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KIDを追いかけアーセンに追われる男 所英男 インタビュー

2017.01.06 Vol.682

一夜明け会見で榊原信行RIZIN実行委員長から乾杯の音頭のご指名を受けたのは所英男。それは31日の山本アーセン戦で大きなインパクトを残す勝利をあげたからにほかならない。会見後にその所に緊急インタビュー。

【RIZIN】川尻がクロンに壮絶一本負け ミルコがGP優勝

2017.01.06 Vol.682

 

「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND」が12月29、31日に埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催された。

 無差別級トーナメントの提唱者で参戦予定だったヴァンダレイ・シウバが交通事故の後遺症で欠場、もうひとつの目玉だった元UFCファイター、シェイン・カーウィンが家庭の事情で欠場。そして木村“フィリップ”ミノルの対戦相手だったチャールズ“クレイジー・ホース”ベネットがビザが下りず来日不能でカードが消滅とアクシデントも多々あったが、リング上は熱い戦いが繰り広げられた。

 自らの意思でUFCを離れ、日本の格闘技界のためにRIZINへの参戦を決めた川尻達也はクロン・グレイシーに2R2分4秒、リアネイキッドチョークで敗れた。最後は口から血を流しながらの壮絶な一本負けだった。
 川尻は「自分を変えたい。みんなの期待に応えたい」という思いと、踏みつけといった日本流の戦い方にこだわり墓穴を掘った格好。試合後の会見で自信喪失した姿を見せたが、榊原信行RIZIN実行委員長が「明日からすぐに練習しろと言いたい」と言うように、日本の格闘技界にはまだまだ欠かせない人材。今後の巻き返しに期待したい。

 トーナメントはミルコ・クロコップがキング・モー、バルト、アミール・アルアックバリというバラエティーに富んだ顔ぶれを3連続KOで下し、優勝した。キャリアの違いを見せつけた格好となった。

 2日間を通じて目に付いたのはベテランファイターと女子選手の頑張り。

 北岡悟はダロン・クルックシャンクのシビアな打撃に顔面を血で染めながら、ワンチャンスを生かしフロントチョークで一本勝ち。「格闘技っぽいこと」のほうに向いているファンの首根っこをつかんでこっちを向かせるファイトを見せた。所英男は山本アーセンに総合格闘技の奥深さをまざまざと見せつけた。

箱根駅伝で青学大が3年連続の総合優勝&大学3冠

2017.01.06 Vol.682

「東京〜箱根間往復大学駅伝」の復路が3日、行われ青山学院大学が11時間4分10秒で3年連続3度目の総合優勝を果たした。青学大は出雲全日本選抜、全日本も制しており、大学3冠も達成した。

 青学大は往路(2日)で2区までで2位に甘んじたが、トップの神奈川大と38秒差でスタートした3区の秋山が13キロすぎでトップに躍り出ると、そのまま軽快に差を広げ、後続に1分22秒のリードを作ってタスキをつないだ。秋山は2年連続の区間賞を獲得した。

 5区の貞永が区間8位で差を詰められたものの、2位の早稲田に33秒差をつけて3年連続の往路優勝を飾った。
 迎えた復路(3日)は3年生の主力である田村と下田を7、8区に投入。ここで一気に勝負を決める作戦だったが、田村が7区15キロ付近で体が動かなくなってしまうアクシデントに見舞われる。4日前に体調を崩していたという田村はレース中、脱水のような症状に。1キロ3分25秒前後までペースが落ち、3分近く広げていた2位・早大との差を1分21秒まで詰められてしまった。

 しかし続く下田が自己記録タイとなる区間歴代3位の1時間4分21秒で8区21.4キロを駆け抜け、早大の追撃をシャットアウト。チームの勝利を決定づけた。

 2位でスタートした早大は復路スタートした6区で、初の箱根路に挑んだ石田が足の裏から出血する誤算もあり、7区の走者にタスキを渡す際には2分以上の差をつけられてしまった。9区では東洋大に抜かれ、結局3位に終わった。

 2位の東洋大は往路の1区で服部が4位と出遅れ。復路で9区の野村が区間賞を獲得するなど順位を2つ上げたが、優勝争いに一度も絡むことなく終わった。

 10位までに与えられる来年のシード権争いでは、往路12位の法政、13位の日体大、15位の東海大がそれぞれ8、7、10位に入り、シード権獲得。上武大、創価大、日大が順位を落とした。

天皇杯サッカー 鹿島が5度目の優勝。川崎は悲願の初タイトルお預け

2017.01.06 Vol.682

 第96回天皇杯サッカーの決勝が1日、大阪府吹田市の市立吹田スタジアムで開催された。天皇杯の決勝が大阪で行われるのは56大会ぶり。

 鹿島アントラーズが延長戦の末、2-1で川崎フロンターレを破り、6大会ぶり5度目の優勝を果たした。鹿島はJリーグ制覇と合わせ、今季2冠を達成。国内3大タイトル最多の19個目の戴冠となった。

 鹿島は前半42分、遠藤の右コーナーキックから山本がヘディングで先制。川崎も後半9分に、ゴール前に走り込んだ小林が右足で決め同点に追いつくと、そのまま試合は延長に。

 鹿島は延長前半4分に途中出場のファブリシオが決勝ゴールをあげる。川崎は後半開始から森本を投入し、最後まで鹿島ゴールに迫ったが、詰めが足りなく、あと1点が届かなかった。

 川崎は天皇杯では初めての決勝進出。初タイトルを目指したがチャンピオンシップ準決勝に続き、またも鹿島の牙城の前に敗れ去った。

 試合は大一番での経験の差が勝敗を分けた格好となった。

 鹿島はリーグ戦終了後も下剋上によるチャンピオンシップ制覇、クラブワールドカップ(W杯)準優勝と強さに加え、短期間のうちにしたたかさにも磨きをかけた。

 前半19分にファウルで倒された小笠原が川崎の中村に激しく詰め寄ったシーンもそう。チームの闘争心をかき立てるとともに、熱くなりがちな選手の多い川崎の弱点を巧みに突いたものだった。

 川崎は5年間チームを率い、優勝争いの常連にまでチームを育て上げた風間監督が今季限りで退任する。その風間監督は「選手たちはたくましくなった。結果は残念だが、それ以上に喜びでも誇りでもある試合になった」とチームをねぎらった。主将の中村は「決めるところ、決められてはいけないところのちょっとの差が、天と地で全然違う結果になる」と勝負の厳しさをかみしめた。

 そして風間監督のもと2013〜2015年に3年連続Jリーグ得点王という偉業を成し遂げた大久保は「一人一人がうまくなりたいと思ってやるようになれば強くなる」と話した。その大久保はFC東京への移籍が4日発表された。

12・31RIZIN RENA完勝 マッハが坂田に引導 ギャビ試合後に大乱闘

2017.01.01 Vol.681

「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND」が12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催された。

 昨年の大晦日に総合格闘技デビューを果たし、9月には山本美憂に勝利を収めるなど、RIZIN女子のエースともいえる活躍を見せるRENAがハンナ・タイソンを3R2分47秒、三日月蹴りでKO勝ちを収めた。

 RENAはタイソンの小気味のいい打撃に手こずりながらも、右ハイキック、膝蹴りで徐々にペースをつかむと、首投げ、自らタックルを仕掛けてテイクダウンを奪うなど力差を見せつける。3Rにはガードの下をかいくぐり三日月蹴りをボディーに決めると、タイソンはうずくまってダウン。悶絶KOで3R2分47秒、勝利を収めた。

 カード決定の経緯から発表会見に至るまでなにかと物議を醸した桜井“マッハ”速人vs坂田亘戦は2R2分37秒、マッハがKO勝ちした。

 入場シーンで実況席に座る小池栄子と2分割の2ショットが映されるなど、どうしても“小池の旦那”というキャラがクローズアップされる坂田。
 その構図を良しとしないマッハは入場から不機嫌な表情を隠さない。

 リングス時代の盟友である高坂剛のもとでのトレーニングで体はきっちり作られていた坂田だったが、総合の実力ではマッハが数段上。マッハはグラウンドでマウントを奪うやパウンドの連打で2R2分34秒、TKOで勝利を収めた。

 試合後マッハは「愛の力、感じさせてもらいました。小池(栄子)さん、どれくらい愛の力が強いのか、僕はわざとずっと殴ったんです。彼からは立ち向かう姿勢が感じられて、リスペクトできるなと思います」と坂田の頑張りを称えた。

 神取忍が直前のケガで欠場。代役の堀田祐美子と戦うこととなったギャビ・ガルシアはゴング早々にロープに飛んだ堀田の動きに攪乱されることなく堀田をつかまえるとヒザ蹴り、パンチでダウンさせるとパウンドの連打で1R41秒、TKO勝ちした。

 試合後に神取が「この敵は私が取ります」とアピールするところに日本の女子プロレス団体スターダムにも参戦経験のあるアルファ・フィーメルが突如乱入。ギャビに対戦を迫るとギャビも「今ここでやってやる」とエキサイト。神取を交え、大乱闘に発展。今後のギャビの対戦相手に注目が集まることとなった。

12・31RIZIN 山本美憂とアーセンともに腕十字で一本負け

2017.01.01 Vol.681

「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND」が12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催された。
 9月大会に続き母子での参戦となった山本美憂と山本アーセンは奇しくもともに腕十字固めで一本負けを喫するという結果となった。

 先に登場した美憂はアメリカのKOTC王者アンディ・ウインと対戦。課題とされた打撃への対策も抜かりなく、得意のタックルでテイクダウンを奪ったものの、もうひとつの課題だった“上になってからの攻撃”で決めきれず、逆に下からの腕十字で右腕をとらえられる。ラウンド終盤でタップせずしのぐ美憂だったが、レフェリーがストップ。1R4分41秒、腕十字固めで敗れ、総合格闘技2連敗となった。

12・31RIZIN 川尻がクロンに敗れる

2017.01.01 Vol.681

「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND」が12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催された。
ワンマッチで行われた川尻達也vsクロン・グレイシー戦は2R2分4秒、クロンがリアネイキッドチョークで勝利を収めた。

 川尻は1Rからクリンチアッパー、ボディーブロー、クロンが組みついてはボディーへのヒザで押し込む。打撃で分が悪いとみたクロンは組みついてグラウンドに引き込むと下から川尻をコントロール。ロープ際で腕十字を決めるが、体がエプロンに出てしまい決めきれず、川尻が脱出。しかしクロンはすぐにバックをキープし、スリーパー。川尻も残り時間をしのぎ切り、ゴングに救われる。

 2Rもクロンはすぐにグラウンドに引き込むが、川尻はしのぎ、離れるとキックから踏みつけへ。しかしその足をつかまれクロンにバックを奪われる。クロンの腕を取りなんとか防御する川尻だったが、クロンががっちりスリーパーに捕らえる。最後はこらえる川尻の口から一筋の血が流れ落ち、無念のタップという壮絶な結末となった。

 試合後、クロンは「川尻選手はビッグネームだし、パンチも強いし、経験値も豊富だし、絶対にギブアップもしないし、相手として不足はないと思っていた」と話した。

 一方の川尻は「クロンはリングで向き合った時に不気味でした。ヘビみたいだった。引き込んできたのは想定内。相手を押さえ込んでコツコツいってもいいがそれだと今までの俺と何も変わらないと思ったし、とにかくクロンという最高のグレイシー相手に自分を変えて挑んだ結果がこうなりました。俺よりクロンのほうが強かった。踏みつけに組みついてきたところを、足を抜いてサッカーボールキックする練習はしていたのだが、足が抜けなかった。無理にあんなことする必要はないのかもしれないけど、それでも自分を変えたかったし、みんなの期待にこたえたかったし、みんなの笑顔見たかったけど、結局たくさんの人にお世話になって日本に帰ってこれて、なんの力にもなれなった。どうすればいいのか、もうこれ以上、期待されることもないだろうし、期待を裏切るのも怖いかなっていう気持ちは今もある。試合前は、勝って、みんなに伝えたいこともあったし、4月の横浜も出るつもりだったけど…。もちろん試合はしたいしRIZINを盛り上げたいけど、俺じゃ力不足?というのもある」などと口にした。

12・31RIZIN無差別級トーナメント ミルコが3連続KOで優勝

2017.01.01 Vol.681

「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND」が12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催された。

 無差別級トーナメントの決勝はミルコ・クロコップvsアミール・アリアックバリで争われ、1R2分2秒、KOでミルコが勝利を収め、トーナメントを制した。

 ミルコはこの日行われた準決勝でバルトと対戦。バルトが2回戦の高阪剛戦同様、巨体を利した突っ張りでミルコをコーナーに押し込む。しかしミルコが強烈な左ひざをバルトのどてっ腹にぶちこむとバルトは悶絶して体を離し、逃亡。追いかけたミルコがダウンしたバルトに鉄槌とパウンドの連打を浴びせ、1R49秒でKO勝ち。ほぼノーダメージで決勝に進出した。

 一方のアリアックバリは準決勝でワレンティン・モルダフスキーと対戦。組みついてテイクダウンはさせるものの、極めることができずモルダフスキーの反撃を許す展開に。結局フルラウンドを戦い、2-1の判定で辛くも決勝に勝ち上がった。

RIZINトーナメント2回戦でミルコ完勝 北岡がクルックシャンクに逆転勝利

2016.12.30 Vol.681

「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND」が29日、埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催された。
 無差別級トーナメントの2回戦ではミルコ・クロコップ、バルト、アミール・アリアックバリ、ワレンティン・モルダフスキーが勝利を収め、31日に行われるFinal Roundへ駒を進めた。準決勝はアリアックバリvsモルダフスキー、ミルコvsバルトで行われ、勝者がメーンで決勝を戦う。

 ミルコはこの日のメーンで昨年のグランプリ覇者キング・モーと対戦。1Rにローキックをモーにキャッチされテイクダウンを許すなど冷やりとさせられたが、ローを減らすなど即座に対処。強烈な左ハイで徐々にペースをつかむと2R、パンチからのモーのタックルを切ると体勢を入れ替え、コーナーに詰め左ボディーを3連打。崩れ落ちたモーにパウンドの連打を浴びせ、TKO勝ちした。

 

山本美憂とアーセンが練習公開 アーセン「絶対勝てる」と美憂の勝利を断言

2016.12.26 Vol.681

「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND」(12月29、31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)でともに大晦日に出場する、山本美憂と山本アーセンが26日、都内で練習を公開した。

 1R3分で、まずはシャドーボクシングを1R、続いて2人でグラウンドのスパーリングを行った。

 ともにシャドーでは時折タックルのフェイントを織り交ぜながら軽快な動きを見せ、グラウンドではアーセンが下になって美憂が上のポジションでの動きをチェック。アーセンは下から関節を決める動きを見せるなど対所英男対策に抜かりはないよう。また「前回は上からの攻撃に反省点があった」という美憂もそれを踏まえた慎重な動きを見せた。

 練習後、アーセンは母・美憂の動きについて「別人です。やることも考え方も違う。今回は間違いなく勝てる」と太鼓判を押した。

 美憂は「2戦目なのでまだ緊張すると思う。その覚悟でリングに上がりますが、前みたいにワケが分からないという状態には多分ならないんじゃないかなって思います」と話した。

格闘家イケメンファイル Vol.63 湘南の太陽 日菜太(ひなた)

2016.12.26 Vol.681

「K-1のベルトという忘れ物を取りにいきたいんです」と、2017年2月25日に開催される「K-1 WORLD GP 2017 JAPAN ~初代ライト級王座決定トーナメント~」でのスーパーファイトに参戦が発表された日菜太。「他団体でいくつかベルトを取るなかで、K-1のベルトは取れていないという思いがずっとあった。K-1 WORLD MAXでベルトを取ることを目標にしていたが、自分が力をつけてきたと思ったときにK-1がなくなってしまって。その後、いろいろな所で頑張ってきたけど、どうしても取り残したっていう気持ちがあったんです。そんな気持ちを察してくれた山口代表がお願いしてくれたおかげで今回出場が実現しました。新生K-1は今盛り上がっているし、僕自身もそこに加わって、しっかり結果を残し、メジャーになりたいと思います」

 対戦相手は松倉慎太郎。

「新生K-1の初めてのリングであり、久しぶりのK-1での試合なので、相手は誰でも良かった。手を上げてくれた松倉選手は非常に若く、僕がK-1 WORLD MAXに出ている時に、K-1甲子園とかユースで戦っていた、K-1育ちの選手。すごくいい選手だと思いますが、僕にも目標とか野望があるので、ここではつまずけない。ですから何が何でも勝ちたいと思っています」

 格闘技との出会いは意外と遅い。

「小さい時に空手を習っていたんですけど、サッカーのほうが好きで、中高はサッカーしかやっていませんでした。大学もそのままサッカーをやろうと思っていましたが、高校で引退してから大学でサッカーをやるまで暇だったので、近所のキックボクシングのジムに半年ぐらいのつもりで入ったら、あれよあれよという間に今ここにいます(笑)。結局、個人競技のほうが好きだったんですね。団体競技って強いチームに入らないと勝てないんですよ。しかも監督に評価されないと試合に出ることもできない。その点個人競技は自分さえ頑張れば試合に出られるし、勝ちも負けも自己責任。それが妙に性にあっていた。身体能力やボクシング対応力は、そんなに高いほうじゃないと思います。それでも勝ってこられたのは、運とか努力じゃないでしょうか。自分で言うのもなんですけど、僕結構真面目なんですよ(笑)。練習もあまり休まないし、コツコツ積み上げてきたことが今の僕のスタイルを作り上げました」

 コツコツ磨き上げてきたキックが日菜太の武器だ。

「K-1では僕のキックを見せたいですね。僕みたいに蹴る選手は、今の新生K-1にはいないんじゃないですか。パンチの選手が多い中、僕のようなスタイルの選手は珍しいと思うので、楽しんでもらえたら。練習の8?9割ぐらいは蹴ってますから(笑)」
 セルフプロデュースも重要だと言う。

「自分で何かを切り開いていきたいという意識が常にあるんです。格闘家は個人事業主なので、これまで全部自分でスポンサーを取ってきましたし、いろいろな場所にも出て行きます。ホームページも自分で人に頼んで作ってもらいました。また、僕からチケットを買ってくれた人には、自分で作ったオリジナルグッズのプレゼントも。缶バッジとかキーホルダーとかクリアファイルとか。そういう細かい草の根活動が大事だと思うし、それをコツコツ続けてきた結果、僕の試合は大体平均で250人ぐらいは来てくれます。企業のトップの方にお会いしたら、営業マンとして雇いたいってよく言われますもん(笑)」

 2月の試合の先には大きな目標も。

「スーパー・ウェルター級初代王者の(マラット)グレゴリアンがベルトを返上したので、2代目王者のトーナメントがあるらしいんですよ。そのトーナメントに出場して、2代目王者になりたいです。そして初代王者のグレゴリアンと戦って勝って、さらにGLORYという団体のシッティチャイというタイ人王者も倒したい。シッティチャイは、グレゴリアンに3戦3勝している、多分今世界最強の選手。その彼とK-1王者の日菜太として戦って勝ちたいなと。それが実現したら、自分が世界最強と胸を張って言えると思う。そして世界最強のまま勝ち逃げします(笑)」

 K-1のリングに帰ってきた日菜太からファンへ。

「来年、2017年は多分、僕にとって最終章だと思うんです。本当に常に引退を意識して頑張る1年、2年になると思う。1年か2年かわかりませんが、どちらにしても残り何戦もできないと思っています。ですから、日菜太の格闘技人生の集大成となるこの1年、2年の試合を見逃さないでほしい。応援に来てくれた人が笑って帰ってくれるような試合をしたいといつも思っていますのでぜひ見に来て下さい」

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