山田洋次監督の喜劇「吹けば飛ぶよな男だが」で主演を務めるなど、昭和から平成をコメディアン・俳優として駆け抜けてきたなべおさみが、『昭和疾風録~興行と芸能~』(イースト・プレス)を上梓した。力道山、美空ひばり、水の江滝子、片岡千恵蔵など、錚々たる大スターの興行を展開した昭和の大物興行師・古池慶輔氏の生き様を通じて、 興行と芸能の醍醐味に迫った本作は、“故きを温ねて新しきを知る”だけにとどまらない示唆に富んだ一冊となっている。
娯楽が少なかった時代、人々はどのようにエンターテインメントと接していたのか。興行とは何か、そして人生を楽しむ方法とは――。生き字引であるなべさんに話を聞いた。