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のぞき見するような緻密な会話劇が展開される『あつい胸さわぎ』iaku

2019.09.09 Vol.722

 iakuは劇作家・横山拓也が2012年に大阪で立ち上げた演劇ユニット。

 作品は、暗黙のうちに差別的なものとして扱われる職業や場所、性的なマイノリティーといったアンタッチャブルな題材を多く扱っている。

 そのスタイルは徹底的にセリフ・会話にこだわったもの。ストレートプレイの中で他人の議論・口論・口喧嘩をのぞき見するような緻密な会話劇が展開される。

 横山のオリジナル作品を日本各地で発表していくこと、また各地域の演劇作品や情報を関西に呼び込む橋渡し役になることを目標としていることから、劇場公演はもとより、小さな座組でカフェやギャラリーなど場所を選ばずに全国を巡るミニマルなツアーなども積極的に行っている。

 今回の作品は二人暮らしの娘と母の物語。大学生の娘とその母はダイニングは散らかり、脱いだジーパンがそのまま放置されているようなだらしない生活をしていた。そんな中、2人には互いに意中の男性がいた。2人の暮らしを中心に彼女たちの生活圏内にある、恋愛、仕事、健康、将来などを持ち前の会話劇で描き出す。

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