“ミスタープロレス”と称され、ジャイアント馬場とアントニオ猪木の二人からピンフォール勝利を収めた唯一の日本人レスラー・天龍源一郎。2015年11月15日・両国国技館の引退試合を最後に現役を退き、現在はタレントとしても活躍中の同氏が、『天龍源一郎の世界一滑舌の悪い人生相談』(白夜書房)を上梓した。「まずは、生き様に共鳴してもらえるような自分を作り上げること」などなど、滑舌とは違い(!?)、明瞭なアドバイスの数々は、きっと仕事や人間関係などに悩んでいる人の胸に響くはず。自分らしく生きる哲学からレスラー廃業後の生活まで、天龍源一郎のカッコよさは健在だった――。
書籍 タグーの記事一覧
戦後の女性労働史と重ね合わせた、もうひとつの日本女子プロレスの歴史 書籍『女子プロレスラー 小畑千代』
小畑千代をご存じか。力道山vs木村政彦が行われた翌1955年にデビュー、その後、日本女子プロレス創世記のパイオニアとして活躍した伝説の女子プロレスラーだ。1968年11月6日、日本で初めて女子プロレスが実況中継されたが、その時の目玉は小畑の世界選手権だった。
視聴率は24.4%。これは放送した東京12チャンネル(現テレビ東京)開局始まって以来の高視聴率だった。女子プロレスのレギュラー中継がスタートすると、小畑は時代の寵児としてもてはやされる。
だが、小畑の足跡は専門誌が出版する女子プロレスの歴史本に詳細に載ることはない。なぜか。女子プロレスの歴史はのちにピューティ・ペアやクラッシュギャルズを輩出する全日本女子プロレスが主軸で、全日本女子に背を向けてファイトし続けた小畑の軌跡はいわば女子プロの裏面史だったからである。
本書はそんな小畑の足跡を克明に追い続けた労作だ。しかも、単に歴史をなぞっただけではない。戦後の女性労働の変遷を重ね合わせながらページは進んでいく。まだ社会がいまほど女性を受け入れていない時代に、小畑が実践した「野心的で、自由な人生」は普段は某新聞社の編集委員を務める筆者にとって絶対に書き残さなければならないとびっきりの女性労働史だったのだろう。
高度成長期の真っただ中だった時代の「地方巡業で見た日本」、まだ軍事政権下だった韓国やアメリカ統治下の沖縄での「知られざる興行」話など、本人しか分からない興味深いエピソードが満載だ。81歳になった現在も小畑は現役を名乗り、盟友・佐倉輝美とともに浅草で元気な余生を送っている。
尾崎世界観が初めての小説でイベント「本は本屋で見ると感動する」
人気ロックバンド、クリープハイプの尾崎世界観が13日、都内で、初めての小説『祐介』(文藝春秋、1200円・税別)の刊行を記念してイベントを行った。イベント前に取材に応じた尾崎は「ずっと本屋に通っていたので、本は本屋で見ると感動する」と、笑顔を見せた。
音楽で出来ていない部分と向かい合うこともあった本作。「音楽はメロディーやバンド、大きな音で表現するものなので、感情が通り過ぎていってしまうときがある。もっと書けるのにという想いもありました。もっと暴力的、性的な衝動もありますし、(小説は)そういうのと向き合うことができて楽しかった」と、振り返った。
執筆期間については、昨年から「音楽でうまくいかないと書いていた」。また、昨年の夏には、自身の声の不調などからバンドを辞めることも考えていたそうで、「(小説で)吐き出すことで保っていた」という。次回作については「今はあまり考えていない」という。
タイトル『祐介』は自身の本名。「世界観と名乗りだしてから、どこか切り離してしまっていたので、罪悪感があった。本にできて良かった」と話した。
クリープハイプは、8月10日、ニューシングル『鬼』をリリース予定。