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『RIZIN.1』女子レスリングの村田がMMAデビュー戦で圧勝

2016.04.22 Vol.665

『RIZIN.1』(4月17日、愛知・日本ガイシホール)で女子レスリングの村田夏南子がロシアのナタリア・デニソヴァを相手に総合格闘技デビュー。3R判定で勝利を収めた。

 村田は2011年の全日本選手権では吉田沙保里から序盤にポイントを奪い勝利目前まで追い詰め、2020年の東京五輪代表をも狙う逸材。

 村田は昨年大晦日に行われた「RIZIN~IZAの舞~」のリング上でMMA参戦を発表。DEEPフェザー級王者の横田一則のもとでトレーニングを積み、この日を迎えた。

 1R開始早々から、レスリング仕込みの高速タックルを見せあっさりテイクダウンを奪う。デニソヴァの下からの関節技に手を焼いたもののサイドに移行し素早くアームロックの体勢に。かなり危ない方向に腕が曲がり、決着したかと思われたが、デニソヴァは驚異的な関節の柔らかさと巧みなポジション取りでゴングまでしのぎ切る。2R以降もタックルでテイクダウンを取り、ポジションをキープするもののワンテンポ攻撃が遅れ、デニソヴァに下からの腕十字、三角絞めを繰り出す時間を与えてしまうなど課題は残したが、3Rを通じて圧倒し、判定勝ちを収めた。

 村田は試合後のマイクで「しょっぱい勝ち方ですみません。榊原社長、もっと練習して、上目指せる選手になれるよう頑張ります」と悔しさをにじませる。

Abema TVで修斗4・23舞浜大会を無料でLIVE配信。解説に佐藤ルミナと川畑要

2016.04.22 Vol.665

 プロフェッショナル修斗公式戦「MOBSTYLES Presents『FIGHT&MOSH』」( 4月23日、千葉・舞浜アンフィシアター)の前日計量が22日、都内で行われ、全選手が規定体重をパスした。

 この日は計量と合わせて会見が開かれ、同大会が「Abema TV」で完全無料でLIVE配信されることが発表された。

「Abema TV」はサイバーエージェントとテレビ朝日が“無料で楽しめるインターネットテレビ局”というコンセプトで展開する新しい動画サービス。

 今月11日に開局し、1日1000万視聴を記録するなど好調な滑り出しを見せているという。なかでも格闘技については、「格闘技はスマートフォンと親和性が高い」ということもあり、これまでにもK-1、Krush、アジア最大の格闘技団体ともいわれるONE Championshipなどがラインアップされていた。

 修斗は先日「UFC FIGHT PASS」での配信開始を発表したばかり。それに続く発表に舞浜大会の主催者で修斗公式戦を多く主催するサステインの坂本一弘代表は「修斗は地方にも選手がおり、北海道から沖縄までアマチュア大会を開催している。MMAファンの皆様がライブで試合を見られるというのは非常に画期的だと思う」と話した。

 舞浜大会は王者・菅原雅顕に扇久保博正が挑む世界バンタム級チャンピオンシップと松本光史vs川名雄生で行われる世界ウェルター級チャンピオン決定戦の2つの世界戦が行われる。またノンタイトルながら世界ライト級王者の斎藤裕、そして宇野薫、前田吉朗といった人気選手も出場。解説席には環太平洋初代ライト級王者の佐藤ルミナ氏と格闘技に造詣が深いケミストリーの川畑要を迎えるなど、ケージ上もケージ下も豪華な顔ぶれとなっている。

修斗がUFC FIGHT PASSで世界配信決定

2016.04.20 Vol.664

「UFC FIGHT PASS配信会見」が20日、都内で開かれ、4月23日に開催されるプロフェッショナル修斗公式戦MOBSTYLES Presents「 FIGHT&MOSH」千葉・舞浜アンフィシアター大会からUFC FIGHT PASS(UFCファイトパス)でのライブ配信が始まることが発表された。
 UFC FIGHT PASSは月額9.99ドル(契約日数にて価格が変動)でUFC FIGHT NIGHTをはじめとした世界各国で行われる格闘技イベントのライブ配信や過去のUFCやWEC、PRIDE等の試合動画がPC、タブレットPC、スマートフォンなどで視聴できる会員制動画サイト。
 日本円にして月額約1000円という安価なことから格闘技ファンの間では人気のサイトだ。
 会見の冒頭、舞浜大会の主催者で修斗公式戦を多く主催するサステインの坂本一弘代表が挨拶。
「1年以上の交渉の末、実現しました。総合格闘技を(世界で)一番最初に始めたのが(修斗の創始者で)私の先生である佐山サトル。佐山サトルがMMAを始めなければ今のような状況はなかったかどうかは分かりませんが、少なくとも私はここに立っていることはなかった。誰がMMAを作ったのかということを説明させていただいて、そういうことをUFCの方々にしっかり理解していただいたうえでこういう流れになりました。MMAの中で一番長い歴史を持つ修斗の映像がファイトパスに流れることは歴史を掘り起こす、見直すという意味でも非常に画期的なことだと思います」と経緯を説明。そして「私の先生である佐山サトルが作ったMMAを世界中に広めてくれたUFCには感謝したい」とも話した。

今秋から「RIZIN無差別級トーナメント」開催。シウバが参戦

2016.04.19 Vol.664

『RIZIN.1』(4月17日、愛知・日本ガイシホール)の二夜明け会見が19日、都内で開催され、9月下旬と12月31日にさいたまスーパーアリーナで大会を開催し、そこで8選手による「RIZIN無差別級トーナメント」を行うことを発表。出場選手の一人としてシウバが決定したことが合わせて発表された。
 シウバは「世界中の“シウバに勝てる”と思っている選手たち全員にチャンスを与えたかったので無差別級を提案した。このイベントが世界で最もアグレッシブなルールを持っている。このルールなら私は誰とでも戦える。参加する選手はよく準備してこないといけない。なぜなら私は対戦する全選手の頭を踏みつけますから、そのつもりで来てください」と早くもやる気まんまんだった。

『RIZIN.1』デビュー戦勝利の村田に高田本部長が際どいアドバイス

2016.04.19 Vol.664

『RIZIN.1』(4月17日、愛知・日本ガイシホール)の二夜明け会見が19日、都内で開催され、出場した桜庭和志、ヴァンダレイ・シウバらが登壇。大会について振り返った。
 デビュー戦で判定勝ちを収めた村田夏南子については、冒頭の総括の中で高田延彦統括本部長は「100%に近い形で試合を支配していた。動きが男性のもの。女性特有の体幹のブレがない。男子の試合を見ているようだった。目標はロンダ・ラウジーというが、デビュー戦を見る限り、年間4~5試合やって自分を磨き上げれば、4~5年先にはロンダを越える可能性はある。ただそのためには時間の使い方が大事。お酒はほどほどに。タバコは吸わない。変な男にだまされない。カジノに手を出さない。本気であそこを目指すならば、今日からのすべての時間をこの競技に費やす。それくらいの思いがあれば五輪にもUFCに上がっているんじゃないかと思う」と話した。
 それを受けた村田は「5分3R戦えたのは大きな経験となった。これから練習をしっかりやって、生活は自分がどこを目指してやっているのかを常に考えて、しっかり切り替えて行動していきたい。デビュー戦ということで力が入りすぎて腕がパンパンになってしまってレスリングの試合よりきつかった。でも楽しかった」と話した。
 グラップリングダブルバウトに出場した所英男は「今回はグラップリングダブルバウトということで、絶対にありえないマッチメークをしていただきました。本当に夢見心地で過ごしました。桜庭さんと一緒に練習させていただきリングで一緒に戦えたことや、シウバ選手には自分の存在を知っていただいたこと、田村選手とは回転体のような試合ができたことは凄く幸せに感じています。また桜庭さんと組んでダブルバウトがしたいです」と振り返り、「今回戦う予定になっていたクロン・グレイシー選手とぜひ年内に試合ができればと思っています」とクロン戦の実現を訴えた。
 榊原信行実行委員長は「クロンから了解はもらっていたが、ヒジの怪我で流れてしまった」としたうえで、「順当にいけば、9月に所vsクロンをセットアップしていきたい。5カ月あるので間に合うと思っている」と語った。

4・17『RIZIN.1』プロハースカが藤田に圧勝 女子レス村田は悔しい判定勝ち

2016.04.18 Vol.664

 昨年末に開催された『RIZIN』のナンバーシリーズの第1弾となる『RIZIN.1』が4月17日、愛知・日本ガイシホールで開催された。
 メーンではイリー・プロハースカが藤田和之と対戦。1R3分18秒、TKOで勝利を収めた。プロハースカは昨年行われた100kgトーナメントで準優勝し、この日出場したテオドラス・オークストリス、ワジム・ネムコフとともに“RIZIN三銃士”と称されるヘビー級期待の新星。藤田は言わずと知れた日本総合格闘技界のヘビー級を支えてきた存在。23歳vs45歳という世代の威信をかけた戦いでもあった。
 蹴りで牽制するプロハースカに対し、タックルで臨む藤田。足をつかむものの、テイクダウンには至らない。しかしプロハースカの右ハイキックを交わすと藤田はバックを取ってパンチの連打。かつての藤田だったら試合はここで秒殺決着だったかもしれない。
 しかしプロハースカはこのピンチにも動じず冷静に立ち上がる。そしてプレッシャーをかけて藤田をコーナーに追い詰めると左ジャブ、右ストレート。崩れ落ちる藤田に返しの左フックも決めダウンを奪うとレフェリーが試合を止めた。

元K-1 WORLD MAX日本トーナメント準優勝の山本優弥が引退式

2016.04.11 Vol.664

 K-1 WORLD MAX、Krushなどで活躍し、2月に引退を表明した山本優弥の引退セレモニーが4月10日に東京・後楽園ホールで開催された「Krush.65」(4月10日、東京・後楽園ホール)で行われた。
「叫ぶ大和魂 卒業式」と銘打たれたこの日のセレモニー。山本は試合用のガウンで入場し四方に深々と頭を下げると、その場で短いシャドーを見せる。
 そして牧平圭太、城戸康裕、山内佑太郎、佐藤嘉洋といったライバルたちが駆けつけ花束を渡した。
 山本は挨拶で「このリングから話をさせてもらうのは最後だと思うんですが、みなさんにお礼を言う前に、リングはは血のにじむような努力をして、試合をするために上がる場所。マイクを持てるのも勝者、選ばれた人間だけです。試合もできないくせに、やめてしまうのに、ここから物を言うのを許してください。このリングに大きい男2人が入ったら凄く狭いんです。僕はいつも試合前は緊張しないよう、上がった時も緊張しないように何も考えないようにしましたが、相手が目の前に来たら凄い怖かったです」と涙ぐんだ。

4・10「Krush.65」中島が-70kg王座陥落 KANAが第2代女子王座獲得

2016.04.11 Vol.664

 立ち技格闘技「Krush.65」(4月10日、東京・後楽園ホール)のメーンで行われた「Krush-70kgタイトルマッチ」で王者・中島弘貴が挑戦者ジョーダン・ピケオーに3R判定で敗れ、2度目の防衛に失敗した。ピケオーは第4代王者となった。

 1Rからプレッシャーをかけ前に出て左ロー、右ストレートに飛びヒザと多彩な攻撃を見せるピケオーに対し、中島もローキックにボディーブローを効かせ、中盤には右フックでぐらつかせるなど一歩もひかない戦いを見せる。しかし徐々にパワーで勝るピケオーが押し込み始め、ラウンド終了間際に中島をコーナーに追い込むと左ストレートを振り抜きダウンを奪う。
 2Rもピケオーの猛攻が続くが、中島もハイキックを放つなどダメージは小さい様子。しかしピケオーの手数が多く、なかなか突破口を見いだせない。やや攻め疲れた部分もあったピケオーだったが、3R開始前にピケオーのセコンドがマウスピースの装着に手間取りなかなかゴングが鳴らず、ここでピケオーが蘇生。中島も必死の反撃を見せたが、やはりここでもピケオーが優位に試合を進め、30-28、30-26、30-26と圧倒して判定勝ちを収めた。

4・17「RIZIN.1」のグラップリングタッグに田村が出場

2016.04.09 Vol.664

「RIZIN.1」(4月17日、愛知県・日本ガイシホール)の対戦カードが続々と発表されている。
 1日にはXとされていた「グラップリングダブルバウト」で桜庭和志、所英男組と対戦するヴァンダレイ・シウバのパートナーが田村潔司(写真上)となることが発表された。

 このカードが発表された時から榊原信行RIZIN実行委員長は「田村潔司に交渉したい」と口にしていた。田村が「巌流島」(3月25日)に出場することから発表が延ばされていたが、田村がその試合で顔面を骨折するケガを負ったことからその動向が注目されていたところだった。

 会見に出席した田村は「鼻と頬骨を3か所骨折。1か所は完全骨折で、手術を勧められた」とケガの状態を説明したが、「1〜2日経つにつれて自分の不甲斐なさも含めて、RIZIN.1(出場)の機会をいただいて、僕自身そんなに先も長くないですし、お話をいただける時点で光栄だという気持ちになり、出場することが自分にとってもいいのかなと決断し、出場に至りました」と出場に踏み切った経緯を語った。

“ミスターSB”宍戸大樹が壮絶な引退試合

2016.04.08 Vol.664

 シュートボクシング(SB)の「SHOOTBOXING 2016 act.2」(4月3日、東京・後楽園ホール)で“ミスターシュートボクシング”宍戸大樹の引退試合が行われた。

 相手は昨年9月に自らの持つ「SB東洋太平洋ウェルター級」のベルトをかけて戦ったジャオウェハー・シーリーラックジム。延長戦の末、判定で勝利を収めたものの「不完全燃焼だった」という宍戸の意を受け、最後に再度相まみえることとなった。完全決着をつけるべく、宍戸の希望によりこの試合はヒジありの旧SBルールが採用された。

 セミファイナルが終わり、メーンを迎えるにあたり宍戸に送られる激励賞の名前が延々と読み上げられる。あまりの多さに改めて宍戸のここまでの功績がうかがえる。入場曲が流れると会場中から宍戸コールが湧き上がる。南側客席の最後部から客席を縫っての入場。リング下で一礼しリングに上がるといつものように右手を上げて周回する。

 そして20時18分、運命のゴングが鳴る。昨年の対戦後に主戦場のMAXムエタイでスーパーライト級のタイトルを獲得したジャオウェハーは明らかにパワーアップしていた。1R、サークリングしながらチャンスをうかがう宍戸にジャオウェハーのヒジが飛ぶ。その威力に一瞬、宍戸の顔がゆがむ。ヒジありの緊張感がリング上に漂った。2Rになって一気に試合が動き出す。宍戸が放った縦ヒジでジャオウェハーが右目上から出血。一気に会場が沸く。しかしドクターチェックからの再開後、ジャオウェハーが強烈なヒジ打ちを放つと、今度は宍戸が右目上の額のあたりと左の頭部をカット。おびただしい出血量に会場中が固唾をのんだが、試合は再開。しかし宍戸の劣勢は否めない。試合後「5Rはもたないと思った」と語った宍戸が3Rに勝負に出る。ジャオウェハーをギロチンチョークの体勢にとらえると一気に絞め上げる。千載一遇のチャンスだったがジャオウェハーがもがいて体勢が崩れると宍戸にはもう攻め手はなかった。それでもヒジで立ち向かった宍戸だったが、ジャオウェハーが左右のヒジで迎撃。とどめの右ヒジを振り抜くと宍戸は崩れるようにダウン。レフェリーが試合を止めた。20時30分、3R1分14秒、レフェリーストップによるTKO負けだった。

 試合後のセレモニーではそれまでこみあげるものを必死で食い止めていた宍戸だったが、自ら指導するシーザージムのキッズ会員たちがリングに上がると号泣。そして自らの娘たちがリングを降りるときはロープ際まで行って最後まで見届けるなど優しい父親の一面も見せた。

 シーザー武志会長がリングに上がると、しばし師弟2人だけの時間。そしてシーザー会長は「負けたかもしれませんが、最後まで戦い抜いた勇気。私は19年間彼を見てきて、教えてよかったなと思います」と宍戸をねぎらった。

 最後に宍戸は「SBを続けてきて本当によかったと思います。SBで人生の半分を過ごしてきました。これから恩返しをして、あとに続く後輩たちに自分の経験を伝えていきたいと思います。SBを見に来てよかったと思ってもらえる大会、選手を作っていきたいと思います。自分に20年近く付き合っていただきましてありがとうございました」と挨拶し、10カウントゴングを聞く。

 そしていつもの試合後のように本部席のシーザー会長の前にひざまずき頭を下げ、リングを降りた。
 この日の試合をもって宍戸の生涯戦績は82戦58勝(24KO)24敗となった。

卜部兄弟中心の-60kgの勢力図に異変?【4・24「K-1-60kg日本代表決定トーナメント」】

2016.04.08 Vol.664

 2016年から2017年初頭にかけてのK-1は-65kg、-60kg、-55kgの3階級で「日本代表決定トーナメント」を行い、その勝者を含む世界の強豪による「世界最強決定トーナメント」を開催――というひとつの流れができている。

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