脳外科医である著者が食事法に関する本を出版。そのきっかけとは。
「ずっと救急医療をやっていて、普通の人が突然倒れて人生が変わる瞬間をたくさん見た。そこで、倒れる前に何とかできないかと。それには健康でいる事が重要で、そのために気を付けるべきことは運動、食事、メンタルの3つ。中でも一番身近で医者が教えられる事を本にしました」
日本人の死因で多いのが、ガン、脳もしくは心臓の疾患。そのうち脳と心臓は血管の病気の延長線上にあるという。
「とりあえずがんと血管の病気に注意する。例えば脳梗塞などを防ぐには魚の脂がいい。また、それ以外でも良い油と悪い油があるので、それを理解しているだけでずいぶん変わってくると思います」
何を摂るか、何を避けるかという正しい知識を持つ事が必要だと言う。
「そのほか、運動やストレスとの上手な付き合い方について書いています。また、ビジネスマンとして仕事のパフォーマンスを上げるために、気を付けたいのが食べる“量”。昔の人に比べ、現代社会のデスクワーカーが必要な栄養量はかなり少なくなっている。大体1日に2000歩しか歩いていない人が、エネルギー源になりやすいブドウ糖をそんなに摂る必要はありません。1日にわずか5分の1膳分の白米を食べ過ぎるだけで、5年後には約13㎏体重が増えるという計算式があります。つまり、毎日の積み重ねが非常に大きいということ。1回に食べる量は腹6分目ぐらいで十分生活できます」
とはいえ食欲を抑えるのは難しい。
「自分がどうなりたいか、理想像を持ってみて下さい。“ハイパフォーマンスビジネスマンになりたい”とか、“かっこいい俺でいたい”でもいい。なりたい自分をイメージする。これを食べなければ、そうなれると思うことが大事なんです」