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分科会の尾身会長が「今のパンデミックで普通はやらない」と五輪規模縮小求める発言

2021.06.12 Vol.742

 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は6月2日、衆院の厚生労働委員会や衆院内閣委員会に参考人として出席し、東京五輪・パラリンピックについて「今のパンデミック(世界的大流行)の状況でやるのは普通はない。そういう状況でやるなら、開催の規模をできるだけ小さくして、管理の体制をできるだけ強化するのは主催する人の義務だ」と述べ、規模の最小化を求めた。

 また「仮に大会を開催するなら、国や自治体、国民任せにするのではなく、地域の感染最小化に最大限の努力をするのは、大会組織委員会の当然の責任だ」と指摘し、組織委に感染対策の徹底を求めた。

 参院厚生労働委員会では東京五輪・パラリンピックの開催が国内の感染状況に与える影響について「なるべく早い時期に、われわれの考えを正式にしかるべきところに表明しようと思っている」と述べ、「開催すれば国内の感染や医療の状況に必ず何らかの影響を起こす。感染のリスクや医療逼迫(ひっぱく)への影響について評価するのはプロフェッショナルとしての責務だ」とも続けた。

 この尾身氏のリスク評価を公表する考えについて田村憲久厚生労働相は4日午前の記者会見で「自主的な研究の成果の発表だと思うので、そういう形で受け止めさせていただく」と述べた。しかしこの発言には多くの非難の声が寄せられ、8日の閣議後会見で「説明の仕方が悪かった」と述べたうえで「分科会以外の発表でも、参考になるものはしっかりと参考にさせていただくということを言いたかった」などと謎の説明を行った。

 また東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長は4日の定例会見で、尾身氏が大会規模を最小化するよう求めていることについて「尾身会長の発言は非常に重要で、重く受け止めなければいけない。より簡素化、最適化に向け一層の努力をしていかなければ、国民にご理解いただけない」と述べた。

4度目出場の内村が五輪 体操男子選手団主将に

2021.06.11 Vol.742

 体操の東京五輪代表最終選考会を兼ねる全日本種目別選手権決勝が6月6日、群馬・高崎アリーナで行われ、内村航平(ジョイカル)が鉄棒で15.100点をマークして2位となり、自身4度目となる五輪代表に内定した。

 五輪2連覇中の個人総合でなく、種目別の鉄棒で出場する。内村が決まった代表の個人枠は、より上位のメダルを狙える得点をマークした選手にポイントを与え、その合計ポイントで選考するシステム。

 内村は離れ技がバーにやや近く、倒立系の技でもミスが出たことからか「五輪に行けないと思ったので、これで行っていいんだろうかと。不完全燃焼すぎて、演技をもう一回やり直したいくらいの気持ちだった」などと演技を振り返った。

 また日本体操協会は9日、オンラインで理事会を開き、東京五輪体操男子の選手団主将を内村航平、団体チームの主将を萱和磨(セントラルスポーツ)が務めることを承認した。

ブラサカ日本代表、国際大会で自己最高の準優勝!Twitterではトレンド入り

2021.06.05 Vol.Web original

 ブラインドサッカーの国際大会「Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川」の決勝戦が5日、品川区立天王洲公園で行われ、日本対アルゼンチンは0-2で、アルゼンチンが勝利。日本は惜しくも優勝ならなかったが、世界ランキング1位を相手に善戦し、3ヶ月後に迫ったパラリンピックでメダル獲得の可能性を感じさせた。

 2018年より開催の本大会は、昨年、新型コロナウイルスの感染拡大により中止を余儀なくされ、今年は無観客で開催。全試合の模様はライブ配信で伝えられ、決勝戦では「#ブラインドサッカー」が国内Twitterトレンドランキング4位に入るなど、盛り上がりを見せた。参加国は、日本、アルゼンチン、フランス、スペイン、タイの5カ国。海外から参加する選手たちには、日本へ出国する15日前よりPCR検査を義務付け、選手や運営スタッフの一部には、一定期間外部との接触を断つ「バブル方式」を適用するなど、コロナ禍での大会運営を実現させた。

村田諒太、五輪パラの意義は「それぞれが考えて、感じ取るもの。一通りでなくて良いと思う」

2021.06.03 Vol.Web original

 東京2020大会の開幕まで50日となった3日、表彰式で使用される表彰台や楽曲、衣装、メダルトレイの発表会が行われ、ボクシングの村田諒太ら、歴代の五輪パラリンピックのメダリストが出席した。

 発表会では、東京2020大会のメダルセレモニーで使用されるアイテムが紹介された。五輪パラリンピック史上初めてのオールリサイクル素材となった表彰台は、市民参加型プロジェクト「みんなの表彰台プロジェクト」によって集められた使用済プラスチック約24.5トンをもとに、合計98台を製作。デザインを担当した野老朝雄は「プラスチック素材という我々の生活から出たものが、人が乗っても大丈夫なものになりました。素材の研究や3Dプリンターなど、テクノロジーの力だと思う。次世代につながるバトンになれば」と話した。

 衣装は、現代の祭典にふさわしい「新しい礼服」をコンセプトに、「かさね」「おり」「結び」「染め」といった和装の伝統技術を取り入れ、暑さ対策など、洋装の機能性も兼ね揃えたデザイン。多様性も表現し、パンツスタイルとワンピーススタイルのいずれかをボランティア自身が選べるようにするという。ファッションディレクターの山口壮大は「和服と洋服の良いところを取り入れながら作りました。和服が織りなす佇まいは情緒的。動くたび揺らめく美しさを感じていただければ」と、デザインに込めた思いを話した。

東京2020オリンピック聖火リレーセレブレーション、横浜会場の参加募集開始! EXILE ÜSA、EXILE TETSUYA、GENERATIONSらが出演

2021.06.01 Vol.Web Original


 6月30日に横浜赤レンガ倉庫で開催予定の「NTT Presents 東京2020オリンピック聖火リレーセレブレーション ~CONNECTING WITH HOPE ひとりひとりの、希望の光をつなぐ~」の参加募集が1日始まった。

 セレブレーションは聖火の到着を祝うイベントで、赤レンガ倉庫行われるのはその拡大版。NTTと東京2020組織委員会、東京2020オリンピック聖火リレー神奈川県実行委員会が共同で行う。EXILE USA、EXILE TETSUYA、GENERATIONS from EXILE TRIBE、SAMURIZE from EXILE TRIBE、武田双雲らが出演し、黒岩祐治神奈川県知事、 林文子横浜市長、橋本聖子東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長、田口亜希東京2020聖火リレー公式アンバサダーも出席する予定だ。

五輪パラの感染対策、国内の人流が課題。パブリックビューイングやスポーツバー観戦など

2021.05.28 Vol.Web original

 東京五輪パラリンピックの感染症対策を話し合う専門家ラウンドテーブルが28日、都内で開かれ、選手村の感染症対策についての講評や、医療体制、関係者の行動管理についての取り組みなどが話し合われた。その中では、日本に暮らす人たちの人流が課題となっていることも示された。

 ラウンドテーブルに先立ち、東京大学大学院経済学研究科・公共政策大学院の仲田泰祐准教授らは「五輪開催の感染への影響・定量分析」を公表。海外からやってくるアスリートや大会関係者10万人の来日における感染への影響は、限定的ではないかとの分析結果を示した。

 この日、ラウンドテーブルに出席した仲田氏はその理由の1つとして、「分析に当たっては、悲観的な仮定をおいた。例えば、海外からアスリートや大会関係者が入国して、次の日から東京に出て日常を過ごすという仮定や、10万人のうちワクチン2回摂取を完了したのは5割など、想定される現実より悲観的・低い数字で試算している。“海外から10万人”という数を聞くと、大きな数字だと思われるが、東京都の人口約1400万人のうち、相対的には1%未満。さらに、この方々は、おそらくその時点で日本に暮らす人よりもはるかにワクチン接種が進んでいる人たちということを考えると、僕たちが出した数字は、ある程度、確信的なものだと見込んでいる」と話した。

 一方で、「五輪パラリンピックの開催に伴って全国で人流が活発になってしまうことは、感染拡大につながりかねない」と、国内での人流拡大には懸念があることを示した。「人流が活発になると感染が拡大するというのは、これまで何度も経験していること。年末年始の会食、3月の花見・歓送迎会のシーズンには、やはり日本国内で感染が拡大した。もちろん分析では、これからワクチン接種が進むことも考慮しているが、それでも、五輪パラに関わらず、夏の花火やお祭りで人流が活発になると、感染が拡大してしまうことが予想される。開催方法については、しっかり議論しないといけないと思う」と、意見した。

 組織委の中村英正ゲームズ・デリバリー・オフィサーは「“日本居住者の人流の影響”はきちんと分析すべきとのご指摘をいただいた。これは観客だけではなくて、ライブサイト等のイベントや、街中のスポーツバーなども含まれる。トータルで人流がどのように動いていくのかを見なければいけない」と分析を受け止めた。

パラ内定選手が国立競技場で初レース。本番会場の感触確かめる

2021.05.11 Vol.Web original

 東京パラリンピックのテストイベント「READY STEADY TOKYO パラ陸上競技」が11日、国立競技場で行われ、男女117名の選手が参加した。

 テストイベントに先立ち10日、日本パラ陸上競技連盟は、東京パラリンピック推薦内定選手を発表。イベントには内定が報告されたばかりの顔ぶれも揃った。

 辻沙絵(日本体育大学)は女子400m(T47クラス)で出場し、1分00秒55でフィニッシュ。「とてもワクワクしながら、緊張もしました。タイムが(トラックの)4ヶ所で見える形になっていたので、自分が何秒くらいで通過しているのかを確認しながら走れました」と、聖地での初レースを振り返る。リオ大会に続き2大会目の出場を決めた辻。「リオの時は勢いで行った感じ。この4年間、上手くいったり、いかなかったりしたことを経験して、自分が本当に何を目指しているのかを考えました。東京大会では出場で終わらせず、メダルを掴み取れれば」と、本番での活躍を誓う。

看護師500人+ボランティアの医師200人集まるの?

2021.05.10 Vol.741

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が大会時の医療スタッフとして、日本看護協会に対し約500人の看護師確保を依頼したことが4月26日、明らかとなった。

 武藤敏郎事務総長は同日の理事会後の会見で「地域医療に悪影響を与えないようにするのが大前提。勤務時間やシフトのあり方など、もっとも対応可能なやり方を相談していきたい」と理解を求めたが、ネット上では「#看護師の五輪派遣は困ります」のタグがついたデモが起きた。

 これに菅義偉首相は「休んでいる方もたくさんいると聞いている。可能だと考えている」などと語った。

 また5月3日には組織委が大会期間中に競技会場の医務室などで活動する医師について、日本スポーツ協会を通じて協会の公認スポーツドクターを200人程度募集していることが分かった。この募集については謝礼を支給しないボランティアの扱いになるという。こちらについても現在、ワクチンの打ち手不足が叫ばれていることや“無償”といったことに批判が相次いだ。

車いすバスケ、パラ本番会場で特別強化試合。1年半ぶりプレー披露

2021.05.09 Vol.Web original

 車いすバスケットボール男女強化指定選手による「特別強化試合」が9日、東京2020パラリンピックの本番会場である有明アリーナで行われた。国内外の大会延期や中止でパラリンピックまで試合数が限られるなか、選手らにとって貴重な実戦の機会となった。

 大会は無観客で開催。選手がイベント以外で同アリーナを使用するのは今回が初めて。今年1月には同様の強化試合が武蔵野の森総合スポーツプラザで予定されていたが、感染拡大を考慮し、中止となった。今回は選手、スタッフ、メディアを含む、入場者全員がPCR検査を実施の上、開催。アリーナに観客の声援はなかったが、試合の模様はライブ配信で伝えられた。

 

女子1万メートルで最下位ゴールの福士加代子 去就は明言せず

2021.05.09 Vol.741

 東京五輪代表選考会を兼ねて開催された陸上の「日本選手権」(静岡・静岡スタジアム)で5月3日に女子1万メートル決勝が行われ、広中璃梨佳(日本郵政グループ)が31分11秒75で優勝、安藤友香(ワコール)が31分18秒18で2位に入った。2人はともに五輪参加標準記録を突破し代表に決まった。

 トラックとマラソンで4大会連続で五輪出場を果たしている福士加代子(ワコール)は完走した19人の中で最下位に終わり、同種目での五輪出場の可能性は消滅した。福士は「やり残したことはないぐらいやった」としながらも、今後については「またやりたくなったらやるかな」と明言は避けた。

フェアリージャパン主将の杉本早裕吏がIOCのワクチン優先接種発表に「私たちはどうすることもできない」

2021.05.08 Vol.Web Original

新体操の五輪テストイベント開催

 東京オリンピックのテストイベント「READY STEADY TOKYO-体操(新体操)」が5月8日、東京・有明の有明体操競技場で開催された。

 この日は新体操の団体が行われ、日本代表の「フェアリージャパンPOLA」と東京女子体育大学の7チームの計8チームが参加し、「ボール5」と「フープ3+クラブ2」の演技を行った。

 冒頭、チームごとに呼び込まれた選手たちはマスクを着用。選手名が読み上げられると観客席にポーズを決めた。

 この日は採点はされなかったのだが、テストイベントということで演技が終わると選手たちは採点結果の発表を待つ場である「キスアンドクライ」のスペースに座り、そして控室に戻っていく。

 2種目の演技が終わり、表彰式のシミュレーションではフェアリージャパンが真ん中に立ち、金メダルとギフトのブーケを受け取った。この際もプレゼンターから受け取る形ではなく、盆の上に乗ったメダルやギフトを自ら取る形。

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