9月4日、企業のSNSアカウントから「みんなでCを消そう!」と一斉に呼びかけがあった。それを受けて「C.C.レモン」「キャンパスノート」「カルビー」の「C」の部分を消した商品画像などがSNSで投稿されている。企業が自社の大事なロゴを消費者に消すように呼び掛けるのは一体どういうことなのか?
これは、“みんなの力で、がんを治せる病気にするプロジェクト”「deleteC」の活動の一環であり、9月4日から始まった「#deleteC大作戦」というSNS上での寄付アクション。「C」は、がんを意味する英語「キャンサー(cancer)」の頭文字。プロジェクトに賛同した企業・団体は、社名やブランド名にある「C」を消した画像を投稿すると、がんの治療研究を行う医師や研究者に対してdeleteCを通じて研究費が寄付されるというもの。寄付となるとつい身構えてしまいがちだが、日常生活の中で「C」を消すだけで、がんの治療研究の一助になり、誰もが気軽に参加できるカジュアルな寄付アクションなのだ。
「deleteC」代表理事の小国士朗氏は「がんはとても身近な病気ですが、がんの治療研究となると、ふだんの暮らしからは距離が遠いのが実情。その距離をぐっと縮めるために、日常生活でなじみのある“あの商品”や“あの企業”のCを消すというアクションを思いつきました。企業の方々にお話を持っていくとき、みなさんが大切にしているCを消すということで、怒られるかも…と思ってドキドキしましたが、むしろ『自分たちのCが役に立つのなら』と前のめりに参加を表明してくれました」と語る。