「ふくふくや」は1999年に女優・山野海を中心に設立された劇団。
座付き作家の「竹田新」というのは山野の別名なのだが、山野はこの間、ドラマや映画などで貴重なバイプレイヤーとして存在感を増していくなか、ほぼ年1ペースで公演を重ね、今回で20回目の公演となる。
その作品は毎回、多様な客演を迎え、家族、親子、兄弟、夫婦、仲間、恋人の間に渦巻く「情」を竹田独特の感性でえぐりだす、いわゆる「人情喜劇」。しかしそのスタイルは「笑って泣く」といった人情喜劇ではなく、「笑いながら泣かされる、泣きながら笑わされる」といった独特のもの。
今回は熟女バーを舞台にしたおばさんたちのお話。その熟女バーの控室では今日も着飾ったおばさんたちがお喋りに花を咲かせていた。しかしある日そこに若い男が現れたことから絡みに絡まりほぐしようのない悲喜劇が幕を開けるのだった。
数々のドラマや映画、舞台で活躍する女優の熊谷真実が客演。タイトルの「こどものおばさん」というのはまさに熊谷そのもの? 人生観や恋愛観といったちょっと深いテーマに触りながらも、無邪気なおばさんたちの喋りと笑いと遊びが深刻さを吹き飛ばしていく。
28、1、2日の14時の回にはアフタートークもある。