音楽の秋にオペラへの扉を開きたいのなら、オペラとミュージカルのいいとこどりのオペレッタで一歩を踏み出してみたら?
オペレッタは小さいオペラを意味する。セリフがたくさんあって演劇的な要素が多いのが特徴で、コミカルな作品も多く、ミュージカルの始まりとも言われている。
東京二期会オペラ劇場が届けるのは、オペレッタ「天国と地獄」。バイオリン教師オルフェと妻のユリディスは倦怠期真っただ中。オルフェは妻の不倫相手である羊飼いアリステをやっつけようと罠を仕掛けるも、毒蛇に噛まれて死んだのは妻だった! 予想外の結果に喜ぶオルフェだったが実はアリステは地獄の王プルートの下界の姿。すべてユリディスを地獄に連れて行こうとしていたプルートの仕業だった。一部始終を見ていた「世論」によってオルフェはしぶしぶながら妻を連れ戻すために、神々の世界に赴くが……。
有名なフレンチカンカンを始め、心が踊る音楽と風刺精神、笑いに満ちた明るいオペレッタ。敷居が高いなんてことは少しも感じることはなさそうだ。