仕事納め、年賀状書き、大掃除を終えてホッとひと息。まとまった時間の取れる今こそ、普段は読めないような本を手にゆっくり読書したいもの。「TOKYO HEADLINE」読書部が年末年始に読みたい本をピックアップ。
オススメ本 タグーの記事一覧
羽田圭介インタビュー “三十代の初体験”に「自分が思っている自分と、実際の自分は違う」
「スクラップ・アンド・ビルド」で第153回芥川賞を受賞し、幅広い分野で活躍する羽田圭介さん。雑誌「週刊女性」の連載をまとめた最新エッセイ集『三十代の初体験』(主婦と生活社)では、31歳から4年間で挑戦したありとあらゆる初体験を綴っている。怒涛の初体験を通して作家が得た気づきとは?
小さくてもふもふ!コケ愛好家・藤井久子さんに聞く身近な「コケめぐり」の魅力
コケ愛好家として知られるフリーランスのライターで編集者の藤井久子さん。コケを目的として散歩や旅行、山登りなどをする「コケめぐり」をテーマとした新刊『コケ見っけ!日本全国もふもふコケめぐり』(家の光協会)が発売中だ。新宿区「長照山 陽運寺」にて、コケの魅力と「コケめぐり」について聞いた。
“認知症のある人の世界”を旅するガイドブック『認知症世界の歩き方』
未曾有の超高齢化社会に突入する日本。団塊世代が後期高齢者となる2025年には、認知症高齢者数は約700万人、5人に1人が認知症になるといわれる。
そんな中で発売された本書は、“認知症のある人には実際に世界がどんなふうに見えているのか”という視点から「旅のスケッチ」と「旅行記」の形式でまとめ、13のストーリーとして解説したもの。認知症世界には乗るとだんだん記憶をなくす「ミステリーバス」や、誰もがタイムスリップしてしまう「アルキタイヒルズ」などが存在し、その世界を旅する旅人はいろいろなハプニングを体験するのだという。
驚いたのは、人間がいかにさまざまな情報や経験を組み合わせ、そこから判断・行動しているかということだ。大きな文字でビジュアルが多いので分かりやすく、ゲームの説明書や問題集のようなイメージでサクサク読める。いつか自分や身の回りの人が、認知症世界を旅する時のガイドとしてぜひ。
カラテカ入江が“おうち掃除”の極意を伝授!『業者の㊙︎家そうじ』
2019年に芸能界を離れ、アルバイトとして清掃業に従事。1年後には清掃会社「ピカピカ」を起業したカラテカの入江慎也が、実際に行っている業者としての作業を“おうち掃除”に落とし込んだ実用書が『汚部屋がピカピカになると世界が変わる! 業者の㊙︎家そうじ』だ。
芸人時代の小道具を断捨離し、部屋中を掃除して「きれいになった部屋を見渡していたら、なぜか心がスッキリとして、軽くなった。一歩前に踏み出せる気がした」という著者。キッチン、お風呂、トイレ、リビングなど家中の汚れのポイントを押さえ、100円ショップやドラッグストアなどで誰でも手に入る道具をメインに掃除法を伝授する。中でも「歯ブラシ」「軍手」で手作りできる万能グッズ「イリエツイン」は必見!
ビジュアルと最小限の言葉でなぜか夢中になる問題集『解きたくなる数学』
Eテレ「ピタゴラスイッチ」の監修を務める佐藤雅彦率いる慶應義塾大学「佐藤雅彦研究室」。彼らがひと目で心を奪われる数学問題集を作った。
冒頭で大量のナットがのった計りが2つ並び、一方から1つのナットがつまみ出される。その違いは3gだが、最初に計りにのっていたナットの数は?
次のページには写真と必要最小限の言葉で「考え方」が説明され、答えに結びつく。
出てくるものはチョコレート、ロープ、電車の窓、チーズ、紙コップ、小銭、ケーキなど身近なもの。数学が苦手な人でも、数学的なものの考え方、論理的な思考が学べる画期的な書籍である。本当は数学に挫折する前に、こんな本が読みたかった。
日常の中に潜む不思議な構造や考え方、隠れた法則を取り上げた「ピタゴラ」のような、大人も子どもも夢中になる面白さ。「数学」と聞いただけで顔をしかめる文系の人にもぜひ解いてほしい問題集。
世に出るかもしれなかった“幻の”ファミコンゲームに思いを馳せる『ファミコン発売中止ゲーム図鑑』
昭和レトロブームが叫ばれて久しい昨今、新たな懐かし本が誕生した。本書はゲーム雑誌の新作情報や発売予定リスト、広告などで発表され、その後さまざまな事情から発売されなかった“幻の”ファミコンゲームを紹介するガイドブックだ。
第1章では雑誌や広告でタイトルやビジュアルが発表されたにもかかわらず、いわゆるお蔵入りとなってしまった発売中止ゲーム151タイトルを特集。第2章では無事に発売されたものの、事前情報と製品版で内容が異なるゲーム167タイトルが網羅されている。「図鑑」の名の通り過去の雑誌や広告を交え、イメージビジュアルやサンプル画面などの資料とともに、世に出なかったタイトルへの考察をまとめている。
1985〜1994年当時の膨大な資料から発掘された“あるようでなかった”ソフトたちは、よくこんな資料を見つけたものだという驚きと、こんなソフトもあった(かもしれない)というノスタルジーに満ちている。章の後半はファミコンの趨勢にも言及され、コンピュータゲームの歴史書としても興味深い。
【学研の図鑑】キン肉マンの次はスーパー戦隊!ゴレンジャーからゼンカイジャーまで掲載
2020年に創刊50周年を迎えた「学研の図鑑」シリーズ。そのカラフルな水玉を表紙にあしらった表紙は、1970~80年代に子ども時代を過ごした人にとっては、家庭や学校での懐かしい思い出という人も多いのでは? そんな本シリーズに『学研の図鑑 スーパー戦隊』が登場する。
2020年は「ムーミン75周年」!原作小説がリニューアル
2020年はフィンランドの国民的作家、トーベ・ヤンソンが「ムーミン」を発表して75周年。1945年に最初の小説『小さなトロールと大きな洪水』が発表されてから四分の三世紀、1964年に日本で翻訳出版されてから55年以上愛されている。昨年より現代に合うように読みやすく改訂し、トーベ・ヤンソンの絵をさらに美しく再現した決定版『ムーミン全集[新版]』(講談社)が順次リニューアル刊行されているが、その全9巻がついに揃う予定だ。原書最終版に基づきより細部にこだわり、フィンランド最新版と共通のカバーデザイン、四六判ソフトカバーでコンパクトになったほか、全巻初回限定で特製ポストカード付き。ムーミン好きなら手元に置いておきたい愛蔵版だ。
R40大人のビブリオバトル決勝戦開幕!戦隊ヒロイン女優も参戦
「ビブリオバトル」とは、参加者が読んで面白いと思った本を持って集まり5分間を使って本を紹介。そして参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分行い、全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員で行い『チャンプ本』を決めるのが公式ルールのコミュニケーションゲーム。
【インタビュー】初版発行部数100万部『史上最強のCEO』誕生の秘密 津嶋栄 (フローラル出版・代表取締役)
日本のビジネス書史上初めて初版発行部数100万部で発売したことが話題のジェームス・スキナー著『史上最強のCEO』(フローラル出版)。著者の希望でアマゾンジャパンには出荷せず、リアル書店に〈仕入れて100円〉、〈販売するとさらに100円〉という破格の販売支援金を用意している。前代未聞のプロモーション展開についてフローラル出版の津嶋栄代表取締役に聞いた。