俳優として活躍する一方で、アーティストとして歌声を響かせている青柳翔が29日、ニューシングル『Snow!』をリリースする。クリスマスを意識した華やいだ雰囲気を感じる楽曲で、アーティスト・青柳翔が歌ってきたものとは一味違う。本人に聞く!
――最新シングル『Snow!』はクリスマスソング。少し、はしゃいだ印象の楽曲ですね。この歌を歌うことになったとき、どう思いましたか?
実はこの曲、デモいただいた段階ではバラードで歌詞も違うものだったんです。だけど、スタッフと話し合う中で少しずつアレンジが変わって、最終的にクリスマスのほうへ行ったんですよね(笑)。クリスマスソングであること、曲調や歌詞の内容も、これまで歌ったことがない曲でした。アップテンポで明るくて、恋も成就する(笑)。すごいチャレンジになるなと思いました。それまでは歌い上げるとか、切ないバラードでしたから。そういう楽曲のほうが自分と近い感覚もありましたし。
――そう考えると『Snow!』は自分自身とは距離があるという感覚ですか?
……カラオケとか行けばやっぱりバラードを歌うことが多いですし、クリスマスソングはなかなか歌わないですね。
――イベントとしてのクリスマスは楽しむほうですか? パーティーをしたりとか。
何年か前ですけど、事務所のみんなでクリスマスパーティーをしたときは楽しかったですね。それこそクリスマスソングをかけて、スタッフさんとか、その家族も交えて。子供さんにおもちゃを買っていったりしましたね。
――クリスマスソングにはたくさんの名曲があります。そういった状況のなかで敢えて挑戦するわけですが……
……期待されている部分は多いんじゃないかなと思います。
――新しい挑戦が詰まった曲です。特に難しく感じたポイントはありますか?
リズムですね。リズム感のある歌い方と言われて、かなり苦労しながら歌いました。家やお風呂でも練習しましたし、現場でもディレクションをしてくれる方と話し合いながら少しずつ理想の歌い方に近づけていきました。レコーディングは4~5時間ぐらいだったかな。ドラマの撮影期間でもあったので集中してやりました。
――俳優としての活躍が目立ちます。「俳優」と「アーティスト」。どちらも「表現」をしていますが、その違いをどう捉えていますか?
アーティスト・青柳翔の時は、自分の名前が露骨に出ている、役者のときはそうではない、かな(笑)。「青柳翔」という存在そのもので勝負していかなきゃいけないのがアーティスト活動と思っています。演じる場合は、監督がいて役があって、そして俺がいてと、何層かフィルターがあるんです。だけど、アーティスト活動にそれはほぼない。そういう意味で、アーティストとして活動をするときには、自分の意志をより発信していくことが必要なのかなと思いますね。
――「俳優」だとか「アーティスト」だとか、いわゆる肩書きについて考えたりしますか?
最近は考えないようにしています。(リリースした楽曲が)3曲4曲と増えてくると、お芝居の現場に行けば歌もやっているよねって言われるし、歌の現場に行くとお芝居もやってるんだよねって言われるんです。そういうのが続いて自分は何物にもなれない気がして、負のスパイラルに入っていく……みたいな時もあったんですが、今は、芝居も歌もどちらにしても作品に向き合って頑張ることが大切だと考えるようになりました。表現者っていうのがいい言葉だなって思うんです。演技でも歌でも、自分が関わった作品で、より多くの人に喜んでもらったり、感動してもらった。そういう存在になれたらいいなって思っています。
――その感覚をこの『Snow!』で味わいたいですね。
これからリリースイベントが何回かあるので、みなさんと一緒にこの『Snow!』で楽しめたらと思います。
(本紙・酒井紫野)