日活と東宝東和が共同で立ち上げたアジア映画の新レーベル〈GOLDEN ASIA〉発表会見と、その第1弾配給作品を手掛けたチャウ・シンチー監督の来日会見が22日、都内にて行われた。
〈GOLDEN ASIA〉は“アジア映画最強のレーベル”をコンセプトに、昨年にインド映画『きっと、うまくいく』をヒットさせた日活と、70~80年代にかけてブルース・リーやジャッキー・チェンの作品をヒットさせた東宝東和が、タッグを組んだ新レーベル。その国で興行収入第1位を記録した作品など、アジア各国の第一級作品を日本で公開する他、海外との合作による映画製作も予定している。
そのレーベル第1弾に選ばれたのが『少林サッカー』『カンフー・ハッスル』で日本でも人気を博した、チャウ・シンチー監督の最新作『西遊記~はじまりのはじまり~』。「本作を(レーベル第1弾に)選んだのはなかなか目が高いですね(笑)」と会場を笑わせつつ「西遊記はずっと以前から録りたいと思っていたテーマ。撮影に入る前は不安もあったが完成作はすべてが期待以上の出来で大満足です」と自信を見せた。
また、劇中で日本の刑事ドラマ『Gメン’75』のテーマ曲が流れることについて「単に僕がドラマのファンだったので(笑)。三蔵法師が仲間を従えて悪に立ち向かう姿がGメンに通じるものがありますしね」と答え、さらに「孫悟空が何度か変身して最終的に巨大な猿になるところは、日本の『ドラゴンボール』の影響です」と明かした。
また本作で出演はせず、製作・監督・脚本に徹したことについて「自分に合う役が無かったし、僕は主役しかやりませんので(笑)」とニヤリ。今回、6年ぶりの来日を果たした監督。会見では終始、茶目っ気たっぷりの答えで記者たちを笑わせ、相変わらずのシンチー節で会見を沸かせていた。『西遊記~はじまりのはじまり~』は11月、TOHOシネマズ有楽座他にて全国公開予定。
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『フルスロットル』試写会に15組30名
デトロイトにある“ブリックマンション”は暴力とドラッグが蔓延する無法地帯。潜入捜査官・ダミアンは、そこを仕切るマフィアが中性子爆弾を奪い、起動させたという情報を得る。タイムリミットはわずか10時間! ダミアンは、マフィアに恋人を誘拐された、驚異の身体能力を持つ男・リノと手を組み、危険なマンションに潜入することに。はたして2人は爆弾までたどり着き、300万人のデトロイト市民と愛する人を救うことができるのか。そして事件の裏に隠された巨大な陰謀とは…!?
主人公・ダミアン役のポールは、おなじみのカーアクションだけでなく、手に汗握る肉弾戦にも挑戦。相棒となるリノ役には、パルクールの共同創始者、ダヴィッド・ベル。スクリーン所せましと見せつける驚異のパルクール術に注目だ。監督は『トランスポーター3 アンリミテッド』など、ベッソン作品の編集を手掛けたカミーユ・ドゥラマーレ。そしてリュック・ベッソンが脚本を担当する。9月6日より新宿ピカデリー他にて全国公開。
『柘榴坂の仇討』試写会に20組40名
『鉄道員(ぽっぽや)』『壬生義士伝』の浅田次郎の短編集『五郎治殿御始末』の中の一編を、中井貴一を主演に迎え、若松節朗監督が映画化。
ときは幕末、安政7年。主君・井伊直弼の御駕籠回り近習役として仕えていた彦根藩士の志村金吾は、桜田門外において目の前で井伊の殺害を許してしまう。切腹も許されず、敵討ちを命じられた金吾は、時代が明治へと移り変わり、政府によって敵討ちが禁じられてもなお、井伊を殺害した刺客を探し続ける。やがて金吾は、井伊を討った水戸藩浪士で、車引きの直吉と名を変えて生きていた佐橋十兵衛を見つけ出す…。
志村金吾役には、『壬生義士伝』以来、約11年ぶりの浅田作品出演となる中井。誇りと覚悟を持ち続ける“最後のサムライ”として凛とした生き様を見せる。金吾を献身的に支える妻役には広末涼子。佐橋十兵衛役に阿部寛。井伊直弼を演じるのは人間国宝の歌舞伎役者・中村吉右衛門。
主君のかたき討ちという使命を一心に守り続けた男のひたむきな姿に涙があふれる。
9月20日より全国公開。
今週のオススメMOVIE 2014.7.21〜
『複製された男』
アダムは同僚から勧められたビデオの中に自分と瓜二つの男を見つける。その男・アンソニーと対面を果たすが…。
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ 出演:ジェイク・ギレンホール他/1時間30分/クロックワークス、アルバトロス・フィルム配給/TOHOシネマズ シャンテ他にて公開中 http://fukusei-movie.com/ R15+
©2013 RHOMBUS MEDIA (ENEMY) INC. / ROXBURY PICTURES S.L. / 9232-2437 QUEBEC INC. / MECANISMO FILMS, S.L. / ROXBURY ENEMY S.L. ALL RIGHTS RESERVED.
『エスケイプ・フロム・トゥモロー』
突然、会社を解雇されたジムは口うるさい妻と2人の子供を連れて人気のテーマパークで現実逃避。しかし黒いプリンセスが仕掛ける悪夢に巻き込まれ…。
監督:ランディ・ムーア 出演:ロイ・アブラムソン他/1時間30分/ピクチャーズ・デプト配給/TOHOシネマズ 日劇他にて公開中 http://escapefromtomorrow.jp/ R15+
©2013 MMX II BY MANKURT MEDIA LLC
『毎日がアルツハイマー2 関口監督、イギリスへ行く編』
認知症の母・ひろこさんと山あり谷ありの日々を送る関口監督。あれから2年。最先端の認知症介護に興味を抱いた監督はイギリスへ飛んだ!
監督:関口祐加/51分/シグロ配給/ポレポレ東中野他にて公開中 http://maiaru2.com/
©2014 NY GALS FILMS
『ママはレスリング・クイーン』
5年ぶりに息子・ミカエルと再会したシングルマザーのローズ。WWEファンのミカエルの心を開くためスーパーのレジ仲間とプロレスチームを結成するが…。
監督:ジャン=マルク・ルドニツキ 出演:マリルー・ベリ他/1時間37分/コムストック・グループ配給/ヒューマントラストシネマ有楽町他にて公開中 http://wrestlingqueen.com/
©2013 KARE PRODUCTIONS – LA PETITE REINE – M6 FILMS – ORANGE STUDIO – CN2 PRODUCTION
『靖国・地霊・天皇』
246万人の戦没者が合祀されている靖国神社。“靖国”をめぐるさまざまな論点について異なる意見を持つ2人の弁護士が語る。
監督:大浦信行 出演:大口昭彦他/1時間30分/国立工房配給/ポレポレ東中野にて公開中 http://yasukuni-film.com/
©国立工房2014
『幕末高校生』
1868年、幕末。新政府軍と幕府軍との戦いを前に、勝海舟は“未来”から来たという高校教師・未香子とその教え子・雅也と出会う。彼らは江戸では戦が起こらないと断言するが…。
監督:李闘士男 出演:玉木宏、石原さとみ他/1時間48分/東映配給/7月26日より丸の内TOEI他にて公開 http://www.bakumatsu-kokosei.jp/
©2014「幕末高校生」製作委員会
『こっぱみじん』
20歳の美容師・楓。惰性で付き合う彼氏がいたが初恋の相手・拓也と再会。ところが拓也は楓の兄・隆太に思いを寄せていて…。
監督:田尻裕司 出演:我妻三輪子他/1時間28分/トラヴィス配給/7月26日より新宿K’sシネマ他にて公開 http://koppamijin.com/
©冒険王
『ダバング 大胆不敵』
義父から愛情を与えられず育ちながらも正義感ある警官に成長したチュルブル。しかし彼を快く思わない青年政治家がチュルブルを始末しようと…。
監督:アビナウ・シン・カシュヤップ 出演:サルマーン・カーン他/2時間6分/太秦配給/7月26日よりシネマート新宿他にて公開 http://www.u-picc.com/Dabangg/
©Eros International Ltd.
“カンヌ常連監督”が放つ待望の最新作! 『2つ目の窓』
カンヌ国際映画祭において、1997年『萌の朱雀』でカメラドール(新人監督賞)を受賞、2007年には『殯の森』でグランプリ(審査員特別大賞)を受賞した、河瀬直美監督の、最新作がいよいよ公開。
「目に見えるものだけがすべてじゃない。目に見えないものをスクリーンに焼きつけたい」とデビュー当時からそう語り続ける監督。これまで生まれ故郷の奈良を舞台に、目に見えないさまざまな思いを綴ってきたが本作では、いまなお自然と神と人が共存する奄美大島を舞台に、島で暮らす少年と少女の姿を描く。河瀬監督が主人公として起用した若手の2人にも注目だ。
父と別れた母と2人で暮らす多感な高校生・界人役には、歌手のUAと俳優の村上淳の息子である村上虹郎。映画初主演となる本作で俳優デビューを果たした。ちなみに今回、父・淳とは親子役で共演している。島の“神”であるユタを母に持つ少女・杏子役には『理想の息子』の吉永淳。他、杉本哲太、松田美由紀、渡辺真起子らベテランが脇を固める。
母親の“女”の顔に嫌悪感を抱く界人。“神”でありながら病で死を迎えようとする母の思いを受け入れられない杏子。それぞれに行き場の無い思いを抱える2人が、大自然の中で気づいた“命”の真実とは…。
生と死をあるがままに受け入れ、命を次の世代につないでゆく。少年と少女の目を通して、その悠久の営みの奇跡に触れる感動作。河瀬作品の撮影を数多く手がけるベテランカメラマン・山崎裕がとらえる、島の海や森の情景にも引き込まれる。
夏休みを取れた人もまだの人も映画で一休み!”思い出”になる 夏休み映画たち
東京もいよいよ夏本番!となれば映画ファンお待ちかねの“夏休み映画”がやってくる。暑い夏も忙しく働く大人にとってもはや、子供や学生時代のような夏休みを望むことはできないけれど、映画館に行けばいつでも非日常の世界で一休みできるはず。この夏、とっておきの“思い出の映画”に出会いに行こう。
『クィーン・オブ・ベルサイユ 大富豪の華麗なる転落』トークイベント試写会に15組30名
全米で大ヒットした、前代未聞の“転落”ドキュメンタリーが日本でも公開決定!
不動産業で巨万の富を得たアメリカの大富豪・シーゲル夫妻。彼らは100億円をかけ、フロリダにベルサイユ宮殿を真似た全米最大の邸宅の建築を開始した。この映画は、その完成までを追ったドキュメンタリーとなるはずだった。しかし、突如襲ったリーマンショックにより夫妻の会社は大ピンチ。夢のベルサイユ宮殿の建築もとん挫して、大富豪夫婦は転落の一途をたどることになってしまう…。
今回は、アフィリエイトで一躍大富豪になり、秒速で1億を稼ぐ男として時代の寵児となったのもつかの間、資金繰りがショートしてあっという間にホームレスにまでなってしまった与沢翼氏(株式会社Free Agent Style Holdings 代表取締役会長)をゲストに招き、トークイベントも合わせて開催。成功と転落を経験した与沢氏だけに、リアルな解説でトークを盛り上げてくれそう!
映画は8月16日より新宿武蔵野館ほか全国公開。
『STAND BY ME ドラえもん』試写会に25組50名
『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズや『friends もののけ島のナキ』を手掛けた3DCG作品の名タッグ、山崎貴・八木竜一が、日本のみならず世界で愛される『ドラえもん』史上初の3DCGに挑戦! 表情や動きなど徹底的にリアリティーを追求しながらも、オリジナルの世界観を壊さない映像を実現し、懐かしくも新しいドラえもんを生み出した。子供時代にあこがれた“ひみつ道具”の世界が立体的に体感できる映像に、子供も大人もワクワクすること間違いなし。原作の中でも名作と言われる作品をベースに新たな要素を加えて再構築した、新しくも懐かしいストーリーにも、世代を超えて感動するはず。
何をやらせてもさえない少年・のび太の前に現れたのは、22世紀から来たのび太の孫・セワシと、ネコ型ロボット・ドラえもん。のび太の悲惨な未来を変えるため、セワシはドラえもんに〈成し遂げプログラム〉をセットして、のび太を幸せにしない限り22世紀には帰れなくしてしまう。果たしてのび太は幸せになり、ドラえもんは22世紀にもどれるのか…? 8月8日(金)より全国公開。
『ケープタウン』試写会に15組30名(R15+)
『ロード・オブ・ザ・リング』『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのオーランド・ブルームと、『大統領の執事の涙』の演技派フォレスト・ウィテカーが共演する、緊迫のサスペンスアクション。昨年のカンヌ国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門でクロージングを飾った注目の一本。『あるいは裏切りという名の犬』を手掛けたジュリアン・ラプノーが脚本に参加している。
南アフリカ・ケープタウン。人気の元ラグビー選手の娘が惨殺された。有能な警部・アリは、トラブルメーカーだが信頼できる部下・ブライアンたちと捜査に当たり、事件当夜、少女がある薬物の売人と会っていたことを突き止める。その薬物は、最近頻繁に起こる“子ども失踪事件”の現場にも残されていたものだった。その薬物をたどるうちにケープタウンに潜む根深い闇が浮かび上がる。真相に迫るブライアンたちにも危険が迫っていた…。
オーランドがこれまでにないワイルドな役で、鍛え上げられた肉体を披露しているのにも注目!
8月30日より全国公開。
『プロミスト・ランド』試写会に15組30名
主演・脚本はマット・デイモン、監督はガス・ヴァン・サントという『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の2人が奇跡の再タッグを組んだ話題作。17年前の初タッグで評価を得て以来、アメリカ映画界をけん引してきた2人が、脚本家兼主演と監督として3度目のタッグを組み、新たな感動作を生み出した。アメリカを揺るがす社会問題を背景に、一人の男が人々との交流を通して自分の人生を見つめ直す姿をドラマティックに描く、心揺さぶるヒューマンドラマ。
エネルギー会社の幹部候補であるスティーヴは、農場以外何もない田舎町・マッキンリーに、ビジネスパートナーのスーとともにやってくる。マッキンリーには良質なシェールガスが埋蔵されており、スティーヴは不況にあえぐ農場主たちから、相場より安い金額で採掘権を買い占めるつもりだった。手早く町を掌握できると踏んでいた2人だったが、予期せぬ障害に阻まれることに。さらにスティーヴは仕事への信念と情熱を根本から覆されるような衝撃の真実を知ることになり…。
8月22日よりTOHOシネマズ シャンテ他にて公開。
日本の人気SF小説をハリウッドで映画化 『オール・ユー・ニード・イズ・キル』
2004年に発行された桜坂洋のSF小説を、トム・クルーズを主演に迎えハリウッドで映画化した話題作。戦闘経験の無い主人公が、戦場で出会った女性兵士を救うため、同じ1日を無限に繰り返しながら強くなっていくという独創的なストーリーに、ハリウッドが惚れ込み、一流のキャスト&スタッフを揃えて実写化した。先日来日したトムも「本当に独創的で、間違いなく面白い映画になると思った」と、これまで演じたことの無い役どころに魅了され出演を快諾したという。監督は『ボーン・アイデンティティー』『Mr.& Mrs. スミス』を手掛けたダグ・ライマン。物語の鍵を握る英雄的な女性兵士役に『プラダを着た悪魔』のエミリー・ブラント。
物語の舞台は、宇宙から来た謎の侵略者と戦う近未来。トム演じる主人公・ケイジ少佐は、死ぬと1日前に戻って目が覚めるというタイムループを繰り返すことに。ところが何度も同じ1日を繰り返すうちにスキルアップ。英雄的な女性兵士・リタと協力し、ギタイを全滅させるべく奮闘する。原作の魅力である独創性とテーマを生かしながらも、ハリウッドならではのストーリー展開やキャラクター、スケール感ある映像演出が見事にマッチ。特に、ケイジたちが着用する“起動スーツ”は、トム自身の意見も反映されたというこだわりのガジェットで、そのリアルさは必見。もちろん、これまで不屈のヒーローを幾度となく演じてきたトムが、弱くて小心者、しかも何度も死んでしまう役どころを演じているのも新鮮だ。