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東京ゲートブリッジから新しい東京を見つめる

2012.02.13 Vol.541

港や都心を一望できる新ビュースポット

江東区若洲と東京臨海部の埋め立て地を結ぶ新しい橋、東京ゲートブリッジが登場した。同エリアで起きている渋滞の緩和を目的とした橋だが、橋からは東京港や都心を一望できたり、夜間はライトアップされるなど新たな新名所としても期待されている。

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釣りをしながら東京一望。大きなカメラを持った熟年カップルもいて新スポットへの期待が感じられた

 東京の新名所となる東京ゲートブリッジ。12日に開通を控え、今月4、5の2日間は橋の上に笑顔や笑い声が響いた。「東京ゲートブリッジ完成記念スポーツフェスタ」が開かれ、長さ約2.6キロメートルの橋の上を、ランナーやサイクリストは疾走。また、眼下に広がる東京港や都心を眺めながらゆったりとウオーキングを楽しんだ。

 東京ゲートブリッジは江東区の若洲と中央防波堤外側埋立地を結ぶもの。この橋ができることで、大田区城南島まで結ばれる。東京臨海部は物流と一般車両が混在し慢性的な交通渋滞が起きていたが、東京ゲートブリッジの登場で改善を見込んでいる。

 観光の面からも大きな期待が寄せられている。東京ゲートブリッジ周辺はもともと東京を一望できる都内でも指折りのビュースポット。若洲側の橋のたもとにある江東区立若洲公園や若洲海浜公園では、海上では東京港に船が出入りし、頭上では羽田空港に発着する飛行機がひっきりなしに飛び交う。遠くには東京スカイツリーや東京タワー、晴れていれば遠くに富士山も臨めるという。

 東京ゲートブリッジはその風景にさらに彩りを加える。若洲側から歩道に上がり、橋の上から東京を見下ろせる(毎日午前10〜午後5時まで。7〜9月の土日のみ午後8時まで)。潮風や日光を感じられることも影響するのだろうが、海側から見る東京は都心の展望台から見るものとはまた違った表情を見せる。昼間は高層ビル群をバックに海上で船が忙しく行きかうという働く東京、日暮れとともに都心が明かりで徐々に色づいていく東京など、時間ごとに趣きがどんどん変わっていく様子は圧巻だ。

 夜間にはLED照明を利用したライトアップも行われるので、東京ゲートブリッジを眺めても楽しめる。新しい東京を感じる新スポットはさらに注目を集めそうだ。

★東京ゲートブリッジへの自動車でのアクセスは、新木場方面からは新木場・若洲線、お台場方面からは青海縦貫線で中央防波堤外側埋立地方面へ、中防大橋南詰交差点を左折。京浜方面からは京浜大橋北交差点から中央防波堤外側埋立地方面へ。公共交通機関では新木場駅よりバスで若洲キャンプ場前下車。

東京に新スポット続々!

 2012年は東京の新名所となるスポットが次々に登場する。東京スカイツリーは5月22日に開業。渋谷駅前には、劇場など文化施設が集結する複合施設「渋谷ヒカリエ」が4月26日にオープンする。商業施設としては、表参道に、屋上に森を擁し周囲の環境に溶け込んだ新施設「東急プラザ 表参道原宿」(4月18日)、お台場にも「ダイバーシティ東京 プラザ」(4月19日)が登場する。


東京マラソン26日号砲 公務員ランナー川内ら走る!

2012.02.13 Vol.541
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写真は昨年の様子

 東京マラソンが26日開催される。9時10分に新宿の東京都庁前をスタートし、皇居、銀座、浅草雷門などを経て、フィニッシュ地点の東京ビッグサイトを目指す。レースには国内外の市民ランナーのほか、エチオピアのハイル・メコネン、公務員ランナーこと川内優輝(埼玉県庁)ら国内外の招待選手も走る。

 大会の開催に合わせ、23〜25日、東京ビッグサイトでは、選手および走ることに好きな人や興味がある人も楽しめるイベント「東京マラソンEXPO」も開催。

 詳細は公式HP(http://www.tokyo42195.org/2012/)で。


誰でも参加できる「第33期オセロ名人戦」

2012.02.13 Vol.541

 日本オセロ連盟は「第33期オセロ名人戦」を3月3、4日に本所吾妻橋のすみだリバーサイドホールで開催する。

 この大会は全日本オセロ選手権、オセロ王座戦と並ぶ、日本のオセロ3大大会のひとつ。1980年から開催されている歴史のある大会だ。昨年まではオセロ連盟に所属していないと参加できなかったが、今年から参加費を払えば誰でも参加できることになった。3日に「女子の部」「小学生以下の部」、4日に「無差別の部」が開催される。「無差別の部」の優勝者は秋にオランダで開催される予定の「第36回世界オセロ選手権大会」の日本代表となる。

 世界大会の元チャンピオンが5〜6名参加するので相当な難関ではあるが、世界大会に出場するチャンス?

 申し込みはオセロ連盟のホームページからできる。20日が締め切りなのだが、大会当日の受付も可能とのこと。

 なお観戦は無料となっている。

「第33期オセロ名人戦」
【問い合わせ】日本オセロ連盟事務局(TEL:03-3843-7611)


東京を遊び尽くす!!

2012.02.06 Vol.540

2月の注目イベントPick up

あっという間にもう2月。なんとなくお正月気分だったエンターテインメント界もそろそろエンジン全開。2月はいきなり注目のイベントがラインアップ。なかでも本紙が気になるイベントをピックアップ。

歌ありDJありお笑いあり! 渋谷の5会場で同時多発ライブ
2・18 YATSUI FESTIVAL 2012

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 お笑いコンビ、エレキコミックのやついいちろうが主催するエンタメフェスティバル「YATSUI FESTIVAL 2012」が18日開催される。

 やついは芸人の顔のほかにも多彩な顔を持つ。DJとしてはライブハウスやロックフェスにたびたび登場。ROCK IN JAPANでは2006年以降は常連DJだ。2009年にはCDもリリースしている。

 芸人、DJのほかにも宮沢章夫が主宰する遊園地再生事業団へは役者として出演。宮沢とは「平常心ブラザーズ」なるユニットを組んで活動するなど、活動は多彩なうえに多岐に渡る。

 そんなやついが今回は満を持して? DJイベントを主催することとなった。

 会場は東京・渋谷のO-EAST、O-WEST、O-Nest、O-Crest、duo MUSIC EXCHANGEの5会場。合計で最大2700人を収容できるこの5会場での同時多発ライブとなる。

 このイベントの開催が発表されたのが昨年の11月12日、「やついいちろう生誕祭」というイベントの中。以降順次参加アーティストが発表されてきたのだが、その顔触れはアーティスト、お笑い芸人、DJと幅広いうえに豪華かつ、刺激的。本紙締め切り(2月2日)の段階で72組が発表されている。

 それぞれ約20分から50分程度の持ち時間でプレイ。アーティスト同士のコラボレーションもあるらしい。

 当のやついはDJ以外にも「平常心ブラザーズ」でのトークライブや、「エレ片」で生まれた「危険日チャレンジガールズ」(やつい+今立+片桐〈ラーメンズ〉)というユニットで歌と踊りを披露するなど大忙しだ。

『YATSUI FESTIVAL 2012』

【日時】2月18日(土)開演12時30分(11時リストバンド交換開始) 【会場】O-EAST、O-WEST、O-Nest、O-Crest、duo MUSIC EXCHANGE 【料金】5000円(1D別) 【問い合わせ】O-EAST 03-5458-4681
【出演(本紙注目アーティスト)】
〈アーティスト〉DJやついいちろう、いとうせいこう、大槻ケンヂ、ザ・ガンビーズ(メンバー:KERA、犬山イヌコ、みのすけ、ヒノフジヒロシ)、渋さ知らズ、曽我部恵一BAND、NONA REEVES、ホフディラン、マキタスポーツ、宮沢章夫withやついいちろう(平常心ブラザーズ)、レキシ and more…
〈お笑い〉エレ片、イワイガワ、キングオブコメディ、THE GEESE、ずん、どぶろっく、ラバーガール and more…
〈DJ〉カジヒデキ、田中貴(サニーデイ・サービス)and more…


2・8 座・高円寺 ドキュメンタリーフェスティバル

2012.02.06 Vol.540

 座・高円寺では、8日から「第3回 座・高円寺 ドキュメンタリーフェスティバル」が開催される。

 毎年さまざまなテーマで上映される「特集上映」、ジャーナリズム、映像、演劇など多彩なジャンルで活躍するゲストが選んだ作品を上映しトークショーも行う「ゲストセレクション」、まだ見ぬ新しい才能の作品を上映したうえで公開討論までする「コンペティション部門」の大きな3つのプログラムからなるフェスティバルだ。

 今年の「特集上映」は「ドキュメンタリーのまなざし」がテーマ。〈震災へのまなざし〉〈原発へのまなざし〉といったようなさまざまな視点からの10本のプログラムを上映する。「ゲストセレクション」は森達也、吉岡忍、是枝裕和、田原総一朗に、初登場の諏訪敦彦、鴻上尚史の6人。“ならでは”の視点は興味深い。

 無料で開放されるプログラムも多く用意されているので、今まで敷居が高いと感じていた人もドキュメンタリーに接するいい機会となる。

「第3回 座・高円寺 ドキュメンタリーフェスティバル」
【日時】2月8日(水)〜12日(日) 【会場】座・高円寺2(高円寺) 【問い合わせ】「座・高円寺 ドキュメンタリーフェスティバル」実行委員会(TEL:03-5570-3551 〔HP〕http://zkdf.net/


2・18、19 座・高円寺寄席

2012.02.06 Vol.540
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 座・高円寺では、8日から「第3回 座・高円寺 ドキュメンタリーフェスティバル」が開催される。

 高円寺の42会場で、2月10〜19日に行われる「高円寺演芸まつり」に関連し、「座・高円寺寄席」が開催される。18日は、ベテランの古今亭志ん輔、古今亭駿菊の両師匠に、太神楽曲芸の翁家和助、さわやかなルックスで人気の二つ目林家たけ平が出演。「お待ちかね 噺三昧」のタイトル通り、寄席の華やかさを感じられる高座になりそうだ。

 また、19日は「四派しのぎ合いで大団円」と題し、落語界の四派が揃い踏み。体育会系で新作もこなす林家彦いち(落語協会)、この秋、十一代目桂文治を襲名する桂平治(落語芸術協会)、スケールの大きな芸とあくの強いキャラが魅力の立川談笑(落語立川流)、そして明るく人懐っこい笑顔で客を翻弄する三遊亭兼好(円楽党)の4人が顔合わせ。高円寺の町から新たな落語会伝説が生まれる?

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「座・高円寺寄席」
【日時】2月18日(土)16時開演、19日(日)16時開演 【会場】座・高円寺2 【料金】大人(中学生以上)3000円、子ども1000円 【問い合わせ】座・高円寺 TEL:03-3223-7500


東急ホテルズのシェフがNO.1を競う料理コンテスト開催

2012.02.03 Vol.539
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グランプリを受賞した宮崎シェフの作品「さくらリゾットを添えた鯛のくるみ焼き 春を呼ぶ萌黄色の野菜と共に」

「第11回東急ホテルズ料理コンテスト」が1日、パン パシフィック 横浜ベイホテル東急にて開催され、同ホテルの宮崎大生シェフがグランプリを獲得した。

 料理人の育成を目的に、毎年全国の東急ホテルズに所属する若手調理人が参加し、地方予選を勝ち抜いたファイナリストからグランプリを決めるコンテスト。今年は「健康的・体に優しい“魚と野菜”を使った一皿」をテーマに、ファイナリスト6人が腕を競い、グランプリ・準グランプリ・特別賞が表彰された。

 グランプリを受賞した宮崎シェフの作品「さくらリゾットを添えた鯛のくるみ焼き 春を呼ぶ萌黄色の野菜と共に」は、一部を除く全国の東急ホテルズで、4月から販売される予定。




ブリキのおもちゃ北原照久の「裏」コレクション?!

2012.01.30 Vol.539
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   北原照久の『和印(わじるし)』写真集(撮影:桐島ローランド)の出版と「和印」展示会の開催を記念し27日、原宿のトーキョーカルチャーbyビームスで、トークショーが行われた。

 北原といえば、ブリキのおもちゃコレクターとして有名だが、実は、広告のポスターなど、おもちゃ以外のコレクションも多い。その中の1つが和印。大正末期から昭和初期に、温泉街の土産物店などで売られていた土製の人形やお面だが、裏を返すとそこには男女の営みが掘り込まれている、いわば「春画の立体版」だ。

 30年前に東郷神社の骨董市で買った猫の人形から始まり、現在は250点の作品がコレクションがあるという。北原は「日本人特有の奥ゆかしさ、粋、手技が全部つまっている」。

 展示会は、2月7日まで同会場で開催中。

ジャパン・レストラン・ウィーク 2012 開催中!

2012.01.30 Vol.539
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人気店の食事をリーズナブルに

人気店の食事が楽しめる『アメリカン・エキスプレス プレゼンツ ジャパン・レストラン・ウィーク 2012 ウィンタープレミアム』が開催中だ。第4回目となる今回は、関東・関西エリアの約150店舗の飲食店が参加。「ミシュランガイド2012年度版」掲載店を含む和洋中のレストランで特別メニューがリーズナブルな値段で提供される。

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オテル・ドゥ・ミクニ ディナーイメージ

『ジャパン・レストラン・ウィーク』は、ニューヨークの食の祭典「NYC レストランウィーク」をヒントに開催された日本の新しい食のイベント。ニューヨークで約20年の歴史がある「NYC レストランウィーク」は、毎年夏と冬に有名レストランが手ごろな価格で料理を提供することで、街を活性化させようという、一大イベント。

 そこで、日本でも2010年夏から、毎年夏と冬に人気のレストランが特別メニューを用意し、期間中一律料金で提供する『ジャパン・レストラン・ウィーク』が開催されるようになった。参加店舗数も年々増え、今年は約150店舗が参加。日本の食文化を世界に発信するとともに、普段はなかなか行く機会がないレストランで食事をすることで、外食を楽しんでほしいというのがイベントの主旨。

 あこがれの各店の料理がリーズナブルに、そして気軽に食べられるこの絶好の機会に、ちょっとおしゃれをして出かけてみよう。レストランで食事をすることの楽しさと、おいしい料理、そしてそこで過ごす優雅な時間を体験できる。

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ジャパン・レストラン・ウィーク 2012 開催概要
【期間】2月19日(日)まで
【価格】ウインタープレミアム
ランチ2100円(税込・サ別) ディナー5250円/7350円(税込・サ別)
※お子様メニュー(一部店舗のみ)
ランチ1050円(税込・サ別) ディナー2100円(税込・サ別)
【予約】必須
サイト上でお店をチェック、直接お店に電話をして「レストラン・ウィーク」の旨伝え予約する。予約に関する情報・問い合わせは各店舗まで。
【公式サイト】http://jrw.jp/


服部幸應×犬養裕美子トークショー 「素敵なレストランを体験できるチャンス!」

2012.01.30 Vol.539
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「ジャパン・レストラン・ウィーク」開催の前日、東京・汐留の「レストラン タテル ヨシノ 汐留」で、同イベントの実行委員長である服部幸應氏とレストランジャーナリスト犬養裕美子氏のトークショーが行われた。

 同イベントが行われるきっかけとなったニューヨークのレストランウィークを約18年前に体験したという服部氏は「日本でもこんなイベントがあるといいと思っていたので、実現してうれしい。お店の人に、初めて来る人が気軽に体験できる場を提供してほしいとお願いした」と挨拶。その後、海外のレストラン事情を交えたトークショーでは有名シェフの裏話を披露するなど、会場を盛り上げた。

 最後に犬養氏は「いつもは行けないお店に行くことができる絶好の機会。安いからだけではなく、実際に体験して、その中で楽しみを見つけてほしい。また、この価格で参加してくれるお店の頑張りも応援したいと思う」と、人と店をつなぐレストランジャーナリストらしいコメントで締めくくった。


これからみなさんにやってほしいこと スポーツを「する」「見る」「支える」

2012.01.23 Vol.538
日本を元気に

vol.1「スポーツで日本を元気に」

昨年の東日本大震災、円高、デフレを原因とした経済の低迷など、現在、日本はやや元気をなくし気味だ。しかしみんなが元気を取り戻さない限り、復興も経済発展も前には進まない。では、今いったい私たちは何をすべきか? 日本を元気にするために活躍する各界のさまざまな人に直撃。意見を聞いていきます。今回は参議院議員でスポーツ議員連盟の幹事長でもある鈴木寛氏にお話をうかがいました。

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撮影・宮上晃一

 ――鈴木議員は「スポーツを通して日本を元気に!!」という考えを持っています。

「日本は経済的に成熟した社会になっているので、これから経済的に10%とか20%とか成長を見込めるかといったらなかなか難しいんですね。そんななかでみんなが元気になる最大の素がスポーツだと思っています。今、絆という言葉も広がってきていますが、スポーツというものはいろんな人の心をつなげ、ひとつにします。それにスポーツは自分の限界、自分たちのチームの限界、人間の限界に対して、全力でいろいろな人の協力を得ながら挑戦する。そこで限界に挑戦することを通じて可能性を再発見することで、自分たちや人間の素晴らしさを確認できるんです」

 ――大震災の時は文部副大臣として、被災地の子どもたちにさまざまなことをやられました。

「現地の人たちに一番喜ばれたのは、トップアスリートが現場に行って、子供たちや若者たちと交流してくれるというものでした。そうやって子供たちが元気になると、それを見ている大人たちも元気になるんですね」

 ――スポーツ議員連盟とは?

「民主党から共産党まで党派を越えてスポーツを愛し、スポーツを通じて日本を元気にしていこうという思いを持った国会議員が結集している議員連盟です。スポーツ議員連盟は、スポーツ基本法の50年ぶりの改正のエンジンにもなりました」

 ――日本を元気にするための復興のシンボルとしてオリンピックという存在があります。

「スポーツ基本法の中にも、オリンピックをはじめとする国際的な大会を積極的に招致していくんだということも盛り込んで、全面的に2020年の東京オリンピック―パラリンピックの招致に取り組んできました。ただ今回は“東京オリンピック―パラリンピック”といってはいますが“日本オリンピック―パラリンピック”。少なくとも“東日本オリンピック―パラリンピック”と思っています。当然、被災地の皆さんと一緒に、そして被災地を支えようとしている日本中の皆さんと一緒にこの招致運動をやっていかなければいけないし、そのことを世界中の人たちに理解をしていただきたい。去年のなでしこの世界一がどれだけ被災地の皆さんの心に元気を届けられたかということは計り知れないと思うんですが、あのことでスポーツの意味というものを私自身も改めて痛感しました。そのことを2020年に向けてやっていきたいと思っています」

 ――ではオリンピックを招致するために私たちは何をすべきなんでしょう?

「2016年は施設の内容、受け入れ態勢は非常に高い評価をいただきましたが、市民の支持率が低かったのが最大の敗因でした。そういう意味でやはり日本の皆さんが、日本を元気にするために、被災地を元気にするために、東京がもう一度世界をリードする都市に再生するために、応援してほしい。スポーツ基本法では“する、見る、支える”という3つのことをうたっていますが、この中のなにかひとつでもいいからやってほしい。見る人が増える、支える人が増える、する人が増えるということがポジティブな結果につながると思います。それから私は“ソフトパワーシティー東京”というコンセプトを持っているんですが、そういう意味ではまさに健康と文化の交わるところにスポーツがあるわけで、スポーツを起爆にソフトパワーシティーを作り上げたいと思っています。世界一の健康文化都市東京。ソフトパワーの最もみなぎった超東京。こういう東京を作れるかどうかというのは日本が21世紀後半の世界史で名を成せるかどうかがかかっている。再び魅力的な都市になれるかどうか、そういう首都を持っている国かどうかが日本全体の浮沈にかかわってくるんですね」

(インタビュー・一木広治/構成・本吉英人)

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2020年東京五輪招致を応援します

「私は1964年生まれなので、東京五輪の時は0歳でした。後で映像で見ましたけれどもその時は覚えていません。私が最も衝撃的だったのは1972年、8歳の時の札幌オリンピックです。中でもジャンプの日の丸飛行隊。金銀胴を独占したシーンは本当に感動的で、それ以来スポーツが大好きになりました。残念ながら日本では夏のオリンピックは東京以来開かれていません。ですからなんとしても子どもたちに夏のオリンピックを見せてあげたいな、と思っています。2008年北京五輪では開会式に行ったんですが、やはりオリンピックは国中の人々の心をひとつにするんだな、そして世界中の人々の目を釘付けにするんだなと痛感しました。だからこそ、2020年には日本中がひとつになって、日本が復興したんだということを、世界中に発信したいなという強い思いを持っています」


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