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東京五輪招致委が「実績のある代理店」に2.2億円送金

2016.05.21 Vol.667

 フランス司法当局は12日、2020年東京五輪招致をめぐる巨額の資金振り込みに関して、捜査を開始した。これはフランスの検察当局が声明を発表したもので、声明によると、日本の銀行から13年7月と10月に東京五輪招致の名目で、国際陸連(IAAF)前会長で国際オリンピック委員会(IOC)委員だったラミン・ディアク氏の息子に関係するシンガポールの銀行口座に計280万シンガポールドル(約2億2300万円)が振り込まれたことが判明。また、同じころにディアク氏側がパリで多額の金銭を支出していたことも確認したとしている。ディアク氏は当時、IOC委員として五輪開催都市決定に影響力があったとされる。

 この問題で当時の招致委員会理事長で、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長は13日、「そんな事実はない」と否定した当初の対応から一転し、招致委が送金した事実を認めた。

 16日には竹田会長が衆院予算委員会に参考人として呼ばれる事態に発展。招致委から約2億2000万円を送金したシンガポールのコンサルタント会社「ブラックタイディングス」との契約について、開催都市決定直前の2013年8月にモスクワで開かれた世界陸上選手権におけるロビー活動の情報収集が主目的だったと説明。同社は陸上関係者に影響力があり、竹田会長は「最終段階までの情報収集など、効果的なロビー活動の詰めにおおいに役立った」と成果を強調。「ペーパーカンパニー」との指摘も否定した。

 一方、同社の現状については「把握していない」と証言。また疑惑発覚後、支払った金銭の使途について、同社側に改めて確認したかとの質問に「確認はいたしておりません」と答えると、出席議員からは驚きの声も漏れた。

エンブレムがやっと決定

2016.05.06 Vol.666

 

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は4月25日、新しい大会公式エンブレムを、最終候補4作品のうち日本の伝統色である藍色の四角形を組み合わせたチェック柄の「組市松紋」(A案)に決めたと発表した。作者は東京都在住のアーティスト、野老朝雄(ところあさお)さん(46)。エンブレム委員会は同日午前に開いた会議で委員21人が投票し、過半数の13票を獲得した野老さんの作品を選出。B案は1票、C案は2票、D案は5票だった。

東京五輪・パラリンピックエンブレムが野老朝雄さんの「組市松紋」に決定

2016.04.25 Vol.665

 

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は25日、都内で「東京2020エンブレム発表会」を開き、新しいエンブレムを発表した。

 8日に最終候補4作品が公開され、17日までインターネットなどで国民の意見を募り、その声を鑑みた上で、この日開催されたエンブレム委員会で改めて投票が行われた。1回目の投票でA案である「組市松紋」が21人中13票を獲得。B案1票、C案2票、D案5票と、他の3作品を圧倒し、新エンブレムに選ばれた。

 デザインしたのは野老朝雄(ところ あさお)さん。1969年生まれの46歳。東京造形大学卒業のデザイナー。

 野老さんは会見で「ついさっき知ることになったので、頭の中が真っ白になっております。とても長い時間をかけて作った、わが子のような作品。これからいろいろな形で広がって、つながっていくことを…考えています。本当にありがとうございます」と挨拶した。

 8日に公開された4作品は最終候補作品から1点、次点から2点、一度落選した作品から1点繰り上げというものだったが、野老さんの作品についてエンブレム委員会の宮田亮平委員長は「繰り上げでの作品ではない」とだけ語り、最終候補作品の1点だったかどうかについては明言を避けた。

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