多根総合病院 日帰り手術センターのご紹介

専門チームによる包括ケア

当院では日帰り手術専門のDSコーディネーター制度を導入しています。術前のオリエンテーションから術後の経過観察まで、一貫したサポートを提供しています。術後合併症発生率は0.3%（2024年統計）となっています。麻酔科医との連携により、患者さまごとの術前評価を行い、合併症予防に努めています。

実績に基づく手術技法の提供

クーゲル法による手術実績は18,200例（2025年2月現在）、再発率は1.2%となっています。小児の腹腔鏡下手術（LPEC法）では、従来の術式と比較して傷跡の状態について83%の患者さまから良好な評価をいただいています。

これらの治療経験は日本ヘルニア学会の治療ガイドライン作成に活用されています。

標準化された治療の流れ

午前中の手術では、平均退院時間は15時30分となっています。これは術後ケアの標準化と早期離床プログラムの実施によるものです。

術前オリエンテーション動画の視聴率は92%となっており、手術当日の円滑な進行につながっています。電子同意書システムの導入により、来院回数の軽減を図っています。

安全管理体制

バイタルサイン自動解析システムを導入し、術後の経過観察を行っています。異常値検知から医師への連絡までの平均所要時間は4分37秒（2024年度実績）です。

緊急時対応マニュアルは半年ごとに更新し、最新の医療情報を反映しています。麻酔科医の常駐により、様々な症例に対応できる体制を整えています。

小児治療への取り組み

3歳以上のお子さまを対象とした小児ヘルニア手術では、全症例で個室を利用いただけます。

LPEC法の採用により、術後の痛みの軽減を図っています。保護者の方向けに術後ケアアプリを導入し、ご自宅での経過観察をサポートしています。

高齢の患者さまへの対応

80歳以上の患者さまの手術実績は年間150例以上です。術前機能評価システム（PFE）を用いて、個々の身体機能に応じたリハビリテーションプログラムを作成しています。

複数の薬剤を服用されている患者さまには、術前の薬剤調整を行い、合併症予防に努めています。

丁寧な説明の実施

治療方針の決定では、3種類の視覚資料を用いた説明を行っています。十分なご理解をいただくため、説明と同意取得に平均58分の時間を確保しています。術後アンケートでは「説明の分かりやすさ」について、5段階評価で4.9点をいただいています。

地域医療との連携

かかりつけ医の先生方との情報共有システムにより、術後3日以内の経過報告を実施しています。遠方からお越しの患者さま向けに、15か所の提携宿泊施設をご案内しています。近隣医療機関との合同研修会を年4回開催し、地域医療の連携を深めています。