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【明日何を観る?】『シビル・ウォー アメリカ最後の日』

2024.10.03 Vol.759

 第95回アカデミー賞を席巻した『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(2022)など、次々と革新的な話題作を生み出してきたA24が、満を持して史上最高の製作費を投じて描いたのは“分断されたアメリカ”。公開されるや世界71の国と地域で話題騒然、A24史上最⾼のオープニング記録を樹⽴した。メガホンを執ったのは『28⽇後…』で脚本を担当し、⻑編デビュー作『エクス・マキナ』で 第88回アカデミー賞視覚効果賞を受賞したアレックス・ガーランド。政治⾵刺漫画家の息⼦としてジャーナリストに囲まれて育ったガーランド監督が、現実と重なるエピソードを巧みに織り込みながら、ゆがんだ“未来”をリアルに、容赦なく映し出す。

 大統領の単独取材を試みるジャーナリストの一人で、ベテランの報道カメラマン、リー役にキルステン・ダンスト。リーにあこがれ、旅に同行する若手カメラマン・ジェシー役に『エイリアン:ロムルス』のケイリー・スピーニー。
 4人のジャーナリストとともに内戦の狂気が吹き荒れるアメリカを体感する、圧倒的な没入感。見終わったとき、これはただのフィクションだと言いきれる者がどれだけいるだろうか。

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