日本語は外来語が多いですね。面倒だと感じる読者もいらっしゃると思いますが、最近使われるようになった「サステイナビリティー」は有意義な表現です。直訳だと「持続可能性」。日本の大手企業も広報活動の最重要課題として「サステイナビリティー・リポート」を毎年発行するようになりました。企業がその経済、社会、環境保全活動などを通してどのような長期戦略を確立し、いかにそれらを事業の根幹として展開しているのかを株主、消費者、顧客に年次報告するものです。年間の商業実績を報告するアニュアルリポートと同等の重要性を持つようになったのが、近年の傾向です。企業のサステイナビリティーは株価に直結しています。
なぜでしょう? それは、企業が商業的に成功していても、その戦略における持続可能性が担保されていないと、必ず事業が崩壊するからです。消費者が病気になり得る商品販売をしたり、製造活動が環境破壊を起こしていたりすれば、いずれその企業活動が持続不可能になるのは当たり前なのです。優良企業はこの基本的な概念を心得ており、企業市民としての責任を果たす需要な理念としてサステイナビリティー戦略を確立するようになりました。
サステイナビリティーをあまり難しく考える必要はありません。個人の領域でみれば分かりやすいです。毎日、潰れるまでお酒を飲む。収入に見合わない生活を継続し、借金まみれになる。一緒に暮らす家族やパートナー、近所の皆様と健全な関係を保たない。自分が住む環境を破壊する行為を繰り返す。このような行動を続けると生活が成り立たなくなり、その先には自滅しかないですよね。
国家も同じです。では、日本についてサステイナビリティーの概念を当てはめるとどうでしょう?どのような国家運営を続けると、その先に崩壊があるのか。身近な問題で大変気になる点がいくつか浮上しました。
1)少子高齢化:このまま行くと日本は確実に滅びます。働けない高齢者が多数になり、社会が回らなくなるのは時間の問題です。女性に対し、「もっと子供を産め」は現実的ではありません。今まで避けてきた移民政策を根本的に見直さない限り、日本社会は持続不可能です。
2)赤字経済:日本国の収入はその支出に見合っていません。働く人が高齢になれば、なおさら問題です。我々の世代で解決せず、子供たちにその付けを回すだけの財務政策は持続不可能です。
3)米国従事:戦後日本は米国に従う政策を継続しました。驚かれる方もいらっしゃると思いますが、最高裁の判決の通り、米国との国際条約は憲法よりも、どの法定よりも優先されます。良好な関係を保つのは重要ですが、日本国民の主権を脅かす米国従事は持続不可能です。
4)原子力発電:日本列島そのものが地震断層です。いつ、どこで巨大地震が起きてもおかしくないです。核廃棄物の処理方法も解決の目処が見えません。次世代が原発事故の大惨事に会うのは時間の問題であり、次世代を脅かす原発稼動は持続不可能です。
上記の問題について、日本は世界から注目されています。クールなジャパンであり続けるために、サステイナビリティーを重視する日本に転換する必要に迫られています。さあ、我々の世代で解決するのか、子供たちにカッコ悪い遺産を残すのか、皆の勇気と先見性が問われています。新年に向けて、持続可能な日本を創造しましょう!
Merry Xmas!!