりもLLMを活用してアイデア創出したほうが良いアイデアが4倍多かった、という報告があります」
まずは日ごろからAIを意識的に使う
「どんどんバージョンアップして進化していますし、LLMによって特徴が違ったりもするので、まずは使ってみることです。結局、大事なことはそのテクノロジーで何ができるかを理解していること。LLMそのものを作る技術は無くても何ができるかが分かっていれば、自分がどんなビジネスをしたいか考えることができます。
一見、AIビジネスとは関係のないサービスを考えている人も、日ごろからAIリテラシーを高めていれば、自分のビジネスアイデアにAIを取り込むとどうなるかという発想が生まれると思います。例えば医療の分野など、人間に対するインターフェースはAIではなく、人間であることが望ましいという面があります。新規事業を考える際にも、AIにアシストさせる部分と、人間でなければならない部分を上手く組み合わせることが大事だと思います」
AI業界でスタートアップを目指すなら…“差別化”を意識
「AI搭載」だけでは差別化できない
「AIビジネスというと、独自のAIモデルを開発するか、GAFAM(※5)やChatGPTといったAIサービスのAPIを使ってAIをビジネスモデルに取り込むかの、大きく2つに分けられます。前者は、とにかくものすごいコストがかかります。今注目されているLLMの多くにGAFAMやその人材が関わっていることからも分かるとおり、なかなか大変な事業です。というわけで日本でもAIビジネスの多くは後者のタイプが多い。
投資先としてもAI関連への注目度は高いですが、今やどこでもAIを活用している中では“AIを使ってます”というだけではあまりフックにはなりません。結局“アプリの裏側でChatGPTが動いてます”というサービスだと、大して差別化にならないんですね。実際、LLMを活用しているビジネスモデルを見ても、何かベースになるしっかりしたサービスがあって、そのエクステンションとしてAIを導入したサービスが多いです」
米国発AIスタートアップの動向を追う
「現在、日本のAI起業家をどんどん輩出すべく、大学でもAIを取り入れた起業家育成が広まっていますし、政府もAI事業者ガイドラインを策定したり、さまざまなサポートを設けています。今、世界のAIビジネスにおいてはプレイヤーが出そろってきた状態ではあると思います。LLMを生かすことでグローバル市場を目指すこともできると思いますが、そのためにはやはり海外のAIビジネスの現状や市場がどうなのか体験するのが一番良いと思います。そして常に最新の動き、主に米国発のAIビジネスの動向を常に追うこと。私もOpenAIやAnthropicなど、LLMのコアを手がけている企業の動向は常に注目しています。GAFAMの中でも、Googleは自前でGeminiを作ってますけどマイクロソフトのCopilotは裏側はChatGPTですし、世界のテックジャイアントもそういったAI企業と連携していたりする。そこからいろいろなビジネスに転用されていくので、そういった企業の動向を見ておくことで発想も生まれやすくなると思います」
益若つばさ、起業目指す大学生に “つばさ売れ” 現象語る「ムーブメントを作るのはすごく楽しい」
「第3回学生向けビジネスアイディアコンテスト」本選が10月5日、早稲田大学リサーチイノベーションセンターで行われ、モデルで商品プロデューサーの益若つばさが審査員として登壇した。
「学生向けビジネスアイデアコンテスト」が絶賛作品募集中! 優れたアイデアは実際に事業化の可能性も
BEYOND 2020 NEXT FORUM実行委員会が主催する「第3回学生向けビジネスアイデアコンテスト」の作品募集が6月から始まっている。締切は9月2日。
同コンテストは高品質インナービューティコンテンツ『エステプロ・ラボ』ブランドを国内1万8000店のエステサロン等に展開し、美容・医療・スポーツの分野で幅広く事業を展開する「株式会社プロラボホールディングス」の新規ビジネスアイデアを考えるアイデアコンテスト。大学生と大学院生を対象としたもので、2022年からスタートし今年で3回目を迎える。
応募テーマは①インナービューティーサロンを活かした新サービス・新事業展開案、②現在のフェムテック商材(グランフェミンシリーズ)に加える新商材・新サービス案、③男性市場に特化した新しいエステ・プロラボブランドに加える新商材・新サービス案、④リバースエイジングスパRを活用した男性向け新サービス・新事業展開案―の4つ。
応募方法は、このいずれかを選びビジネスアイデアを自由に考案し、最長3分間の動画を作成し、投稿するだけ。9月2日までに投稿された動画を審査し、ファイナリストとして選ばれた10のアイデアの応募者は10月5日に行われる決勝大会に進出する。
グランプリには賞金10万円分のAMAZONギフト券、準グランプリには賞金5万円分のAMAZONギフト券がそれぞれ贈られる。また、優れたアイデアは実際にプロラボホールディングスで事業化を行う場合もある。
エントリー条件など本コンテストに関する詳細は https://www.tokyoheadline.com/prolabocontest まで。また応募は「応募申し込みフォーム( https://tayori.com/f/prolabocontest )」から。
東京で日本のスタートアップが世界とつながる 宮坂副知事も期待「世界の“結節点”に」最大6億の事業支援も
国内外のスタートアップ関係者が集まるイベント「TIB Global Expansion toward 2025」が17日、東京都のスタートアップ支援施設「Tokyo Innovation Base (TIB)」(有楽町)にて行われ、宮坂学副知事が登壇。グローバルを念頭に置いた東京都のスタートアップ戦略をアピールした。
15日にグランドオープンした、東京都による最大級のスタートアップ支援施設「Tokyo Innovation Base(略:TIB)」では、東京からイノベーションを巻き起こすことを目指し、業種や分野に依らずスタートアップを対象に幅広い支援を実施。プレオープン期間からスタートアップ関連イベントを実施しており、この日に行われた「TIB Global Day 2024」には、海外のスタートアップ関係者も多数参加。台湾の公的スタートアップ支援機関代表者やタイのイノベーション庁長官、世界的アクセラレーター・VCなども登壇し、東京のスタートアップ戦略に大きな期待と関心を寄せた。
東京都の宮坂副知事も、国内外の学生を対象としたアントレプレナーシッププロジェクトや、さまざまなアクセラレーターを迎えるユニコーン発掘プロジェクトなど目玉プロジェクトを紹介しながら「東京が世界のスタートアップの“ノード(結節点)”となれば」と期待。また今後、東京都では「東京の成長にとって重要な領域の中から6つのプロジェクトを採択し、東京都から3年間で最大6億円の支援を行います。6月上旬から事業の公募を開始します」と発表した。
3階のサロンフロアには卓球台も!
東京はシリコンバレーになれるのか?5月本格オープンの大規模スタートアップ支援拠点TIBが目指すもの
東京都のスタートアップ支援拠点「Tokyo Innovation Base(略:TIB)」が5月15日にグランドオープン。JR有楽町駅京橋口から徒歩1分という立地で約5500平方メートルもの広大な空間に展開される、まさに日本最大級のスタートアップ支援拠点となる。東京都がTIBを通して実現を目指すイノベーションビジョン「10×10×10」とは。そしてなぜ今、東京に、この規模の支援拠点が必要なのか。東京都の担当者に話を聞いた。
(話:東京都 スタートアップ・国際金融都市戦略室 イノベーション推進部 ノノベーション戦略担当課長・西川知伸さん)
養蜂家が“蜂蜜コスメ”のイノベーションを早稲田大学で講義
起業家などのトップリーダーを講師に迎える早稲田大学の特別講義「起業特論Aトップリーダーマネジメント」第1回が12日、同校にて開催。養蜂家のDD水谷氏が講師を務め、美容と蜂蜜を結び付けたイノベーションを生んだ、ものづくりへの情熱を語った。
早稲田大学では、文部科学省が推進する「グローバルアントレプレナー育成促進事業」に選定されている「WASEDA-EDGE人材育成プログラム」の一環として、注目のトップリーダーを講師に招く特別講義「起業特論Aトップリーダーマネジメント」を開講(全7回)。第1回目は、第一部で早稲田大学研究院客員教授で本講義の担当教員でもある一般財団法人ピースコミュニケーション財団代表理事の一木広治氏、第二部で養蜂家のDD水谷氏が講師を務めた。
第一部では一木氏が、業界を超えて各界の著名人や有名企業とつながりながら、SDGsを軸にした社会活動「ピースコミュニケーションプロジェクト」を展開している背景を紹介し「今は、一つの会社で一つのことをするのではなく、いろいろな人や企業が分野を超えてコラボレーションし、大きなプロジェクトを生み出す時代。皆さんも学ぶ分野や大学を超えた交流を意識してみては」とアドバイス。
第2部では、蜂蜜を使用したコスメブランドHACCIの養蜂家・DD水谷氏が登壇。創業者・水谷仁美氏を母に持つ水谷氏。蜂蜜がまだ美容の分野で注目されていな時代に、仁美氏がコスメブランドを立ち上げ「蜂蜜で美容」のイメージを広めていった経緯を紹介しつつ「実は母は42歳まで普通の主婦でビジネスの知識もなかった。キッチンでの試行錯誤からスタートし、蜂蜜に美容成分を配合して“食べられるものであり、美容成分を混ぜることもできる”という新たな価値を生み出したのです。蜂蜜は保湿、殺菌、美白に生かすことができるのですが、当時はまだ蜂蜜が美容に良いことを知る人はほとんどおらず“蜂蜜を顔に塗るなんて…”という感じでした。そこを、老舗養蜂園の歴史と技術というバックグラウンドを生かしながら《はちみつ美容》のイメージを広めていったのです」と解説。
最初に開発した商品は瞬く間にファン層を生み「銀座三越で3年間、この商品だけでビジネスすることができました。コスメブランドとしては新作を3年間も出さないというのは異例だと思います」と水谷氏。
業界の常識に囚われないビジネス展開を紹介した一方、製品開発やブランド出店先に至るまで徹底的なこだわりも明かし「僕も並々ならぬ思いを持っているので、母ともよく言い合いにはなるのですが(笑)、うちのブランドのコンセプトとして、100年、200年愛されるものを、という思いが根底にあります。僕自身も、何が売れるかよりも、その時代に合った120%以上のものを作るという思いがブレることはありません」。
授業の最後には受講者たちから「ビジネスであっても、夢を追い続けるために必要なことは」「昆虫食にも興味があるのだが、ネガティブな印象を持つ人も多く、社会的評価が低いもののブランド戦略をどうしたらよいか」など、熱心な質問が次々と上がっていた。
山田幸代×北川愛莉対談「社会人経験がスポーツ選手としての生き方にポジティブな影響を与える」
持続可能な未来へ向けた取り組みや、目標達成のヒントとなる話題を各界の著名人とビジネスパーソンが語り合う「シリーズ:未来トーク」。3回目となる今回は、社会人とスポーツ選手の両立方法や気持ちの持ち方について、日本初のプロラクロスプレイヤーであり、台湾ラクロスナショナルチーム監督、世界ラクロス協会の理事を兼任している山田幸代氏と、大宮アルディージャVENTUSでプロサッカー選手として活躍しながら株式会社ミライト・ワン埼玉支店で働く北川愛莉氏が語り合った。
“日本を元気にする鍵” 都内で奮闘する注目のスタートアップ企業
東京都が都内の中小企業やスタートアップが開発した革新的で将来性のある商品や技術、サービスを表彰する「令和5年度 東京都ベンチャー技術大賞」の表彰式が11月20日、「産業交流展 2023」内で行われた。都市のインフラを支える工法、近年注目を集めているMixed Reality(複合現実)、医療分野におけるサービスや技術、家庭で活躍するロボットなど15の企業が受賞。小池都知事は「日本を元気にする鍵」と賞賛し期待を寄せている。受賞企業のなかから4企業に話を聞いた。
会社も家庭も大事にしたくて選んだ2拠点生活 「苦労もある。でも自分の限界を超えて 挑戦できるって、めっちゃ楽しい」
株式会社LITA 代表取締役社長・PRプロデューサー 笹木郁乃
会社員時代に創業期の2社の広報を担当し、売り上げ急成長に貢献。その経験を生かし、PR代行事業を立ち上げる。PR塾も主宰し、経営者など6000名以上を指導。多くの企業が認知されず、広告費をかけすぎている現状を解決すべく、PRによる売上拡大と業界変革に取り組む。持論は「PRは魔法であり、劇的に会社を変える力がある」。実は彼女自身、起業という魔法で人生を変えたひとりだ。