公開中の映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』の舞台挨拶が17日、都内にて行われ、主演・吉沢亮と呉美保監督が登壇。吉沢が80年代が舞台である本作の役作りを振り返った。
作家・エッセイストの五十嵐大による自伝的エッセイ「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」(幻冬舎刊) を原作に描く親子の物語。
ロングラン上映に感激した吉沢と呉監督。主人公・五十嵐大役の吉沢は“きこえない・きこえにくい親をもつ聞こえる子ども”コーダである主人公を演じるにあたり、日常の中で使う手話の練習を振り返りつつ「大変な日々ではありましたが楽しかった」。
そんな吉沢は、呉監督が、主人公が遅刻した面接後の背中に「私も息子がいるので…ウルッときた」と語ると「僕も、あのバカさ加減というか、すごい理解できる(笑)」と言い「若いころオーディションで、映画好きなの?と聞かれて、好きです! 好きな役者さんは誰? ディカプリオとか! 〇〇は見た? 見てないです!って。深掘りされると何も言えないのに、好きって言っちゃうという(笑)」と苦笑しつつ主人公に共感。
一方で、80年代舞台ならではのヘアスタイルに「僕は昭和を知らない世代なので。最初に、ロン毛のかつらを被ったときに、これ本当に成立してるんですか?本当ですよね?みたいな不安は正直ありました(笑)」。
すると、そのヘアスタイルの毛先までこだわったという呉監督が「絶妙なダサい時代、昭和から平成の入り口の…あるじゃないですか。この子はポテンシャルがあるのに何だかな…みたいなのがやりたかったんです(笑)」と明かし、会場の笑いを誘っていた。