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ゴンナパーvs大沢文也、ピケオーvs和島大海の2大タイトル戦が決定【9・30 Krush.93】

2018.07.26 Vol.Web Original

大沢が「ダウンは絶対に取れる」「スパーでは牧平にも渡部にも負けない」
「Krush.93」(9月30日、東京・後楽園ホール)の第1弾カード発表会見が7月26日、都内で開催された。

「Krushライト級」と「Krushスーパー・ウェルター級」の2階級でタイトルマッチが行われることとなった。

 ライト級は王者ゴンナパー・ウィラサクレックに大沢文也が挑戦する。ゴンナパーは初防衛戦。大沢は2012年に卜部弘嵩が持つ-60kgのベルトに挑戦して以来のタイトルマッチとなる。

 日本人キラーの異名を持つゴンナパーだが、大沢は「みんなが“大沢かよ? 絶対に勝てないだろう”と思っているかもしれないが、挑戦者に選ばれた以上はチャンピオンと同じ位置にいると思っている。安保瑠輝也選手も負けて、残る日本人で勝てるのは僕しかいない。卜部功也選手は別格で、功也選手以外でゴンナパー選手に勝てるのは僕しか絶対にいないと思っている。別に強い奴が勝つのが格闘技じゃない。それなら試合する必要がない。勝った奴が強いと思っている。勝ち方はダウンは絶対に取れる。ダウンを取って後は逃げようかな。1ダウン取って逃げるか、らしくなく倒しに行くかという感じ。パンチは間違いなく当たる」と自信のコメント。

 その根拠として、「俺、持ってるなって」とケガをして日中対抗戦を欠場したのにタイトルマッチへの挑戦が実現したことをあげ、また「牧平とか左ミドルばかり蹴る選手じゃないですか。僕、牧平とスパーをやっても負けないんで。(会見の中継を)見ていたら怒られるかもしれないけど、僕のほうが強い。そう考えたらいけるんじゃないかなって。実際、この前、渡部太基とやった時も負けなかったんで俺、行けるわって感じです。牧平も“お世辞抜きで、お前が勝てるかどうかは置いておいて、蹴りは俺のほうが(ゴンナパーより)強かった”ってマジで言っていた。牧平の蹴りは痛いんだけど、耐えられるなって感じ。まあ、でも腕の一本くらいはあげますよ」などと話した。

西京春馬が村越優汰を迎え初防衛戦【3・10 Krush.86】

2018.01.15 Vol.Web Original

前戦で黒星の西京「格闘技をなめていた部分があった。負けていい勉強になった」
「Krush.86」(3月10日、東京・後楽園ホール)の第一弾カードが1月15日、発表された。

 Krush-58kg王者・西京春馬が村越優汰を挑戦者に迎え、初防衛戦に挑む。

 村越は「Krush初参戦でいきなりタイトルマッチを組んでもらって光栄なんですが、自分が見ているところはK-1のベルト。ここはしっかり取らせてもらって次に進みたい、(西京は)テクニックがあって強い選手という印象」、西京は「村越選手は自分よりキャリアがあって、実力があるのも分かっている。すごく楽しみ。前から試合を見ていてタイプ的には似たような感じ。すごくうまいし、やり甲斐がある」などとそれぞれ話した。

 2人は12月のK-1に参戦。村越は芦澤竜誠に判定勝ちを収めたものの、内容的には今ひとつで、負けた芦澤の評価が上がるような結果となった。西京は椿原龍矢に敗れ、文字通り出直しの一戦となる。

 村越は「倒せそうなポイントはあったので、しっかりそういうところで相手を倒せるようにならないといけない」、西京も「正直、格闘技をなめていた部分があって、前回の試合で負けて、いい勉強になった。格闘技は厳しいなと思いました。もっと練習しないとダメだと自覚したので、次の試合につなげられれば」と話した。

中澤と佐々木が揃って防衛成功 8・6 Krush.78

2017.08.07 Vol.Web Original

マスク姿の左右田に城戸が「いいぞ! 左右田!」
「Krush.78」(8月6日、東京・後楽園ホール)のダブルメインイベントで2つのタイトルマッチが行われた。

 ダブルメインの第2試合「-65kgタイトルマッチ」は王者・中澤純に左右田泰臣が挑戦。延長にもつれ込む激戦の末、中澤が勝利を収め初防衛に成功した。

 試合前から舌戦を繰り広げた両者。左右田はこの日もその論点のひとつとなっていたマスクをかぶり入場。そしてセカンドロープに仁王立ちで王者・中澤の入場を待つ。中澤からベルトが返還され、そのベルトが確認のため青コーナーに持ってこられた時も左右田はセカンドロープ上。バルコニーから観戦中の城戸康裕がその様子に「いいぞ! 左右田!」と声をかける。リングアナのコールを受けやっとロープから降りるとここでやっとマスクを脱ぐ。ここでもまた城戸から「いいぞ! 左右田」の声。

 リング中央でのルール確認中も柔軟体操をするなど中澤と目も合わせない左右田。とことん異例の所作のまま試合が始まった。

 1R開始早々、中澤が放った右ハイキックが合図のように激しい打撃戦を展開する両者。手数は中澤のほうが多いが、左右田は固いガード。ラウンド終盤、中澤の強烈な右フックがさく裂。しかし左右田も身長差を生かしたテンカオを見舞うなど一進一退の攻防。2Rも2人のパンチが交錯する場面が続く。左右田の左右のフックに会場が沸くが、そんななかでも中澤は強烈な右ローキックで左右田の突進を止めては左右のフックで反撃。右のクロスで左右田が一瞬腰を落とす場面も。しかし左右田もパンチからヒザをボディーに打ち込み、お互いにペースを握らせない。ジャッジが微妙なラウンドが続き、勝負の3R。左右田がプレッシャーをかけロープに押し込みパンチ、ヒザで攻め込むと中澤は押し込まれながらも左右のフックで反撃。後半はともに額をつけての打ち合いのまま3R終了のゴングが鳴らされた。

 ジャッジは1人が30-29で中澤を支持したが、残る2人が30-30、29-29のドローで延長ラウンドへ。

 延長ラウンドは3Rに続き、額をつけての打ち合いに。序盤は中澤が手数で上回るが中盤以降、左右田も手数が出始め、後半はまた左右田がロープに中澤を押し込みパンチ、ヒザ。しかし中澤も手数は減らさずノンストップの打ち合いのままゴングとなった。

「Krush.78」-60kg次期挑戦者は柔の大沢か剛の郷州か…

2017.08.03 Vol.Web Original

「Krush.78」(8月6日、東京・後楽園ホール)で開催される「Krush -60kg次期挑戦者決定トーナメント・決勝戦」でグローブを交える大沢文也と郷州征宜が決戦を前にその思いを語った。

大沢「今自分はジム長。自分たちの練習が間違いではなかったと証明したい」
――準決勝の横山巧戦で減量方法を変えたそうですが、新しい減量方法が身体に合わなかったようですね。
「まじで前回は体重が落ちなかったんですよ! 試合に出場できないと思うぐらいやばくて、新しい減量方法は本当にダメだと思いましたね。計量会場まで歩いていけなくなるぐらいヘロヘロで、試合当日もほとんどアップできなかったので、今回からいつもの減量方法に戻します(苦笑)」

――ただし1回戦の稲石竜弥戦は膝の負傷があって、準決勝の横山戦は減量失敗があって、大沢選手はコンディションが悪いとダウンを奪って勝ってますよね?
「そうなんですよね。コンディションが悪いとダウンを取って、そのあとは逃げるという(笑)」

――コンディションのことはあったにせよ、1回戦・準決勝と非常に集中して戦っている印象もあります。
「最近は練習の時から周りの声を聞くことを意識しているから、かもしれないですね。自分は一発もらっちゃうと『コノヤロー!』と思っちゃうところもあるんですけど、そこを冷静に戦えるように心がけています」

――横山戦でダウンを獲ったパンチの手応えはありましたか?
「いや、『あっ! 倒れた!』ぐらいで、全然パンチの手応えはなかったですね。ただ狙っているパンチではありました」

――相手の横山選手はプロ無敗で勢いのある選手でしたが、戦ってみてどんな印象を持ちましたか?
「いつも自分は試合前に客観的に自分の試合を分析して、どのくらい有利かを決めているんですよ。で、横山戦は悪くても7割、良くて8割くらいで自分が勝つと思っていました。まぁ…今回はコンディションが悪くても6割は俺が勝つと思っていました。横山選手は無敗の相手で強いとは思ったんですけど、自分の力を出せば全然勝てるって感じでしたね」

――そして-60kg次期挑戦者決定トーナメント決勝は郷州征宜選手と対戦が決まりました。大沢選手は郷州選手と闘士選手はどちらが勝つと思っていましたか?
「ぶっちゃけ郷州選手が勝つと思っていましたね。だけど正直、闘士選手のほうが戦いやすかったので、闘士選手に勝ってほしかったです。俺と闘士選手のほうが試合が盛り上がると思ったんですけど…郷州選手が相手でも全然いいっす」

――郷州選手は猪突猛進で直進的なファイターですが、そういった相手はやりやすいですか?
「相性は最悪ですね(苦笑)。じゃんけんで例えるなら俺がチョキで、郷州選手はグー。そのままやったら負けるじゃんって感じなんですけど、俺はパーにもなれるチョキなんで問題ないですね。郷州選手は誰が相手でもファイトスタイルを変えるタイプではないので、逆に俺はたくさんテクニックを出していこうかなと思っています。パワーとスタミナでは負けちゃうけど、スピードとテクニックでは絶対に負けません」

――郷州戦に勝てば次はタイトルマッチです。何としても勝ちたいという気持ちは変わらないですか?
「本当に勝ちたいっす。負けられない理由もいろいろとあるんですよ。僕、本当に好きな女の子がいたんですけど、試合の1カ月前にガチでフラれたんです。これで試合でも負けたらめっちゃダサいと思うので、勝ち続けて来れてよかったっす(笑)」

――第5代王座決定トーナメントでは準々決勝敗退でしたが、今再びベルトを巻くチャンスが巡ってきました。ベルトが欲しい気持ちも徐々に強くなっていますか?
「ここは俺がベルトを獲らないとダメだなと思っています。今自分はTANG TANG FIGHT CLUBのジム長で、俺がベルトを獲らないと今のジムは始まらないと思っているんですよね。俺がベルトを獲って後輩たちが『やった! 文也くんがベルトを獲った!』や『自分たちのジム長がチャンピオンなんだ!』と思ってもらって、自分たちの練習が間違いではなかったと証明したいっす。俺はSNSではすげえ遊んでいる遊び人だと思われていますけど、練習はしっかりやっていて後輩たちには『俺についてこい!』って言っています。それを言っている以上、俺たちの練習が間違っていなかったことを証明したい。そのためには結果が必要なんで、必ず俺がKrushのチャンピオンになりますよ」

3・3「Krush.74」小澤が-58kg王座防衛も「申し訳ない。出直すわ」

2017.03.04 Vol.685

「Krush.74」(3月3日、東京・後楽園ホール)のメーンで行われたKrush -58kgタイトルマッチで、王者・小澤海斗が挑戦者ユン・チーを3R2-0の判定で破り、2度目の防衛を果たした。

 小澤は1R中盤、右フックからパンチのラッシュ、飛びヒザで追い込み優位に試合を進めたものの、チーも重いパンチでで反撃。小澤はガードを固め、致命的な攻撃はもらわないものの、冷やりとさせられる場面も。結局ダウンを奪うことができず、判定でもジャッジ1人が29-29のイーブンに取るなど際どい勝利となった。

 チーは昨年11月の「K-1初代フェザー級王座決定トーナメント」で武尊がKOで破っている相手。小澤としてはなんとしてもKOしたかっただけに、試合後のマイクでも「本当、申し訳ない。出直すわ。K-1のチャンピオンになれるように頑張ります。Krushの-58kg、俺が引っ張るんで応援よろしく。明日、土日ですが、こんなんでうまい酒は飲めないと思う。今日はつまんない試合してごめん。出直すわ」と反省モード。会見でも「1Rに一発効かせたけど行けなかった。パンチが強い選手だと思っていたけど、蹴りが早くて、蹴りの印象のほうが強かった。6月のK-1のさいたま大会で試合がしたいんで、それまで今回の悪い点を完全克服します」と試合を振り返った。

3・3「Krush. 74」から-60kg次期挑戦者決定トーナメント開催

2017.01.11 Vol.682

 立ち技格闘技「Krush. 74」(3月3日、東京・後楽園ホール)の追加対戦カードが10日、発表された。
 この大会から「Krush -60kg次期挑戦者決定トーナメント」が開催されることとなった。
 1回戦4試合は①明戸仁志vs横山巧、②大沢文也vs稲石竜弥、③闘士vs原田ヨシキ、④島野浩太朗vs“DYNAMITE”高橋佑太の組み合わせで行われ、5月大会で①vs②、③vs④で準決勝、7月大会で決勝が行われる。優勝者は10月大会での王座挑戦が予定される。
 -60kgは現在、王座決定トーナメントの1回戦が終了。2月大会で2回戦、4月大会で準決勝、5月大会で決勝が行われ王者が決定する。
 今回の次期挑戦者決定トーナメントの開催について、宮田充Krushプロデューサーは「-60kgはKrushの中でも最激戦区なのは間違いない。チャンピオンが決まったと同時に、チャンピオンも追われる立場になる。そういったストーリーも同時進行してもいい。10、12月の1回戦は接戦もあった。過酷なトーナメントにエントリーしてくれた選手たちにはいずれチャンスは生まれると思っていたが、それが早くなったということ。また新たな敵と戦って3つ勝てば挑戦者に、4連勝すればチャンピオンになれる。そこで目が輝いてくれれば」と話した。
 当初は王座決定トーナメントの1回戦で敗れた8選手に参戦のオファーをかけたが、コンディションの問題などで加藤港と松野祐貴が参戦を見送り、新たに闘士と横山が追加され行われることとなった。

Krush.70 佐々木が-63kg初防衛 -67kgは塚越が悲願の初戴冠

2016.10.16 Vol.676

 立ち技格闘技『Krush.70』(10月15日、東京・後楽園ホール)のダブルメインイベントでKrush-63kgと-67kgのタイトルマッチが行われた。

 第1試合の-63kgタイトル戦は、この試合がチームドラゴン離脱後、初めての試合となる王者・佐々木大蔵が岩崎悠斗を3-0の判定で破り初防衛に成功した。
 2人は2015年に1度対戦し、岩崎が勝利を収めており、佐々木は大きな借りを返したこととなる。
 試合は序盤、前がかりになる佐々木を岩崎が強烈なローキック、前蹴りで牽制。佐々木のローに岩崎がパンチを合わせるなど押し気味に進めるも、1R終了間際、岩崎のローに合わせ佐々木が右ストレートを放つと岩崎はバランスを崩して尻もち。これはスリップと判断されたが、これで佐々木は嫌な流れを断ち切った。

4・24「K-1」-60kgトーナメント出場の大沢が欠場。島野が繰り上げ参戦

2016.04.01 Vol.663

 K-1が4月1日会見を開き、「K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN ~-60kg日本代表決定トーナメント~」(4月24日、東京・国立代々木競技場第二体育館)で-60kg日本代表決定トーナメントに出場予定だった大沢文也が負傷のため欠場することを発表した。
 大沢に代わってリザーブファイトに出場予定だった島野浩太朗が繰り上がりで本戦に出場。明戸仁志と対戦することとなった。明戸と島野は2月にKrushで対戦し、延長にもつれ込む熱戦の末、明戸が判定勝ちを収めている。
 島野は「今回、まさかが来たか、と思いました。本当にチャンスです。しっかり気持ちを作って4月の大会が盛り上がるよう貢献ができるように、そして自分が選手として化けてひとつでも大きな世界で戦えるように最高の準備をしていきたい」」と挨拶。明戸は「急に島野選手と再戦することになりました。2月は自分が勝っていますがギリギリの試合だった。島野選手はパンチも強くて攻撃力も強い。それを体感して本当に強い選手だと思ったので、全く油断はしていません。全力で倒しに行きたいと思います」と語った。

4・24「K-1」明戸仁志インタビュー「攻撃力は自分が一番。どれだけやられても一発でひっくり返します」

2016.03.23 Vol.662

 4月24日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される「K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN ~-60kg日本代表決定トーナメント~」のトーナメントに出場する明戸仁志のインタビューを公開。

――今回が明戸選手にとってK-1初参戦になります。試合が決まった時の心境を聞かせてください。
「自分自身ずっとK-1に出たいと思っていたし、2月のKrushでK-1にも出場している島野浩太朗選手に勝つことができたので、次はK-1だと思っていました。なのでオファーをいただいた時、そこまでの驚きはなかったですね」

――明戸選手は格闘技を始める上でK-1からどんな影響を受けましたか?
「最初に格闘技を始めたのは14歳の時の空手なんですけど、テレビでK-1を見て『自分もこういう大会に出たい』と思ったのがきっかけでした。ただ自分は身体が小さかったのでK-1に出るのは難しいと思っていたんです。でもちょうどそのころにK-1MAXがスタートして、小比類巻(貴之)会長や魔裟斗さんが活躍していて『自分もK-1に出たい』ではなく『自分もK-1に出る』という目標を持ちました」

――明戸選手は自衛官として働いていた時期があるんですよね?
「僕は地元が青森で、高校を卒業したらプロの格闘家になりたいと思っていたのですが、周りから自衛隊で働きながら格闘技を続けられるよと言われて、自衛隊に入りました。それで自分は宮城県に転勤になり、自衛隊で“徒手格闘”という日本拳法のような格闘技をやりながら、仙台のDRAGONジムに通ってムエタイの練習をしていました。しばらくそういう生活が続いたのですが、自分は格闘技一本でやりたかったので自衛隊を辞めて、そのままタイに武者修行に行きました」

――自衛隊内で他に明戸選手のようなことをしている人はいないですよね?
「はい(笑)。しかも自分は普通科という自衛隊の中でも体力がある人間が集まる科に所属していて、その中でも体力があるほうでした」

――自衛隊ならではの過酷な訓練も経験されているのですか?
「そうですね。訓練の一つで重い銃器・装備を身につけて、夜中に出発して明け方までに目的地まで40km歩くというものがあるんですね。歩いている途中に水分・塩分をしっかり摂らなければいけないのですが、僕はものすごく汗かきなので、それが追いつかないんですよね。で、歩いている途中に幻覚・幻聴ではないですけど、並んでいるドラム缶が人間に見えたり、誰も話していないはずなのに人の話し声が聞こえて来たり…そのくらい追い込まれる訓練はありました」

――最終的に自衛隊を辞めることになるわけですが、もっと格闘技に専念したいという気持ちがあったのですか?
「自分の人生において自衛官を続けるという選択肢もありましたが、やっぱり子供のころからプロ格闘家にあこがれていたし、本気で格闘技をやりたいと思って、自衛隊を辞めました。それでタイで武者修行したあと、怪我やいろんなことがあって、3年ほど格闘技から離れていた時期があるんですね。でも格闘技への想いは消えてなくて、一念発起して東京で格闘技をやろう、と。それをDRAGONジムの会長に連絡したら、小比類巻道場を紹介してもらって、小比類巻道場にお世話になることになりました」

――そして今回はK-1初参戦しかも-60kg日本代表決定トーナメント出場というビッグチャンスが巡ってきました。1回戦は大沢選手とのリベンジマッチになりましたが、この試合について聞かせてもらえますか?
「大沢選手には昨年3月に敗れているのですが、僕が先にダウンを奪ってダウンを奪い返される形で僅差の判定負けでした。大沢選手は上手い選手ですけど、そこは攻略できると思うので1回戦を突破したいです」

――トーナメントに出場する他の7選手は明戸選手よりも実績が上の選手たちばかりです。
「確かに自分はチャンピオンでもなければ、タイトルマッチ経験もない。実績でいえばみんなより下だと思います。でも自分の攻撃力は8人の中で一番だと思っているので、その攻撃力を生かした倒しに行くスタイルで優勝したいと思います」

――明戸選手はどんなに劣勢になっても絶対に試合をあきらめない選手だと思います。気持ちの強さが自分の武器だと思いますか?
「自分では気持ちが強いと思ったことはないのですが、僕は絶対に試合をあきらめないし、パンチでも蹴りでも一発当たれば逆転できると思っています。どれだけボコボコにされていても一発で試合をひっくり返せる自信があるんで、最後の瞬間まであきらめずに戦い続けることができるのだと思います」

――ずばりこのトーナメントで波乱を起こしたいですか?
「トーナメントの8選手が発表された時、みなさん優勝予想したと思うのですが、その時に僕の名前は入っていなかったと思います。その予想を全部ひっくり返すつもりなんで全試合KOを狙って戦います」

4・24「K-1」大沢文也インタビュー 「周りの予想・期待通りの決勝戦には絶対させないっすよ」

2016.03.23 Vol.662

 4月24日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される「K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN ~-60kg日本代表決定トーナメント~」のトーナメントに出場する大沢文也のインタビューを公開。

――K-1本戦デビューとなった昨年11月の島野浩太朗戦は完勝といっていい内容でしたね。
「試合前にパンチ勝負すると言っていて、別にパンチ勝負でも全然いけたんですけど、1Rにガードの上から一発パンチをもらった時、万が一、これをもらったら危ないなと思ったんですよ。それで途中から作戦をシフトチェンジして、ローでいきました。完全に倒せた試合だったんで倒せなかったことは悔しいですね」

――ローで攻めることは決して作戦ではなかったんですね。
「もちろんローは練習してたんですけど、試合前はパンチ対策で階級が上の選手とボクシングスパーばっかりやってました。だから試合前は8~9割パンチでいくつもりだったんですよね。試合であれだけローを蹴ったから、周りからも『文也ってロー蹴れるんだ!』って驚かれました(笑)。」

――解説の魔裟斗さんも大沢選手の試合ぶりを見て「上手いし、考えて戦っている」とコメントしていました。
「そうみたいですね。僕あんまり自分の試合見ないんで詳しくは分からないんですけど」

――結果はもちろん内容も伴う勝利だったと思うのですが、手応えはつかめましたか?
「う~ん、でも練習通りの動きは半分も出せてないんで、まだまだこんなもんじゃないっすよ。身体はディスっていいんですけど、ハハハハハ(笑)」

――そして今回は-60kg日本代表決定トーナメントに出場することになりました。
「最初は4月に-60kgの日本代表決定トーナメントをやるって知らなかったんです。減量もキツいし、そろそろ-63kgに階級を上げようかなって。その時にこの話をもらって『おっ!』と思って出ることを決めました」

――このトーナメントは大沢選手にとってビッグチャンスだと思いますが、モチベーションは上がりましたか?
「もちろんモチベーションは上がりますけど、試合は試合でリングで戦うことは一緒なんで、トーナメントだから頑張るっていうのはおかしいんで。いつも通り戦います」

――1回戦で対戦する明戸選手とは昨年3月に対戦して、判定勝利している相手です。短いスパンでの再戦となりましたが。
「そこは明戸選手に失礼ですけど、モチベーションは上がらなかったですね。僕、ああいう下手くそな選手が苦手なんですよ。上手い相手とだったら噛み合うんですけど、下手くそな選手だと逆にポカしちゃいそうで。明戸選手、ごめんなさいって感じなんですけど(笑)。だから…皇治選手とやりたかったですね。別に皇治選手も上手いとは思わないけど、キャラが立っているし。なんか-60kgの選手みんな怒っているから、ああいう選手とやったら面白そうかなって思いました」

――ではトーナメントの出場全選手を見て、どんな感想がありますか?
「みんな大雅×卜部功也の決勝が見たいんでしょ? ファンもマスコミも関係者も。でも別にそれでいいっすよ。周りにそう思われるのは当然だし、俺が一格闘技ファンだったらそう思いますもん。まぁ、俺からしたら過去に戦っている相手が4人も出ているから、それはそれで面白いですけど」

――そうは言っても大沢選手としては周りの期待や予想を覆したいと思っていますよね?
「もちろん、もちろん。大雅と功也君の決勝には絶対させないっすよ。ぶっちゃけ今のK-1ファイターで卜部功也に勝てる日本人はいないでしょ? だったら4月24日までに卜部功也に勝てる選手になるしかないんですよ。俺はそのためにタイにも行って練習してきたし、やられることも多かったけど、向こうの強いやつらとも結構やり合ってきました」

――自分の力を出し切れば優勝できる自信はありますか?
「俺が実力を出せば(声を大きくして)ぜっっっったい勝てます! みんな分かっていると思いますけど、俺、めっちゃ気持ち弱いんですよ。恋愛と格闘技はメンタルが弱い(笑)。だからそこだけなんですよね。練習パートナーはみんな強いんですけど、俺は全然負けないんで。本当に自分の力を発揮さえできれば大丈夫だと思うんで楽しみにしていてください」

4・24 「K-1」-60kg日本代表決定トーナメントの組み合わせ発表で功也と皇治が一触即発

2016.02.22 Vol.661

「K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN ~-60kg日本代表決定トーナメント~」(4月24日、東京・代々木競技場第二体育館)で開催されるトーナメントに出場する8選手と組み合わせが21日、発表された。
 1回戦の組み合わせは①山本真弘vs大雅、②レオナ・ぺタスvs. 闘士、③大沢文也vs. 明戸仁志、④卜部功也vs 皇治。①と②の勝者、③と④の勝者で準決勝を行う。優勝者には9月19日に行われる世界最強決定トーナメントへの出場権が与えられる。なお世界王者の卜部弘嵩は世界大会へのエントリーとなる。

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