映画『正欲』のワールドプレミア舞台挨拶が25日、都内で開催中の第36回東京国際映画祭にて行われ、俳優の稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太、東野絢香と岸善幸監督が登壇。稲垣と新垣が初共演を振り返った。
作家・朝井リョウによる第34回柴田錬三郎賞受賞作を原作に、さまざまに異なる背景を持つ人々を通して人が生きるための推進力とは何かを問う衝撃作。
今年の東京国際映画祭コンペティション出品の注目作。同映画祭では主演作が2度、観客賞を受賞している稲垣は「またこの場所に帰って来れて光栄。東京国際映画祭は映画を愛する者みんなにとっての特別な場所なので」と映画祭でのプレミアを喜んだ。
「皆さん、とにかく大きな覚悟を必要とする役どころ」と言う稲垣は初共演となった共演陣を絶賛。中でも新垣について「新垣さんの今までの作品やコマーシャルを見て、それぞれ描くイメージがあるじゃないですか。僕もそれを覆されました。最初に現場で会ったときは、イメージする新垣さんと全く違っていて僕もビックリしました」と目を丸くした。
一方、新垣も「稲垣さんとご一緒できたシーンは濃密なシーンだったので濃い時間をともに過ごして、一緒に力を作ることができて光栄でした」。
磯村は「稲垣さんとのシーンはわずかだったんですけど忘れられないくらいの緊張感でした。稲垣さんが演じる寺井が本当に僕は怖かった(笑)」と稲垣の迫真の演技に感謝。
原作をもともと読んでおり、オーディションで役を得たという佐藤も「原作の衝撃もあっていろいろ考えたんですが、いろいろやることがあって緊張している時間がなかった」と役を楽しんだ様子。
最後に新垣は「何か皆さんの心に届くものであればうれしい」、稲垣は「人それぞれの個性を認め合うことの大切さ、それを発見することの喜びを感じていただける作品」とアピールした。
映画『正欲』は11月10日公開。