秋もロックサウンドとともに……『ストラット』レニー・クラヴィッツ
2014.09.28Vol.627CD/MUSIC
デビュー25周年を迎え、自身の音楽レーベル「ロキシー・レコーズ」を立ち上げるなど、目まぐるしい音楽シーンのなかにありながら、相変わらず肩で風を切りながら歩いているように見える、レニー。最新作となる本作は、タイトルが示すように『ストラット』(もったいぶって歩く、見せびらかす、誇示するなどの意)な作品だ。冒頭から、ロックでソウルフル、ファンキー。骨太なギターサウンドがひっきりなしに響く。スタジアムでのライブがバシッと決まりそうな内容だ。本人いわく、「音楽が大好きであることの原点に連れ戻してくれたような作品」。楽曲それぞれが、ロックミュージックやロックをすることってクールだろ!と迫ってくるようだ。ロックンロールは死んでない、死ぬはずがない。そう思わせてくれるアルバム。
この秋、話題を呼んだ注目のファンランを紹介!
2014.09.28Vol.627今日の東京イベント
参加者がカラーパウダーを浴びながら走るという、アメリカで生まれたユニークなファンランイベント『Color Me Rad』が日本上陸!
2012年に初登場するや、各地で話題となり、現在世界に拡散中。世界各国の参加者総計は約85万人にも上る一大ムーヴメントだ。日本では今年4月に千葉、7月に大阪で開催され、毎回約1万人が参加。日本中でブームを巻き起こす勢いだ。そんな話題のイベントが23日、海の森公園予定地の特設コースで行われ、国内最多となる約2万人が参加した。『Color Me Rad』は5キロメートルのコースを走るランニングイベントだが、時間や順位といった競技性を失くし、老若男女だれでも気軽にランニングを楽しむものになっている。その最大のポイントは、なんといっても“カラーパウダー”。5キロのコース内に設置されたポイントごとに、緑、オレンジ、ピンク…とカラーパウダーが振りかけられていく。ちなみにこの粉の原料はコーンスターチ(トウモロコシのでんぷん)。人体への影響もなく、基本的に手で払うか水で洗い流すことができる。参加者の基本スタイルは白い服、眼を保護するサングラス、走りやすい靴といった格好。そこに、カラフルなボトムスを合わせたり、カツラや被り物をしたり、全身タイツを着たり、普段と違う個性的な衣装を楽しむ人が多い。また、ランニングイベントといっても競技ではないため、歩く人や途中で止まって写真を撮る人など、楽しみ方も人それぞれ。全身にカラーパウダーを浴びたランナーたちはゴール地点でパウダーを渡され、今度は会場内で自分たちでパウダーをかけ合って楽しんでいた。イベントは今後も、沖縄や愛知などで開催予定だ。
東京丸ごとウオーキングシティ!【アイテム編】
2014.09.28Vol.627今日の東京イベント
『LD40 ST』
クッション性と安定性という相反する機能を両立させたミズノウエーブ採用の人気ラインアップの新作。天然皮革を使用したスマートなデザインは一見ビジネスシューズにしか見えない。外回りで長時間歩くビジネスマンに大人気!(1万7000円・税別)
『ボルダースポーツ』
マメや靴・布擦れなどの皮膚トラブルを防ぐクリーム。長時間のウオーキングにもおススメ!(1600円・税別)
『ウエーブ リム DT』
軽量で履き心地もソフトなウオーキングシューズ。縫製が少なく優しい履き心地。ミズノウエーブ採用による機能性の高さに加えデザインも魅力!(女性用・男性用各9000円・税別)写真は女性用
東京丸ごとウオーキングシティ!【知識編】
2014.09.28Vol.627今日の東京イベント
せっかくウオーキングを始めても、マメや靴擦れなどの足トラブルが起これば三日坊主になりかねない。歩き方の基本を学んだら、シューズ選びにもこだわるべし。御茶ノ水にあるスポーツ用品店・エスポートミズノではコンピューターを使った無料のフィッティングサービスを行っている。「最適なシューズを選ぶには自分の足を知ることが一番です」とシューズアドバイザー・横山さん。こちらでは、足の形状やサイズ、足圧を測定し最適なインソールやシューズを選んでくれる『インソール工房』(インソール作成は完全予約制)と、ランニングなどのスポーツ向けに、より多角的に分析してくれる『プリシジョンフィット』というサービスがあり、空いていればその場で測定してもらえる(ネットで予約も可能)。自分のデータをもとにアドバイザーがおススメのシューズを教えてくれるだけでなく、シューズの履き方や見分け方などもアドバイス。この日も「サイズに迷ったら、抜き出した中敷きに足を合わせてみる」「かかとがしっかり包まれている感じのあるものを選ぶ」などプロならではの靴選びのコツを教えてくれた。
東京丸ごとウオーキングシティ!【基礎編】
2014.09.28Vol.627今日の東京イベント
歩く前のストレッチが肝心
激しい動きをしないからといって、ウオームアップをせずに歩きはじめるのはNG。準備体操やストレッチをすることで、関節の可動域を広げ、身体に負担がかかりにくくなり、歩ける距離もアップする。腕を左右に大きく振りながら足踏みして太ももや体全体の筋肉をほぐしたり、アキレス腱を伸ばすなど、筋肉や腱を伸ばして柔軟性を高める。なるべくゆっくり時間をかけて、上半身&下半身ともに軽めのストレッチを。
靴は正しく履く&脱ぐこと
靴の履き方で歩きに違いが出る。靴ひもにたるみが無いか、かかとがフィットしているかをチェック。①ひもにたるみがないように下から上へ調整する。②左右にひもを引く。③そのままつま先を上げて、かかとをトントンと地面に軽く打ち付ける。④しゃがんだ状態のまま、体重を前足に移動し、踏み込みの体勢でひもを結ぶ。注意:靴を脱いだら中敷きを立てて湿気を逃がす。ひもは靴を履くたびに一度緩めて締め直すこと。
目線を意識して姿勢よく
視線:歩くときは視線をまっすぐ正面、遠めに向けると、歩く姿勢も良くなる。体:へその下、丹田に力を入れるよう意識する。 腕:軽く握って足と交互に振る。エクササイズ効果を狙うときはヒジを曲げてコンパクトに。あまり大きく振らないこと。足:バタバタと靴音をたてないように、膝を伸ばしてしなやかにローリングするようなイメージで踏み込むこと。膝とつま先が同じ方向に向くよう意識する。
早めにストレッチ&マッサージ
ウオーキングとストレッチは切り離せないもの。前中後にストレッチを行っていくこと。ウオーキング中は信号待ちの間なども、つま先立ちやかかと回しといった“シグナルストレッチ”を小まめに行うと良い。ウオーキング後は、なるべくすぐに、クールダウンを兼ねたストレッチとマッサージを20分ほど行う。マッサージは足指、足裏、くるぶし、アキレス腱、ふくらはぎと、下から上へ、足全体をもみほぐす。
目のつけどころが普通じゃない!!
ハイバイ『霊感少女ヒドミ』
2014.09.28Vol.627STAGE
本作は2005年にオムニバス形式の公演で上演され、2012年に再演された作品。舞台に白いパネルを立て、そこにプロジェクションマッピングで映像を投影し、俳優の演技と融合させるという手法を取っている。映像は映像作家のムーチョ村松が担当。
作・演出の岩井秀人は2012年の『ある女』で劇中の映像をムーチョに依頼。岩井はその映像を見て、『霊感少女ヒドミ』の再演を思いつき、その年に再演。そして今回は“完全版”といった位置づけとなる。
国道16号沿いのマンションに住むヒドミは胸の中に大きな空虚を抱え込んでいる女の子。なぜ自分がここに住んでいるのか分からない。そんなヒドミに念願の恋人ヨシヒロができるのだが、それを阻止しようとする地縛霊が現れる。
全国6都市を回り、東京では1日だけだが3Dプロジェクションマッピングに挑戦。香川では野外上演も試みるという。
目のつけどころが普通じゃない!!
ペンギンプルペイルパイルズ『靴』
2014.09.28Vol.627STAGE
作・演出家の倉持裕が主宰を務めるペンギンプルペイルパイルズ。昨年春から立て続けに外部での作・演出の公演があり、あまり意識はしていなかったのだが、実は1年8カ月ぶりの劇団公演。そして2年半ぶりの新作書き下ろし。
あるところに左右の足のサイズが大きく違う女の子がいた。いつも靴を新調するときはサイズ違いのものを2足買わなければいけなかった。しかし高校に入って、靴のサイズが左右対称でぴったり同じ女の子と出会う。以降、2人は一緒に店に行き、同じデザインでサイズ違いの靴を2足買って片方ずつ交換することで、靴を無駄にすることはなくなったのだが…。
今回はタイトル通り、彼女たちが靴に関わる事件を解決しながら、靴を脱ぎ履きしつつ冒険するお話。
外部ではコメディー色の強い作品が多めの倉持だが、こちらは不条理な匂いを漂わせた作品。どっちもいいけど、こういう作品もやっぱりいい。
江戸瓦版的落語案内 Rakugo guidance of TOKYOHEADLINE 天災(てんさい)
2014.09.28Vol.627コラム
落語の中には、粗忽、ぼんやり、知ったかぶりなどどうしようもないけど、魅力的な人物が多数登場。そんなバカバカしくも、粋でいなせな落語の世界へご案内。「ネタあらすじ編」では、有名な古典落語のあらすじを紹介。文中、現代では使わない言葉や単語がある場合は、用語の解説も。
今週のひとこと

日本相撲協会評議員会の池坊保子議長が理事を解任した貴乃花について「上司であり先輩でもある八角理事長が何度も携帯に電話してもまったく応答なく折り返しの電話をしなかった。著しく礼を欠いていたのではないか」(1月4日、臨時評議員会後の記者会見で)
→横綱の格は貴乃花のほうが北勝海より断然上だったけどな。
理想の家族の正体はスパイ! 『レッド・ファミリー』 イ・ジュヒョン監督
2014.09.27Vol.627映画
韓国の閑静な住宅街に暮らす理想的な一家。しかしその正体は暗殺や諜報を行う北朝鮮のスパイチーム。昨年、東京国際映画祭で上映され、圧倒的な支持を得て観客賞を受賞した話題の映画がいよいよ日本公開。メガホンをとった新鋭、イ・ジュヒョン監督は名匠キム・ギドクとともに脚本を書き上げ、見事な演出手腕を発揮。「キム・ギドクさんとは不思議なくらい考えがぴったり合っていたんです。実際、彼の事務所の人も“こんなことめったにない”って驚いていました(笑)。2人の間での修正作業も笑いの部分を作り上げていくことが重点的だったので、僕にとって作業そのものが楽しいことでした」。実は本作はシリアスな設定ながら、異文化や家族のギャップという笑いが盛り込まれたエンターテインメントなのだ。「キム・ギドク作品の中でも、本作は特に諧謔性の高いものになったと思います。キム・ギドクさんというと近寄りがたいイメージを持っている人が多いですが、実際はコメディアン顔負けのユーモアを持った人なんですよ(笑)。そういう面が今回たくさん反映されているのでそこも楽しんでほしいですね」。予想外なのは笑いの要素だけではない。笑いの後に押し寄せるのは、想像もしなかった感動の涙だ。「韓国の公開時には、ネットでも“どうせ左の映画だろう”といった口コミも多かったんです。僕らは、まさに当事者なので海外の方のように先入観を持たずに見ることは難しい。まずタイトルの“レッド”からして、これは右派か左派を論じている映画だと思われてしまう。しかし実際に見た人の反応はガラリと変わりました。この映画は体制の問題を扱いながらも家族や人間を描いた映画ですよ、と書き込んでくれる人もいました。海外の公開でどう受け止められるか、とても楽しみです」。