認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパンはフェアトレードに関するアクションを行う「ミリオンアクションキャンペーン 2023」を行っている。キャンペーンの実施にあたり、タレントでモデルの吉川ひなの、スキージャンプ女子の髙梨沙羅、元ラグビー日本代表の廣瀬俊朗氏、ジャーナリストの堀潤氏ら10名がアンバサダーに就任、さまざまな発信をしたり、イベントに登場する。
31日までの期間中、さまざまなイベントが企画されている。12~23日には渋谷スクランブルスクエアにPOP-UPショップがオープン。 「わたしたちの2050年とフェアトレード」をテーマに、青山学院大学総合文化政策学部フェアトレードラボがセレクトしたフェアトレード商品を販売するほか、世界で消費されるコーヒーの約7割を占めるアラビカ種の栽培に適した土地が気候変動の影響によって2050年には50%も減少するとも言われているコーヒー2050年問題をキーワードに企画した「あなたが思い描く2050年」メッセージパネルを設置。さらに2050年コーヒーの提供も行われる予定だ。
吉川ひなの「世界中の人々がフェアに、幸せに暮らせる世の中を」
母になったことでフェアトレードを意識するようになったというアンバサダーの吉川は「わたしたちひとりひとりが消費に責任を持ち、みんながフェアなものを選ぶだけでも世界は大きく変わっていく。誰もが持っている幸せになる権利を奪うことなく、世界中の人々がフェアに、幸せに暮らせる世の中を目指して、わたしのできることをこれからも続けていこうと思います」とコメント。さらに「人だけでなく環境にも優しいフェアトレードを選ぶことは、未来の地球を守るためにも重要な選択。普段自分のために購入するコーヒーやチョコレートなどはもちろん、友人や家族へのプレゼントにも児童労働や強制労働に関与していない、フェアトレードの商品を贈りたいですね。この素晴らしいフェアトレードのキャンペーンが、もっともっと広まって、よりよい子どもたちの未来を作っていけますように」と呼びかける。
同じアンバサダーの堀氏は「世界に目が向くきっかけをつくってくれるのが、フェアトレードに注目する大きな価値の一つ」だとし、「手のひらでモノをつくらなくても、何でも完成品が手に入ってしまう日本。いつのまにか、どこで、誰が、どうやってつくっているのか、そんな大切なことさえ、気にならなくな ってしまう怖さを実感しています。無自覚のうちに、ひょっとしたら誰かの生きる権利を大きく傷つけているかもしれない。そんなつもりじゃなかったのにと思って後悔する前に、僕は知りたい。応援しています 」とコメントを寄せている。
1アクションにつき1円が支援金に
今年のキャンペーンのテーマは「環境(地球環境・気候変動)」と「ギフト」で、母の日や父の日など大切な人にフェアトレード商品を贈ることを提案する。 期間中に、フェアトレード商品を購入し、SNSにハッシュタグ「#fairtrade2023」をつけてフェアトレードに関する内容を投稿したり、フェアトレードのイベントに参加するなどアクションを行うと、1アクションにつき1円が途上国の生産者に支援金として送られる。支援金は協賛企業から寄付される。
他アンバサダーには、株式会社セント・フォース取締役/NPO 法人ジャパンハート アドバイザリーボードの望月里恵氏、一般社団法人エシカル協会代表理事の末吉里花氏、執筆家の四角大輔氏、エシカルコーディネーターのエバンズ亜莉沙氏、辻井隆行氏、ラジオパーソナリティのノイハウス萌菜氏。
フェアトレードは、人と環境に配慮して生産されたものを適正な価格で取引し、持続可能な生産と生活向上を支援する仕組み。適正価格の保証・プレミアムの支払い、児童労働・強制労働の禁止、環境に配慮した生産などが行われる。国連のSDGs(持続可能な開発目標)の17の目標全ての達成に寄与すると言われている。