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デフサッカー男子日本代表vsクリアソン新宿のデフリンピック壮行試合のチケット発売がスタート。なるか国立競技場に1万人

2025.02.10 Vol.Web Original
 今年11月に開催される「東京2025デフリンピック」に出場するデフサッカー日本代表の壮行試合「JAPAN FOOTBALL LIVE 2025 デフサッカー男子日本代表vsクリアソン新宿」(4月2日、東京・国立競技場)のチケット発売が2月10日からスタートした。
 
 デフサッカーは聴覚に障がいのある選手11名で行うサッカーで、競技中、選手たちは補聴器を外すことが義務付けられていることから「音のないサッカー」の愛称で呼ばれている。ルールは基本的には健常者のルールと同じ。
 
 デフサッカー男子日本代表は過去、デフリンピックでは予選を突破できていないのだが、2023年の「第4回ろう者サッカー世界選手権(デフサッカーワールドカップ)」では19カ国中の準優勝と着実に力をつけ、現在、世界ランク6位。東京デフリンピックでは優勝を狙う。
 
 今回、試合をするクリアソン新宿はJFLのチーム。デフサッカー男子日本代表がJFLのチームと試合をすること、そして国立競技場で試合をするのは異例なことで、今回のデフリンピックに向けての日本ろう者サッカー協会(JDFA)の意気込みがうかがえる。
 
 試合当日は観客として訪れた健常者の人たちに一つでも手話を覚えてもらおうということでビジョンにサインエールという手話応援を映す予定。トラックでは他の競技団体のデフスポーツ体験をスタンプラリー形式で行い、デフリンピックや日本ろう者サッカー協会のステッカーやバッチをプレゼントする企画も行うという。
 
 この試合の開催発表会見でJDFAの中村崇修 強化・育成事業部長は「目標は目指せ1万人」と語った。なおこの1万人という数字はデフリンピックやW杯でもなかなか難しい数字とのこと。席種は全席自由で大人2500円、高校生1500円、中学生以下は無料となっている。4月2日、なるか国立競技場に1万人!

11月のデフリンピックに向けデフサッカー日本代表がJFLのクリアソン新宿と壮行試合で対戦「目指せ国立競技場に1万人」

2025.01.28 Vol. Web Original
 日本ろう者サッカー協会が1月28日、都内で会見を開き、4月2日に東京・国立競技場でデフサッカー日本代表がJFLのクリアソン新宿とエキシビションマッチで対戦することを発表した。
 
 今年は11月に「東京2025デフリンピック」が開催される。今回の試合はその壮行試合で、障がい者サッカーの普及、デフリンピックに向けた日本代表の強化と機運醸成に向けての取り組みという側面もある。
 
 デフサッカーは聴覚に障がいのある選手11名で行うサッカーで、競技中、選手たちは補聴器を外すことが義務付けられていることから「音のないサッカー」の愛称で呼ばれている。ルールは基本的には健常者のルールと同じ。選手は補聴器を外し、音が聞こえないため主審は笛とフラッグの両方を使用する。
 
 今回試合をする男子代表は過去、デフリンピックでは予選を突破できていないのだが、2023年の「第4回ろう者サッカー世界選手権」では19カ国中の準優勝と着実に力をつけ、現在、世界ランク6位につけている。
 
 デフサッカーの試合が国立競技場で行われること、そしてJFLのチームと対戦するというのも異例なこと。

デフサッカー日本代表の松元卓巳主将が言葉を詰まらせ「今まで一緒に戦ってきた仲間にも着させてあげたかった」

2025.01.28 Vol.Web Original
 デフサッカー日本代表の松元卓巳主将と古島啓太副主将が1月28日、デフサッカープレイヤーを取り巻く環境について語った。
 
 日本ろう者サッカー協会はこの日、会見を開き4月2日に東京・国立競技場でデフサッカー日本代表がJFLのクリアソン新宿とエキシビションマッチで対戦することを発表した。今年は11月に「東京2025デフリンピック」が開催される。今回の試合はその壮行試合で、障がい者サッカーの普及、デフリンピックに向けた日本代表の強化と機運醸成に向けての取り組みという側面もある。
 
 2人はデフサッカー日本代表の吉田匡良監督とともに会見に出席。松元は「“胸を借りる”という言葉もあるが、僕らは11月のデフリンピックで世界一を目指している。日本代表として日の丸を背負わせていただくので、そういった部分ではどこが相手だろうと負けていい試合はないと思っている。勝つ気持ちで挑みたい。ぜひ4月2日はガチンコでお願いします」、古島は「JFLというカテゴリーのチームと試合をするのは初めてだが、どんな相手であろうが勝たないといけない。デフリンピックで優勝するために結果にこだわって、世界一を獲れるように頑張りたいと思っている」と勝利への強い意欲を見せた。
 
 2016年4月1日に障がい者サッカーの7競技団体を統括する団体として、一般社団法人 日本障がい者サッカー連盟(JIFF)が設立され、デフサッカー、ブラインドサッカーといった7つの競技は統一した青のユニホームを着用するようになった。そしてデフサッカーとデフフットサル日本代表は2023年9月に開催された「世界ろう者サッカー選手権大会」からサッカー日本代表と同デザインのユニフォームを着用して試合に臨んでいる。

僕は新宿が好きです。だから、クリアソン新宿を応援します! にわかです、でも家族ぐるみで応援します!【徳井健太の菩薩目線 第211回】

2024.07.10 Vol.web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第211回目は、東京都新宿区を本拠地とするサッカークラブ「クリアソン新宿」について、独自の梵鐘を鳴らす――。

 これまで1つのスポーツチームを応援することとは無縁の人生を送ってきた。

 国際試合を除いて、野球やサッカー、ラグビーといったスポーツを観ていても、特定のチームを贔屓にすることはなかったから、どちらが勝っても喜びが爆発するようなことはなかった。

 どこかでスポーツを応援したいなという気持ちはあったんだと思う。あこがれに近いかもしれない。特定のチームを応援している人は、夢中になってそのチームの魅力を語るし、いやらしい話、それをきっかけに仕事につなだったりもする。だから、うらやましかったのかもしれない。

 でも、今更どこを応援するんだって話じゃないですか。見渡す限り、席は埋まっていて、今更ノコノコと「僕は〇〇ファンです」と公言したところで嫌われる。ビジネスファンだと後ろ指をさされるのも嫌なので、特定のスポーツチームを応援することはないんだろうなとあきらめていた。

 たびたび触れているように、僕は新宿が大好きで、気が付けば人生の大半をこの街で過ごしている。

 新宿の街を歩いていると、新宿区を本拠地とする「クリアソン新宿」というサッカーチームのポスターやフラックを見かけることがある。新宿マルイに行ったときは、クリアソン新宿の企画展示が開催されていて、街をあげてこの耳慣れないサッカーチームを応援しているんだなと思ったこともあった。

 調べてみると、クリアソン新宿はJFLに所属しているチームらしい。J3の一つ下。めちゃくちゃ弱いチームなんだろうな……なんて鼻で笑って、横目で見ていた。なのに、なんだか気になっていた。アジア屈指の歓楽街を有する新宿区。不夜城に構えるサッカークラブって、一体どんな存在なんだ。

 いよいよその思いは強くなり、僕はクリアソン新宿を実際に生観戦してみたいという焦燥に駆られた。試合日程を見ると、6月7日に行われるクリアソン新宿の試合が、「新宿の日」と題されて開催するという。新宿区は、昭和22年3月15日に、旧四谷・牛込・淀橋の3区が統合し新宿区として発足しているから、6月7日はまったく関係ない。昨年は、4月9日に「新宿の日」を開催しているから、何の基準をもって「新宿の日」なのかはさっぱり分からない。だけど、とにかくこの日は、試合以外にもイベントやパフォーマンスなどさまざまなことが行われ、試合を盛り上げるということらしかった。よく分からないけど、新宿の「熱」を感じたのだ。

 しかも――。試合会場は、あの国立競技場だという。僕は仕事のスケジュールがないことを確認すると、是が非でも「新宿の日」に行われるJFL 第11節「 vs FCティアモ枚方」戦を生観戦することを誓った。

 国立競技場へ行くこと自体、初めての体験だった。ゲートを潜って、スタジアムの中に入ると、ものすごい興奮を覚えた。これまでギャンブルによってたくさんの興奮を見てきたけど、それとはまた違うタイプの興奮。JFLの試合にもかかわらず、会場には15000人近い観客が押し寄せ、そのほとんどがクリアソン新宿を応援していた。圧倒されるとは、こういうことを言うんだろう。新宿の力が可視化されたというか。

 FCティアモ枚方は、上位に位置する強いチームだという。対して、クリアソン新宿は現在、16位中15位。力の差は歴然だった。試合は終盤まで4対0。ちらほらと観客も帰り始める。そんなどんよりとした空気を裂くように、終盤、クリアソン新宿が1点を返した。その瞬間の盛り上がりが、いまだに忘れることができない。大差で負けているのに、歓喜が破裂したようなすさまじい音圧。僕は、国立競技場が爆発したのかと思った。

 たった1点を返しただけで、こんなに盛り上がるのだとしたら、もし試合に勝ったらどうなるんだろう。もしJ3に昇格する試合に居合わせたら、僕はどうなってしまうんだろう。いつか、クリアソン新宿の選手が日本代表に選ばれたら――。想像は尽きない。そう思ったが最後。僕は魅了され、次節以降の駒沢競技場で行われる試合も観戦することも決めていた。分かっていたけど、スポーツってすごいんですよね。

 16位になると、地域リーグに自動降格してしまう。15位になると、JFL・地域リーグの入れ替え戦を行うという。僕は今、手に汗握りながら、クリアソン新宿の試合を追っている。会場にいけないときは、動画配信(YouTube)で試合を見ているけど、基本は固定のカメラのみで撮影してるからホークアイで見るしかない。J1やJ2の試合だったら、臨場感のある放送ができるだろうけど、 JFLではそれはかなわない。だけど、その泥臭いリアリティが気に入っている。

 新宿の飲食店を訪れると、あらためてクリアソン新宿が根付いていることに驚かされる。ときには、このサッカーチームが話のきっかけにもなったりする。ただご飯を食べて帰るだけだった関係が、6月7日以降、変わり始めていて、些細なことかもしれないけど、地元を共有できる幸せの心地よさを、今更、体感しています。

 可能な限り、僕はクリアソン新宿を応援していこうと思う。皆さんも騙されたと思って、もし地元にそうした応援できるスポーツチームがあるのであれば、一度足を運んでみてください。にわかです。でも、家族ぐるみで応援します。どうして夢中になるかが分かります。それこそサッカーには昇格・降格がある。ドラマを共有できるなんて、こんなに素晴らしいことはないじゃないですか。

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