福士蒼汰と宮野真守が今秋、コロナ禍の「今ならでは」の演劇に挑戦する。10月、劇団☆新幹線のいのうえひでのりの演出で、福士は三人芝居『浦島さん』、宮野は二人芝居『カチカチ山』に挑戦する。
福士と宮野が出演し9月から上演予定だった舞台「劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎『神州無頼街』」が新型コロナウイルスの影響で2022年に延期に。この公演に限らず、劇団は春夏の公演中止を余儀なくされるなか、できることを模索。そのなかで、いのうえ演出、橋本じゅんと山本カナコの二人芝居で上演した「カチカチ山」からヒントを得て、密にならないキャスト、スタッフによる「今ならでは」の二人・三人芝居に挑戦することになったとういう。
いずれも太宰治の『お伽草子』が原案。
浦島太郎ならぬ『浦島さん』は、福士、羽野晶紀、粟根まことの三人芝居。脚色は倉持裕が担当する。
福士は「この状況でなにか自分にできることはないかとずっと考えていたところに、今回のお話をいただきました。色んな葛藤がありましたが、スタッフの方々が様々な思いで作ってくださった機会なので、全力で挑もうと決心しました。まだまだ予断を許さない中ですが、皆様が明るい気持ちになるエンターテイメントにできたらと思っています」。また、初めての三人芝居に「期待と不安が入り混じっていますが、濃い時間になると思うので待ち遠しいです」と、コメント。
『カチカチ山』は、宮野と井上小百合の二人芝居。青木豪が脚色を担当する。
宮野は「どんな形になるかわからないけど、前に進める方法は無いかと思っていたので、今回の企画は、本当に嬉しかった」としたうえで、今回の公演、実は、とても緊張しています(笑)。二人芝居と言う事は、出突っ張りって事ですし…。セリフ覚えられるかなぁ… (笑)。でも、この状況でも、みなさんにエンターテインメントを楽しんでもらうべく、気合入れて臨みますので、ぜひ、楽しみにしていてください!」とやる気だ。
演出のいのうえは、「 最近は、いろんなところで、いろんな演劇人が、探り探り、新しいコロナ時代の演劇のカタチを試みています。僕らも、新感線の通常公演は断念せざるを得ませんでしたが、コロナ時代に即した“よりミニマムでタイトなカタチでの上演を!”という事でこの太宰治の二作品をやることにしました。“月ドクロ”の際には僕の時間があまりなく、福士君と宮野君に対して僕的には不本意な稽古しか出来なかったというリベンジの意味もあり、今回は物理的な密は避けつつも濃密な中身の詰まった稽古、そして、 舞台を作り上げたいと思います。と、言うわけで今まであまり見たことの無かった福士君・宮野君をお見せできる作品になると 思います」と、期待を寄せている。
舞台は、10月4~17日、豊島区の東京建物 Brillia HALLで上演。公演ごとに演目が入れ替わる。全席指定で、料金はS席8000円、A席7000円。本公演は、全公演ライブ配信を予定している。視聴チケットの料金は2500円。
詳細な公演スケジュールなどは公式サイトで。