SearchSearch

山田孝之「ここに出てくる人たちを救う手助けを」劇中人物への思い入れに佐藤二朗監督も困惑

2021.06.05 Vol.Web original

 

 映画『はるヲうるひと』舞台挨拶が5日、都内にて行われ、山田孝之、仲里依紗、坂井真紀と佐藤二朗監督が登壇した。

 同作は、佐藤二朗が主宰する演劇ユニット「ちからわざ」による絶賛舞台の映画化。佐藤が原作・脚本・監督を手掛け、自らも出演。架空の島の売春宿を舞台に、死んだように生きる男女が、それでも生き抜こうともがく姿を描く。

 冒頭、主演の山田が「この後は『るろうに剣心』を見に行ってください」と、同日に初日を迎えた『るろうに剣心 最終章 The Beginning』を引き合いに出すと、佐藤監督は「なんてことを言うんだ!」と慌てつつ、山田から「同じ映画の仲間ですから」と言われると納得してしまい、笑いをさそった。

 主人公・得太(とくた)役の山田が「僕は(得太に)一瞬、寄り添えましたけど(演じ終わって)また一人になってしまいかわいそうだなと思っていました。でもこうやって多くの人に見ていただいて得太も救われたと思う。僕も重荷が下りました」と、自身が演じた主人公に対する思いを語った。

 まるで実在する人物に対するような山田の言葉に、佐藤監督が「孝之がこの役を引き受けた理由というのが、僕が舞台版で得太を演じた後、得太が一人になってしまってかわいそうだから、と。ちょっと、頭おかしいなと思ったんですけど」と冗談めかしつつ「でも現場では、どう考えても本当にそう思っているとしか思えない演技だった」と、あるシーンの撮影で1日中、涙を流していたという山田の役への入り込みようを明かし「誰も近寄れなかった」と振り返った。

佐藤二朗「山田孝之と僕を見て“ヨシヒコと仏”だと思う人は一人残らず…」監督作公開に意気込み

2021.04.28 Vol.Web original

 

 映画『はるヲうるひと』完成報告会見が28日、都内にて行われ、主演・山田孝之、共演の坂井真紀、今藤洋子、笹野鈴々音と佐藤二朗監督が登壇した。

 鬼才俳優・佐藤二朗が主宰する演劇ユニット「ちからわざ」による絶賛舞台の映画化。佐藤が原作・脚本・監督を手掛け、自らも出演。架空の島の売春宿を舞台に、死んだように生きる男女が、それでも生き抜こうともがく姿を描く。

 冒頭、佐藤は「出がけに妻から映画の内容を鑑み一切おちゃらけるなと言われてきたので今日は“監督”に徹します」とあいさつ。

「『勇者ヨシヒコ』の仏役のようなパブリックイメージとなぜここまで違う脚本を書いたのかと聞かれた」と言う佐藤監督は「もともと書いたのは10年前で、舞台化したときに見に来てくれた知人から、売春宿のことなど、職業作家だったらどれ一つをとっても二の足を踏むようなことも、極限に追い込まれた役者の芝居が見たい、演じたいという欲求が勝っているからその一線を超えちゃうんだねと言われまして。そうなんです。魂を入れられなくて何が俳優業だと」と熱弁。

佐藤二朗、韓国の映画祭で最優秀脚本賞を受賞「これまで頂いたのはNG大賞のみだった僕が」

2020.12.10 Vol.web original

 鬼才俳優・佐藤二朗が原作・脚本・監督を手掛けた映画『はるヲうるひと』の新公開日が2021年6月に決定。また、11月に開催された韓国・第2回江陵国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞した佐藤による喜びのコメントも公開された。

 同作は佐藤が主宰する演劇ユニット「ちからわざ」の傑作舞台の映画化。主演は山田孝之、共演に仲里依紗、坂井真紀ら豪華俳優陣をそろえ、佐藤自らも出演。架空の島の売春宿を舞台に、死んだように生きる男女が、それでも生き抜こうともがく姿を描く。

 佐藤監督は、江陵国際映画祭最優秀脚本賞の受賞について「役者界隈の賞で、頂いた唯一の賞がNG大賞のみの僕が、まさか異国の地で最優秀脚本賞を頂けるとは思いもよらなかった」と驚きつつ、「そして石橋貴明さんとの対談で、賞なんていらない!とカッコつけて言ったが、石橋さん、ごめんなさい、頂いたら頂いたで、うれしいもんですね、賞」と、ユーモラスに喜びのコメントを寄せた。

 映画『はるヲうるひと』は2021年6月、全国公開(AMGエンタテインメント配給)。

Copyrighted Image