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ヤクルトの山田哲人がFA宣言せずに7年契約で残留

2020.12.11 Vol.736

 プロ野球ヤクルトの山田哲人内野手(28)が12月4日、東京都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸5億円プラス出来高払いで7年総額40億円の契約を結んだ。

 山田は今季、国内フリーエージェント(FA)権を取得したのだが、行使はせず残留を決めていた。

 山田は今季は上半身の不調に悩まされ、94試合の出場で打率2割5分4厘、12本塁打、52打点にとどまった。

 今オフのFA戦線の目玉であった山田だったが、残留の理由について「環境を思い切って変えたい、パ・リーグに挑戦したいなという気持ちも正直あった」と話したが「同じユニホームで戦いたい」というチームメートの声、「残ってほしい」というファンの声ひとつひとつが心に刺さったとして「自分は愛されている。居場所はここだなと感じた」と話した。

 そして残留を決めたことから高津監督に「キャプテンをやりたい」と直訴。この日は来季から青木に代わって主将を務めることも発表された。

プロ野球トライアウトで48歳の新庄がレフト前ヒット

2020.12.11 Vol.736

 プロ野球の「12球団合同トライアウト」が12月7日、東京・神宮球場で行われ、今年は合計57選手が参加した。

 中でも注目を浴びたのが、元日本ハムの新庄剛志(48)。新庄は2006年をもって現役を引退したが、昨年11月に自身のインスタグラムで、翌年のトライアウトを受験し現役復帰を目指すことを発表。宣言通り、今回のトライアウトに参加した。

 新庄は4打席で二ゴロ、四球、二ゴロの後の第4打席で左前ヒットを放ち、打点も記録した。守備では登録の外野以外にサードでもノックを受け、現役時と変わらぬ強肩を披露した。

 新庄については格闘技イベントのRIZINが大晦日の目玉として獲得に動いていると一部で報じられ、RIZINの榊原信行CEOも交渉中であることを認めて「5割以上」とその感触を語った。その後の交渉の中で新庄はトライアウトで獲得球団が現れて、晴れてプロ野球に返り咲いたうえでのRIZIN参戦を考えているようで、榊原氏は「チームが決まらない場合は参戦は見込めない」としていた。

 新庄はトライアウト後に代表取材に応じ、この1年について「難しいなあという時期もあった。だけど、日本中みんなの『応援します』というコメントをものすごくいただいて、もう一回気合を入れ直して、この場所に立とうという気持ちにさせてくれた。感謝しかないですね。48歳でこの舞台に立つまでにいろいろな努力をしてきたものを、みんなに見てもらって少しは勇気を与えられたんじゃないかな」とトライアウトを振り返った。そして「きょう終わって、6日間でオファーがこなかったら野球はもう終わります。それはもう、きっぱり。『1年間お疲れ様でした、新庄剛志!』で終わります。この1年、やり遂げた感がものすごくある1年でした」と語った。

 果たして新庄のプロ野球復帰はあるのか? そして大晦日のRIZIN“参戦”は…。

ポスティングの巨人・菅野は残留も視野に年内結論

2020.12.10 Vol.736

 プロ野球巨人は12月8日、菅野智之投手(31)が米大リーグ球団と交渉するためポスティングシステムの申請を行ったと発表した。

 会見で菅野は「ホッとしている気持ちと、この先どうなっていくか分からないので、不安も多少ある」と話した。菅野の大リーグへの夢は巨人入団前からのもの。この日もツインズの前田やエンゼルスの大谷らの名を挙げ、「年齢的にも残されたチャンスは少ない。いろんな日本人が活躍しているのを見て、単純に一野球人としてそこでプレーしたいと思った」と語った。

 もっとも来季も巨人でプレーする選択肢を持ちながら、話し合いを進めていくとのことで「交渉できる権利をもらったので、まずは話を聞いてみて。そこからイメージが湧くんじゃないかと思う」と語った。年内に結論を出したい意向で「いろんなことが手に付かない状態で、正直今でも悩んでいる」と揺れる胸の内を明かした。

「おかえり!ノムさん」プロジェクト始動

2020.11.11 Vol.734

 プロ野球南海(現ソフトバンク)などで活躍し、今年2月11日に84歳で死去した野村克也さんの遺品などを、複合商業施設「なんばパークス」(大阪市浪速区)に展示するプロジェクト「おかえり!ノムさん 大阪球場に。」が11月4日、始動した。この日、南海電鉄とサンケイスポーツでつくる実行委員会が会見を開き発表した。

 同プロジェクトは、なんばパークス内の「南海ホークスメモリアルギャラリー」を改修し、野村さんのバットや獲得したタイトルのトロフィーなどを展示するというもの。同施設は南海の本拠地だった大阪球場の跡地にあり、戦後初の三冠王に輝いた野村さんの功績が、ゆかりの地で展示されることになる。

 南海時代にバッテリーを組み、発起人として記者会見した江本孟紀氏は「ギャラリーに野村の『の』の字もないのは寂しかった。野村さんの素晴らしさを認識してもらいたい」と話した。

 費用はクラウドファンディング( https://camp-fire.jp/ )で11日から来年1月11日まで募集する。目標金額は2000万円で、金額に応じ記念ボールなどが返礼品として贈られる。

観客上限緩和へ実証実験

2020.11.08 Vol.735

NEWS HEADLINE<PHOTO OF THE MONTH>2020.10.9〜11.5
 目で見るニュース、気になるキーワードの解説、話題を集めた発言などなど、使えるニュースをよりコンパクトにお届け!!

菅野が開幕投手から13連勝

2020.10.08 Vol.734

 巨人の菅野智之投手が10月6日、DeNA戦に先発し白星を挙げ、開幕投手から13連勝として、岩隈(巨人)が近鉄時代の2004年にマークしたプロ野球記録を更新した。

 開幕13連勝は1966年の堀内(巨人)が持つセ・リーグ記録に並び、開幕投手ではプロ野球新記録。菅野はこの勝利がプロ8年目で節目の100勝目だった。

首位争いのロッテで主力含む13人が新型コロナに感染

2020.10.08 Vol.734

 プロ野球のロッテは岩下大輝投手と一軍のチームスタッフが新型コロナウイルスに感染したことから、10月4日に一軍の関係者全員、5日には二軍の関係者全員がPCR検査を受けた。6日に出た結果で新たに荻野貴司外野手、鳥谷敬内野手ら一軍の7選手を含む11人がPCR検査で陽性と判定されたことを発表した。これで感染者は13人となった。

 二軍の選手は全員が陰性だったことから、6日のオリックス戦は二軍の選手を昇格させて臨んだが、オリックスのエース山本の前に打線が沈黙。0-3で完封負けを喫した。

 翌7日には井上が初回に13号先制3ランを放ち4-1で勝利を収め、意地を見せたが、ソフトバンクとの首位争いを続けるうえでは今回の主力の大量離脱で苦しい戦いが続きそうだ。

 今回の感染拡大について松本尚樹球団本部長は「感染経路は全く分からない。うちとしては感染防止対策を徹底してやってきた」と苦渋の表情。こまめな手洗い、手指消毒はもちろんのこと、ロッカールームでのマスク着用の徹底など、あらゆる対策を講じてきたという。

 また9月24、26日に実施した月に1度の定期PCR検査では、育成を含む全選手、首脳陣、スタッフら計161人が陰性だったことから約10日間で感染が広がったとみられている。

阪神の藤川が今季限りで引退

2020.09.11 Vol.733

 阪神の藤川球児投手が9月1日、兵庫県西宮市内で引退会見を行った。

 藤川は高知商高から1999年にドラフト1位で阪神入り。剛速球を武器に2005年のリーグ優勝に貢献。2013年から米大リーグのカブスとレンジャーズに所属したが、右ひじの手術などで苦しみ、通算3セーブに終わる。2015年途中から日本に戻り、四国アイランドリーグの高知に所属。そのオフに阪神に復帰。復帰当初は中継ぎとして活躍したが、2019年は抑えに復帰していた。

 藤川は会見で「1年間、体の準備が整わないのはプロとして失格」と引退を決断した理由を説明。今季は「2連投でも“あれ、体がおかしい”と思うようになった。いよいよだなと思った」という。

 今季はほぼ半分の試合を消化したが「あと2カ月、気合を入れて頑張る」とチームに貢献することを誓った。

NPBが「田沢ルール」撤廃

2020.09.11 Vol.733

 プロ野球12球団の代表者による実行委員会が9月7日、オンラインで開かれ、日本のドラフト指名を拒否して海外のプロリーグでプレーした選手とは一定期間契約できないことを定めた「田沢ルール」の撤廃と、新たに同様のルールを作らないことを決めた。

 ルールは2008年、社会人から日本のドラフトを拒否し、米大リーグのレッドソックスに入団した田沢純一投手のケースを機に、米球界への人材流出を防ぐために作られた。高校生が直接米球界入りした場合は帰国から3年、大学・社会人の場合は2年、12球団と契約できない申し合わせだった。

 田沢は7月、独立リーグのルートインBCリーグ埼玉に入団。今年10月26日に開催されるドラフト会議で指名が可能となる。

プロ野球とJリーグが観客数「原則5000人」の緩和を要望

2020.09.10 Vol.733

 プロ野球とサッカーのJリーグは9月8日、新型コロナウイルス感染拡大を受けた観客数の制限を「原則5000人」から、「2万人、または会場収容率50%の少ないほう」へ緩和するよう求める要望書を西村康稔経済再生担当相に提出した。

 プロ野球の斉藤惇コミッショナーは「それなりに対策の効果は出ている。参考として示すことで(東京五輪や他競技に)貢献できる」と述べた。Jリーグの村井満チェアマンは「政府の意思決定に委ねるが、許されれば9月中でも対応は可能」と語った。

 観客を入れた試合会場で集団感染は確認されておらず、プロ野球とJリーグは7日、要望書提出で合意。来年の東京五輪や来季以降のリーグ運営方法を模索する意味からも制限緩和を求めることにした。

 西村経済再生担当相は8日の記者会見で、制限緩和について近く判断するとした。

 国内のスポーツではプロ野球は無観客で6月19日に開幕。Jリーグは同月27日に再開し、ともに7月10日から原則5000人を上限に観客を入れた。

 立ち技格闘技のK-1ジャパングループは6月28日に新宿FACEの「Krush.113」から大会を再開。7月21日の「Krush.114」から東京・後楽園ホールでの大会が復活したが、3分の1程度の入場に抑えたまま現在も大会を行っている。8月上旬に新設の神奈川・ぴあアリーナMMで大会を再スタートしたRIZINは1万人収容の会場に上限5000人で大会を行った。

 また池江璃花子の実戦復帰で話題となった水泳の「東京都特別水泳大会」(8月29日)やパラスポーツの「日本パラ陸上競技選手権」(9月5~6日)は無観客で行っている。

 一方、海外に目を向けると、8月に入りゴルフのメジャー大会が男女とも実施、テニスの四大大会、全米オープンも開幕するなど著名な大会が戻りつつある。一方、渡航制限や感染不安から出場を避ける選手も多く、国境を越えて人々が集まる国際大会ならではの難しさも浮き彫りになる。

【新型コロナウイルスとスポーツ】実況の声が選手に筒抜け。オリックスは同一カード6連敗

2020.07.14 Vol.731

 新型コロナウイルスの感染拡大により開幕が延期されていたプロ野球が6月19日に約3カ月遅れでスタートした。

 今シーズンはセ・パともに当初の143試合から120試合に試合を減らし行われる。交流戦とオールスター戦は中止となり、クライマックス・シリーズはパがシーズン1位と2位のチームの間で行われ、セは開催を断念した。

 また延長戦は10回で打ち切りとなり、出場選手登録は29人から31人、ベンチ入りは25人から26人に拡大されるなど選手の負担軽減のための特別ルールが採用された。外国人選手の出場選手登録枠も4人から5人に増えるが、ベンチ入りできるのは4人のままとなった。

 試合は当初、無観客試合で行われたが、政府は7月6日に行われた「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の初会合で10日に予定していたイベント開催の制限を緩和することで一致。同日行われたプロ野球とJリーグの「対策連絡会議」でも10日から5000人を上限に観客を入れて試合を開催することを確認。晴れてファンの前でのプレーが実現することとなった。

 日本野球機構(NPB)は6月17日に感染予防策をまとめたガイドラインを発表。そのなかでプレーにおいては選手はハイタッチや握手を控え、グラウンドにつばを吐く行為は禁止された。選手ら関係者に感染者が出た場合の対応についてはNPBは明確な指針は決めず、当日の試合続行の可否は、残りの選手で試合ができるかで決める。それ以降の試合運営は臨時実行委員会で協議することとなった。

 試合日程も新型コロナへの感染防止の観点から移動を少なくするためにセは東西での集中開催、パは同一カード6連戦が中心となる異例のものとなった。通常は3連戦が普通で3連敗(3タテ)しても次は別のチームとの対戦のため、悪い流れは取りあえずは断ち切れるのだが6連戦だとそのままずるずるいくこともありえる。そんな懸念が開幕前から評論家はもちろん、ファンの間でもささやかれていたのだが、オリックスが6月23日からのロッテとの6連戦で6連敗を喫するなど悪い予感は早くも的中。

 また6月21日のヤクルトvs中日戦ではネット裏の放送席の実況の声がグラウンドの選手に聞こえてしまうという無観客試合ならではの珍事もあった。

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