11月8~11日に、劇団Rexy第7回公演「黒服ドレッサー」が上演されました。
TOKYO HEADLINEさんにはゲネプロの様子も紹介してもらいましたね。
私の記事を見てくださっている方は、劇団Rexyの名前は何度も聞いたかもしれませんが、念のため補足すると、我々GIRL’S CHとSILK LABOに出ている男性出演者を中心に、2015年に立ち上げた劇団です。
ですので、出演者も女性向けのアダルトコンテンツに出ている「エロメン」「ラブメン」と呼ばれる人を中心に、イケメン揃いの舞台を展開してきました。
今回の「黒服ドレッサー」でいうと、立ち上げからずっと出演している有馬芳彦さんはもちろん、先週ご紹介した長瀬広臣さん、SILK LABOのエロメンとして活躍していて今回舞台初挑戦の及川大智さんなどです。
「舞台上で必ず裸になる」というのも売りです。
昨年から取り組んでいる「風呂ダンサーズ」シリーズでは、出演者がほとんどパンツ一丁の状態で物語が繰り広げられます。
揚げ句の果てに、桶や手ぬぐいで股間を隠しながらのダンスまで披露。
ところが今回は、それらのRexyの特徴を封印した作品でした。
ギャグシーンを除き脱ぎのシーンはありませし、出演者も本番中はちゃんと服を着ています。(当たり前ですが…)
また、これまでの男だらけの集団から一転、女性キャストがふたりも登場。
主人公が本格的な女装をするなど、イケメンを見て楽しむ舞台から方向転換を図ろうとした作品と言えるかもしれません。
これまでの劇団Rexyのような作品を期待してきた観客の方にとっては、意外な内容だったことでしょう。
それでも今回は、いつも以上に劇団Rexyの“生もの感”の強い作品だったと思います。
何よりその“生もの感”を強く感じる存在は、有馬芳彦さんの体を張った表現に起因するものではないだろうかと。
今回の有馬さんは、物語中で登場人物の男たち全員に敵視されているNo.1キャバ嬢を打ち負かすために、女装してNo.1を奪取しようとするという役どころ。
作品中では実際にフル女装をして登場するのですが、これがなんとも美しい。
登場シーンでは観客から歓喜のため息がこぼれました。
また、いつもは作りこんだ芝居が多い有馬さんが、今回は一発芸やモノマネなど、アドリブ的なパフォーマンスにも体当たりで臨んでいました。
まさか有馬芳彦がふなっしーになる日が来るとは…。
こんな有馬さんの姿は、長年のファンの方も初めて見たのではないでしょうか。
舞台は、セリフや動きや舞台美術など、あらかじめ決められている部分が大きいと思いますが、一方AVでは、決められないまま出演者や技術スタッフの対応力に支えられる部分も大きいです。
もちろんドラマ作品などで、セリフや設定が細かく決められているものもありますが、カラミの撮影では、女優さん男優さんの反応や、アクシデントなどによって、予期せぬ展開になることも。
そんな生生しさがAVの特徴であり良さだと思うのですが、今回の劇団Rexyでは、そのAVの良さが活かされた、ライブ感のある舞台だったなと思います。
裸もなくセクシーな要素も極めて少ない作品でしたが、そういった意味で最もアダルトコンテンツと近い作品になったような気がしています。