東京都医師会は1月11日、都内で定例記者会見を開催した。
尾﨑治夫会長は現在、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が急拡大している現状について「オミクロン株が主流になってきた。我々の予想より急速に感染拡大が起きている。重症化は少ないという話もあるが、重症化率が少ないとしても感染者数が増えてくれば、それなりに重症者も出てくる。引き続き注意が必要だと思っている。何よりも心配なのは感染力が強いということで、職場などで感染が起こるとその周りの方に相当感染してしまう。また濃厚接触者もどんどん増えてくる。いろいろな分野でそういうことが起こると社会活動に支障が出てくる。エッセンシャルワーカーの方々がどんどん倒れていくような事態になることを危惧している。現に沖縄でもベッドはあるが、医療従事者が休まざるを得ないということで、医療体制がひっ迫している。そういうことが医療現場だけでなく、いろいろなところで起きる可能性がある。やはり社会的な活動をいろいろな分野で維持していくために、オミクロン株については感染拡大を防ぐために、今までの手洗い、マスク、三密を避ける、寒い中で大変だが、換気をよくするといった引き続きの対策が大切になる重要になるのではないかと思っている」などと語った。
また「熱が出た、具合が悪い、もしかしたらコロナかも、と思った人は躊躇せず医療機関で受診してほしい。発病してから早い段階でPCR検査を受けられれば翌日にはコロナかどうかが分かる。早めに診断し、健康観察に入れば、症状が進まないレベルで宿泊療養に行くとか経口薬を受けられたり、抗体薬を使うとかいろいろなことが早めにできる。おかしいと思ったら我慢をしないで早めに診療を受けてほしい」と早期受診を奨励した。