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東京アニメアワードフェスティバル2022が閉幕 長編グランプリは『マード 私の太陽』

2022.03.15 Vol.Web Original

 

 アニメーションの新たな波を世界に発信する「東京アニメアワードフェスティバル2022(TAAF2022)」の授賞式が14日、池袋・としま区民センターで行われ、コンペティション部門のグランプリは、長編はミハエラ・パヴラートヴァー監督の『マード 私の太陽』、短編はバスティアン・デュボア監督の『語らない思い出』だった。

アラブの王様たちと付き合う日本人が教える、中東における“日本のプレゼンスの危うさ”

2021.12.20 Vol.Web Original

 中東で初めてとなる国際博覧会(万博)が、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開幕されている。

 来年3月末までの期間中、190以上の国・地域が参加し、コロナ禍にもかかわらず約2500万人の来場者を目標に設定。12月11日には、日本のナショナルデーである「ジャパンデー」が開催された。

「ジャパンデー」では、現地在住の日本人やさまざまな組織が、UAE 及び各参加国との国際交流を目的としたパフォーマンスなどを行う予定だが、実は、アラブ世界で屈指の知名度を誇る日本人がいることをご存じだろうか?

 その人物こそ、『私はアラブの王様たちとどのように付き合っているのか?』 (星海社新書) の著者である鷹鳥屋明さんだ。 

「子どもの頃から歴史が大好きでした。中東にも関心はあったのですが、大学では中国やトルコの歴史を主に勉強していました。大学卒業後、日立製作所へ就職し、歴史への想いを募らせているだけの日々。そんな中、外務省とサウジアラビア政府が主催するプログラム「日本・サウジアラビア青年交流団」の募集をTwitterで見つけ参加したところ……会社の有休期間をフルに使って短い期間とはいえ、どっぷりハマってしまって。帰国後、インスタなどで中東の民族衣装を着用し、いろいろな動画を上げていたところ、大雪の日に民族衣装を着て膝立ちでスライディングする動画がものすごくバズり、朝起きると、フォロワーが数千人くらい増えていたんです」

 

基本的に民族衣装を着用しているという鷹鳥屋明さん。この格好で公共機関にも乗る。

 

 民族衣装に身をまといながら飄々と話す姿のインパクトたるや……。バズったことをきっかけに、フォロワーは7万人を越え、気が付くと“中東指折りの人気日本人インスタグラマー”になっていた。

「インスタグラマーとか名乗る気はないですけどね」と一笑するが、その影響力たるやすさまじい。書籍の中でも書かれているように、ある日突然、「オレのボスであるサウジアラビアの王子があなたに会いたいと言っている。会ってくれないか?」といった怪しすぎるメールが届くなど、日本と中東の架け橋として奔走する日々を送る。

中東でバズるきっかけとなった大雪の日のスライディング画像。中東の人にとって、民族衣装×雪という組み合わせがウケた

 

「本業は、エンタメ企業で版権やIP(知的財産)関係の事業戦略を担当するサラリーマンなんですけど(笑)。取引先を含め、いろいろな企業様から中東に関するお悩みや相談を、駆け込み寺的に案件処理する仕事もやるように。その逆もしかりで、中東諸国から相談を持ちかけられることも。私の活動が会社にとってのPRにもなると考えていただけているようで、本業に差し支えなければ――という条件のもとありがたいことに会社も認めてくれています。私自身も、中東のリアルをお伝えできたらという思いが強く、仕事だけではなく様々な想いを持って動いています」

 鷹鳥屋さんの経歴は異色だ。「日本・サウジアラビア青年交流団」を経た後、大手商社の鉄鋼部門に転職。しかし、「苛烈な職場で寿命を切り売りするような生活が続き、一年で辞めました。私は下戸なので、お酒ありきのコミュニケーションがどうしても苦手だった」と吐露するように、順風満帆というわけではなかった。その後、縁があって参加したNGOで運命が変わる。

「パレスチナのガザ地区周辺で復興支援と難民支援をしていました。月一でロケットが飛んでくるような仕事環境。たまに騒動、騒乱の音で起きるみたいな(笑)。でも、日本でお酒を強制される状況に比べたら、全然嫌じゃなかったです」

 また、このときの体験が大きなバックボーンになっているとも付言する。

「それまでの私は、サウジアラビア王国を筆頭に産油国と関わりが深かった反面、そうした産油国に出稼ぎとして働きに来るレバノンやヨルダン、パレスチナ系など非産油国の状況を知りませんでした。彼らはどんな歴史と文化を持ってどんな生活をしているのか知ることができました。産油国ばかりと関わりが深いと、たまに識者を名乗る方から「お前は中東の金満国家しか知らない。本当のアラブの姿や難民問題を理解していない」とマウンティングを受けたり、後ろ指をさされたりするのですが、私は「なるほど、一応パレスチナの最前線で難民の方々に医薬品や食料を届けたことがありますが……ダメですかね?」と大人気なくカウンターを打つこともあります。移民問題、難民問題、産油国の問題に対して、それぞれのレイヤーの視点から俯瞰できるようになったのは、偶然とはいえ、私の強みの一つでもあります」

パレスチナ人難民キャンプにある学校にて、数百人の生徒の前で日本刀の演武を披露したことも

 

先述した怪しすぎる王子のメールの顛末は、ぜひとも書籍で確認してほしいが、こうした鷹鳥屋さんの経験と中東諸国に対する敬意があってこそ、さまざまな依頼・相談が舞い込んでくるというわけだ。民族衣装を着用しているのも、単なるポーズではない。

「やっぱり民族衣装は――トーブやディズダーシャ、カンドゥーラとも言いますが、きちんと着こなさないといけません。例えば、「日本が大好き!」と公言している外国人の着物の帯が、ちゃんとした貝の口、浪人結びではなく蝶々結びだったら、という風に上辺だけだとすぐバレてしまいますよね。同じように、民族衣装をちゃんと着用するのであればコスプレになってはいけません。普段、私は仕事中、営業に行くときやイベントの際など失礼でない場所では、この格好をしているのですが、逆にハロウィンのときは絶対に着ません。Yシャツにジャケット、スラックスを着用して逆ハロウィンを楽しんでいます(笑)。やはり、民族衣装は礼服ですから、面白がって着用することはできませんよね」

なんでも普段から民族衣装を着用することが珍しくないため、「四ツ谷にある焼き鳥屋さんなどに入ったときなどは少しざわつきました」と笑うが、徹底して中東の魅力を伝えようという姿勢は恐るべしである。

 

 

オミクロン株がどのような展開を見せるか次第ではあるものの、ここ日本では、現在コロナは小康状態になりつつある。再び海外旅行ができる日が近づいている中で、中東に行ってみたいという人も少なくないはずだ。

「中東を旅行するのであれば、旅の初心者であれば都市で言うと、ドバイやドーハがおすすめです。治安もいいですし、食事も美味しいです。中級者は、サウジアラビア、オマーン、ヨルダン。上級者であればパレスチナやエジプトでしょうか。中東といっても、産油国と非産油国で文化も雰囲気もまったく変わります。ただ、場所にもよりますが、“値段交渉は面倒”ということは覚えておいてください(笑)」

間に合うなら、そしてお金に余裕があるなら、ドバイ万博に行ってみたいという人もいるはず。実は鷹鳥屋さん、ドバイ万博のアンバサダーとして白羽の矢が立っていたという。しかし、世界的な新型コロナウイルス流行に伴い、万博は五輪同様、1年延期に。「名刺作る直前まで話を詰めていましたが」と肩を落とす。

「そうは言っても、これまでにも『SAUDI ANIME EXPO 2019』などにかかわらせていただいて、ありがたい限りです。私も大ファンである水木一郎さんやささきいさおさんといった方々を、中東のファンの皆さんに引き合わすことができてうれしかった!(笑)」

アニソンが人気――。驚くことに、日本のアニメは遠く離れた中東でも大人気だという。

「今でいえば『呪術廻戦』、2期が始まれば『鬼滅の刃』の人気も再燃しています。この前、中東でも『劇場版「鬼滅の刃」~無限列車編~』が公開されたのですが、現地のツウはアニメは日本語だ、と日本語音声・アラビア語字幕で見ますね。日本のコンテンツだけではなくアメコミの人気も高いので『僕のヒーローアカデミア』も人気作です」

中東でもアニメ関連イベントは人気

 

 古くは、『アストロガンガー』、『キャプテン翼』、そして「私が王子にプレゼントしたこともある『UFOロボ グレンダイザー』も人気です」と教えるように、各世代にメイドインジャパンのアニメが愛されているという。鷹鳥屋さん自身も大のアニメ好きゆえ、アニメを機にアラブの富豪たちと接点を持つことが少なくないそうだ。

 中東でも、ジャパンクオリティは一目置かれている!……と言いたいところがが、鷹鳥屋さんは「う~ん」と神妙な顔つきになって、言葉を続ける。

「たしかに、日本はクオリティが高いのですが、当然価格帯も高い。同じくらいのクオリティで低価格の中国、韓国作品にどんどん流れていけば、いずれは追い越されてしまう。実際、アイドルも今から10年ほど前は、ジャニーズ系の人気が高かったんです。TOKIOや嵐などが人気を集めていたのですが、今では韓流、BTSに全く歯が立たない」

 先例がある。かつて日本産の繊維、電化製品や車は、中東社会で圧倒的なプレゼンスを誇っていた。しかし、中国や韓国企業の台頭により、次第に隅へと追いやられ、「かろうじて数社が踏ん張っている」状況に悪変してしまった。

「韓国は官民の連携が上手い。現在、世界的に大ヒットしているNetflixの『イカゲーム』ですが、中東でも大人気になっています。そういった動きを見て、開催中のドバイ万博の韓国パビリオンでは、急遽『イカゲーム』のコンテンツを追加しているほど。世界から見れば、中東は欧米や中国ほどのマーケット規模はないかもしれませんが、きちんと攻めている。柔軟力、決断力、指導力において、韓国の何歩も遅れを取っているのが日本。版権やIP(知的財産)関係の事業戦略を担当する身としては、複雑な思いで中東マーケットを見ています」

大勢のサウジアラビア人の前でプレゼンを行う鷹鳥屋さん

 

 こんなニュースを覚えていないだろうか? 先日、原油価格高騰を受け、日本は主要産油国に増産を働きかけた――が、サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相(OPECの盟主でもある)は、「聞いていない」と一蹴した。

 それに対して、萩生田経済産業相は「先週末にレター(書簡)を送った」と反論したが、返す刀でアブドルアジズ氏は、「日本の新しい大臣が就任した時にお祝いの電話をかけたが(つながらず)、折り返しの電話もない」と対応。この問答について鷹鳥屋さんは、

「『日本は返信ができない法律でもあるのか?』とまで揶揄されてしまいました。日本国内がドタバタしていたタイミングだったと思いますが残念ですよね。先月オンラインで話したようで、無事仲良くなれたならいいんですが」

と苦笑する。中東のリアルな情勢やカルチャーを伝える語り部。翻って、中東における日本の実情を知ることができるという意味でも、『私はアラブの王様たちとどのように付き合っているのか?』は必読の書だろう。

「中東の産油国が現体制の、今の時代に稀な王政という制度をどれだけ維持できるか端境期にあります。中東は、マーケットとしても、世界史の中で特異な王政が残るこの地はまさに分水嶺に立っていると思います。その最中を間近で見たい……やはり私は根っからの歴史オタク、そこにワクワクしている自分がいるんですよね」

 万博開催で、中東のプレゼンスはさらに高まっている。来年には、2022年カタールワールドカップも控えている。中東は、あまりに素顔が知られていないために、“遠くて遠い”と形容されることがある。その距離感を縮めてみたい人は、中東の「今」を知る鷹鳥屋さんの言葉に耳を傾けてみると、きっと大きな発見があるに違いない。

 

(取材と文・我妻弘崇)

 

トキワ荘マンガミュージアムで鉄腕アトムの展覧会始まる 30分テレビアニメシリーズに特化

2021.12.17 Vol.Web Original

 豊島区のトキワ荘マンガミュージアムで特別企画展『鉄腕アトム ―国産初の30分テレビアニメシリーズ―』が18日からスタートする。

 国産初のテレビアニメシリーズとして、1963年1月1日に放送開始した『鉄腕アトム』を、絵コンテや台本など当時の貴重な資料や制作方法を併せて紹介するもの。当時と同じ手法で作られた複製セル画で一部のストーリーも見られる。また、アトムと写真が撮れるフォトスポットもある。

 開幕に先立ち、17日、同所で行われた記者発表には、高野之夫豊島区長、株式会社手塚プロダクションの松谷孝征代表取締役社長が登壇した。

 高野区長は、「これまで鉄腕アトムの展覧会は数多く行われてきたが、1963年からはじまった30分テレビアニメシリーズに特化した展覧会は、今回初と聞いています。2021年から3年間は、アトムのアニバーサリーイヤーであり、本展が開催できることを光栄に思います。往年のファンの方々や、多くの子どもたちに見ていただいて、ぜひ、マンガ・アニメの文化を次世代に継承してほしいです」と、コメント。

 松谷代表取締役社長は「鉄腕アトムは見るたびに新しい発見・気づきがあり、素晴らしい作品です。マンガ連載当時から50年経った未来を描いた作品ですが、改めてすごいい想像力だと感じました。ぜひ子どもたちにも本企画展を見てもらい、原作も手に取っていただければと思います」と、話した。 手塚治虫は、当時の一般的なアニメの制作方法を見直して、新たなシステムを考案することで、それまで不可能と思われていた国産初の30分テレビアニメシリーズの制作に成功した。

 令和4年4月10日まで同所で。開館時間は10~18時。月曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12月29日~1月3日)は休館。12月27日は会館。特別観覧料大人500円、小中学生100円。未就学児・障がい者手帳をご提示の方及び介助者(1名まで)無料。ホームページからの予約優先制。

 

伊藤沙莉「見られちゃまずい顔、出ないように……」ビッケ役で初めての公開アフレコ

2020.06.29 Vol.Web Original

 映画『小さなバイキング ビッケ』(10月2日公開)でビッケ役で声の出演をする伊藤沙莉が29日、都内で、初めての公開アフレコ収録に挑戦した。

MIYAVIがバーチャルプロジェクト「新しいつながり方を見つけていければ」

2020.05.11 Vol.Web Original

 サムライギタリストのMIYAVIが新たにバーチャルプロジェクト「MIYAVI Virtual」を始動する。第1弾として全編USアニメーションチームによって制作された「Holy Nights」のミュージックビデオを公開した。第2弾も近日中に公開予定だ。

神木隆之介 × 上白石萌音 世界を魅了する珠玉アニメーション監督・新海誠 最新作『君の名は。』

2016.08.08 Vol.672

「アニメーションという言葉ではくくれない」—。同世代のなかでも突出した存在感を放つ俳優・神木隆之介と、『舞妓はレディ』ではのびやかな歌声と演技力で注目を集めた上白石萌音が、熱愛するアニメーション監督・新海誠監督の最新作で共演。“心と体が入れ替わる”声の芝居の難しさも“新海作品への愛”で乗り切ったもよう!

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