明るくポップなイメージの作品で今なお世界中から愛されるキース・ヘリング(1958-1990)。日本初公開を含む貴重な作品の数々とともに「キース・ヘリングとは何者か」に迫る展覧会『キース・ヘリング展 アートをストリートへ』が12月9日から六本木でスタート。
ヘリングが生きた31年間の生涯のうち、わずか10年ほどの創作活動期間で生み出した作品群から、6メートルに及ぶ大型作品や貴重な日本初公開作品を含む約150点の作品を展示する。
会場では、活動初期のサブウェイ・ドローイング、トレードマークとなったモチーフによる作品《イコンズ》や彫刻、ポスター、晩年の大型作品までが集結。
さらに、発光する作品や、暗闇に作品が浮かび上がるインスタレーション展示など、ヘリングが生きた時代に思いをはせつつ、その輝きを体感。一部作品を除き、展示室は写真撮影が可能なので、ヘリングのアートを自分なりの目線でとらえてみて。
また本展では、へリングが来日したときの貴重な映像や、日本ゆかりの作品、資料も紹介。日本に特別な思いを抱いていたヘリングとの絆を感じられる貴重なコーナーとなっている。
「アートはみんなのために」という信念のもと、1980年代のニューヨークを中心に地下鉄駅構内やストリートにアートを拡散。31年の生涯を閉じるまで、その信念のもと、核放棄、性的マイノリティのカミングアウトの祝福、HIV・エイズ予防のためのセーフ・セックスなど、社会へのメッセージをアートで訴え続けたへリング。誰もが知る印象的なモチーフの背景にへリングがどんな思いを込めていたのかを知れば、見知ったモチーフや作品の一つ一つが、より力強く訴えかけてくるはずだ。
『キース・ヘリング展 アートをストリートへ』は六本木・森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52F)にて12月9日から2024年2月25日まで開催。