“幸福度世界一”として有名な北欧の国フィンランドは、イッタラやアルテック、マリメッコ、フィンレンソン、ムーミンなど、日本でも人気の高いプロダクトを生み出した、世界屈指のデザイン大国でもある。実用性と機能美を備えながら、自然が宿る魅力的なデザインはいかにして生まれたのか。
ヘルシンキ市立美術館(HAM)監修のもと、約250点の作品と約80点の関係資料で、時代を超えて愛される名品が生み出されたフィンランドデザインの歩みに迫る展覧会。マリメッコやフィンレイソンのテキスタイル、カイ・フランクのガラス工芸の他、陶磁器や家具など、1930〜1970年代にデザイン・制作されたプロダクトとともに、同時代の絵画など、さまざまな切り口で多様なフィンランドデザインを紹介していく。
大量生産と実用性をキーワードとする機能主義から生まれたロングセラーのデザインたち、1960年代のモダンデザイン、一大福祉国家でもあるフィンランドならではの子ども向けプロダクトの数々など、会場ではフィンランドデザインの多様な魅力を伝える作品がめじろ押し。
名作テーブルウェア《ティーマ》シリーズで知られるカイ・フランクや、マリメッコ社の人気デザイナー、マイヤ・イソラ、アルテックのチェアのデザインでも知られる世界的建築家アルヴァ・アアルトなど、フィンランドを代表するデザイナーやアーティストたちの作品が一堂に会する貴重な機会をお見逃しなく。