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かまいたち山内「外したら実家売る!」背水の陣で新しいバームクーヘンをPR! 濱家は「大人の男性も好き」と太鼓判

2025.01.30 Vol.Web Original

 お笑いコンビのかまいたちが1月30日、都内で行われた、新しい焼き菓子「BAUM CHOCOLAT DE VOYAGE」(バーム ショコラ ド ヴォヤージュ)の発表会に登壇した。

 関西先行で発売し1日で約1万2000個を売り上げたという人気の商品。販売する株式会社クラブハリエの「バームクーヘン」や「リーフパイ」は、かまいたちも大阪時代から親しみがある商品で大ファンだといい、コンビのYouTubeチャンネル「かまいたちチャンネル」の企画で紹介したこともあるそう。

 それゆえに登場から、山内健司は「バームクーヘン山内」、濱家隆一は「リーフパイ濱家」への改名を宣言して、新商品をアピールした。

 

三代目 JSB 山下健二郎「ボーカルってこんな気持ちなんだね(笑)」 6回目の山フェスで美声を披露?

2025.01.27 Vol.Web Original

 ダンス&ボーカルグループ、三代目 J SOUL BROTHERSの山下健二郎がパーソナリティを務めるラジオ番組のイベント「三代目 J SOUL BROTHERS 山下健二郎のZERO BASE presents 山フェス2025 ~JUNGLE~」(以下、山フェス)が、1月26日に横浜アリーナにて開催された。山下がオーガナイザーを務める人気イベントで、この日で6回目の開催。倖田來未、DA PUMPを始め、PKCZ、KAZ(GENERATIONS/数原龍友)、岩谷翔吾(THE RAMPAGE)、澤本夏輝(FANTASTICS)、BALLISTIK  BOYZ(BBZ)、THE JET BOY BANGERZ(TJBB)、ナダル(コロコロチキチキペッパーズ)らも参加し、各アーティストによる音楽ライブやコラボレーション、ゲームなど様々な企画で、1万人のオーディエンスと盛り上がった。

  オープニングアクトのTJBBが迫力のパフォーマンスで会場を温めると、探検家スタイルの山下が登場してイベントがスタート。イベントのサブタイトルは“JUNGLE”。“様々なジャンルの出演者が垣根を越えて集まる”という意味を込めて山下が発案したという。

  最初のゲストアーティストは、「山フェス」おなじみとなったBBZ。 「SUMMER HYPE」「SAY IT」「360°」「ラストダンスにBYE BYE」 「Animal」「Meant To Be」の 6曲を披露。キレキレのダンスナンバーはもちろん、しっとりと聴かせる曲も。さらにアリーナ外周を回って、リスナーとの交流を楽しむ場面も。メンバーの日髙竜太は「山フェス、やっぱ良いね。アットホームな感じ」としみじみ。 

水川かたまり「一生懸命やってるとこに唐田えりかさんが“フッ”って…」初主演映画舞台挨拶でネガティブ全開

2025.01.23 Vol.web original

 

 映画『死に損なった男』(2月21日公開)の完成披露舞台挨拶が23日、都内にて行われ、主演・水川かたまり(空気階段)と、共演の正名僕蔵、唐田えりか、喜矢武豊、堀未央奈、田中征爾監督が登壇。本作で映画初主演を果たした水川がネガティブ発言を連発し会場の笑いをさそった。

『メランコリック』で話題を呼んだ田中征爾監督によるオリジナルストーリー。

 本作で映画初主演を果たした、お笑いコンビ・空気階段の水川かたまり。主演オファーを聞いたときは「質の悪いドッキリだと思いました。もうちょっとマシな嘘つけよ、って」と振り返り、撮影現場に入った後も「“キッザニア”に行って映画撮影の現場を体験させていただいているよう」。

 初主演のプレッシャーは?と聞かれると「あまり無くて。今も無くて。自分で思っているより度胸がある人間なのか、思っているよりバカなのか…」と首をかしげた。

 そんな水川の演技に、唐田えりかが「台本を読んでいた時より笑えたり、絶妙な間や笑いが、さすが芸人さんだなと思いました」とたたえたが、水川は「普通に一生懸命やってるところで、唐田さんが“フッ…”ってなるので、そこでも“キッザニアみ”を感じました」とネガティブ全開。舞台中央の主演の立ち位置にも「最初で最後だと思います。すごく居心地が悪いです」。

 田中監督からもほめられたという水川だったが「“こいつ映画のこと何も知らなくておびえているだろうから、いい言葉をかけてやろう”と言ってるんだろうと思ってました。監督も、本物の監督かどうかまだ怪しんでいた時期だったので」と明かし、田中監督も苦笑。

 イベントの後半では、おみくじでヒットを占うことになるも、水川は「引いたらドッキリとか…。観客からパイを投げつけられるんじゃないか」と最後の最後までドッキリを疑っていた。

令和ロマンが今年もキャリア祈願! 去年と同じボケのくるま「縁起がいいからね」

2025.01.18 Vol.Web Original

 お笑いコンビの令和ロマンが1月18日、渋谷区のSHIBUYA CASTに登場した「キャリア祈願神社2025」のイベントに登場、自身の2025年のキャリアアップを祈願した。

 寒空の下で2人を待ちわびていたファンに迎えられて登場。座って待っているファンの姿に、くるまは「寒そう過ぎないですか?地べたじゃないですか……環境終わってる」。ケムリも「……厳しい環境ですが、お願いします」とあいさつ。

 昨年に続き、2年連続でのイベント出演。司会者からイベント開始の2時間前から待っていた人がいると伝えられると、ケムリは「……コミケじゃないんだから」と少しうれしそうだった。

 漫才日本一を決める『M-1グランプリ』2連覇を改めて祝う来場者の“鳴りやまない拍手”のなか、イベントはスタート。鏡割り、参拝、絵馬の発表に、来場者が参加しての「キャリアおみくじ」、公開キャリア相談、複数パターンのフォトセッションとメニュー盛りだくさんのイベントで、令和ロマンの2人も「さくさく行きましょう!」。途中、強い風が吹き、「激寒!帰ろう! 今帰っても誰も責めない!」(ケムリ)、「帰ってもおかしくない!」(くるま)というほどの寒さも手伝って、スピード感と笑いにあふれるイベントになった。

 昨年に引き続き、キャリアにおける2025年の願いをしたためた特大絵馬も公開。

「旅番組」としたのはケムリ。「僕、旅番組がめちゃくちゃ好きで、ぜひ出たいってあらゆるメディアで言ってるんですけど、こんなに言ってまだ何もが話がこないんです。今年はぜひやらせてもらいたい」。くるまが「『クレイジージャーニー』(から)は来てないの?」と聞くと、「…『クレイジージャーニー』は来てないよ! あれ、旅番組だと思っていない」ときっぱり。昨年の祈願したのは冠番組だった。

 一方、くるまが祈願したのは「共通テスト、8割!」。昨年このイベントに出演した時に「共通テスト、7割」と絵馬にしたためた。「……そういうお笑いがあったんですよ」としたうえで発表した今年の8割も薄めの反応で「これ言わない方が良かった」と本人。ケムリが「1年間勉強して1割上がったのか知らないけど」。くるまは「昨年もこれで連覇できたので、同じボケをしておいた方がいいかなって」。ケムリも「縁起がいいからね」と同意していた。

 

チョコプラ松尾が「9キロ走って9キロ減量。そして来年の箱根駅伝で9区を走れるようにしたい」と無謀な目標

2025.01.09 Vol.Web Original
 お笑いコンビ「チョコレートプラネット」の松尾駿と長田庄平が1月9日、都内で行われたHOKA「BONDI 9」発表会にゲストとして登壇した。
 
「BONDI」はパフォーマンスフットウェア及びアパレルブランド「HOKA」の人気モデルのロードランニングシューズ。ということで「“走り”の新年の抱負」として松尾は「9キロ走って9キロ減量」という目標を掲げた。
 
 この日は東洋大学の選手として箱根駅伝に出場し、現在はHOKAアンバサダーを務める柏原竜二氏も登壇。松尾は自身を「オーストラリアのボンダイビーチを9年間、毎日9キロ走っているボン・ダイ」と言い張ると「おい、竜二!」とかつて箱根駅伝で“2代目・山の神”と呼ばれた柏原氏とは旧知の間柄であることをアピール。柏原氏曰くボン・ダイは「浜の神」と呼ばれているとのこと。

令和ロマンがM-1史上初の2連覇!「ラストイヤーまであと8年。いつ出てくるんだろうっていう恐怖で怯えあがらせたい」

2024.12.23 Vol.Web Original

 いま最も面白い漫才師を決める『M-1グランプリ2024』の決勝大会が12月22日、六本木のテレビ朝日で行われ、令和ロマンが史上初最多エントリーとなった10330組の頂点、第20代目のチャンピオンに輝いた。令和ロマンは昨年の大会でも優勝しており大会史上初の二連覇を果たした。

「当然のことです」と最終決戦に進んだ令和ロマン。バッテリィズ、真空ジェシカと渾身のネタでぶつかったあと、結果発表で画面に自分たちの名前が増えると静かにガッツポーズ。髙比良くるまは「去年の倍うれしいです。あー、まじでうれしい」。松井ケムリも「悔いなくやりました」。そして、すかさず「もう出たくないです。もういいです」。昨年くるまが出場すると宣言したことを思い出させるスピード感だった。番組は、ケムリの「俺たちがチャンピオンだ!」で終了した。

本当に面白い人は、上に厳しく下に優しい。人との絶妙な距離感も知っていて、人間として最高だ。だから、子どもたちには本当に面白い人間になってほしいし、目指してほしい【徳井健太の菩薩目線 第227回】

2024.12.20 Vol.Web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第227回目は、「よしもと放課後クラブ」について、独自の梵鐘を鳴らす――。

 

「よしもと放課後クラブ」なるものが、東京・大阪・沖縄の3カ所にあることをご存知でしょうか?

どんなことをしているのかを説明しますと、

“小中高生の皆さんに安心して身を置けるスペースや仲間との交流、さらにエンターテインメントでの夢の実現を応援する(子どもたちが放課後の時間を利用して楽しむ、イベントやエンタメスクールのクラブ活動)”

というもので、 「K-POPダンスクラブ」「よしもとお笑いクラブ」「イラストマンガお絵かきクラブ」などを開講している。ちなみに、吉本興業ではエンタメを学びながら、高卒資格取得が目指せる吉本興業高等学院という学校もありまして、僕らが東京NSC5期生だった頃の吉本興業からは考えられないくらいメタモルフォーゼを遂げているのです。

 

そして、僕は毎週水曜日に行われている「よしもとお笑いクラブ」のゲスト講師として、バッドボーイズの清人さんとともにお邪魔することになった――というのが今回のお話。

サンシャインシティ文化会館ビル7階に東京校はある。

まさか、サンシャインの中に吉本の学校がある日が来るなんて、僕の知っている吉本興業は遠くになりにけり。この日は、漫才をテーマに1カ月間かけて作り上げたネタを、ゲスト講師である僕たちの前で披露するというものだった。授業参観的な要素もあったのだろう。お父さんやお母さんたちもいて、とても牧歌的な雰囲気が流れていた。

とは言っても、「ネタ見せ」だ。ネタを見るからには、きちんと評価をしないといけない。一方で、NSCとは違ってあくまでクラブ活動とするなら、一体どれくらいの熱量で子どもたちのネタを見ればいいんだろう。周りを見ると小学生も少なくない。

そこで僕は、子どもたちに「芸人になりたいですか?」と聞いてみた。彼ら彼女らは一同に、「なりたい!」と大きな声で返すではありませんか。本気の子が一定数いると思うと、M-1の決勝に進めるようなシビアなお笑い評をした方がいいかなと思う反面、この場には「子どもたちにコミュニケーション能力や明るさを育んでほしい(だけ)」と願って参加させている親御さんたちもいる。

僕は悟った。こんなことを考える時点で、NSCや若手のネタ見せとはまったく違う空間であることを。ここは、あくまで放課後の延長線上なのだ。

思い思いに子どもたちがネタを披露する姿は、一点の曇りもなかった。自分たちが面白いと信じて疑わないものをやり続けるだけ。例えば、漫才師の銀シャリが大好きだという子たちは、終始、「銀シャリになりたい! 面白い!」といった漫才をしていて、そこには戦略や理論といった大人特有のフィルターはなく、ただただピュアな笑いが広がっていた。カワウソが好きだという子は、ずっとカワウソのぬいぐるみを抱きながら漫才をしていた。

人前で何かができること自体、僕は素晴らしいことだと思う。だから、ダメ出しをする必要なんかなくて、「もっとこうすれば伸びると思う」といったことを伝えることに決めた。

ネタが飛んでしまった子どもたちには、「その間に黙っているともったいないから、ネタが飛んでしまったとき用の一ネタを仕込んでおくといいよ。二人でいちゃついたりして、あえて失敗を笑いに変えたら楽しくなるから」なんてことを伝えると、子どもたちも「うんうん」と素直に聞いてくれた。

アドバイスをすればするほど、子どもたちは真剣に耳を傾ける。自分がめちゃくちゃ向いているのではないかと怖くなるくらいに、子どもたちは目を輝かせている。僕は基本的に褒めることを第一に考える。本気でM-1を獲りに行くことを考えている若手にダメ出しするよりも、芽が出る、出ない以前の状態――土をならすくらいの状態にある小中学生くらいにアドバイスを送る方がいいんだろうなと思った。子どもたちの笑いと目線が近いのかもしれない。

僕自身、面白いとかコミュニケーション能力があるということは、生きていく上で大きな武器になると思っている。そうした感性は、必ずしも芸人になるためにあるものではなくて、社会に飛び出したときに役にさえ立てばいい。ご存知のように、芸人の世界はとても厳しい。売れる人はほんの一握りに過ぎない。優れた感性を特定の分野で深く使うことも大切だろうけど、浅く広く使うことだって大事だ。

この場所は、NSCとは違ってあくまでエンタメを通じて、人生に役立つスキルを養う場所なんだろうと僕は感じた。笑いの役割は、僕らが門を叩いたときより多岐にわたるものへと変わったのだろう。ネタを披露している子どもたちの姿は、「売れたい」といった感覚以前の「面白い」があふれていて、なんだか妙に心が洗われた。自分にも、こんな時代があったんだろうな。

まだまだ知られていない取り組みだと思うけど、近い将来、こうした笑いに特化した習い事は当たり前になるような気がした。子どもをピアノ教室やプール教室に通わせるように、人前で何かを披露することを当たり前にする習い事――そんな未来が訪れたら、結構面白いことになると思うんです。

M-1審査員9名決定! アンタ柴田、かまいたち山内、オードリー若林が初挑戦

2024.12.15 Vol.Web Original

 最も面白い漫才師を決める『M-1グランプリ2024』の決勝(12月22日)の審査員が12月15日発表された。メンバーは、石田明(NON STYLE)、海原ともこ(海原やすよともこ)、柴田英嗣(アンタッチャブル)、哲夫(笑い飯)、博多大吉(博多華丸・大吉)、塙亘之(ナイツ)、山内健司(かまいたち)、礼二(中川家)、若林正恭(オードリー)の9名。柴田、山内、若林はM-1審査員に初参戦となる。

 決勝の前に行われる敗者復活戦では、観客500人と、井口浩之(ウエストランド)、 久保田かずのぶ(とろサーモン)、 斎藤司(トレンディエンジェル)、 野田クリスタル(マヂカルラブリー)、 渡辺隆(錦鯉)が審査する。 

「ギャラを持っていかれる」ことに対して文句なんて一つもない。NSCで最初に教えるべきは、ボトルキープ理論だ【徳井健太の菩薩目線 第226回】

2024.12.10 Vol.web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第226回目は、ボトルキープについて、独自の梵鐘を鳴らす――。

 考えれば考えるほど、ボトルキープは興味深い文化だなって思う。

「今までボトルキープしたことがないんだよね」

 と奥さんに伝えたら、「うそでしょ」と言わんばかりにぎょっとされた。北九州で生まれた彼女にとってボトルキープは当たり前だそうで、小さい頃にお父さんとお母さんと居酒屋へ行くと、決まってボトルキープが置いてあったという。

 奥さんは、「特に意味があったわけではないと思うよ」と断りを入れるものの、たしかにボトルキープはよくできているなと、僕は思った。もちろん、リーズナブルさはあるだろう。でも、安さだけを求めるなら、そのボトルをスーパーで買って家で飲んだ方が、もっと安上がりだ。

 ボトルキープをする――。

 そうすると、「また来るからね」という意思表示になる。暗黙の了解としてのボトルキープ。コミュニティとしてのボトルキープは、一定の役割を果たしているということになる。あくまで僕個人の肌感だけど、ボトルキープは西日本の方が一般的なイメージがある。対照的に、東京でボトルキープをしているお店は、かなり限られるのではないかと思う。

 いま、東京で飲んでいると、なかなかコミュニティを感じられる機会は少ない。そこには、自分のことだけしか考えられない個人主義的な発想もあるだろうし、街が都市化していくにつれ、地域社会に対する関心の希薄化もある。飲みに行っても、個人的な趣味や嗜好で飲んでいる人が多く、コミュニティを考えて飲んでいる人なんて、一体どれくらいいるのだろうかと勘繰ってしまう。

 ボトルキープ的な考え方を、生きていく中に取り入れてみると面白いと思うんです。

 人間関係や仕事の中において、自分と輪をつなぐような“何か”はあった方が望ましい。酒場におけるボトルキープのように、何かがキープされているから、持ちつ持たれつ、そこに居場所が生まれる。

 例えば所属事務所。僕は吉本興業に所属しているから、当然ギャラの何割かは事務所に持っていかれる。それに対して、不平不満を口にする若い子たちも少なくない。

 でも、こう考えてみたらどうだろう。

 僕らが全く売れていない頃、僕らは売れている先輩たちの“持っていかれたお金”によって生かされていた。稼いでくれる人がいるから、無名で実力もない僕たちは一応所属という形になっていたし、その看板があることで、僕らも笑いが好きでい続けられたと思う。

「そうはいってもたかだか数百円のギャラしかもらえないじゃないですか?」なんて反論もあるだろうけど、本当は数百円ももらえないような杜撰でエゴにまみれた笑いしかしていない。もらえるだけでもありがたいし、もっと言えば劇場代や諸経費は事務所が持ってくれている。しかも、たった数百円でも、「こんなにウケたのに500円かよ」とか、「交通費を考えるとマイナスになる」とか話のネタにもなる。こんなことを笑って話せたり、いつかを夢見てチャレンジできるのは、誰かが稼いでくれているから。

 だから、自分たちがそれなりに売れ始めたとき、「割に合わない」と話すのは、僕には違和感に映る。持っていかれるお金は、ボトルキープのような存在で、それがあるから居場所があって、コミュニティが成立するのだと思う。

 こうしたことを理解するには、年齢を重ねていかないと分からないことかもしれない。吉本であればNSCの授業で伝えた方がいいと思うし、社会であれば高校や大学の授業で教えてあげてもいいんじゃないかなって思ったりもする。今は言葉で説明してあげないと分からない人が増えたから。

 極論かもしれないけど、常連だった僕が死んでしまったら、店の飲み仲間たちはいつか僕のことを忘れるだろう。別に思い出してほしいってわけじゃないけど、もし仮に「徳井さん」ってボトルが残っていたら――。そういうものがあるのとないのとでは、まるで世界は変わってくる。世の中、もっとボトルキープ的な発想があったら、人に対して優しくできたり、想像力が豊かになったりするんじゃないかなと、つくづく思う。

M-1決勝進出者決定! 現王者の令和ロマン、ヤーレンズ、真空ジェシカら9組 22日に漫才日本一決まる

2024.12.06 Vol.Web Original

 漫才日本一を決める『M-1グランプリ2024』の決勝に進出する9組が決定した。

 決定したのは、ママタルト(サンミュージックプロダクション)、令和ロマン、ジョックロック、真空ジェシカ(プロダクション人力舎)、エバース、トム・ブラウン(ケイダッシュステージ)、ダイタク、ヤーレンズ(ケイダッシュステージ)、バッテリィズ。事務所表記の無い出場者は吉本興業所属。9組のうち、ママタルト、ジョックロック、エバース、ダイタク、バッテリィズの5組が初の決勝進出となる。

 恒例の決勝進出者会見は都内で行われ、TVerスペシャルライブの生配信。マヂカルラブリーが司会を担当した。

 現王者で2連覇を狙う令和ロマンの髙比良は司会の野田から「どういう気持ちで参加してるんですか?」と聞かれ、「通過点、ただそれだけです」と余裕の発言をすると、慌てて松井が「王者すぎる! それじゃ悪役だよ」。その後も孤高の王者風にボケ続けた。松井は、昨年の優勝賞金1000万円を事前の約束によりすべて髙比良にあげてしまったため、「今年は1000万円を取り返しにきました。忘れ物の1000万!」

 生配信終了後の質疑応答では、現王者として優勝の決め手を聞かれ、髙比良は「M-1への愛じゃないでしょうか」とキッパリ答えるも、松井は「一番おもしろい漫才をした人が優勝すると思います」と冷静。他メンバーと比べると「実績」「それだけは負けてないと思います」と2人で胸を張った。

 昨年令和ロマンに敗れ準優勝となったヤーレンズは、楢原の「憎っくき令和ロマンを倒す」というコメントが不発に終わり、出井が「いけすかない王者を俺が倒してやりますよ」と前に出るも、真空ジェシカの川北に絡まれて引っ込んだ。

 決勝進出の感想を聞かれたママタルトの大鶴は「みんながよくこれをゴールインと言いますが、私はスタートなのかなと思います」と落ち着いた様子。

 ジョックロック・福本はネタ同様に「めちゃくちゃうれしー!」と立膝ポーズで雄叫び。マヂカルラブリーの2人が「見てたやつだ」「生だ」と福本のボケに喜ぶと、福本はすかさず「CMとかに使いやすいので」とアピールしてみせた。

 4年連続の決勝進出となった真空ジェシカは、「さっきまで犬の姿だったので」など、今年の会見でも川北がボケ三昧。隣に立っていた福本と叫び合う即興のボケがハマり、会見中に何度も2人でボケ合っていた。

 バッテリィズは「名前呼ばれへんかなと思ったら、呼ばれてうれしかったです」「賞金は全部親にあげます。あげたら喜ぶんで」など、エースが素直すぎるコメントを連発。

 ラストイヤー&準決勝進出6回目にして遂に決勝への切符を掴んだ双子コンビ・ダイタクは、発表の際のリアクションについて「2人がかぶったら『双子だな』ってなるし、合わなかったら『双子なのに』ってなるので、ちょっとだけ合ってると思います」と2人で照れ笑い。「泣くかと思ったんですが、うるうるくらいで。でもその後、出所明けくらい後輩たちが来てくれたので泣きました」とも明かした。

 6年ぶりに決勝に返り咲いたトム・ブラウンは、「2018年の時は優勝を目指していたのに、『飛び道具』『爪跡残せればいいじゃん』って言われて正直ムカついていた。6年越しにようやく決勝に行けたので、正直死ぬほどうれしいです」と告白。またケイダッシュステージからトム・ブラウンとヤーレンズ2組が決勝に進出したということで、事務所初の優勝コンビ誕生への期待も膨らませていた。

 エバースの町田は発表の瞬間について「ゾーンに入ってました」の一点張り。堂々としているように見えるも、野田から2人とも緊張しやすいことをバラされると、佐々木は「準決勝で緊張しないようにすべてのライブを準決勝だと思ってやったら、緊張して全部噛んだんです」と明かし会場を笑わせた。 

 本番のネタ順はおなじみとなった「笑神籤(えみくじ)」方式で決まる。

 決勝戦は12月22日午後18時30分から。ABCテレビ・テレビ朝日系列にて全国ネット生放送。彼ら9組に、決勝前敗者復活戦(東京・新宿住友ビル三角広場)で選ばれる1組を加えた計10組で優勝賞金1000万円と漫才日本一の称号を競う。「敗者復活戦」は午後3時からABCテレビ・テレビ朝日系全国ネットで生放送予定。

 

実際に、ライブでお金も時間も体力も使わない人の意見なんて聞かなくていい。選挙も、知恵も時間も体力も使わない人の意見なんて、反映されなくていいと思う〈徳井健太の菩薩目線 第225回〉

2024.11.30 Vol.Web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第225回目は、ネット選挙について、独自の梵鐘を鳴らす――。

 今年は何かと話題になる選挙が行われた一年だったような気がする。ざっと振り返るだけでも、7月の東京都知事選挙、10月の衆議院選挙、11月の兵庫県知事選挙と印象的な選挙が続いたと思う。

 僕と奥さんは、選挙速報を見ながらあーだこーだと喋ることが好きだ。そのたびに、スマホやパソコンから投票できるネット選挙はアリかナシかみたいな話になる。僕は一般論的な意見同様に、「投票率も上がるだろうから導入してもいいんじゃないか」と話すのだけど、奥さんは「そうかなぁ」と首をかしげる。

「選挙に行きたくない、どこにも入れたくない、めんどくさいといった人たちに対して、ハードルを下げる必要はないんじゃない?」

 というのが奥さんの意見だ。さほど政治に関心のない人の意見を取り入れることで、民意が正しく反映されなくなるなどの意見はよく聞くけど、「ハードルを下げてしまう」という奥さんの意見はあまり聞かない意見だったから、僕は面白い意見だなと食いついた。

 奥さんは、シンガーソングライターでグラビアなどもしていたから、お客さんに対して、僕以上に一家言を持っている。

 例えば、インスタライブのような無料のイベントを開くと、「もっと肌を露出したほうがいい」といった意見が必ず飛んできたという。さまざまなことを言われるため、物は試しとやれる範囲のことは一応やってきたそうだ。ところが、そうやって意見を飛ばしてくる人ほどライブに来ないし、実際にライブに足を運ぶお客さんはもっと真剣に考えてくれるという。ふわふわしたクラウド上の意見や無料の意見は、少なくても自分にとってはプラスになるものでもなかったと教えてくれた。来てくれるお客さんは、シンプルに音楽や歌が好きな人や、自分のことを応援してくれる人ばかりだ、とも。

 たしかに、この視点は選挙にも言えることだと思った。わざわざ足を運んだ人の意見だからこそ聞く意味があるのであって、行く気がしないとかめんどくさい、ワカラナイなどと言っている人の意見を、便利にすることで半ば強制的に投票させる必要ってあるんだろうか? 「ハードルを下げる」ことと、「門戸を広げる」ことはイコールではないってことだと思うんです。

 新しいニーズを増やしたいからといって、ハードルを下げる。それって一時的には効果があるのかもしれないけど、中長期で考えると本当に意味があるのだろうか。物事は、やらないよりかは、ひとまずやってみた方がいいこともある。とは言え、ハードルを下げると、当然海千山千いろんな人が流入し、結果的にそのカオスと化した状態を整備するのに、余計な時間とお金がかかりそうでもある。「門戸を広げる」ために「ハードルを下げる」のは違う。分けて考えないといけない。

 分かりやすくすれば良いと思う。

 選挙であれば、行く気がしないとかどこに入れていいか分からないと言っている人がいるなら、分かりやすくしてあげればいい。よく分かんないから足が重くなる。だったら、その目詰まりを解消してあげれば、多少なりとも足取りも軽やかになるんじゃないんだろうかとも思う。そう思っていたのだけれど、この一年の間に、動画の切り抜きやTikTokなどによって、その“分かりやすさ”が利用できるものだということが明らかに……。選挙って難しい。

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