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六本木で日本美術の奥深い魅力にハマる!サントリー美術館 開館60周年記念展「ざわつく日本美術」

2021.07.14 Vol.743

 その作品を見た瞬間、心がざわつく…日本美術におけるそんな名作の数々をユニークな切り口で紹介する注目の展覧会。サントリー美術館開館60周年記念展の第二弾として、同館所有の名品から珍品、秘宝が集結する。

 展覧会では「うらうらする」「ちょきちょきする」など、6章のそれぞれのテーマを通して作品を紹介。

 第6章「ざわざわする」では、展覧会タイトルを象徴するような、心がざわつく作品が勢ぞろい。

 例えば明治時代初期に作られた石版画の役者絵「尾上菊五郎」は、どこか違和感を覚える生々しさが印象的な作品。この生々しさはどこから来るのか、作品を前につい目を凝らしてしまいそう。他にも、胸に手をあてる女性の背後に置かれた袋の下から、男の顔が不気味にのぞく「袋法師絵巻」や、タイトルを知らなければ何を描いたものか分からないほど大胆なデフォルメが目を引く、伊藤若冲の「墨梅図」など、ざわざわ感がとまらない作品が集う。

 作品を見て沸き起こる心のざわめきに耳を傾ければ、より深く日本美術の魅力に迫ることができるはず。

節目の年に向けた渾身のラインアップで楽しむ展覧会「サントリー美術館 開館60周年記念展 ミネアポリス美術館 日本絵画の名品」

2021.04.14 Vol.740

 日本絵画のコレクションにおいて質・量ともに高く評価されているアメリカのミネアポリス美術館から、厳選された日本絵画を紹介する注目の展覧会。

 アメリカ中西部ミネソタ州最大の都市ミネアポリスにあるミネアポリス美術館は、1883年にミネアポリスの市民や実業家が美術協会を設立したことに始まり、現在では世界各地の約9万点を超える美術作品を所蔵する、世界有数の美術館の1つ。中でも、日本絵画のコレクションは、約2500点の浮世絵をはじめ、質・量ともに国際的にも高い評価を得ており、近年でも在米の美術愛好家から多くの日本絵画・工芸が寄贈されるなど、そのコレクションは今なお進化し続けている。

 本展では、同館の日本美術コレクションの中から、中世から近代にいたる日本絵画の変遷を選りすぐりの作品で紹介。水墨画・狩野派・やまと絵・琳派・浮世絵・文人画(南画)・奇想派・近代絵画と、江戸絵画を中心に日本絵画史の主要ジャンルをほぼ網羅するラインアップとなっており、中には初の里帰り作品も含まれている。

 国境を越え、時空を超えて一堂に会した人気絵師たちの競演を堪能できる、貴重な機会だ。

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