ハリウッドのトップスター、レオナルド・ディカプリオがアカデミー賞常連監督、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥと初タッグ。5度目のノミネートにして待望のアカデミー賞主演男優賞を手にした話題作。19世紀初頭のアメリカ北西部を舞台に、極限の大自然の中、仲間に裏切られ最愛の息子を殺されながらも、死の淵から生還した男の壮絶なサバイバルと復讐を描く。
ディカプリオが演じるのは激しい怒りを力に変え、極寒のフロンティアを生き抜く主人公ヒュー・グラス。絶望と執念を瞳にたぎらせながら生にしがみつく男の姿を圧巻の演技で見せる。主人公の宿敵には『インセプション』でディカプリオと共演した演技派トム・ハーディ。
今回、大自然が持つ本物の極限の映像をとらえることにこだわったイニャリトゥ監督。マイナス20度の極寒の地でロケを敢行。オスカー常連のカメラマン、エマニュエル・ルベツキを起用し、人工的な照明を一切使わず自然光のみで撮影を行っている。人と自然の“極限”を見事にとらえた手腕により、今年の賞レースを席巻した監督。昨年の『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』に続き、2年連続で監督賞を受賞するという快挙を達成した。また、日本の坂本龍一が極限の世界における命の物語を紡ぐ音楽を手掛けている。