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松山ケンイチ 故・森田監督作で「続編やりたかった」

2012.02.20 Vol.542
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“電車”の中から手を振る出演者たちに、会場もほのぼのムード

 昨年12月に急逝した森田芳光監督が長年企画を温めてきたという映画『僕達急行 A列車で行こう』のプレミア試写会が19日、都内にて行われ、出演した松山ケンイチ、瑛太、貫地谷しほり、ピエール瀧が登壇した。

 松山と瑛太が演じる“電車好き”の青年2人が、東京と九州を舞台に繰り広げる、ハートフルなヒューマンストーリー。意外にも本作が初共演という2人だが息はぴったりだったようで、松山が「(主人公の)2人が喧嘩するならどんな感じだろうとか試したかったですし、今回は東京と九州でしたが、東京と四国とか色んな物語ができそうだと思ったので、瑛太さんとまたできればといいなと思ってました」と語れば、瑛太も「松山さんといると優しい気持ちになれまた。芝居を頑張るのは当然のこととして、人間として色んなことを肩の力を抜いて自分のペースって何だったっけ?と教えてもらいました。言葉で話したわけではないんですが、空気で話せたのがよかったです」と述べ、映画の主人公たちさながら、ほのぼのとしたムードで会場を包んでいた。

 映画は3月24日より全国ロードショー。




“ホームズ”と“ワトソン”の友情壊れる!? ジュード・ロウ来日会見

2012.02.15 Vol.541
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これまでのイメージを覆す“イケメン”ワトソン、ジュード・ロウ

 イギリスの人気俳優ジュード・ロウが15日、都内にて行われた新作映画『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』の来日記者会見に登壇した。

 同作は、ロバート・ダウニーJr.が名探偵ホームズ役、ジュードが相棒・ワトソン役という配役に加え、スタイリッシュアクションで知られるガイ・リッチー監督がメガホンをとり、従来のイメージを覆す作品として大きな話題を呼んだ人気作の続編。「ワトソンというと、これまで“年をとっていてノロマな人物”というイメージが作られていたけれど、本来は英雄的な人物だと思う。本シリーズでは原作に立ちかえり、それに僕の解釈を加えてみたんです」とジュードが言うように、より原作に近づきながらも、ふんだんに盛り込まれたアクションやユーモアも本シリーズの見どころとなっている。

 前作に続きコンビを組んだロバートとは、すっかり意気投合したと語ったジュードだったが、記者からロバートに男児が誕生した感想を求められて「いつ生まれたの!?」とびっくり。「先週生まれたの? なんてことだ。僕に連絡くれなかったってことだね。これで友情は終わりかな(笑)」とジョークを言いながらも相棒を祝福した。

 映画『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』は3月10日より丸の内ルーブルほか全国公開。




白黒映画で“金”ゲット! 話題作『アーティスト』出演の犬が快挙

2012.02.15 Vol.541
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捨て犬から“世界一の俳優犬”となったアギー

 今年の米国アカデミー賞に10部門ノミネートされている話題の白黒サイレント映画『アーティスト』の小さな“出演者”が、一足先に栄誉を獲得した。

“犬のアカデミー賞”といわれる第1回ゴールデン・カラー賞(金の首輪賞)が2月13日(日本時間14日昼)、LAにて発表され『アーティスト』で主人公の愛犬を演じたジャックラッセルテリアのアギーが見事、最優秀俳優犬賞を受賞した。

 アギーはもともと捨て犬で、殺処分されかけたところをプロの動物トレーナーに引き取られ、タレント犬となったという経歴の持ち主。本作の名演によって、第64回カンヌ国際映画祭パルムドッグ賞も受賞している。また、新携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS(Nintendo 3DS)」の米国キャラクターに決定するなど、今アメリカで最も注目される犬となっている。

“本命”のアカデミー賞授賞式は2月26日(日本時間27日)。12日に発表された英国アカデミー賞で『アーティスト』は、作品賞・主演男優賞・監督賞・脚本賞など最多7部門を受賞しており、アギーの受賞によって、さらに勢いに乗りそうだ。映画は4月7日より全国公開。ギャガ配給。




『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』

2012.02.13 Vol.541

巨匠と名優、天才子役が織りなす奇跡の物語

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©2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

 本年度アカデミー賞でも注目を集める感動大作! 9.11で父親を亡くした9歳の少年オスカーを主人公に、ある日突然愛する者を奪われた者たちの「喪失」と「再生」を描く、感動のヒューマンドラマ。

 誰にでもいつかは訪れる、最愛の人との別れ。しかしオスカー少年にとって、それはあまりにも突然で理不尽なものだった。別れを受け入れられないオスカーは、父が残した1本の鍵に答えを見出そうとする…。

 監督は『リトル・ダンサー』『めぐりあう時間』、『愛を読むひと』で、3度のアカデミー賞監督賞候補となった名匠スティーブン・ダルドリー。主人公オスカー役には本作が映画初出演となる天才子役トーマス・ホーン。トム・ハンクスとサンドラ・ブロックというオスカー俳優が両親役で初共演。また、謎の老人を演じたマックス・フォン・シドーは、第84回アカデミー賞で助演男優賞にノミネートされている。

STORY:突然、最愛の父を失った悲しみから逃れられない少年・オスカーは、父が残した1本の鍵にメッセージが込められていると信じ、ニューヨーク中の鍵穴を探す旅に出る。やがてオスカーの旅がさまざまな人をつないで…。

監督:スティーヴン・ダルドリー 出演:トム・ハンクス、サンドラ・ブロック、トーマス・ホーン他/2時間9分/ワーナー・ブラザース映画配給/2月18日より丸の内ピカデリー他にて公開 http://wwws.warnerbros.co.jp/extremelyloudandincrediblyclose/


石井竜也の総プロデュースで土屋アンナが大変身!

2012.02.08 Vol.540
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衣装とメイクだけでウン千万円!?

 デヴィッド・フィンチャー監督の最新作『ドラゴン・タトゥーの女』のイベント試写会が8日、都内にて行われ、アーティストの石井竜也と土屋アンナが登場した。

 同作にインスピレーションを受けたという石井は、同作への思いをボディーアート・パフォーマンスで表現。ヒロイン・リスベットのようなアウトローなイメージを持つ女性ということで、土屋アンナにボディーペイント、特殊メイク、コスチューム、メイクを施し“もう一つのドラゴン・タトゥーの女”に変身させた。さらにオリジナルオブジェや音楽で、空間までも演出した。今回のプロデュースには構想5カ月、制作期間2カ月、費用は全体で5000万円かかったとか。5時間かけてメイクをしてもらったという土屋も「ここまで作りこんだものはやったことが無い」と感激の様子。見事にはまった土屋のメイクに石井も「これはアンナちゃん以外考えられない。別の映画撮りたくなっちゃうなあ!」と本音をもらし会場の笑いを誘った。

 映画は2月10日より全国公開。 




『ドラゴン・タトゥーの女』

2012.02.06 Vol.540

「ミレニアム3部作」第1弾をハリウッド映画化!

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 スウェーデンで刊行され、爆発的ヒットを博した「ミレニアム3部作」の第1弾を『ソーシャル・ネットワーク』のデヴィッド・フィンチャー監督が映画化。『セブン』を超えるフィンチャー・ワールドを堪能できる、注目の一本だ。

 告発記事を書き名誉棄損の裁判で負けた社会派ジャーナリストと、エキセントリックな風貌をした天才ハッカー。異色のコンビが、40年前の少女失跡事件に端を発する衝撃の事件を暴いていく…!

 社会派ジャーナリスト・ミカエル役には『007』シリーズの新ボンドでおなじみ、ダニエル・クレイグ。正義を求めながらも他人の心を許すことができないという陰のあるヒーローを、持ち前の渋い魅力で演じきる。タイトルロール“ドラゴン・タトゥーの女”リスベットを演じるのは、新星ルーニー・マーラー。フィンチャーが描く新時代のダーク・ヒロインとして見事な存在感を見せている。原作も3部作であるだけに、クレイグ&マーラーによる異色コンビの活躍を今後も期待したくなる。

STORY:休職中のジャーナリスト・ミカエルのもとに、大財閥の元会長・ヴァンゲル老人から家族史編纂の依頼が舞い込む。しかし本当の目的は40年前に起きた親族の娘ハリエット失踪事件の真相究明だった。

監督:デヴィッド・フィンチャー 出演:ダニエル・クレイグ、ルーニー・マーラ他/2時間38分/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント配給/2月10日よりTOHOシネマズ日劇他にて公開 http://dragontattoo.jp


浅野忠信『バトルシップ』でハリウッドに出航!

2012.01.31 Vol.539
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左から浅野忠信、テイラー・キッチュ、ピーター・バーグ監督

 今春公開予定のハリウッド映画『バトルシップ』の来日会見が31日都内にて行われ、主人公・ホッパー役のテイラー・キッチュと、ライバル・ナガタ役の浅野忠信、ピーター・バーグ監督が出席した。

 映画は、太平洋上に突如現れたエイリアン部隊と世界連合艦隊の壮絶な戦いを描くSFアクション映画で、ユニバーサル100周年の記念作品でもある。浅野にとっては、昨年公開された『マイティ・ソー』に続くハリウッド大作出演。浅野との共演について尋ねられたテイラーは「普段とは全く違ったこの壮大なステージで活躍しているということには畏敬の念すら抱いてるよ」と称賛。一方、浅野も「テイラーは出会ったときからホッパーとして存在し、(浅野が演じた)ナガタと向き合ってくれた」と感謝。さらに「撮影以外でもアメリカンフットボールの試合に連れて行ってくれたり、『卓球大会やろう!』と誘ってくれた」と語り、共演者とも打ち解け合って撮影を楽しんだことを明かした。

『バトルシップ』は4月13日(金)よりTOHO シネマズ日劇ほか全国ロードショー。




林遣都インタビュー カッパスーツの小栗は「怖い人にしか見えなくて」

2012.01.30 Vol.539

『荒川アンダーザブリッジ  THE MOVIE』

漫画家・中村光の同名コミックを映像化した話題作がついにスクリーンに登場! 主人公・リクを演じるのは『バッテリー』で映画デビューを果たして以来、数多くの話題作で経験を磨いてきた若き実力派・林遣都。

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ヘアメイク・飛田卓司(カインド)
スタイリスト・菊池陽之介 撮影・神谷渚

「他人に借りを作るべからず」という教えを受けて育ったエリート御曹司・リクと、荒川河川敷に暮らす不思議な住人たちのおかしくも温かい日々を描く"AUTB"。ドラマ、そして映画版でも、原作の持ち味であるシュールな笑いが随所に生かされている。

「でも僕たちはここは笑えるシーンだとか、ウケを狙って演じたことは1度も無かったんです。作品が出来上がって、完成披露試写会で最初に一般のお客さんに見てもらったときに"そこで笑ったか!"と思ったくらいで。撮影中はみんな、ただただ真剣に演じていて、それが結果的に微妙なおかしさとかシュールさを生んだのかな、と」

 その最たるものが、小栗旬演じるカッパスーツ姿の"村長"と、山田孝之演じる"星"。そんな姿の彼らを前に、真剣に演技するのは大変そう...。

「最初は大変でした(笑)。初めて実際にメイクした小栗さんと山田さんを見たのはクランクインのときでした。僕は村のセットの中に立っていたんですけど、奥のほうから村の住人たちが続々と変なオーラを漂わせながらやってきて。僕が全員の相手をしないと、という変な責任感があったんですけど、微妙に怖くて(笑)。とくに小栗さんはメイクで表情がけっこう固まっていて、目と口しか動かない。みけんにシワを寄せた眉毛が描かれているので、いつ見ても怒っているように見えるんですよ。小栗さんと共演するのは初めてで、どんな方なのかも分からないので、本当に怖い人にしか見えなくて。でも"怒ってるんですか?"なんて聞けないし...と思っていたら、待ち時間のときに小栗さんと仲の良い山田さんが"旬、怒ってんなよ"と。すると小栗さんが"本当に怒ってないんだよ、分かってくれよ"って(笑)。それから、普通に会話したりご飯を一緒に食べたりして、だんだん仮面の奥が見えるようになったんですよね」

 そんな奇妙極まりない登場人物たちだが、俳優からすると魅力的?

「基本的に、どの役の衣装も被ってみたいし、着てみたいです(笑)。僕がとくにいいなと思うのはビリーさん。鳥の顔をした人間なので、何をやっても笑えるし。アレを被って、いろんなことしてみたい(笑)。原作があるとはいえ、誰も実際に見たことがないようなキャラクターばかりじゃないですか。いつか、ああいう役をやってみたいなと思います」

 そんな人物の中、一番"普通"に見えるのが林演じる主人公・リク。

「文句なしのエリートルートを歩いてきた男だけど、人間として大事なものを持っていない哀しい男でもあるんですよね。ただ、リクみたいな人って現実にけっこういると思うんですよ。人と関わりを持つことに消極的だったり。僕もわりと"リク側"だった時期があったので、気持ちは分かる部分もあって。でもそれは、いろいろな人と出会うなかで、すぐに人を判断せず、人を好きになったり、自分のことも好きになったり、そういうことで変わってくると思う。リクも同じですよね。哀しい男が、村の住人たちと出会ってどう変わっていったのか。映画ではそんなところも見ていただきたいですね」

 桐谷美玲演じる自称金星人の美少女・ニノに"借り"を返すため、そして荒川地区開発の視察のため、村に住むことになるリク。映画版ではリクとニノのラブストーリーに重点が置かれるのだが、この2人、いつから"恋"が始まるのか...。

「基本的には、ニノと出会って"私に恋をさせてくれないか"と言われた瞬間、リク自身では気づいていないけど、恋が始まっていたんだろうな、と思います。映画版では、ニノと初めてケンカをする場面が重要なシーンになっていると思うんですよね。誰とも正面から向き合うことがなかったリクが、本気でニノとぶつかり合って、畑の中を転がりまわって。ケンカをしたことによって、なぜニノが自分のなかでこんなに大きな存在になっているのか、気づいたと思う。そこからどんどんニノのことが頭から離れなくなるんです」

 思えば林が俳優デビューしたのは、ラブストーリーよりスポーツものが似合う16歳。以来、数多くの話題作に出演。主演を務めることも多い。そんな彼にとって俳優として生きることの喜びとは。

「やっぱり人が喜んでくれる、というのが一番うれしいですね。近いところでは自分の親とか。番組や撮影で行った場所とか、この仕事をしていたから体験できたことがけっこうあるんですけど、いつか自分に余裕ができたらそういうところに親を連れて行ってやりたい、とか思いますね...親不孝者だったので(笑)」

 こんな笑顔をリクも浮かべられるようになるかどうかは映画を見てのお楽しみ。見終わった後、カッパ姿の村長に悩みを聞いてもらったかのように、心が軽くなるはず。

「村長に悩み相談したいですよね。僕だったら...どんな人と結婚したら幸せになれるか相談したいかも(笑)」

 カッパ女子を紹介されたりして。

(本紙・秋吉布由子)

★「林遣都オフォシャルカレンダー 2012-2013」

発売日:2月4日 価格:2100円(税込)発行:SDP
http://official.stardust.co.jp/kento/

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『荒川アンダーザブリッジ THE MOVIE』

監督:飯塚健 出演:林遣都、桐谷美玲、小栗旬、山田孝之他/1時間55分/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント配給/2月4日より新宿ピカデリー他にて公開 http://autb.jp/
©2012 中村光/スクウェアエニックス・AUTBパートナーズ


『ペントハウス』

2012.01.30 Vol.539

大富豪VS使用人! 騙し合い合戦に大爆笑

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©2011 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

 この世にはタワーに“住める者”と“勤める者”がいる…!『ナイトミュージアム』シリーズのベン・スティラーと『ビバリーヒルズ・コップ』シリーズのエディ・マーフィという、コメディー映画の人気スターが初共演! NY・マンハッタンの超高級ペントハウスに住む大富豪から全財産をだまし取られたマンションの従業員たちが、財産を取り戻すため難攻不落のペントハウスに潜入するという、笑いとスリル満載のアクション・エンターテインメントだ。監督は『ラッシュ・アワー』シリーズのブレット・ラトナー。

 アメリカ現代社会の縮図を浮き彫りにする切り口で、大富豪VS従業員たちの騙し合い合戦を、笑いとアクション満載で見せる、まさに痛快な娯楽作。スティラーとマーフィもさることながら、マシュー・ブロデリックやガボレイ・シディベら脇を固める演技派俳優たちの見事な“ボケ”役も必見だ。すべての“勤める者”の溜飲を下げる!? おススメの一本。

STORY:超高級マンションの管理マネジャー・ジョシュはペントハウスに住む大富豪・ショウに自分と仲間の年金運用を頼んでいた。しかしショウは証券詐欺を働き逮捕。金が戻らないことを悟ったジョシュたちはショウの隠し金を狙うことに。

監督:ブレット・ラトナー 出演:ベン・スティラー、エディ・マーフィ他/1時間44分/東宝東和配給/2月3日(金)よりTOHOシネマズ有楽座他にて公開 http://penthouse-movie.com


『J・エドガー』

2012.01.23 Vol.538

イーストウッド監督×ディカプリオがアメリカの闇に迫る!

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© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

 監督クリント・イーストウッド、主演レオナルド・ディカプリオという豪華タッグがついに実現した話題作がいよいよ公開。いま賞レース真っただ中のハリウッドでも、大きな注目を集めている一本だ。イーストウッド作品では、これまでにも多くの有名俳優が新境地を見出してきたが、本作では“8人の大統領が恐れた男”ジョン・エドガー・フーバーを演じたディカプリオの演技に、大きな評価が集まっている。フーバーといえば、ご存じFBIの初代長官。20代にしてFBI前身組織の長となり、以後、文字どおり死ぬまで長官であり続けたという人物だ。物語は、後年のフーバーが回顧録のため、自らの過去を語り始めるところから幕を開け、回想のなかでその半生の光と影が明かされていく。今回、フーバーの20代から70代までを演じ、見事、伝説の男の内奥に迫ったディカプリオの凄みある演技に注目だ。アメリカを陰から支配したフーバー、その正義とは何だったのか。

STORY:1960年代前半。ほぼ40年FBI長官を務めてきたフーバーは自らの回顧録を作ろうとしていた。書記官にその半生を語るうち、表の経歴とともに裏側の部分も明らかにされていく…。

監督:クリント・イーストウッド 出演:レオナルド・ディカプリオ、ナオミ・ワッツ他/2時間18分/ワーナー・ブラザース映画配給/1月28日より丸の内ピカデリー1他にて公開 http://wwws.warnerbros.co.jp/hoover/


堀北真希インタビュー「”三丁目”で過ごした日々を思いだして」ほろり

2012.01.23 Vol.538

『ALWAYS 三丁目の夕日'64』

昭和の下町風景を体感しつつ、今も昔も変わらない絆の温かさを伝えてくれる人気シリーズ。その主要人物の1人・星野六子を3作に渡って演じてきた堀北真希が、本シリーズに寄せる思いを語る!

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撮影:神谷渚

 堀北が演じるのは、東北から集団就職で東京にやってきた星野六子、通称・六ちゃん。1作目では、田舎から出てきたばかりの少女だった六ちゃんだが、3作目ではすっかり成長して...。

「今回最初に"六ちゃんが結婚するから"と言って台本を渡されたので"六ちゃんが結婚!? 何がどうなってるの!?"って(笑)。もう、ドキドキしながら台本を読みましたね。これまで六ちゃんにはそんな恋の予感、みたいなこと、ありませんでしたからね」

 そう、本作では"三丁目"から巣立ちを迎える者たちがいる。その1人が六ちゃんなのだ。思えば1作目当時は堀北自身16歳という若さ。よく考えれば、7年に渡って間を置きながら、少女から大人の女性へと成長する1人の人物を演じ続けるというのは、たやすいことではないはず。

「一番気をつけたのは、別人に見えないように演じる、ということでした。当然、それぞれの作品ごとに違う部分はありますが、それを六ちゃんが成長したんだな、というふうに見てもらえるように気をつけました。例えば1作目では"赤いほっぺにおさげ"が六ちゃんのトレードマークだったんですけど、それをしなくなったら"それじゃ六ちゃんじゃない"と言われてしまうようではいけないんです。特に今回の作品は、昭和39年という日本が大きく変わった時代が描かれていて、六ちゃんもちょっとお化粧したりおめかししたりするんです(笑)。それでも見ている人に六ちゃんらしさが伝わるようにしなければならないので、それが難しかったですね」

 ともに成長してきた六ちゃん。自身から見てどんな女性?

「仕事人間ですよね(笑)。真面目で、勤勉で。でも本作では恋もしますから、そんな六ちゃんも見てもらいたいです。私も、六ちゃんは女性としても成長したんだなあ、って思いました」

 男女、世代を超えた感動を届けてくれるのも本シリーズの人気の理由。本作でも、晴れの日を迎える六ちゃんに泣かされる人が続出するはず。

「役の上とはいえ、ウエディングドレスを着た時は、私の中でもうれしい気持ちとさみしい気持ちがありました。このシリーズって、私も見ていて涙してしまうんですけど、本作ではやっぱり、六ちゃんがお嫁に行くシーンで、ほろっときましたね。自分が"三丁目"で過ごした日々を思いだして...(笑)」

 六ちゃんが実在したなら2012年現在で70歳ほどになっているはず。

「きっと、かわいいおばあちゃんになっているでしょうね。しかもモーターの整備や、自転車も直せるおばあちゃん(笑)」

 そういえば、六ちゃんが鈴木オートに就職したきっかけは、履歴書に"特技は自転車修理"と書いたのを則文に"自動車修理"と勘違いされたこと。そんな三丁目の人々のドラマに加え、昭和の風景も本シリーズの見どころだ。

「今回も三丁目のあちこちに"新しいもの"がたくさん登場します。例えば自動販売機が設置されたり、鈴木オートにカラーテレビがやってきたり。そういうのを見ると、経済が発展してどんどん変わっていった時代だったんだな、という気がしますよね。あと、今回は鈴木家のセットも少し変わって、2階に六ちゃんの部屋を作ってもらったりしているんですよ。セットですごいと思ったことは他にもいろいろありますね。1作目のときからそうなんですけど、本当に細かいところまで作り込まれているんです。八百屋さんの店先には、そのシーンの季節に合う旬の野菜が置かれていたり。見ている人はそこまで気づかなくても全然いいと思いますけどね(笑)。きっと、全体的な"三丁目"の雰囲気が伝わっていると思うので」

 その時代を知る人も知らない人も、共に感動できるという、現在の日本映画の中でも特別なシリーズとなった。

「世代を超えてたくさんの人に楽しんでもらえる作品だということは、1作目のときから実感していました。会う人会う人ごとに"映画見たよ"と言ってもらったのを今もよく覚えています。自分が見て感動したから親御さんを映画館に連れて行ったという人もいました。『ALWAYS―』は、人と人の絆のお話なんですよね。それは、家族だけじゃなくて、友達だったり近所の人だったり。ごく身近にいる人との関わりを描いて、それでこれだけ感動する。人と人が関わり合うことで何かが生まれるんだと思うんです。六ちゃんと鈴木家のように、遠くから来た人でも家族のような絆が生まれるかもしれない。それは、すごく大切で、素敵なことだと思うんです」

 本作を筆頭に、NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」(4月スタート)など、今年も話題作への出演がめじろ押し。本シリーズ通してみれば、女優・堀北真希の成長と、天性の魅力に触れることができるはず。

(本紙・秋吉布由子)

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©2012『ALWAYS 三丁目の夕日'64』製作委員会

『ALWAYS 三丁目の夕日'64』

監督:山崎貴 出演:吉岡秀隆、堤真一、小雪、堀北真希他/2時間22分/東宝配給/1月21日よりTOHOシネマズ スカラ座他にて公開 3D/2D http://www.always3.jp/


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