東京都は17日、都内で新たに293人が新型コロナウイルスに感染していると明らかにした。昨日の286人に続き、連日で過去最多の感染者数となった。
この日記者会見に出席した東京都の小池百合子知事は、陽性者について、これまでのところ、20代と30代が210人と7割を超えるほか、最近は40代や50代の感染も増加傾向で、感染経路も友人同士でのパーティーや会食の場、高齢者への家族内感染など、多岐に渡ると説明した。
モニタリング項目のひとつである新規陽性者数の7日間平均は16日、195.4人に上り、緊急事態宣言下での最大値167.0人を上回っている。一方、今日までで入院患者数は760人で、うち重症者は7人と、7月2日以降10人以下に留まっている。
現在の感染状況は第2波かと問われた小池知事は、「第2波かどうかは専門家の分析が必要かと思う。(国立国際医療研究センター病院・国際感染症センター長の)大曲(貴夫)先生の分析では、第2波と決めるのはまだ早いということ」とした。一方で、病床確保などを担当している医師の意見も紹介し、「最近の年齢層や地域の広がりは気になるところで、より警戒を強めるべきだとのご意見をいただいている。指数関数的に伸びるのが感染症。そういう意味では、このところの増加の流れは警戒しております」と、危機感を口にした。
大曲医師は先月30日の記者会見で「第2波の定義はすごく難しい。決まった定義はないのが正直なところ」と定義づけの難しさについて言及している。「ただ、患者さんの数の増え方が、じわりじわり来ているのか、あるいは、どこからか質が変わって、指数関数的な増え方をしているのか。あえて言えば“指数関数的に増え始めたのではないか”というところが、とにかく注意すべき感染の波といえるのではないか」と、感染の質の変化に警戒感を示していた。