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格闘家イケメンファイル Vol.45 ZSTの剛腕 藤原 敬典(ふじわらけいすけ)

2016.03.27 Vol.663

 小柄ながらガッチリとした体。そして整った顔。ZSTのイケメンといったら忘れてはならない藤原敬典が満を持して登場。格闘技を始めたきっかけもなかなかのイケメンだ。

「美術系の専門学校に通っていた時にキックボクシングジムに入りました。高校生の時にテレビでK-1を見て、武蔵選手がかっこいいなと思ったことはありましたが、自分で格闘技をやろうとは思っていませんでしたし、キックボクシングも単なる趣味程度の気持ちでした。実際正義感が強く、その強さゆえいろいろなことを見過ごすことができなかったので、危険な事に巻き込まれるかも知れないと思って(笑)。身を守るというのもありますし、家族や大事な人を何かあった時に守れないといけないと。でもやっていくうちに、これって実戦で使えるのかなと思うようになり、練習試合に出るようになった。1度出ると自分のダメなところが分かり、それを修正して出ると、またダメなところが分かり…というのを繰り返しているうちに、だんだん試合に出る回数が増え、プロへという流れになりました。総合格闘技にいったのは、よりリアルを求めたから。キックボクシングも魅力的ですが、組んだり、ブレイクがあったり、転ばされても立つまで待ってくれたりするので、実際に何かあった時には対応できないんじゃないかと。実際に何かを守らなきゃいけない時は、誰もブレイクなんて言ってくれないので、寝技とかも想定しないといけないと思ったんです。それで実戦の強さというものを求めた時に、よりリアルなのは総合かなと(笑)」

 趣味程度のつもりで始めた格闘技も第一線のプロとして活躍し続けること約10年。そこにはひたむきな努力があった。

「20過ぎてから始めたので、最初からスタートが遅いという自覚はありました。ですから小さなころからやってきた選手と同じことをやっても対等にならないという思いもあり、もともと好きだった武蔵選手のように、サウスポーとオーソドックスの両方ができるように練習をしました。もちろん今も両方使えますし、そんな感じでいろいろ工夫することで、キャリアの差を埋めようという試みもしています。ストレートにいってもダメなので、人と違うことをやって強みにしようということですね」

 キャリアの短さを工夫と挑戦でカバー。その陰にいるのは、なんとニャンコ?!

「キャット観察が趣味なんです(笑)。あいつらの動きとかすごくて、いろいろ参考になる。家でスコティッシュフォールドを1匹飼っているのですが、猫じゃらしをやりながら、利き手とかあるのかな…とか、どの角度が一番見ずらいのかな…とか観察して、格闘技の参考にしようと(笑)。猫の動きを観察して、いかにバレずに相手に触れるかというのを考えています。動きや錯覚を利用し、相手が気づかないうちにパンチを当てられたらすごくないですか(笑)」

 猫の話になるとデレデレの藤原。4月17日には新宿FACEで試合を行う。

「相手は1個上の階級の現ZSTフェザー級チャンピオンの加藤惇選手。僕はバンタム級ですが、チャンピオンが僕の階級まで落としてワンマッチを行います。これまで対戦したことはありませんが、背が高く、手足も長い。ヘタウマ系打撃って言われてますが、それはつまり素直にこなくて、すごくタイミングがとりづらいという事。実際対戦した人に聞くと、ジャブが見えない、タイミングが分からないと言う人が多い。当てるのがうまいので、みんなタックルでテイクダウンしようとするけど、体の力が強くて倒れない。そうこうしているうちに疲れてやられるパターンが多い。でも自分はいつものように分かりやすい試合をするだけ。近づいて殴る。基本的に試合中にタックルにいったことはありませんし、打撃しかできないので、ただそれだけ。だから単純で面白いんです。いかに打撃を当てるか。それ一点なので、結構緊張感もありますが、その緊張感も楽しんで下さい。最近では強くて生きのいい若い選手がたくさん出てきましたが、おじさんも負けないぞという熱いものをお見せします!」

“ミスターSB”宍戸大樹の引退試合迫る

2016.03.26 Vol.663

 

“ミスターシュートボクシング”宍戸大樹の引退試合が4月3日、東京・後楽園ホールで開催される「SHOOTBOXING 2016 act.2」で行われる。対戦相手は昨年9月に宍戸の持つ「SB東洋太平洋ウェルター級」のベルトに挑戦したジャオウェハー・シーリーラックジム。

 昨年の対戦ではジャオウェハーの強烈な右ミドルキックに苦戦し、延長ラウンドにもつれ込んだ末に、判定でベルトを守った宍戸。

 8月に行われた「SB 30周年大会」からわずか1カ月足らず。それも元RISE王者の吉本光志と再延長戦にもつれ込む死闘を繰り広げての勝利の後という過酷なコンディションに加え、メーンを務めるべき選手たちが軒並み前戦で敗れてしまい「そんな選手をメーンにもってくることはできない」というシーザー武志会長のこだわりもあり、宍戸が自ら志願してのメーン出陣。そんな裏事情を差し引いても十分にファンを満足させる試合ではあったが、宍戸は試合後のリング上で「メインをきっちり締められず、すみませんでした」と観客にわびた。

 そんなこともあってか「不完全燃焼だった」という宍戸は今回の試合にあたり、ヒジによる攻撃を認めた旧SBルールの採用を希望。完全決着戦で引退を飾るつもりだ。

 宍戸は18年間の現役生活の中で75試合に出場。これはSB史上最多。SB東洋太平洋ウェルター級王者をはじめ多くのタイトルを獲得した。ベテランといわれる年齢になってからは負けが込むこともあったが、常に体を張ってシュートボクシングの魅力を伝えてきた選手。そんな宍戸が見せる最後の戦いがもうすぐそこに迫っている。

名古屋ウィメンズマラソンは1秒差で田中が小原制す

2016.03.25 Vol.663

 リオデジャネイロ・オリンピック女子マラソン代表の最終選考会を兼ねて行われた「名古屋ウィメンズマラソン」(3月13日、名古屋)。日本勢最高位をかけ田中智美と小原怜が37キロ手前からゴールのナゴヤドームまでデッドヒートを繰り広げたが、田中が振り切り2時間23分19秒で日本勢最高の2位でゴールした。小原は1秒差で涙をのんだ。

 田中は昨年、横浜国際で優勝したが「レース内容が物足りない」という理由で世界選手権の代表に落選。それだけにここで小原に敗れるわけにはいかなかった。まさに執念での先着。ゴール後は涙を浮かべて天を仰いだ小原は「あと一歩だった。自分の力が足りなかった」と1秒差を悔やんだ。

 2大会連続の五輪出場を目指した木崎良子は10位に終わった。

 また今大会に、「最後の五輪挑戦」と表明して臨んだ2004年アテネ五輪金メダルの野口みずきは5.5キロ付近で早々と先頭集団から脱落。23位に終わったが、レース後「最後の10キロは花道のようだった。最高の42.195キロでした」と万感の思いで話した。

リオ五輪男女マラソン代表 今回は平和に決着

2016.03.25 Vol.663

 日本陸連は17日、東京都内で理事会を開き、リオデジャネイロ五輪マラソン代表として女子は日本陸連が定めた2時間22分30秒の設定記録をただ一人突破し、大阪国際を制した福士加代子、名古屋ウィメンズで2位に入った28歳の田中智美を順当に選出。男子も福岡国際3位で30歳の佐々木悟、びわ湖毎日2位で31歳の北島寿典、同4位の石川末広が波乱なく選ばれた。昨夏の世界選手権女子7位で、既に決まっていた伊藤舞を合わせ、計6人の代表が出そろった。
 男女を問わず、選考にあたっては禍根を残すことの多いマラソンの代表選考。今回も最後の名古屋ウィメンズの前まではすったもんだを予想させたが、決まってみれば、妥当な顔ぶれとなった。

 唯一、比較が必要だったのは男子の3番手。東京で日本人トップとなった高宮ゆうきと石川は「気温、湿度が高かったレースで北島と遜色なかった」(酒井勝充強化副委員長)と後者に軍配が上がった。

 6人中5人が30代。2020年東京五輪を考えれば若手の台頭を期待したかったが、「現状のベストメンバー」と理事会でも満場一致だったという。日本陸連によると、五輪出場枠と同じ各国から3人出場という条件で世界ランキングを作り直すと、日本の6選手は全員が20位以内に相当。目標とする「メダルを含めた複数入賞」は十分可能と期待している。

 1月の大阪国際で圧勝しながらも「確実に選ばれるとは限らない」として一時は名古屋ウィメンズにもエントリーするなど、うよ曲折があった福士は「金メダルが欲しいので何があろうとあきらめずに、覚悟を持って走ってきます」とコメント。

 昨夏の世界選手権でよもやの代表落ちを経験している田中は「やっと決まって、ほっとしているところです」と本音を漏らした。そして「出場するだけではなく、本気でメダルを狙っていきたい。一番きれいな金色のメダルがいいですね」と大きな目標を口にした。

佐々木監督退任「充実した11年間。本当に僕の大きな宝物」

2016.03.25 Vol.663

 2008年からサッカー女子日本代表(なでしこジャパン)の指揮を執り、2011年女子ワールドカップ優勝を皮切りに数々の偉業を成し遂げた佐々木則夫監督の退任会見が18日、都内で行われた。

 会見には日本サッカー協会の大仁邦彌会長も同席。冒頭、大仁会長が「先般、オリンピック予選が終わりまして、3月10日に佐々木監督から報告のあとに、責任を取って辞任したいという申し入れを受けました。今回のオリンピック予選は大変残念だったんですが、それまでの佐々木監督の戦いは本当に素晴らしいもの。2011年の女子W杯優勝、そのあとロンドンオリンピック、カナダの女子W杯準優勝と、本当に素晴らしい成績を挙げてくれたと思っています。今回、残念ですが、決してそれによってこれまでの戦績が陥れられるものではないと思っております。特になでしこスタイルといいますか、なでしこのサッカーを世界で戦えるようにした。逆に言えば今、なでしこスタイルを世界がまねしてきている。女子のサッカーを佐々木監督が変えたと思っております」などと退任の経緯を説明し、佐々木監督の功績を称えた。

 続いて佐々木監督が「女子の指導者として携わって11年、そして監督として9年間、これまで選手たちと、そしてサッカー協会とともに世界を目指して仕事ができたということ。そしてこれまでの中で世界と戦えて、結果もある程度出て、未来へまたさらに向けられたこと。最終的には大切なリオの五輪出場には至りませんでしたが、本当に僕自身は満足し、かつ充実した11年間をサッカーの指導者として経験できたということ、これは本当に僕の大きな宝物です」と挨拶した。

 質疑応答のなかで女性のチームを率いるうえでの苦労を問われたときには佐々木監督は「皆さんが思うよりも選手たちはひとりひとり志が高いですし、僕自身は男性を指導するのとそんなに変わらなかったんじゃないかなと思います」と語り、今後のなでしこについては「僕がスタートしたころは(日本の)ランキングは11位くらい。20位くらいのチームとは明らかに差があった。しかし今は4位ですが20〜30位のチームでも層が厚くなってきた。そういう意味でも世界で戦うのは厳しいという現実はある。皆さんもカナダを見たり現状を見たりして感じていると思います」としたうえで「これから大変なんで、メディアの方々もあまりプレッシャーをかけないで、とぜひお願いしたいと思います」と最後まで選手への気遣いを見せた。

 2011年のW杯の壮行試合は愛媛で行われたのだが、そこに取材に訪れたメディアは専門誌に数名のフリーの記者。優勝して以降は一般スポーツ紙誌も大きくニュースを取り上げるようになり、選手のメディアへの露出も増え、なでしこリーグへの注目も大きくなった。

 佐々木監督が「まさか退任会見でこれだけ多くのメディアさんが来ていただけるなんて。最終的にリオへの結果が出なかったにしても、こうやって会長に隣りに座っていただいて退任会見をしていただけるとは」という言葉に日本の女子サッカーの激変ぶりがうかがえる。

 その中心を担った澤が引退し、佐々木監督が退任と、なでしこジャパンは大きな節目を迎えている。2019年のW杯フランス大会、2020年東京オリンピックに向け、今後どのような戦いを見せてくれるのだろうか。

野球賭博関与の巨人・高木京投手に1年間の失格処分

2016.03.25 Vol.663

 日本野球機構(NPB)の熊崎勝彦コミッショナーは22日、プロ野球巨人の高木京介投手(26)を野球賭博に関与したとして1年間の失格とし、巨人に制裁金500万円を科す処分を発表した。

 NPBの調査委員会によると、高木投手は笠原元投手に誘われ、平成26年4月末から5月上旬にかけてプロ野球の8、9試合に賭けたが、関与した期間は10日間ほどで、その後は野球賭博や裏カジノへの誘いを断ったなどとしている。
 昨年11月に野球賭博に関わっていたとして処分を下された福田聡志(32)、笠原将生(25)、松本竜也(22)の元3投手は無期失格処分だったが、賭博への関与が短期間だったことなどが明暗を分けた。

 一方、巨人は同日、処分を下された高木投手との契約を解除したことを明らかにした。

 巨人の久保博球団社長は22日、都内で会見を開き、「開幕直前の時期にファンの期待と信頼を大きく損なうことになった。改めておわびしたい」と陳謝した。

 契約解除となった高木投手はプロ野球のあらゆる活動に1年間は参加できない。またNPBと提携する米国、韓国、台湾、中国の各リーグとも契約はできない。国内の独立リーグなどに規定はないが、NPB関係者によると「常識的に契約するところはない」としており事実上、不可能といえる。

 1年後に球界復帰を目指す場合は、処分時に所属した巨人に対して復帰申請を提出。コミッショナーが正当と判断した場合に申請が受理される。

 また巨人は、その後の球団の調査で、選手ら14人が賭けマージャン、42人が賭けゴルフ、23人が賭けトランプをしていたことが判明。試合前の円陣での声出しをめぐる現金のやり取りについては36人が「参加した経験がある」と答えたという。

 この間、他球団も新たに現金授受があったことを相次いで発表。

 円陣での「声出し役」に絡む金銭のやりとりについては巨人のほかに阪神、広島、ソフトバンク、ロッテ、西武、楽天の6球団で行われていたことが分かった。

 22日には阪神、西武、ヤクルト、ソフトバンクが新たに現金授受行為が判明したと発表。阪神とヤクルト、ソフトバンクでは高校野球を対象に選手が現金をやり取りしていたほか、阪神とヤクルトでは公式戦でのドーピング検査対象者に「お疲れ様代」などとして1人5000円ほどを集め、渡していた。西武では球団関係者1人が25年に、笠原元投手や飲食店経営者の男性と賭けマージャンをしていたという。

 NPBでは引き続き調査委で全容解明に向けた調査を継続。熊崎コミッショナーは選手に自己申告を促す期限付きの特別措置を検討していることを明らかにし、「言いやすい手続きを作ってやらないといけない」と話している。

4.17、RIZINに佐々木信治が参戦

2016.03.25 Vol.662

 4月17日に日本ガイシホール(名古屋市)で開催される「トップ Presents RIZIN.1」の追加カードの発表が24日、都内の会場で行われ、元修斗ウェルター級環太平洋王者の佐々木信治の参戦が発表された。佐々木は、70.3㎏契約でダロン・クルックシャンク(アメリカ)と対戦する。同選手はUFCのファイターで同階級のトップの戦いを経験している選手。UFCをリリースされ、その去就が注目されていた。
 榊原RIZIN実行委員長は、「4月の大会のハイライトになるのが佐々木選手の試合だと思っている。日本国内の総合格闘技の団体に各プロモーションの代表という形で参戦をお願いしていたら、修斗の代表として佐々木選手が出陣してくれることになった。国内外のプロモーションの代表選手に、RIZINでしか実現できないカードを用意したいという思いがあるので、それを具現化したのが今回の佐々木選手の試合だと思う」と佐々木の参戦の経緯を説明。
 現在、広島でジムを立ち上げ練習しているという佐々木は「こんなに大きな大会に出場する機会をいただいて感謝している。関東や関西に出たくても出られない若い選手はゴロゴロいるので、そんな地方で総合格闘技を愛している選手の目標になれば。そして日本の総合格闘技の底上げになるように、今度の試合を若い人の記憶に残したい」とコメント。元総合格闘家で夫人の藤井惠氏には「ガードを上げて殴り合ってこい!」と言われたと言い会場を笑わせた。
 そのほか、年末のRIZINで印象を残したワジム・ネムコフとテオドラス・オークストリス、キリル・シデルニコフは海外勢とそれぞれ対戦する。また、名古屋で活躍する大和哲也、ダニロ・ザノリニ、悠矢の3選手がキックボクシングルールで参戦することも発表。地元のトップ選手の参戦で、大会が大いに盛り上がることが期待される。
 ほかに、今回新しく発表されたカードは以下。

93kg契約 RIZIN MMAルール
ワジム・ネムコフ(ロシア)vs. カール・アルブレックソン(スウェーデン)
98kg契約 RIZIN MMAルール
テオドラス・オークストリス(リトアニア)vs. シング・心・ジャディブ(インド)
120kg契約 RIZIN MMAルール
キリル・シデルニコフ(ロシア)vs. クリス・バーネット(アメリカ)
女子無差別契約 RIZIN女子MMAルール 5分3R
ギャビ・ガルシア(ブラジル)アンナ・マリューコヴァ(ロシア)
64kg契約 キックボクシングルール 3分3R
大和哲也(大和ジム)vs. 山口裕人(山口道場)
73kg契約 キックボクシングルール 3分3R
ダニロ・ザノリニ(ブラジル)vs. 網本規久(毛利道場)
60kg契約 キックボクシングルール 3分3R
悠矢(大和ジム)vs. 祐穀(Team Free Style)

「トップ Presents RIZIN.1」概要
【日時】4月17日(日)15時開始【会場】日本ガイシホール(名古屋市)【チケット料金】VIP席 10万円(特典付)、SRS席 2万円、S席 1万円、A席 5000円 ※いずれも全席指定・消費税込み

シュートボクシングが4月16日に浅草花やしきで大会開催

2016.03.25 Vol.662

 シュートボクシング協会が24日、浅草花やしきで会見を開き、4月16日に同所で開催される『浅草花やしき Presents SHOOTBOXING 2016ヤングシーザー杯』の概要を発表した。
 同大会はシュートボクシング協会が主催し、浅草花やしきの全面協力のもとアマチュア大会と若手の登竜門大会「ヤングシーザー杯」を統合して開催する。
 昨年30周年を迎えたシュートボクシング(SB)はこれまでの格闘技のイメージを払しょくし、男女問わず、より幅広い世代が親しめる“スポーツとしての格闘技”の魅力を伝えるべく、昨年からさまざまなチャレンジをしてきた。今回の試みはその一環。
 シュートボクシング協会がある浅草はいわば、シュートボクシングの総本山。地元・浅草から今一度、世界へシュートボクシングを発信していこうという意味もある。
 この花やしきでの大会は、今回だけではなく年間を通じて随時開催していく予定という。

4・24「K-1」皇治インタビュー「トーナメントは1vs7で十分、仲良しこよし7人全員かかってこい」

2016.03.25 Vol.662

 4月24日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される「K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN ~-60kg日本代表決定トーナメント~」のトーナメントに出場する皇治のインタビューを公開。

――今回が皇治選手にとってK-1初参戦になります。試合が決まった時の心境を聞かせてください。
「素直にうれしいですね」

――2月のKrushでKO勝利した直後に「もうK-1決まりでしょう」というマイクもありましたが、ご自身ではトーナメントに出るつもりでしたか?
「そうですね。でも自分としてはもっと前からK-1に出るもんやと思っていたし、そのためにずっとキックボクシングをやってきたんで」

――もともと皇治選手が最初に始めた格闘技は何だったのですか?
「一番最初に始めたのは空手です。自分が歩き始めたくらいのころからやっていて、物心がついた時には道衣を着ていました」

――それはご両親の影響ですか?
「親父ですね。親父が格闘技好きで、親父にやらされている感じで、当時はむちゃくちゃ空手が嫌いでしたね(苦笑)。でも小学生の時には魚本流の大会で全国1位になったり、中学の時に日本拳法の大会で全国2位になってます」

――空手以外にスポーツ歴はあるのですか?
「空手と並行してサッカーをやっていて、セレッソ大阪のジュニアチームにも入ってたんですよ。年齢が2つ上の試合に出ても1人で9点取ったりして、めちゃめちゃ上手かったです。柿谷曜一朗とも一緒に練習していました。あっちは覚えてないと思いますけど。小学校の文集にも『将来の夢はK-1選手かプロサッカー選手』って書いてました」

――本格的に格闘技一本に絞ったのはいつだったのですか?
「中学3年生の時です。最初はサッカーで高校まで行こうと思ってたんですけど、中学最後の大きな試合で負けちゃって。その時に『こいつらが下手くそやから負けたんや!』って人のせいにしてもうたんです。その時に負けを人のせいにしてるようじゃチームプレイは無理やなと思って、個人競技の格闘技を選びました。あと自分は大阪の池田市という田舎の出身なんですけど、喧嘩ばっかりやっとったんですよ。それで自分が一番強いっていうのをみんなに分からしたかったんで、それやったらキックボクシングで世界一になったろうと思いました」

――ずばり皇治選手はやんちゃだったんですか?
「やんちゃというか喧嘩はしてましたね。舐められるのが嫌いやったんで。ただ自分より弱いやつとか年下とは絶対に喧嘩しなかったです」

――ちなみに喧嘩の戦績のほうは?
「全勝・全KOです。格闘技やったらメイウェザー級ですね(笑)」

――格闘技に専念してからはK-1が目標だったのですか?
「はい。やるならK-1、それしか目標にしてなかったです。ただ自分がプロになってから旧体制のK-1が寂しいことになってしまって…。モチベーションを保つのが必死やったんですけど、こうやって新生K-1として復活してくれてうれしいです」

――K-1という舞台で自分の存在をより多くの人に知らしめたいですか?
「そうですね。K-1には目立っている選手がいっぱいいると思うんですけど、そいつらより俺のほうが強いっていうのをやっとみんなに分かってもらえるなと思って楽しみです」

――しかも1回戦の相手が元-60kg王者の功也選手です。試合が決まった時はどんな心境でしたか?
「自分は兄ちゃん(弘嵩)とやりたいと思っていたら、ジュニア(功也)が来たんでびっくりなんですけど」

――対戦相手としての功也選手はいかがでしょうか?
「ジュニアが実力あるのは分かっているんで、しんどい時に当たるより元気な時に当たるほうがいいかな、と。自分は『兄弟喧嘩を止めたる』と言っていて、いきなり1回戦で止めさせてくれるんでラッキーですね。今、K-1が売り出しているK-1の顔が1回戦でいなくなっちゃうとあれなんで、決勝でやりたかったんですけど、いいタイミングで決めてくれたなって感じです」

――ずばり日本代表決定トーナメントを制して、狙うは現-60kg王者の卜部弘嵩選手ですか?
「悪いけど兄ちゃんには楽勝で勝てると思います。兄ちゃんよりジュニアのほうが強いと思います」

――皇治選手は発言でも注目を集めていますが、注目されることは気持ちいいですか?
「気持ちいいです! もっといいことも悪いことも言って、みんなが自分の名前で遊んでくれたらいいですね。あっ、そういえばジュニアが『こういう選手がチャンピオンになっちゃダメ』って言うてましたけど、もし俺がK-1に出なかったら今回の-60kg日本代表決定トーナメント終わってたでしょ? だから7人は俺に感謝せえよ(笑)。トーナメントは1vs7で十分、仲良しこよし7人全員かかってこいって。それで俺だけ見てればいいって感じです」

4・3「K-1大決起集会」、5・29「K-1 TALK LIVE2016」とイベント目白押し

2016.03.24 Vol.663

 K-1の大会前の恒例行事となったファンイベント「『K-1ワールドグランプリ2016〜−60kg日本代表決定トーナメント〜』4.24代々木大会・大決起集会!」が4月3日に東京スカイツリータウン・ソラマチイーストヤード5FのJ:COM Wonder Studioで開催される。

 大会出場選手が登場し、ファンの前でK-1公式サポーターの関根勤、前田憲作K-1プロデューサーらと試合の見所から現在の調整具合といったさまざまなトークを繰り広げるこのイベント。前回は−65kgトーナメント出場選手とK-1初参戦となったヘビー級の上原誠が登場した。

 トーナメント出場選手は異なる山同士の選手2人ずつでの登場とあってそこまでピリピリした空気ではないのだが、舞台裏では思わぬニアミスもありそうで、そんなことを考えながら観覧するのもちょっと楽しい!?
 −60kgトーナメントは会見でも卜部功也と皇治が不穏な空気を醸し出し、それに感化されたのか大沢文也と明戸仁志も舌戦を繰り広げるなどピリピリムードはすでに最高潮に達している。さて当日はどんなトークが繰り広げられるのか…。

 また5月29日にはK-1ファイターが出演するトークショー「K-1 TALK LIVE2016」が文化放送12階のメディアプラスホールで開催される。

 関根勤と自他ともに認めるK-1の大ファンである平子祐希(アルコ&ピース)が選手のプライベートや控室でのマル秘エピソードを聞き出すというこのトークショー。こちらには現在のところ、武尊(初代K-1 WORLD GP −55kg王者)、卜部功也(初代K-1 WORLD GP −60kg王者)、山崎秀晃(K-1 WORLD GP 2016 −65kg日本代表決定トーナメント優勝者)の3人の出演が決定している。トークショーは13時と17時の2回行われ、チケットは3月26日より発売されている。

4・24「K-1」明戸仁志インタビュー「攻撃力は自分が一番。どれだけやられても一発でひっくり返します」

2016.03.23 Vol.662

 4月24日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される「K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN ~-60kg日本代表決定トーナメント~」のトーナメントに出場する明戸仁志のインタビューを公開。

――今回が明戸選手にとってK-1初参戦になります。試合が決まった時の心境を聞かせてください。
「自分自身ずっとK-1に出たいと思っていたし、2月のKrushでK-1にも出場している島野浩太朗選手に勝つことができたので、次はK-1だと思っていました。なのでオファーをいただいた時、そこまでの驚きはなかったですね」

――明戸選手は格闘技を始める上でK-1からどんな影響を受けましたか?
「最初に格闘技を始めたのは14歳の時の空手なんですけど、テレビでK-1を見て『自分もこういう大会に出たい』と思ったのがきっかけでした。ただ自分は身体が小さかったのでK-1に出るのは難しいと思っていたんです。でもちょうどそのころにK-1MAXがスタートして、小比類巻(貴之)会長や魔裟斗さんが活躍していて『自分もK-1に出たい』ではなく『自分もK-1に出る』という目標を持ちました」

――明戸選手は自衛官として働いていた時期があるんですよね?
「僕は地元が青森で、高校を卒業したらプロの格闘家になりたいと思っていたのですが、周りから自衛隊で働きながら格闘技を続けられるよと言われて、自衛隊に入りました。それで自分は宮城県に転勤になり、自衛隊で“徒手格闘”という日本拳法のような格闘技をやりながら、仙台のDRAGONジムに通ってムエタイの練習をしていました。しばらくそういう生活が続いたのですが、自分は格闘技一本でやりたかったので自衛隊を辞めて、そのままタイに武者修行に行きました」

――自衛隊内で他に明戸選手のようなことをしている人はいないですよね?
「はい(笑)。しかも自分は普通科という自衛隊の中でも体力がある人間が集まる科に所属していて、その中でも体力があるほうでした」

――自衛隊ならではの過酷な訓練も経験されているのですか?
「そうですね。訓練の一つで重い銃器・装備を身につけて、夜中に出発して明け方までに目的地まで40km歩くというものがあるんですね。歩いている途中に水分・塩分をしっかり摂らなければいけないのですが、僕はものすごく汗かきなので、それが追いつかないんですよね。で、歩いている途中に幻覚・幻聴ではないですけど、並んでいるドラム缶が人間に見えたり、誰も話していないはずなのに人の話し声が聞こえて来たり…そのくらい追い込まれる訓練はありました」

――最終的に自衛隊を辞めることになるわけですが、もっと格闘技に専念したいという気持ちがあったのですか?
「自分の人生において自衛官を続けるという選択肢もありましたが、やっぱり子供のころからプロ格闘家にあこがれていたし、本気で格闘技をやりたいと思って、自衛隊を辞めました。それでタイで武者修行したあと、怪我やいろんなことがあって、3年ほど格闘技から離れていた時期があるんですね。でも格闘技への想いは消えてなくて、一念発起して東京で格闘技をやろう、と。それをDRAGONジムの会長に連絡したら、小比類巻道場を紹介してもらって、小比類巻道場にお世話になることになりました」

――そして今回はK-1初参戦しかも-60kg日本代表決定トーナメント出場というビッグチャンスが巡ってきました。1回戦は大沢選手とのリベンジマッチになりましたが、この試合について聞かせてもらえますか?
「大沢選手には昨年3月に敗れているのですが、僕が先にダウンを奪ってダウンを奪い返される形で僅差の判定負けでした。大沢選手は上手い選手ですけど、そこは攻略できると思うので1回戦を突破したいです」

――トーナメントに出場する他の7選手は明戸選手よりも実績が上の選手たちばかりです。
「確かに自分はチャンピオンでもなければ、タイトルマッチ経験もない。実績でいえばみんなより下だと思います。でも自分の攻撃力は8人の中で一番だと思っているので、その攻撃力を生かした倒しに行くスタイルで優勝したいと思います」

――明戸選手はどんなに劣勢になっても絶対に試合をあきらめない選手だと思います。気持ちの強さが自分の武器だと思いますか?
「自分では気持ちが強いと思ったことはないのですが、僕は絶対に試合をあきらめないし、パンチでも蹴りでも一発当たれば逆転できると思っています。どれだけボコボコにされていても一発で試合をひっくり返せる自信があるんで、最後の瞬間まであきらめずに戦い続けることができるのだと思います」

――ずばりこのトーナメントで波乱を起こしたいですか?
「トーナメントの8選手が発表された時、みなさん優勝予想したと思うのですが、その時に僕の名前は入っていなかったと思います。その予想を全部ひっくり返すつもりなんで全試合KOを狙って戦います」

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