日本でもスマッシュヒットを飛ばした『(500)日のサマー』のマーク・ウェブ監督の最新作『gifted/ギフテッド』がいま、『クレイマー・クレイマー』『アイ・アム・サム』に続く“父&娘”モノの傑作として世界中で絶賛。本作は天才的な数学の才能を持つ少女メアリーと、親代わりとして彼女を育てる叔父フランクの絆を描く感動作。7歳の天才児、孤独な男、そして片目の猫。どこか足りない彼らの日常の、何気ない描写がシンプルだからこそ涙が出るほど美しい。一方、天才少女メアリーを演じたマッケナ・グレイスの存在にも瞠目。
「マッケナとの出会いは本当に幸運としか言いようがない。彼女無しではこの映画は作れなかった。1000人近い女の子と会ったし、演技の上手な子は何人もいたけど、マッケナは特別だった。最終のスクリーンテストでフランク役のクリス・エヴァンスと一緒に、候補者4〜5人全員で即興をしてもらった。マッケナはホチキスを猫に見立てて猫と会話をしたんだ。本当に普段どおり、って感じで堂々としてる。“キャプテン・アメリカ”を相手にね(笑)。終わった後“この子しかいない”とクリスと顔を見合わせたよ」
芝居に“嘘”が無く、かつプロ意識が高いと監督も絶賛。
「頭の良さにもいろいろあるけれど、マッケナの感情の豊かさや相手の気持ちを察する感覚も頭の良さの表れだと思うよ。一見何の特徴もないフランクを見事に演じたクリスもそうだし、メアリーの先生役のジェニー・スレイトもすごく賢い女性だと思った。他にも本作で数学アドバイザーを務めてくれたジョーダン・エレンバーグはまさに天才だしね」
葛藤の末、フランクとメアリーが導き出した答えに温かな涙が流れる。